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2005年7月30日 (土)

インテル、ズベズタと対戦

7月29日、ニヨンでUEFAチャンピオンズ・リーグ予備戦3回戦とUEFAカップ予備戦2回戦の組合せ抽選が行われました。

チャンピオンズリーグでは2回戦のハイドゥク・スプリトvs.デブレチェンの勝者がマンチェスター・ユナイテッドと対戦することが決定。しかしながらハイドゥクは先のデブレチェンでの試合で0-3と負けており、望みは随分と薄いものであります。ミロスラフ・ブラジェヴィッチ監督は
「マンチェスター・ユナイテッドに関しては私を放っておいてくれ。それより前にザグレブとの対決に神経を集中している。私はスケジュールに沿って階段を一歩一歩上がることに慣れているんだから。つまり、まずはザグレブ戦、そしてデブレチェン戦、もし神様が許すのならマンチェスター戦だ。もちろん、赤い悪魔と対戦はしてみたい。もしかしたら彼らにとって我々が"黒い悪魔"となるかもしれないけどね」
とコメントを残しています。

grb-inker またUEFAカップ予備戦2回戦では、昨季2位のインテル・ザプレシッチがセルビア・モンテネグロのツルヴェナ・ズヴェズダ(レッドスター・ベオグラード)と対戦することとなりました。ユーゴ崩壊後、初めてズヴェズダはクロアチアで試合を行うこととなります。インテルのディレクター、ブランコ・ラリャク氏は
「もっとも難しい(南東欧)カテゴリーに所属しているわけだが、ズベズダ以上の相手は得ることは出来ないと思う。他のチームはアトラクティブな対戦相手ではないし、我々にとって遠征費用も天文学的に高くついてしまうわけだからね。ズベズタ相手に結果が残せることを望む権利も我々にはあると思っている。」
とコメントを残しています。よりキャパシティのあるザグレブのマクシミール・スタジアムで開催する話はあったものの、ラリャク氏はこれまでの努力のご褒美としてこの試合があると考えており、金銭面にとらわれずにザプレシッチ市民にこの機会を提供すべきだ、ということでホームの小さなスタジアムで開催する考えです。もしズベズダ側がサポーター(デリエ)を送り込むことを許すのならば、国境からスタジアムまでの移動に警官隊の保護を付けた上に、スタジアムのセキュリティを強化することで対応するそうです。またスレチコ・ボグダン監督は
「ズベズダは欧州王者、世界王者として偉大な伝統を持ったクラブだ。しかし、もう諦めるというわけではない。この試合はクロアチア国内でも大きな関心を集めるだろうし、インテルが少なくともその間は関心の中心にいられることを嬉しく思う」
とコメントしています。
またズベズダの新会長ドラガン・ストイコヴィッチは
「我々の目標はUEFAカップのリーグ戦に参加することだ。ザプレシッチが私たちのその道を止めることはないと確信している。」
と語り、インテル・ミラノでGKとしてプレーしていた新監督ウォルター・ゼンガは
「クロアチアにもインテルというクラブがあるというのは聞いたことがあった。よってクラブ名は私にとって驚きではない。インテルのプレーも私を驚かすことはないだろう。ヨーロッパでは大きなクラブも小さなクラブといった区分けはもう存在しない。あり得る結果について話す状況に今の私はないよ」
とコメントを残しています。ニヨンの抽選会場では既に両者のクラブがここ最近の試合のテープを交換、またそれぞれのリーグ戦の試合に偵察を送り込むこととなっています。

またリエカはブルガリアのリテックス・ロヴェツと対戦が決定しています。第1戦は8月11日、第2戦は8月25日に予定されており、インテルは第1戦、リエカは第2戦がホームで行う予定です。

アルゼンチンの名門ボカ・ジュニオルスは現在、アムステルダムでトーナメント戦に参加しておりますが、ボカに所属するFW/MFダニエル・ビロス(24)にクロアチア代表監督ズラトコ・クラニチャール、サッカー協会会長ヴラトコ・マルコヴィッチ、事務総長ゾリスラフ・スレブリッチのトップ3人が面会しました。オフにはディナモが獲得を目指していたビロスはクロアチア人の血を引いており、アルゼンチンを訪れたクラニチャール監督が彼のプレーに一目惚れ。以降はクロアチア代表に入るようラブコールを送っておりました。初めての面会での印象はまずまずだったようで、ビロスは10日後にクロアチア代表に入るかどうか決断を下すようです。デビューは8月17日のブラジル戦となるわけですが、もしこの機会を逃すならばドイツ・ワールドカップまではこれまで戦ってきたメンバーを配慮した上で召集はないと語っています。ピロスは194cmの長身ながらボールキープとテクニックに優れたアタッカーですが、ボカでは左MFをやっているように中盤としてプレーも可能です。

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2005年7月29日 (金)

ヴァトレニの現在。

8月17日にスプリトのポリュウド・スタディオンにて親善試合「クロアチアvs.ブラジル」が行われます。
この構想が上がった当初は(2,3年前)、1998年ワールドカップ3位に輝いた「ヴァトレニ」世代の功績をたたえるお別れ試合としてのものでした。今年になってようやく実現の運びになったわけですが、お別れ試合は結局のところ実現しないことに。理由はクロアチア・サッカー協会の上層部が彼らが協会の仕事に入ってくることを好まないため(とりわけ協会長のポストを目指していたボバンなど)、そしてもう一つの理由はメンバーが仲間割れをしているためです。ハイドゥクへの投資撤回とブックメーカー「SPORT TIP」の倒産を巡って、ボクシッチとビリッチ、アサノヴィッチがシュティマッツを訴え、現在は法廷で争っています。最後の10分だけヴァトレニを率いるというチーロ・ブラジェヴィッチ監督のアイデアも実現することなく、彼らが一同で揃う場はもう見られないことでしょう。

中立な立場のマリオ・スタニッチはこう語ります。
「お別れ試合については何も知らないし、サッカー協会から何もコンタクトはない。ソルドと連絡を取ったけど、彼もまた何も知らなかった。既に何度か集まっての試合はあったが(ex.ボバンの引退試合)、実際のところは公式的な試合はまだ。もしブラジルとの試合で実現するならいいんだけどね...」
スタニッチは将来に何をするかまだ決めず、テニスに没頭するなど悠々自適な生活をしているのですが、スプリトでのブラジル戦は観客として訪れるそうです。

sukiワールドカップ得点王のシュケルはマスコミに対しては口を開かないため、お別れ試合についてどう考えているか不明です。彼は「現役引退」発表すらしてないわけで、ブラジル戦は花道となったはずでしょう。彼は我が道を行くかのごとく知名度を活かしたビジネスに没頭してきたわけですが、6月に代理人ビジネスのパートナーだったポクロヴァッツ氏が暗殺。一番商品だったニコ・クラニチャールはシュケルに三行半を突けました。シュケルもストレスが溜まっているのでしょうか、Vecernji-list紙が掲載した夏休みの模様の写真を見ると彼は激太りしてしまったようです。「エル・クロアタ」というヨットで毎日、アドリア海をクルージングしている彼ですが、もしやヤケ食いしているのかもしれません(笑)

この記事にはシュケルの写真が11枚掲載されています。中には2002年のワールドカップで大喧嘩したはずのボクシッチとのツーショットもあります(協会から払われる日給を巡って、シュケルが金・金・金とこだわったことに、ようやく大きな大会に出場したボクシッチが切れたという噂)。彼も奥さん達と「アクアリウス」というヨットでクルージング中。二人はサッカーとブラジェヴィッチの話で盛り上がったみたいです。この二人が再びピッチでツートップを組むのを見てみたいものですけどね。

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2005年7月28日 (木)

ハイドゥク、CL2回戦突破に赤信号

blatnjak 7月27日、ハンガリーのデブレチェンにあるガボール・オラフ・スタジアムで、チャンピオンズリーグ予備戦二回戦の第1戦「デブレチェンvs.ハイドゥク・スプリト」が行われました。
ハイドゥクはリエカとのスーパーカップを制し、リーグ開幕戦のオシエクも6-0と一蹴。昨年の失態を挽回すべく、ブラジェヴィッチ新監督を引き連れ、新たなチーム構成をしました。いつもの3-4-1-2からFWブラトニャクを右MFに据えた3-5-1-1を採用。GKカレ-(右から)DFジリッチ、グラニッチ、ジョロンガ-MFブラトニャク、プラリヤ、ダムヤノヴィッチ、グルグロヴィッチ、バルトゥロヴィッチ-クラニチャール-FWブシッチ。
一方、デブレチェンは年を重ねるごと好成績を収め、昨季はとうとうリーグ優勝を達成。メンバーは長く一緒にやっており、コンビネーションを売り物とした4-4-2を採用。GKセルニャンスキ-DFニコロフ、マテ、エゲール、ザトマリ-MFドンビ、ハビ、シャンドル、ハルモシ-ボクダノヴィッチ、ケレケスでした。

開始当初はハイドゥクの方がデブレチェンを押し込みます。始まって30秒で、クラニチャールの浮き球からブラトニャクがクロスボールを入れ、バルトゥロヴィッチがボレーシュートするも枠の右に。11分にはブシッチのスルーパスを受けたジョロンガが左からシュートするもGKセルニャンスキの正面へ。しかし、以後はデブレチェンがハイドゥクの弱点である左サイドを速いパス回しとフリーランニングで崩しに掛かります。ハイドゥクの守備陣はボールホルダーに寄せられずにずるずると下がり、速いクロスボールから長身の二人のFWボクダノヴィッチ、ケレケスの頭へと合わせる攻撃に。守備に難のあるブラトニャク(写真)がカバーする左サイドを攻めた戦術が効果的にはまります。26分、ハルモシが左クロスを挙げると、ファーサイドでフリーだったボグダノヴィッチがゴール左めがけてヘディングシュートを決めてデブレチェンが先制。ハイドゥクの最終ラインは相手FWへのマークがまったく緩く、39分には左SBザトマリのクロスに中央フリーのボグダノヴィッチがまたしてヘディングで決めて2-0とリードを許します。

後半からはバルトゥロヴィッチを左SB、ブラトニャクをFWにした4-3-1-2にシステムチェンジするものの、効果は見られずに開始直後にドンビにヘディングシュートを狙われます。これはセーブしたものの、57分に左サイドからザトマリが深いクロスを入れるとドンビが中央へと折り返し、中央でフリーにしてしまったケレケスがヘディングシュートを決めて3-0。ハイドゥクの攻撃も走力とアグレッシブさに上回るデブレチェン守備陣に簡単に潰され、不正確なパスばかりのクラニチャールも成す術はなし。相手のアドバンテージを縮めることなく、致命的な敗戦を喫しました。

試合後、ブラジェヴィッチ監督は「デブレチェンのプレーには驚かなかったが、期待に応えようとしなかった我々の選手達には驚かされた。何かのプレッシャーに押し潰されたかどうかは判らないが、成果そのものは全ての期待以下だった。一瞬たりとも我々はデブレチェンを過小評価しなかった。むしろ、私は何日間もハンガリー王者に尊敬の念を抱いたのは無駄ではなかった。状況は厳しい。3回戦へ突破するには多くの問題を解決しなくてはならないからだ。しかしまだ全てが終わってないものだと信じている。65%の確率でデブレチェンが有利だが、第2戦でやれることは全てするつもりだ。サッカーは全てが可能だから」とコメント。
一方でデブレチェンのスプカ監督は「大きな仕事を成し遂げた。3-0という結果はスプリトでの試合前に充分大きなアドバンテージを我々に保証しているとはいえ、この勝利に惑わされることはない。まだ私は注意深いし、チャンスは五分五分だと見ている。これは礼儀として言うのではなく、スプリトでは大変難しい試合となるものと信じている」と語っています。

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2005年7月27日 (水)

ザホラ、Kリーグ移籍成立せず

zahora 韓国Kリーグへの移籍が進められていたディナモ・ザグレブのFWダリオ・ザホラ(23・写真)が、現地での交渉が行き詰まったためにクロアチアへ帰国しました。ザホラの移籍先は仁川、浦項などの名前が上がっていたのですが、実際のところは釜山でした。韓国人による移籍交渉は杜撰(ずさん)なクロアチア人から言わせても随分と杜撰なものであり、
「残念ながら話し合いなど存在しなかった。ザホラは10日間の滞在のうちに全ての必要なチェックを済ませ、その結果は満足以上のものであった。しかしながら、うだうだした韓国側が突然に合意済みの条件を変え始めてきた。それらは彼らがザグレブにいた間に合意していたことだと我々が強調したにもかかわらずにね。数日待ったが、動きはまったくなかった。よってザホラには戻って来いと命令したんだ」
と、ディナモの広報ヤゴディッチは語っております。またザホラにはブンデス二部のディナモ・ドレスデンからもオファーがあったのですが拒否しました。既にディナモのFWはダ・シルヴァ、ボシュニャク、リュボイェヴィッチ、ミトゥ、カルドゥムと飽和状態にあるものの、クジェ監督はザホラも戦力として考慮すると述べております。

ハイドゥク・スプリトとの契約が切れてチームを退団していた元ボスニア代表で元セレッソ大阪のFWアルミール・トゥルコヴィッチ(34)が、2001/02シーズンまで在籍していたオシエクに復帰することが決まりました。若い選手の多いオシエクは先のハイドゥク戦で0-6と大敗し、グラヴァシュ新会長が補強を口酸っぱく言っていただけに、トゥルコヴィッチのようなベテランの加入は大きなプラスだと見られています。早速、土曜日のディナモ戦で出場する可能性があるとのこと。またトゥルコヴィッチにはハイドゥクでの給与が未だに払われておらず、他の選手と同様に訴訟の手続きを進めることとなりそうです。

27日にチャンピオンズ・リーグ予備戦2回戦の第1戦が行われ、昨季のクロアチア・リーグ王者のハイドゥク・スプリトはアウェーでハンガリーのデブレチェンと対戦します。
ハイドゥクは昨季に予備戦2回戦でアイルランドのシェルボーンと対戦、半アマチュアチーム相手に敗退するという失態を演じ、今回に掛ける意気込みは相当なものであります。デブレチェンはタレントでは劣るものの、随分とオーガナイズされたチーム。ボランチにはクロアチア・リーグでもプレーしたハビという選手がいて、彼が激しいタックルを相手にかます選手らしく、クラニチャールがその餌食になるのではと言われています。またFWのセルビア人ボグダノヴィッチも得点能力のある危険な選手とのこと。直前に元イタリア代表のジュゼッペ・シニョーリがデブレチェンの練習に参加したものの、条件面の割には動きが年齢相応(37歳)のものであり断念したとのことです。
ハイドゥクはいつもの3-4-1-2からブラトニャクを右サイドに下げた3-5-1-1を採用する模様です。予想スタメンはGKカレ-(右から)DFジリッチ、グラニッチ、ジョロンガ-MFブラトニャク、プラリヤ、ダムヤノヴィッチ、グルグロヴィッチ、バルトゥロヴィッチ-クラニチャール-FWブシッチとなっています。

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ディナモ or ハイドゥク?

クロアチア・リーグはディナモ・ザグレブとハイドゥク・スプリトの二強からなるわけですが、どちらのファンが多いか?、そしてその分布は?といった面白い調査結果が発表されました。
GfK-フルヴァツカという調査会社が調べたところによると、応援するクラブは以下のパーセンテージとなっています。ちなみにクラブは国内に限らず、海外でもOKであります。

【クロアチア全国】
ディナモ・ザグレブ…33%
ハイドゥク・スプリト…24%
リエカ…4%
その他…8%
応援するクラブなし…31%

サッカー熱狂国といいながら、実に国民の1/3はサッカーに関心がありません。男性でサッカーに関心がないのは18%に対して女性は43%! 確かに私の周囲でもサッカー好きのクロアチア女性は少ないですね。ザグレブで選手を「おっかけ」するような女性ファンなんて見たことありません。ちなみにサッカー選手をおっかけるのはあくまでモデル級の女性で(場所はナイトクラブなど)、選手も美人女性だけをおっかけております(笑)

さて地方別の応援クラブ比率をみると、

【ザグレブとその周辺】
ディナモ・ザグレブ…55%
ハイドゥク・スプリト…7%
ザグレブ…1%
その他…3%
応援するクラブなし…34%

【ダルマチア地方】
ハイドゥク・スプリト…76%
ディナモ・ザグレブ…7%
その他…4%
応援するクラブなし…13%baki

南部のダルマチア地方はハイドゥク・スプリトで熱狂的な土地柄。女性でもハイドゥクを応援するサッカー好きの女性が増えてきます。これが「応援するクラブない」、つまりサッカーに興味がない人口が13%と全国平均より少ない数字で現れてきます。ちなみに写真はスプリトのポリュウド・スタジアムで発見した、いい味出してるハイドゥク・サポのおばあさんです。

世代別でみると、また面白い結果が出ます。
18~34歳…ディナモ(23.94%)、ハイドゥク(30.32%)
35~54歳…ディナモ(25.74%)、ハイドゥク(27.00%)
55~75歳…ディナモ(30.29%)、ハイドゥク(18.29%)
つまり高齢な人ほどディナモを応援する数が多く、若い世代にハイドゥク・ファンが多くなります。
つまりオヤジかフーリガンしかいないザグレブのサッカースタジアムで、サッカー好きの若い女性との出会いがないのは当たり前!という結果が統計でも出てしまいました。

トミスラフ・マリッチの浦和レッズ移籍の記者会見から一週間経ったにもかかわらず、クロアチア国内での報道がまったく出ないため、日本でのニュースを元にクロアチアのSport-netで記事を書きました。多分、これがクロアチアでの第一報になるかもしれなせん。ロブソン・ポンテの移籍はきちんと報道されたのですが、マリッチのレッズ移籍は英語ソースで国際的に発表されてないのかもしれませんね。今後はクロアチアの新聞メディアが彼に直接コンタクトをかけて、こちらの紙面でインタビュー記事が出るかもしれません。その時にはここで翻訳紹介しようと思います。

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2005年7月26日 (火)

ミルコ・クロコップ、一部リーグ参入

mirko 7月20日に行われたクロアチア・リーグ第一節「チバリア・ヴィンコヴチvs.ディナモ・ザグレブ」の試合で、チバリアのベンチにおなじみの顔が座っておりました。格闘家の"クロコップ"こと、ミルコ・フィリポヴィッチ(写真)。K-1、PRIDEといった大会でクロアチアでも名を知られるようになった彼は、映画俳優、国会議員と様々なものに手を出しているのですが(典型的な"クロアチアの成り上がり田舎者"とヤッカミはあります)、出身地に近いヴィンコヴチのチーム「チバリア」の広告塔として一役買おうと昨シーズンに選手登録されました。チバリアは2004/05シーズンから二部に降格、財政問題の未改善で勝点6を没収されるという状況ながら二部の北部リーグで優勝、プレーオフにも勝利して今季からの一部昇格を決めました。ミルコは時間が許す限りはチバリアの試合に訪れ、公式戦3試合に出場、彼がベンチに来ている試合は一試合も負けていないというジンクスが出来ました。

チバリアの一部昇格と共にミルコも一部リーグに参入します。
「私のもっとも愛するクラブ、チバリアでプレーするという人生の夢の一つが満たされたわけだけど、ディナモ相手に得点を決めるという夢まで満たされたとしたらどうなることだろうね....」
8月にPRIDEの世界タイトルマッチが控えているため出場は見送られたわけですが、ジンクスを信じて彼はベンチにどかっと座りました。ミルコが教えたかどうかは知りませんが、チバリアの選手は肘鉄を何度もディナモ選手に食らわせ、スロベニア代表DFツェサールは前半で流血。ツェサールは4度に渡って肘鉄を食らい、1点ディナモがリードした60分にとうとう肘鉄に切れた彼はチバリアの選手を突き飛ばします。これで押さえとけばチバリアは人数で優勢になれたものの、味方の選手が突き飛ばされたことに怒ったチバリアのMFアンドリチェヴィッチがツェサールを突き飛ばしたため二人揃って退場となりました。ミルコはこの喧嘩に加わることなく、また試合にも出場せず、アウェーのディナモが4-0と圧勝。彼にとっては公式戦初敗北を味わうこととなりました。ミルコはこう試合後に語ります。

「良かったディナモが勝利に値したね。ここで悔やむ余地はない。スポーツでは結果という唯一の基準だから。我々は敗北にふさわしかっただろうが、結果(0-4)は少し開きすぎだろう。選手達は自分を信じることに欠けていたと思う。自信が成功においてとりわけ大事な要素であるからね。相手がディナモだといっても、宇宙人がユニフォームを着てプレーしているわけではないし、彼らも血と肉でできた人間だ。相手は11人、うちらも同じく11人だ。私はプリヴラカ(ヴィンコヴチ郊外の田舎町)出身だが、日本にはコンプレックスを持たずに行ったし、多くの流血を味わってきたからね。選手達は全員が才能ある選手達だから、自信を植え付けるよう訓練する必要がある。そうすればOKだ。」

チバリア・ヴィンコヴチのジェリコ・チュロ会長は
「負け試合となれば最後の10分にミルコを出場させる」
と公言しており、FW登録のミルコがいずれ一部リーグの公式戦初出場・初ゴールの可能性も無きにしもあらず。2002年のズボニミール・ボバンの引退試合に先立って行われた前座試合で、ミルコは強烈な右足からのシュートを含め2ゴール1アシストの活躍をしました。サッカーではド素人ですが、天性のモノは持っているのでしょう。もしくは肘鉄がつい入ってしまって、相手DFが病院送りということが先に発生するかもしれませんけどね(笑)

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2005年7月24日 (日)

ディナモ、開幕戦を飾る

7月20日、クロアチア・リーグ第1節3試合が行われました。

modric昨季の低迷からヨシップ・クジェ新監督のもと建て直しを図るディナモ・ザグレブは、アウェーにて今季に一部復帰したチバリア・ヴィンコヴチと対戦(国営テレビで生放送)。試合前に長く雨が降ったものの、チバリア・スタディオンは両サポーターを含む6000人の観客が集まりました。ディナモはMFマリッチ、DFボスナールが調整不足で欠場したものの、決定力不足で泣いた昨季とはまったく違うチームを見せてくれました。
26分、左サイドのモドリッチ(写真)からゴール前のミトゥに横パスを通すと、ミトゥはヒールキックで後ろへと流し、ボシュニャクが狙いすましてゴール右上隅にシュートを決めディナモが先制します。後半60分、ディナモDFチェサールとチバリアMFアンドチェヴィッチが揉み合って二人とも一発退場。お互い10人となった67分、ミトゥの右CKからDFチョルルカがヘディングシュートを決めて2-0とすると、77分にはミトゥが3アシスト目となる右クロスを通し、フリーのモドリッチが胸トラップから正確なシュートを決めて3-0。90分にはボシュニャクが相手GKに倒されて得たPKをダ・シルヴァが決めて4-0と試合を決めました。
ちなみに、この試合ではチバリアのベンチにクロコップこと格闘家のミルコ・フィリポヴィッチが座りました。昨季は二部で3試合に出場した彼ですが、8月にPRIDEのタイトルマッチが控えているため大事をとって出場はせず。会長は負け試合の残り10分に出場させる考えだそうです。

リエカはホームのカントリーダ・スタディオンでプーラ・スターロ・チェシュコを迎えてのイストラ・ダービー。3分にリエカはCKからイェルネイツのゴールで失点を許すと、21分には再びCKからピリポヴィッチが決められて0-2。27分にシャリッチのクロスからゼキッチのヘディングで1点差に追いつき、後半59分に自ら貰ったPKをクルパンが決めて2-2のドローで終えました。
インテル・ザプレシッチは1-1の状況で61分、ポリャクのFKからファーポストでペツェリがヘディングシュートを決めて2-1と勝ち越しています。

Cibalia Vinkovci - Dinamo Zagreb 0-4
26' 0-1 Bosnjak
67' 0-2 Corluka
77' 0-3 Modric
90' 0-4 Da Silva(PK)

Rijeka - Pula Strao Cesko 2-2
3'  0-1 Jerneic
21' 0-2 Pilipovic
27' 1-2 Zekic
59' 2-2 Krpan(PK)

Medimurje - Inter Zapresic 1-2
16' 0-1 Poljak
36' 1-1 Kresinger
61  1-2 S.Pecelj

【順位】
1位…ハイドゥク・スプリト(勝点3)、2位…ディナモ・ザグレブ(3)、3位…ザグレブ(3)、4位…インテル・ザプレシッチ(3)、5位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(3)、6位…プーラ・スターロ・チェシュコ(1)、6位…(1)、8位…メヂムリェ(0)、9位…カメン・イングラッド(0)、10位…スラヴェン・ベルーポ(0)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(0)、12位…オシエク(0)

インタートトカップ3回戦第2戦が行われ、クロアチア勢は姿を消すこととなりました。

アウェーのランスに赴いたヴァルテクス・ヴァラジディンは、一戦目は警告で欠場できなかった主将のシャファリッチと新加入のポサヴェツが加わったものの、試合開始から押されっぱなしとなります。前半はGKヴラニッチの好セーブもあって0-0で凌いだものの、47分にラショルが直接FKを決めてランスが先制。59分にはラクールがミドルシュートを決めて2-0、66分にはジュシーのアシストからトメールが混戦の中を決めて3-0。71分にポサヴェツの左CKからヴクマンがヘディングで決めて3-1となりますが、90分にクザンが追加点を決めて4-1。トータルスコア4-1でランスが準決勝へとコマを進めました。

初戦を0-1で終えたスラヴェン・ベルーポはホームにデポルティーボ・ラ・コルーニャを迎えました。グラツキ・スタディオンには4000人の観客が集まりました。17分、エリア内左でボールを受けたデポルティーボのFWルベンがマークについたツルナッツをかわして角度のないところからシュートを決めてデポルティーボが先制。その後は力の差が完全に現れてしまい、46分に右サイドを突破したエクトルをDFガルがエリア内で倒してしまってPK。これをヴィクトルが決めて0-2。79分にはグスマンが右サイドからクロスを入れ、これをトリスタンが決めて0-3。トータルスコア0-4でデポルティーボが準決勝進出、ニューキャッスルと対戦する予定です。

クロアチア代表GKスティペ・プレティコサがシャフタール・ドネツクの移籍リストに掲載されたと現地で報じられています。外国人枠がなかったウクライナ・リーグは今季からスタメンにウクライナ人選手を3人、ベンチに2人置くというルールが施行され、外国人選手を整理するとのこと。プレティコサのほかにはセルビア・モンテネグロのヴキッチとララトヴィッチ、ルーマニアのバルカウアンとストイカン、ブラジルのバティスタの名前がリストに上がっているそうで、相応の移籍金があれば売却する模様です。

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2005年7月23日 (土)

韓国人初のクロアチア・リーガー

昨季のシーズン終了から約2ヶ月、クロアチア・リーグの新シーズンが開幕しました。スタジアムへ足を運ぶのが、もっともウキウキとなるのが開幕戦とウィンターブレーク再開後の試合です。スタジアムにおける独特な雰囲気への禁断症状があるんでしょうね。リーグのレベルは決して高くないし、観客のマナーもいたって悪いんですけど、こう試合が長くないと寂しさを感じます。

私はザグレブに在住していることもあり、一部リーグはディナモ・ザグレブ、NKザグレブのどちらかの試合が毎節見ることが可能です。またトラムとバスを乗り継げば1時間ほどでインテル・ザプレシッチの試合にも行けます。ザグレブはサッカーに関しては事欠かない街でありますよ。

その中でも一番コアな雰囲気が味わえるのはNKザグレブの本拠地クラニチェヴィチェヴ・スタディオン。客層を勝手に分類すると、
55%…根っからのサッカー好きのオヤジ達(40歳以上)
10%…サッカーくじ愛好家の若者
10%…選手の家族と友人
5%…NKザグレブ・ユースの子供
5%…クラブ関係者
5%…代理人、エセ代理人
5%…サポーター「ホワイト・エンジェンルス」
3%…親に連れられスタンドで遊ぶ幼児
2%…物好きな女性
といったところです。20日に行われた「NKザグレブvs.スラヴェン・ベルーポ」は平日ながら4000人もの観客が集まりました。いつもなら1000人いるかいないかが普通なんですけど、私みたいに禁断症状を持っている人ばかりなんでしょうね(笑) この一週間は添乗の仕事をしていたのですが、ちょうどザグレブに戻ってきており、観戦する時間があったのでスタジアムへと駆けつけました。

一人で来ているオヤジ達がとりわけいい味だしてます。やたらと太くて声が通る名物オヤジがいて、こいつが一捻り加えた野次をガンガン飛ばします。会うたび私には「ミウラ、元気か?」と言われます。ちゃんと自分の名前を教えたんですけど結局は「ナガサキ、元気か?」になってしまいました。あとサッカーレポート第1弾に写真が登場するオジイサン(85歳)も健在。「Igraj(プレーしろ!)」の声は4年前より小さくなり、両手に杖をついてやってきますが、会うたびに彼とはエロ話となります。まさしくここはオヤジの社交場。私には取材パスがあり、ピッチでカメラマン撮影も可能なのですが、この雰囲気が好きで客席からカメラを構えています。東洋から来た外国人が一人ぽつんといるので浮いてしまうわけですが、知り合いも増えてきて私にとっても社交場となっています。ガキの視線はうざいですけど^^;

lee 前置きがちょっと長くなりました。20日の試合では開幕戦という高揚感とは別に、一人の選手にシンパシーを感じる場面がありました。スラヴェン・ベルーポに今季からイェン・ヤン・リー(Jeong Young Lee、22歳、写真)という韓国人MFが加入、クロアチアリーグ初の韓国人プレイヤーです。韓国ユース代表に名を連ね、昨季は蔚山現代でプレーしていた彼は、同クラブに在籍したヨシップ・シミッチの代理人を通して欧州チャレンジを決意。ディナモのテストは落ちてしまいましたが、帰ることなくベルーポのテストに合格しました。ヤン・リー選手が60分に途中交替で出てくると、東洋からきたピッチ上の彼に視線が直ぐに集まります。
しかし、客席からは「マオ・ツェトン」「ブルース・リー」といったように中国名で、オヤジや若者達がヤン・リー選手のことを呼ぶわけです。はっきりいってムカつきます。ザグレブでは商店経営の中国人が急激に増加しているせいで、私も街中と中国人に間違えられて酷い目に遭っています。クロアチア人は共産主義を敵視しているわけですが、中国人が寄生虫のようにザグレブに住み着きはじめていることを好ましく思っていません。差別してくるクロアチア人の民度の低さもあるのですが、スタジアムはそういう輩が集中する場所ですからね(苦笑) そんな中、ヤン・リー選手に対しては自分の立場も被ってしまい、シンパシーを抱いてしまいました。
ヤン・リー選手は最初浮ついたプレーをしていたものの、次第に韓国人選手らしいモビリティでピッチのあちこちに顔を出すようになります。すると馬鹿にしていた客席からも「チャ・ブンクン」といった声も飛ぶようになりました。彼はFWではなく守備的MFですが、MFならどのポジションも可能であり、クロアチアには少ない走力タイプの選手ですので上手くやっていけるかもしれません。

「母国の人達が私のことを耳にしてくれることを願っている。3年間はユース代表でプレーしていたが、怪我のために代表キャリアも止まってしまった。クロアチアで良いプレーを重ねていけば、母国の代表監督まで私のことが耳に届くかもしれない。」
ヤン・リー選手はこう新聞のインタビューで語ります。現在は韓国Kリーグでクロアチア人選手がブームとなっていますが、彼のような逆のケースも興味深いですね。
ちなみにヤン・リー選手、さっそくクロアチア女性の美貌ぶりを気に入っている様子。「"美女と野獣"の国家」クロアチアで、果たして公私両面のサクセス・ストーリーなるか乞うご期待です。

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2005年7月22日 (金)

クロアチア・リーグ第1節 その1

7月20日、クロアチア・リーグが開幕し、第1節の3試合が行われました。ハイドゥク・スプリト、スラヴェン・ベルーポ、ヴァルテクス・ヴァラジディンがそれぞれ欧州カップの試合があるため、土曜の試合が繰り上げられたことによります。

ハイドゥク・スプリトはホームにオシエクを迎え、華々しいスタートを切ることに成功しました。9分にクラニチャールがブシッチとのワンツーからインサイドキックでシュートを放ち、ボールは右ポストに叩かれるものの、これをビシュチェヴィッチが詰めてハイドゥクが先制。18分には左MFのバルトゥロヴィッチがオシエク守備陣を次々とかわすとループシュートを決めて2-0。24分にはグルグロヴィッチの正確な縦パスからブシッチが決めて3-0。30分にはエリア中央に走り込んだクラニチャールにブシッチが横パスを送り、これを倒れながらクラニチャールがシュートをして4-0。34分には左サイドからバルトゥロヴィッチが正確なクロスをいれ、これを再びブシッチが決めて5-0。ポリュウド・スタディオンは10,000人の観客が詰め掛けたのですが、5点目のあとに東側のスタンドからはブラジェヴィッチ監督を称えて「チーロ、マイストーレ(巨匠)」のコールが起きたものの、過激なサポーター(トルツィダ)が多い北側スタンドからはディナモと繋がりの深かったブラジェヴィッチに対して「チーロ、ペデル(ホモ野郎)のコールが起き、他のスタンドからそのコールを掻き消すブーイングが起きました。遠い道程をやってきたオシエクのサポーター「コホルタ」は前半で横断幕を片付けてしまい、トルツィダの拍手と共に「またおいで」のコールを受ける始末。後半は落ち着いてしまったものの、70分にクラニチャールとダブル司令塔を務めるU-21代表グルグロヴィッチが中央から18mのFKを決め、ハイドゥクが6-0と大勝しています。

jakirovic ザグレブはホームのクラニツェヴィチェヴ・スタディオンでスラヴェン・ベルーポを迎えました。ダークホースというべきザグレブは、昨季は若手選手の起用もあってスタートダッシュに失敗、一時は二部落ちの危機にあったものの、シーズン後半は脅威のペースで勝利を重ねて3位でフィニッシュしました。今季は昨季のスタメンの全員が残ったことで、より密なコンビネーションを期待できます。小さなスタジアムながら4000人もの観客が集まり、私も足を運んで来ました。
17分、ヤキロヴィッチのクロスをベルーポのDFボドルシッチがクリアするも、エリア左端でボールを拾ったバルトロヴィッチが狙いを済まして枠の左上隅にシュートを決めてザグレブが先制。ベルーポは先のデポルティーボ戦の疲れと3選手が累積警告で出場できなかったわけですが、24分には司令塔のムサが枠をわずかに逸れるヘディングシュートを、26分にはポストに当たるFKでザグレブを脅かします。34分、エリア内でDFラブドヴィッチがFWヴルチーナを倒して、ベルーポにPKを献上。これをムサが決めて同点に追いつきます。しかし40分にバルトロヴィッチ、ヴィドヴィッチの細かいコンビネーションから正面フリーのヤキロヴィッチ(写真)がズドンと決めて2-1。
後半も観客を飽きさせない展開の速い攻防が見られ、64分にGKマルティッチのロングボールを受けたFWヴィドヴィッチがGKとの1対1を決めて3-1。67分にザグレブDFヴルドリャクが頭突きで一発退場となるものの、ザグレブが危なげなく勝利を果たしました。

ヴァルテクス・ヴァラジディンはカメン・イングラッドとアウェーにて対戦。ディナモから移籍した新キャプテン、エディン・ムイチンを中心にしたカメン・イングラッドに対して、ヴァルテクスはカウンター攻撃で挑みますが、お互い決定力不足で0-0で試合を進みます。しかしロスタイムに背後からのロングボールをDFを背にしながらピタリと足でトラップしたFWベンコが決定弾を放って、ヴァルテクスはまたして終了間際に試合を決めることに成功しています。

Hajduk Split - Osijek  6-0
1-0 9' Biscevic
2-0 18' Bartulovic
3-0 24' Busic
4-0 30' Kranjcar
5-0 34' Busic
6-0 70' Grgurovic

Zagreb - Slaven Belupo 3-1
1-0 17' Barolovic
1-1 34' Musa(PK)
2-1 40' Jakirovic
3-1 64' Vidovic

Kamen Ingrad - Varteks 0-1
0-1 90' Benko

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スーパーカップはハイドゥクが勝利

niko 7月15日、スプリトのポリュウド・スタディオンでスーパーカップ「ハイドゥク・スプリトvs.リエカ」が行われました。ハイドゥクは昨季のリーグ王者、リエカはカップ王者であります。チーロ・ブラジェヴィッチ監督のハイドゥク初指揮ということもあり、19,000人と予想以上の観客が訪れました。
激しいせめぎ合いとなる出だしでしたが、ハイドゥクが次第にイニシアティブを握っていきます。8分に新キャプテンのDFジョロンガが25mのミドルシュートを放つもののバーを叩きます。その5分後も同様にジョロンガがミドルを放ちますがGKラドマンがセーブ。18分、カウンターを仕掛けたリエカがゼキッチとクルパンの新ツートップで2対2の形を作りますが、最後はゼキッチをDFグラニッチが止めてシュートを封じます。前半終了間際にはプリシュチのアシストからゼキッチが近距離からシュートしますが、ハイドゥクのGKカレが足で止めました。
後半からはハイドゥクの攻撃をリエカが中盤で食い止め、反撃を繰り返します。63分にはレンドゥリッチ、64分にはゼキッチがシュートチャンスを迎えるもののGKカレがセーブ。80分、クラニチャール(写真)がムニョスのワンツーから右フリーのブシッチへ絶好のラストパスを送るもシュートは枠の上へ。85分はゼキッチがカウンターからGKと一対一になるも決められずに終わります。
延長前半93分、ハイドゥクMFグルグロヴィッチのFKはポストを叩きますが、103分にペナルティエリア左の角度のないところからハイドゥクがFKを得ると、クラニチャールは2人の壁の左を通してGKラドマンの右脇を破るFKを直接決めてハイドゥクが先制します。この1点を延長後半も守り、ハイドゥクが5度目となるスーパーカップのタイトルを獲得しました。

7月16日、インタートトカップ3回戦第1戦が行われました。
ラ・コルーニャのリアソールで行われた「デポルティーボ・ラ・コルーニャvs.スラヴェン・ベルーポ」はスラヴェンが抵抗を見せたものの、74分にルベン・カストロにシュートを決められて0-1で敗北しました。試合開始7分にはシャラノヴィッチがシュートしたボールがDFの手に当たって外に出たものの、ハンドもCKも貰えなかったようです。第2戦は23日にスラヴェンの本拠地で行われますが、デポルティーボはレアル・マドリッドに移籍秒読みとされるルケが遠征に参加せず、トリスタンも怪我上がりといわれています。
ヴァルテクス・ヴァラジディンはホームにてフランスのランスと対戦。16分にFWベンコがスピードを活かしてシュートを決めるものの、オフサイドで取り消されてしまいます。32分にもベンコのシュートはポストに叩かれて得点にならず。前半はヴァルテクスが優勢でしたが後半はランスもペースを上げ、60分にジュシーの突破からクーシンがシュートを決めて先制。しかしロスタイムにクリアボールを拾ったDFプランティッチが30mの距離のロングシュートを決めて同点に追いつきました。ヴァルテクスはインタートトカップで4試合に渡って終了間際の得点を決める勝負強さを見せています。アウェーの第2戦はサスペンションだった主将のシャファリッチも出場、また今年2月に代表にも召集されたMFスレブレンコ・ポサベツ(前所属:スラヴェン・ベルーポ)が木曜日にヴァルテクスと4年契約を結び、UEFAに出場できるよう申請をしております。ちなみに第1戦では、ヴァルテクスと契約したばかりのU-21代表正GKトミスラフ・ヴラニッチ(前所属:チバリア・ヴィンコヴチ)が出場し、まずまずのデビューを果たしております。

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移籍情報

biscan昨季をもってリバプールとの契約が切れた元代表MFイゴール・ビシュチャン(27・写真 )がギリシャリーグのパナシナイコスに移籍することとなりました。契約期間は2年で、1年延長のオプション付き、年俸は税抜きで130万ユーロとされています。
ビシュチャンは直前の報道にあったスパルタク・モスクワの他、ラツィオ、サンプドリア、アトレティコ・マドリッド、ベシクタシュ、シュトゥットガルト、ヘルタ・ベルリン、ハンブルガーSV、バイヤー・レバークーゼンのオファーがあり、本人はイタリアかスペインの移籍を希望していました。しかしラツィオは財政問題もあって年俸額が少なく、サンプドリアは移籍を巡って多くの人物が関わりすぎたため決定が遅れてしまったため最後に断念、またアトレティコは外国人枠の問題がありました。パナシナイコスにはMFスルジャン・アンドリッチ、GKマリオ・ガリノヴィッチ、MFアンソニー・シェーリッチといったクロアチア人が在籍しており、またビシュチャンの友人であり昨季まで在籍したシルヴィオ・マリッチもアドバイスしたようです。
「パナシナイコスとは2年契約を結んだ。このようなギリシャの強豪でプレーできるという事実に満足している。私が見て聞いた全てから判断すれば、新シーズンはとりわけ強いチームを作ろうとしている。2シーズン後は29歳になっているから、それからオプションを利用するか考えるつもりだ。金銭面について話すつもりはないが、満足しているとだけは言えるだろう。パナシナイコスではクロアチア人が高い評価を受けていることは知っているし、会長も全てを私に言ってくれた。期待に応えられるよう自分の全てを出すつもりだ。モチベーションは大きいよ」とコメントを残しています。同じく今季に移籍した元ブラジル代表フラビオ・コンセイソンと中盤を築くこととなるようです。

元U-21代表MFマリオ・ツァレヴィッチ(23)がシュトゥットガルトの合宿に参加し、トラパットーニ監督から高い評価を得ており、契約の可能性が高いと言われています。昨季はハイドゥクからサウジアラビアのアル・イティハドに移籍したものの、現在は未払給与のためにFIFAにアル・イティハドを訴えている状況にあります。移籍が実現するには移籍金50万ユーロをアル・イティハドに支払う必要があり、書類仕事がとかく遅いアラブ諸国のせいで移籍実現はまだ時間が掛かるようです。

海外からのオファーのためハイドゥク・スプリトを離れたDFフルヴォイエ・ヴェイッチ(28)の移籍先がロシア一部リーグのトムというチームであることが明らかになりました。トムはシベリア地方のトムスカという人口60万人の都市にあるクラブであり、昨季はリーグ13位だったようです。年俸は30万ユーロで契約は2年間です。

既に日本で報道されているようにクロアチア元代表FWトミスラフ・マリッチ(32)が浦和レッズに移籍しました。マリッチはヴォルフスブルグとの契約が切れ、ギド・ブッフバルト監督のツテもあって浦和のテストを受けておりました。2001/02シーズンにはバイエルン、レバークーゼン戦を含む5試合で9ゴールを叩き出し、このシーズンでは12ゴールでキッカー紙の年度ベストイレブンに選出されました。肋骨骨折や原因不明の呼吸困難のためにここ最近は活躍の機会がなかったものの、空中戦の上手さと精神力の強さが魅力のFWです。また彼の弟であるマリヨ・マリッチ(28)はブンデス二部のトリエールから今季はウンターハヒンクに移籍することが明らかになっています。

昨季のクロアチア・リーグ得点王でサンフレッチェ広島にも在籍したことのあるFWトミスラフ・エルツェグ(33)がブンデス二部のグレウテール・フルースに移籍することが明らかになりました。エルツェグは韓国Kリーグへの移籍が進められてたものの代理人の事情で破綻、その後はリエカと契約を切って自由移籍選手となっていました。ハイドゥクへの帰還話もあったもののもチーム幹部との折合いが悪く、同じくオファーを出した1860ミュンヘンよりも良い提示額だったフルースへの移籍となりました。今季のフルースにはディナモからDFアンドレ・ミヤトヴィッチも移籍しております。

リエカはセルビア・モンテネグロ代表GKのドラガン・ジリッチ(30)を獲得しました。契約は1年+1年オプション、年俸は5万ユーロです。正GKのラドマンがまだ若いこともあり、経験豊かな選手ということでジリッチを獲得したものの、彼がセルビア人であるということでサポーターのアルマダが大反発、応援ボイコットを計画しております。昨季までブルガリアのスメデレヴに在籍していたジリッチはセルビア・モンテネグロ代表として8試合に出場し、1999年のユーロ予選「クロアチアvs.ユーゴスラビア」では控えGKでありました。この試合のあとにチェトニク(セルビア民族主義集団)の帽子を被ったとか、セルビア正教の象徴である三本指を掲げたといった噂が上がっており、これがサポーターの大きな反発を買っているようです。ロベルト・イェジッチ会長は「アルマダがジリッチを受け入れないようなら私がチームを去る」とコメントを残しています。

昨季はザグレブのスポーツディレクターに就任していたロベルト・プロシネツキが、今季は一部リーグのプーラ・スターロ・チェシュコ(旧名プーラ1856)の専門スタッフ長のポストに就任することとなりました。友人であるイゴール・パミッチ監督の懇願によるもので、随分と本人も悩んだものの最終的には家族らとも相談の上に決意しました。

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2005年7月15日 (金)

添乗仕事のため一週間お休みです

avion 7月15日から22日まで添乗の仕事のため、クロアチア・サッカーニュースはお休みです。ドゥブロヴニクからザグレブまでクロアチア国内を案内で周ってきます。

クロアチアでは15日にスーパーカップ「ハイドゥク・スプリトvs.リエカ」があり、20日からは国内リーグも開幕。今季はハイドゥク、ディナモ、リエカの三つ巴に、インテル、ザグレブ、スラヴェン・ベルーポ、ヴァルテクス辺りがどう食い込んでくるかでしょう。私の予想では、今年はベテランが復帰し、欧州カップ戦もないディナモが3シーズンぶりに優勝するかと思うんですけどね。昨季後半だけならリーグ一の成績で、戦力が現状維持のザグレブも不気味な存在。ハイドゥクは守備に不安と、若い選手達がリーグ戦にも集中できるかが疑問です。しかしチーロ・ブラジェヴィッチ監督のことですから、何か起きそうですけど^^; 至ってマイナーなリーグですが、ピッチ外の戦いも含めて今季も面白いシーズンになることでしょう。
仕事が終わり次第、ニュース関連をまとめようと思いますので、しばしお待ち下さい。

あと今月12日発売の「ワールドサッカーダイジェストEXTRA」8月号で、クラニチャールの代理人でもあるディノ・ポクロヴァッツ暗殺を絡めたクロアチアの代理人事情の記事を書いております。宜しかったらご覧になって下さい。

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ビシュチャン、スパルタク・モスクワに移籍か?

biscan 昨季でリバプールを退団したMFイゴール・ビシュチャン(写真)にスパルタク・モスクワが接近、3年契約を結ぶのではと報じられています。既にビシュチャンの代理人は移籍に関して全て合意しており、あとはメディカル・チェックだけだとのこと。ビシュチャンにはベジクタシュが好オファーを出していたものの、トルコには関心がないということで断っておりました。

セルティックからオファーがあるとされたシャフタール・ドネツク所属のGKイゴール・プレティコサですが、結局はセルティックがレギア・ワルシャワのGKアルトゥール・ボルツを1年レンタルで獲得したためにオファーは消滅したようです。プレティコサに設定されている移籍金がネックだった模様と報じられています。

13日に移籍希望を訴えたハイドゥク・スプリトのDFフルヴォイエ・ヴェイッチですが、クラブ側との話し合いの末に移籍が認められました。名前は明らかになっていないものの行き先はロシア一部リーグのクラブであり、年棒は30万ユーロ、ハイドゥクが受け取る移籍金も発生したようです。チーロ・ブラジェヴィッチ監督はここに来てのキャプテンの移籍に相当うろたえておりまして、「信じてくれ。悩みのせいで眠れなかった。ドラマにするつもりはないが、これは一つの警告である。この移籍は私に衝撃を与え、そして驚かせた。苦しい状況にある。私のオーソリティに問題があるかもしれない」とコメントを残しております。

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2005年7月14日 (木)

ニコ・クラニチャール、受験失敗

niko スプリト大学経済学部を受験したハイドゥク・スプリトのニコ・クラニチャール(写真)ですが、試験に不合格だったことが判明しました。高校の内申点は280点と決して悪くはなかったものの、筆記試験が180点。筆記試験のボーダーラインが300点だったことから不合格となりました。高卒で直ぐに試験を受ける学生が多い中、2年のブランクは痛かったかもしれません。スプリト大学経済学部のサイトから結果が見られるのですが、不合格者がアルファベット順に並んでいる中でクラニチャールは「10番」とハイドゥクでの背番号と一緒なのが皮肉であります。

ハイドゥク・スプリトのキャプテンで、ディフェンスの要であるDFフルヴォイエ・ヴェイッチ(28)が国外からのオファーを理由に退団を希望したものの、クラブ側から拒否されています。ヴェイッチはクラブでの貢献度や実力を考えれば給与も少なく、またそれも未払いなわけでありますが、もし国外から良好なオファーが来たらハイドゥクとの契約を打ち切って移籍可能という条件を結んでおりました。「既に何日間にわたってクラブ側には、満足するオファーが届いていると話しているにもかかわらず、誰も私の言葉を真剣に受け止めてくれない。おそらく私が冗談を言っているとでも思っているのだろう。話し合いをしたいというのに誰も相手にしてくれない」とヤケ気味のヴェイッチに対し、ブラジェヴィッチ監督は「ヴェイッチは私に契約書を持って説明してきた。しかし、これは法律とモラルの対立である。合宿時に私は"出て行くものは明日までに出て行け。ここは残る選手だけだ"と言ったのだが、その時は誰も去らなかったので、ヴェイッチを含めた全員を戦力としてみなしていた」とコメント。またグルギッチ会長も「デブレチェンとのチャンピオンズリーグ予備選が終わるまでは誰もクラブを去ることができない」と釘を刺しております。

ディナモ・ザグレブは12日にカナダのトロントでグラスゴー・レンジャースと対戦しました。カナダに在住するクロアチアとスコットランドの移民を中心にロジャー・センター・スタジアムには18,159人の観客が集まりました。
ディナモは怪我から復帰したばかりのダ・シルヴァ、調整に遅れたマリッチ、ビザが解決しなかったチャゴなどがカナダ遠征に不参加。スタメンはGKトゥリーナ-DFブリャト、イェーセ、チェサール、ドゥルピッチ-MFチャレ、マミッチ、トミッチ、モドリッチ-FWミトゥ、ボシュニャク。
一方レンジャースはダド・プルショは怪我のために直前に不出場。スタメンはGKワーテルース-DFリックセン、マルコム、キザニシュヴィリ、マレー-MFバーク、ヘムダニ、ファーガソン、ローヴェンクランズ-トンプソン、ブッフェル。
前半はレンジャースがイニシアティブを握ります。31分にファーガソン、34分にブッフェルがシュートしますが、トゥリーナの好セーブで逃れます。ディナモの攻撃は9分にチャレ、15分にマミッチのシュートがあるぐらいに終わりました。
しかし後半からモドリッチに代えてターゲットマンのリュボイェヴィッチを投入すると流れが変わります。49分にボシュニャクが右サイドからの突破から放ったシュートはGKワーテルースがコーナーに追いやると、ミトゥのCKからリュボイェヴィッチがヘディングシュートし、ボールはポストに弾かれます。一方でオフサイドトラップをかいくぐったマレーが一対一でシュートしますが、これはGKトゥリーナがセーブ。66分にはリュボイェヴィッチがフェイントで相手をかわすと一人で持ち込みシュート。これもGKがコーナーにおいやります。とうとう82分、ロングボールをマミッチがヘディングで途中交替のFWカルドゥムに落とすと、カルドゥムは左足でシュートを決めてディナモが先制。このまま1-0でディナモが勝利しました。

昨年にセレッソ大阪に在籍し、途中で解雇となったDFダヴォリン・カブラルが、現在オーストリア・リーグ一部のリード(Ried)に在籍していることが判明しました。リードはオーストリア一部でもっとも外国人選手が少なくて3人、一番多いオーストリア・ウィーンは18人もの外国人を抱えることとなります。
ちなみに昨年にセレッソに在籍した選手は、クルノスラフ・ロブレクがベルギー・リーグのリエーセ、イヴァン・ラデリッチがインテル・ザプレシッチ、マリオ・ガルバがオーストリア四部のサン・ヴェイトに移ったこととなります。

8月17日にスプリトのポリュウド・スタディオンで親善試合「クロアチアvs.ブラジル」が予定されていますが、チケット代金が余りに高くて非難を集めています。最初の発表から値下げをしたとはいえ、メインスタンドが700クーナ(約13000円)、バックスタンドが600クーナ(約11000円)、ゴール裏南が420クーナ(約7800円)、ゴール裏北が200クーナ(約3700円)と、普段のスプリトでの試合チケットの約10倍の価格設定になっております。サッカー協会側は「チケット販売で間接税も払わなきゃいけないし、多くの人が見られるように民放より放映権の提示額が半分だった国営放送を選んだんだ」と弁解しておりますが、クロアチアの給与所得を考えるとこの価格で満員になるのは微妙なところです。

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2005年7月13日 (水)

U-21代表フィリップ・マルチッチ、ハイドゥクへ

marcic これまでフランスのボルドーに6年間在籍していたクロアチアU-21代表MFフィリップ・マルチッチ(20歳・写真)がハイドゥク・スプリトに加入することとなりました。既に口頭では合意しており、ボルドーから書類が届き次第、契約となります。元々、マルチッチはハイドゥクのユースに14歳まで在籍しており、この夏にはベルキーとポルトガルのクラブからオファーがあったものの移籍は実現せず、最後にはハイドゥクを選んだそうです。ハイドゥクのレギュラーにはFWブシッチ、MFグルグロヴィッチ、MFバルトロヴィッチ、DFヴチュコと4人のU-21代表がおり、A代表のクラニチャールも20歳であることから、今季は若い選手が中心のチームとなります。

ハイドゥク・スプリト所属の代表MFニコ・クラニチャールが、スプリト大学経済学部の入学試験を受けました。試験合格に関しては「楽観的さ」と答えたように、クラニチャールは中高では優秀な生徒として通っていたので合格の可能性は高いようです。月曜はテストのせいで練習に遅れたわけですが、規律にうるさいチーロ・ブラジェヴィッチ監督は許してくれたとか。クロアチアで大学に通う選手というのはそんなに多くないのですが、ハイドゥクではDFフルヴォイエ・ヴェイッチとGKトブルトコ・カレがスプリト海洋学校に、ディナモではMFアンテ・トミッチがザグレブ大学経済学部に通っています。かつてはスラヴェン・ビリッチが法学部卒業、また最近ではズボニミール・ボバンが歴史学部を卒業しています。

ハイドゥク出身で昨季はフランス・リーグ二部のルマンでプレーしていた元U-21代表FWズボニミール・デラニャ(25)がベルギー・リーグ一部のムスクロンに移籍することが決まりました。ルマンでは16試合(うちスタメン6試合)に出場して6得点を決めましたが、フレデリック・ハインツ監督の構想から漏れてしまっておりました。ムスクロンにはテストという形で訪れているもののあくまで形式上であり、移籍は確定とされています。ムスクロンにはデラニャの他にシベニクのドラガン・ジュパン(23)がテストを受けております。またムスクロンにはMFトンチ・マルティッチ、FWイヴィツァ・ジュリエヴィッチ、DFスティエパン・スコチブシッチの3人のクロアチア人がおり、これでベルギーでプレーするクロアチア人は18人に膨れ上がっています。

シャフタール・ドネツク在籍の代表GKスティペ・プレティコサにグラスゴー・セルティックにオファーを出したことが明らかになりました。セルティックはイングランド一部サウサンプトンのフィンランド人GKアンティ・ニエミを獲得の第一候補に上げており、それが失敗した際の保険としてのオファーであるため、もしニエミの獲得が成功したらプレティコサの移籍話もなくなるようです。ちなみにニエミの移籍金は300万ユーロとされ、サウサンプトン時代に彼を率いたゴードン・ストラカン監督がセルティックに移籍したのに伴うオファーだそうです。

ディナモ・ザグレブに今季から加入し、合宿にも参加していたボリビア代表MFディエゴ・カブレラが最終的には入団せずにボリビアに帰国することになりました。前所属のボリバルとの契約が7月31日まで残っており、それをディナモ側に知らせないまま代理人が彼を連れてきたのですが、7月下旬からリーグが始まるディナモが反発しました。いまだにボリビア・サッカー協会から書類が届かない状況であるため、三者合意の上に入団はなかったことに決めました。ディナモとしてはシルビオ・マリッチが加入したことも影響したようです。

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2005年7月12日 (火)

ベルーポ、ヴァルテクスともにインタートトカップ3回戦へ

safaric 10日、インタートトカップ2回戦第2戦が行われました。

初戦をホームで3-2と勝利したスラヴェン・ベルーポはルーマニアのグロリア・ビストリアと対戦。試合序盤はグロリアに何度も決定機を迎えられますが、20分辺りからベルーポも互角にチャンスを作り出します。後半からはベルーポがペースを握り、66分、シャラノヴィッチが俊足のカラボグダンにパスを通すとエリア内でGKが倒してしまってPK。これをムサが決めてベルーポが先制します。このままグロリアは反抗することなく、アウェーで1-0の勝利。3回戦ではデポルティーボ・ラコルーニャと対戦します。

初戦をホームで4-3と勝利したヴァルテクス・ヴァラジディンはフィンランドのインテル・トゥルクと対戦。ヴァルテクスはこれまで6得点のFWベンコ、ボスニア代表MFハリロヴィッチを累積警告で欠き、厳しい戦いが予想されました。15分にペトレスクのFKからカメルーン人FWヌガルにヘディングシュートを決められて先制されますが、27分、ムヤノヴィッチの右サイド突破からのクロスにFWヨリッチが合わせて1-1。サイドを制したヴァルテクスが優勢に試合を進めますが、54分にシャファリッチ(写真)がエリア内で倒れたのがシミュレーションとされ、2枚目のイエローで退場。その4分後にはまたしてヌガルにヘディングシュートを決められ2-1となります。このまま2回戦敗退と見られたロスタイム、イェルテツのFKをGKが弾いたところを途中交替のモホロヴィッチが押し込んで2-2。ヴァルテクスはこれで2回戦突破を決めました。3回戦はフランスのランスと対戦します。

いずれも強豪相手ということで国内では注目のカードとなります。
初戦は今月16日or17日、第2戦は23日or24日に予定されています。

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2005年7月11日 (月)

親善試合「日本vs.クロアチア」実現か?

vatreni クロアチア・サッカー協会は、日本サッカー協会から11月16日に日本での親善試合の申し入れがあることを明らかにしました。この日程はワールドカップ欧州予選のプレーオフに当てられており、もしクロアチアが予選グループ首位もしくは2位の中で成績上位2チームになれば日程が空くため、クロアチア側は大きな関心を寄せております。スレブリッチ事務局長は「親善試合での申し入れは非常に興味深く、最適なものといえよう。既にクラニチャール監督には報告した。この試合を受け入れた場合はテヘランにも立ち寄って、かつてより計画しているイヴァンコヴィッチ率いるイラン代表との試合も行うつもりだ」とコメントしております。

クロアチア代表のズラトコ・クラニチャール監督はボカ・ジュニオルス所属のFWダニエル・ルベン・ビロス(24)に対して、8月17日のブラジル戦に向けて正式に召集を送ることにしました。リベルタドーレス杯で2位となる得点を決めた長身FW(194cm)のビロスはクロアチア移民3世であり、ディナモがこのオフに獲得を狙っていたもののボカ残留のため断念した逸材です。7月25日にボカがアムステルダムでアヤックスと親善試合をする際にも、クラニチャール監督は出向いてビロスの説得を図るとのこと。もし9月のアイスランド戦までに約束が取り付けられないのならば、10月のスウェーデン戦には間に合わないとして断念する模様です。

ディナモ・ザグレブは合宿地のスイスでトーナメントを戦っています。初戦のシオン(スイス)を終了間際のカルドゥムのゴールで勝利すると、9日の決勝ではジャック・サンティーニ率いるオーゼールと対戦。前半は立て続けにディナモがチャンスを作るも決められず、また2度に渡ってPK判定を逃されてしまって0-0。後半64分にDFツェサールが目測を誤ったところをポジェに決められて先制されますが、67分にボシュニャクの突破を相手GKハメルが倒してPKを得て、これをモドリッチが決めて同点。90分を終えてPK戦となりましたが、GKトゥリーナが2度止めたこともあって3-1で勝利しました。昨年にもディナモはオーゼールに勝利しています。このままディナモの選手達はカナダへと飛び、トロントでグラスゴー・レンジャースとの親善試合を行う予定です。

韓国の水原三星でプレーする元代表DFマト・ネレトリャクが6月のKリーグ月間MVPを受賞しました。今年2月にハイドゥクから移籍した彼は4月にもカップ戦の活躍で月間MVPを受賞しております。水原では4ゴール、2アシストを記録し、PKを蹴る役割も任されているとか。300ドルと3日間の国内ペア旅行がMVPの賞品ですが、夏休みはスプリトに戻るために旅行はチームメートに挙げてしまうそうです。
韓国絡みでもう一つ、ディナモのFWダリオ・ザホラの仁川ユナイテッド移籍が秒読みとされています。ザホラは話し合いのためトロント遠征に参加せず、ザグレブへとやってきた仁川の関係者と移籍交渉をすることとなっています。仁川には元ディナモのMFヤスミン・アギッチでプレーしています。

オーストリア・ウィーンと交渉をしていたグラーツァAK所属の現代表DFマリオ・トキッチの移籍が決定しました。移籍金は65万ユーロ、契約は2年+1年オプションです。「合意と契約には満足している。口にはできないが条件も良い。グラーツでの4年間は成功の日々だった。1度のリーグ優勝と2度の2位、そして1度のカップ優勝、1度のスーパーカップ。4年過ごした仲間達を残して去るのは辛いことだ。しかしサッカーはスポーツでありビジネスである。キャリアというものは短いので、将来の生活を保障するために条件が良いところへと行くのは自然なことだ」とコメントしています。

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2005年7月 9日 (土)

移籍情報

srna シャフタール・ドネツク所属のクロアチア代表MFダリヨ・スルナ(写真)をリバプールが獲得を狙っていると報じられています。スルナは「イングランドのクラブからのオファーがテーブルの上にあるのは確か。喜んでイングランドに渡る気持ちは隠しようがない」と語っています。イングランド以外にはスペインとドイツからのオファーがあり、来年には契約が切れるスルナを移籍金が高いうちに売却する可能性はあるようです。

ディナモ・ザグレブ所属のスロベニア代表DFボシュトヤン・ツェサールにもリバプールが関心を示していると報じられています。このオフはヴェルダー・ブレーメンが獲得を狙ったものの、移籍話は立ち消えしてました。土曜日にあるディナモvs.オーゼール戦にリバプールの関係者がツェサールを視察に来るとのことです。ディナモとしてはエディ・ボスナールを獲得したこともあり、ツェサールは売却する意向を示しています。

またディナモの左DF/MFフルヴォイエ・チャレにアヤックスが関心を示しています。3年前にイングランドで開催されたU-17欧州選手権直後にもアヤックスはオファーを出していたのですが、ディナモが拒否をしていました。ディナモのスイス合宿の試合には常にアヤックス関係者が視察に来ているとのことです。

グラーツァAKに在籍するクロアチア代表DFマリオ・トキッチがオースリア・ウィーンへの移籍に合意したと報じられています。トキッチはグラーツァとの契約の中で「65万ユーロ以上のオファーが来た際は自動的にクラブは放出しなくてはならない」との条項があり、2年に渡りトキッチを狙っていたオーストリア・ウィーンはその金額を積んだようです。またオーストリア・ウィーンはボスニア代表のサーシャ・パパッツも獲得する考えがあるそうです。

オーストリア一部のアドミーラに在籍する元代表MFネナド・ビエリツァが給料未払いを理由にチームとの契約を解消する可能性が出てきました。もし退団となった場合、監督のエルビス・スコーリアと友人関係にあるリエカへの移籍を考えているとのことです。

イタリアのセリエBのカターニャに在籍する元代表FWダヴォール・ヴグリネツは口頭でクラブ側と契約解消に合意。残り2年の契約を残して退団することとなりました。カターニャでは給与削減で揉めて干された挙句、怪我や戦術面で合わずに不遇の時代を過ごしました。トルコ、イタリア、オーストリア、ドイツのクラブからオファーがあるものの、本人はクロアチアに戻ることを希望しているようです。

中国の上海申花に移籍が進められていたザグレブ所属のライコ・ヴィドヴィッチですが、代理人が話をこじらせたために破談となってしまいました。あとドイツ二部のアーヘンに所属するMFジェリコ・ソピッチがザグレブの練習に参加、練習試合でも結果を残し、獲得の可能性が高いと報じられています。

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2005年7月 8日 (金)

パナディッチのインタビューをアップしました

pana 現地発!!クロアチア・サッカーレポート第36弾「打たれたピリオド ~ アンドレイ・パナディッチのインタビュー」をアップしました。現役を今年1月に引退したパナディッチから、旧ユーゴスラビア・リーグ、ユーゴスラビア代表、クロアチア・リーグ、ブンデス・リーガ、名古屋グランパスでの想い出を語って貰いました。本人はファンとのコンタクトを望んでおりまして、e-mailアドレスもインタビュー記事最後に掲載しております。ご覧になってもらい、感想など頂けると嬉しいです。

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2005年7月 7日 (木)

セドロスキがトルコ一部のディヤルバクルへ移籍

goce 昨季後半のディナモ・ザグレブの主将であり、昨年はベガルタ仙台でプレーしたマケドニア代表DFゴツェ・セドロスキ(31)が、トルコ一部リーグのディヤルバクルに移籍したことが明らかになりました。契約の詳細については不明です。ディヤルバクルは東部アナトリアの中心的都市であり、昨季はリーグ14位。また同じチームにはマケドニア代表DFであり、かつてNKザグレブでプレーしたゴラン・スタヴレヴスキが在籍しているようです。
かつてJリーグに在籍していた選手も随分とこのオフに移籍しました。元セレッソのクルノスラフ・ロヴレクがベルギー一部のリエーセ、マリオ・ガルバがオーストリア四部のサン・ヴェイト、アルミール・トゥルコヴィッチは給料未払いを係争中のままハイドゥクと契約切れとなっています。また昨季のリーグ得点王であった元サンフレッチェのFWトミスラフ・エルツェグも自由契約選手であります。

今季の主なクロアチア・リーグの移籍を下にまとめました。
国外移籍はEU圏外枠のないベルギーに集中しているのが判ると思います。

[ハイドゥク・スプリト]
加入:
DFゴラン・グラニッチ (←ヴァルテクス)
DFイゴール・ジュゼロフ[MKD] (←メタルルグ・ドニチェク[UKR])
MFマカリン (←シベニク)
放出:
MFイヴァン・レコ (→クラブ・ブルージュ[BEL])
FWクルノスラフ・ロヴレク (リエーセ[BEL])
MFトミスラフ・ルカビナ (→オシエク)
FWナトコ・ラチュキ (メツ[FRA])
FWアルミール・トゥルコヴィッチ[BIH] (自由契約)

[ディナモ・ザグレブ]
加入:
MFシルヴィオ・マリッチ (←パナシナイコス[GRE])
DFエディ・ボスナール[AUS] (←エバートン[ENG])
MFゾラン・マミッチ (←アイントラフト・トリエール[GER])
FWドゥミトル・ミトゥ[ROM] (←リエカ)
MFマティアス・チャゴ[CMR} (←メタラッツ)
MFディエゴ・カブラル[BOL] (←ボリヴァル[BOL])
DFヴェドラン・チョルルカ (←インテル)
GKマルコ・シャルリヤ (←インテル)
放出:
MFダニエル・プラニッチ (→ヘーレンフェーン[HOR])
DFアンドレ・ミヤトヴィッチ (グレウテール・フース[GER])
DFゴツェ・セドロスキ (→ディヤルバクル[TUR])
GKヴラジミール・ヴァシーリ (→コンヤシュポール[TUR])
MFエディン・ムイチン (→カメン・イングラッド)
DFイヴァン・チョシッチ (→プーラ)
FWヴェルディン・カーリッチ (自由契約)

[リエカ]
加入:
FWイゴール・クルパン (←レイリャ[POR])
FWゾラン・ゼキッチ (←インテル)
放出:
FWドゥミトル・ミトゥ[ROM] (→ディナモ)
MFアントゥン・ドゥンコヴィッチ (→スラヴェン・ベルーポ)
DFヤスミン・ムイジャ (→カメン・イングラッド)
FWトミスラフ・エルチェグ (自由契約)

[インテル・ザプレシッチ]
加入:
DFクリスティアン・ポロバネツ (←メジムリエ)
DFイゴール・チャガリ (←フルヴァツキ・ドラゴヴォリャツ)
放出:
FWゾラン・ゼキッチ (→リエカ)
DFヴェドラン・チョルルカ (→ディナモ)
GKマルコ・シャルリヤ (→ディナモ)
MFアントニオ・フラニャ (→ヴィトリア・セトゥバル[POR])
FWトミラスフ・スタニッチ (→ディナモ・ドレスデン[GER])

[ザグレブ]
加入:
FWフルヴォイエ・チュスティッチ (←ザダール)
FWフラネ・ペトリチェヴィッチ (←ヴァルテクス)
MFイヴァン・ライトマン (←シロキ・ブリイェグ[BIH])
放出:
FWライコ・ヴィドヴィッチ (→上海)
FWサンドロ・クリッチ (自由契約)

[ヴァルテクス・ヴァラジディン]
加入:
GKトミスラフ・ヴラニッチ (←チバリア)
放出:
DFゴラン・グラニッチ (→ハイドゥク)
DFマティヤ・クリスティッチ (自由契約)
FWフラネ・ペトリチェヴィッチ (→ザグレブ)

[スラヴェン・ベルーポ]
加入:
MFアントゥン・ドゥンコヴィッチ (←リエカ)
放出:
MFオグニェン・ヴコイェヴィッチ (→リエーセ[BEL])
DFマティヤ・クリスティッチ (自由契約)
MFスレブレンコ・ポサヴェツ (→リーズ?[ENG])

[オシエク]
加入:
MFトミスラフ・ルカビナ (←ハイドゥク)
MFダヴォール・バイシッチ (←カメン・イングラッド)
放出:
FWスティパン・ユキッチ (→ロケレン[BEL])
FWヨシップ・タディッチ (バイヤー・レバークーゼン[GER])

[カメン・イングラッド]
加入:
MFエディン・ムイチン (←ディナモ)
DFヤスミン・ムイジャ (←リエカ)
放出:
MFダヴォール・バイシッチ (→オシエク)
MFマリオ・チズメク (→スラヴェン・ベルーポ)
FWエディン・シャラノヴィッチ (→スラヴェン・ベルーポ)
MFクルノスラフ・レンドゥリッチ (→リエカ)

[メジムリエ]
放出:
FWイヴィツァ・ジュリェヴィッチ (→ムスクロン[BEL])
DFクリスティアン・ポロヴァネツ (→インテル)

[プーラ・スターロ・チェシュコ(旧名 プーラ1856)]
加入:
MFレナート・ピリポヴィッチ (←ケルンテン[AUT])

クロアチア・リーグから国外に移籍した中で注目の選手は、オシエクからバイヤー・レバークーゼンに加入したU-21代表FWヨシップ・タディッチ。まだ17歳である彼は昨季リーグで7得点を決めています。プロ未契約の状態でバイヤーが接触したために移籍に関しては揉めたものの、30万ユーロの移籍金で解決しました。現在はバイヤーのトップチームの練習に参加しており、ベルバトフ、ヴォロニンに次ぐ第3FWの位置を得る可能性が高いようです(フランサは退団を希望しているため)。公私にわたってマルコ・バビッチがタディッチをサポートしているそうで、「ここでのマルコは神だよ」とまだノスタルジーに苦しむタディッチは語っています。

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2005年7月 5日 (火)

パナディッチにインタビューしてきました

pana 元名古屋グランパスのアンドレイ・パナディッチ(写真)にインタビューしてきました。ザグレブ郊外のベリカ・ゴリツァに住む彼は現在「パナディッチ・スポーツ」というスポーツセンターを建設中でして、そこにあるカフェで1時間半ほど話を聞きました。 パナディッチは「フレンドリーな兄貴」といった存在です。常に冗談を言いながら、率直な意見を飛ばすわけですが、プロフェッショナルな立場はわきまえていました。答えづらい質問もあったんですけどね。途中にチェバブ(肉団子)を注文してくれたり、横の友人が絡んできたことでインタビューは間延びしたのですが、夕暮れとともにまったりムードで時間は流れていきました。90年W杯ユーゴ代表であり、クロアチアリーグ初期、ブンデスリーガも知るパナディッチは、Jリーグのプレーを抜きにしてもインタビュー対象としては非常に関心深い人物でありました。

インタビュー後のパナディッチは人工芝サッカー場で友人達とプレー。パナディッチは左膝を痛めており、GKとして参加してました。その間は妻のエステナさんと名古屋の生活を話したのですが、通ったスーパーはヤマナカだったとか、星ヶ丘ボウルに行ったとか地元の話題で盛り上がりました。息子のマテオ君と娘のモナちゃんは最初は恥ずかしがっていたのですが、最後にアイスクリーム屋さんへ一緒に行った辺りには僕に慣れてくれましたね。パナディッチには色々とご馳走してもらったので「次の帰国時に日本の食べ物を持ってきますがリクエストは?」と聞いたら「天津甘栗(たぶん今川総本家)」でした(^^ゞ

インタビュー本編はテープを起こして今週のうちにはアップしますので、しばしお待ち下さい。日本での想い出、そして名古屋のサポーター達への想い出は絶賛の言葉ばかりでした。サポーターからの直接のコンタクトも望んでおり、本編でe-mailの公開もする予定です。またメールや掲示板で頂いていた彼へのメッセージはきちんと伝えまして、たいそう喜んでおりました。私の方からもご協力どうも有難うございました。メールを頂いた方々には追々ご返答させて頂きます。

mona グランパスのモデル嬢(?)でもあったモナちゃん(写真)は6歳になったのですが、ハスキーボイスの可愛い子ですねえ。日本料理では何が好き?と聞いたら「スパゲティ」と答えてました(笑)。クロアチアのスパゲティは茹で過ぎで食えたものじゃないですから。トゥルコヴィッチの奥さんも日本でスパゲティの美味しさに目覚め、クロアチアでは自らレストランの厨房に入り込んで作っちゃうなんていってましたね。

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2005年7月 3日 (日)

ヨシップ・クジェの車が放火炎上

kuze2日未明、ザグレブの旧市街に停車していた自家用車「フィアット・プント」が放火されて炎上。車の登録主はディナモ・ザグレブ監督のヨシップ・クジェ(写真)の息子であり、普段はクジェ本人が使用しているものでありました。これは、先月起こった代理人ディノ・ポクロヴァッツの暗殺事件(未解決)に深い関係があると見られ、クロアチア警察が調査に動いております。クジェは高利貸しが本業だったポクロヴァッツに多額の借金をしており、暗殺事件後にポクロヴァッツの手口をマスコミを通して批判しておりました。ポクロヴァッツも昨年、車を炎上させられており、いずれもマフィアよる仕業だと見られています。炎上現場は国会から100m近いこともあり、事件を聞いたクロアチアのサナデール首相も犯罪組織の摘発に全力を注ぐと語っております。

インタートトカップ二回戦第一戦が行われ、ヴァルテクスはホームでフィンランドのインテル・トゥルクと対戦。5分にベンコの得点で先制し前半は何度もチャンスを作るものの、俊足のカメルーン人ヌガルを活かしたカウンターで1-2と逆転されます。後半55分にハリロヴィッチのゴールで同点に追いつくも、75分にまたしてヌガルに得点を決められて2-3。しかし、86分にシャファリッチがFKを決めると、ロスタイムにベンコが逆転ゴールを決めて4-3と勝利しました。U-21代表であるレオン・ベンコは昨季は左MFとして起用されていましたが、本来のFWのポジションに復帰。一回戦では4ゴールを決めており、既に6ゴールと量産中です。
またスラヴェン・ベルーポはホームでルーマニアのグロリア・ビストリータと対戦。こちらも得点の奪い合いとなりましたが、2-2となった81分にムサがPKを決めて3-2と勝利しています。第二戦はともに一週間後となります。

2日、ポルトガルのファロでルイス・フィーゴ主宰のチャリティゲームが行われ、クロアチアからはハイドゥク・スプリトのニコ・クラニチャールが招待。20分間プレーしています。試合にはロナウド、ジャウミーニャ、コウト、クリスティアーノ・ロナウド、ミヤトヴィッチ、アチモヴィッチなどが出場しました。

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今季のディナモは夜遊び自粛

P1030065 ザグレブはクロアチア最大の80万人都市。それでも街中で有名人とばったりというのはよくあることです。私の場合、もっぱら気づく有名人はサッカー選手となってしまいます。オフロード・カーで疾走するボバンや(テールランプの一つが切れてました)、カフェで珍しくタバコを吸わずにコーヒーだけのプロシネツキ、ふらっと街の角で突っ立っていたスタニッチやユルチェヴィッチなど.....。でも有名人だからといって近づいてサインを貰うのはここでは稀です。逆に有名人に金をねだるオヤジというのはよくいますね(笑) 

ザグレブの若者達は金曜・土曜となるとディスコやバーといったナイトスポットに繰り出すわけですが、ディナモ・ザグレブの若い選手達もかなり夜遊びが好きなようです。私はもう若くないので深夜に出歩くことがないので知りませんが、試合に負けた日なんかに選手がノコノコと夜遊びに行くと直ぐにマスコミに垂れ込まれます。ここでは「サッカー選手」がやたらともてる、いや、モデルの女性陣からやたらともてるのです。もちろん、やっかむのはスキンヘッドのサポーターグループBBB。なにせ昨季のディナモの成績は7位。彼らにとっては「神聖なるディナモの名のもとで戦うべき選手には夜遊びなどもってのほか」なわけです^^;。

巨乳グラビア系のニヴェス・セルシウスと付き合っているDFディノ・ドルピッチなどは格好の冷やかし対象となります。試合中にBBBは「風俗嬢ニヴェス」と叫びながら、ドルピッチがボールを持つ度に大歓声。ドルピッチはポカ癖があるだけに大きなプレッシャーとなるわけですが....。

今季のディナモは、とうとうフロントが「夜遊び」自粛令を出しました。クラブ広報のヤゴディッチ氏は語ります。
「選手の私生活に介入するつもりはないが、公における自分の振る舞いに注意を向けるよう提案したい。自分達が公人であり、あらゆる行動に目が向けられていることを理解せねばならない。」

2日の昼、ザグレブの町を歩いていたら、背後からディナモのMFトミッチに肩を叩かれました。彼はDFイェシェ、MFシュトロクと一緒。顔見知りでもある彼らと挨拶し、何処に行くのか?と聞いたら、「今からVincek(ザグレブの名店)でアイスクリームさ」とのこと。アイスクリームをほうばる選手にマスコミやBBBが襲い掛かるなんてことはないですからね(笑)

(写真…サポーターに彼女ネタでやじられ、交替後に頭を抱えるドルピッチ。このたび目出度くニヴェス嬢と結婚しました)

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2005年7月 2日 (土)

シルヴィオ・マリッチ、ディナモに復帰

P50101081日、ディナモ・ザグレブは元クロアチア代表MFシルヴィオ・マリッチ(30・写真 )と2年契約を結びました。マリッチは昨季でパナシナイコスとの契約が切れ、他の欧州のクラブからのオファーがある中、古巣のディナモに復帰することを決めました。
「クラブ関係者に御礼を言いたい。わずか5分で全てが合意に至った。クジェ監督にも感謝しているし、彼のような素晴らしい指導者と共に働けることを誇りに思う。ディナモがクロアチアサッカー界の頂点に戻れるよう、出来る限りチームを助ける努力をするつもだ。国外からのオファーが幾つかあったが、それは全て拒否した。なぜなら故郷への帰還を心から望んだからだ」
とコメントしています。背番号はニューキャッスル移籍以前に付けていた"4"となります。

ディナモ・ザグレブは3日にオーストラリア代表DFエディ・ボスナール(25)と3年契約を結ぶことに合意しました。昨季はエバートンに移籍した彼ですが、度重なる怪我もあってトップチームでの出場機会はありませんでした。クロアチア系であるボスナールもフランス一部のクラブからのオファーがあったものの、かつて在籍したディナモへの復帰を望んだことになります。

またディナモは合宿に参加していたカメルーン人MFマティアス・チャゴ(22)と5年契約を結びました。カメルーン・リーグでは16歳でリーグ出場という最年少記録を持つチャゴは、ここ3年に渡ってクロアチア二部のメタラッツでプレーしていたこともあってクロアチア語に不自由はなく、クロアチア人の妻と子供を持っております。中盤ならどこでも可能ですが、ボランチ起用として計算されております。

ディナモはアルゼンチン人のFW/MFダニエル・ルベン・ビロス(24)の獲得を進めていたものの、ビロスは最終的にボカ・ジュニオルスに残留することが決定。ディナモは断念せざる得なくなりました。昨季はベンフィールドに在籍し、リベルタドーレス杯で2位となる得点を決めた彼はクロアチア系の祖先を持っており、194cmの身長ながらトップ下でプレーできるテクニックを持っているとのことでした。クラニチャール監督はブエノスアイレスで彼の視察を済ませており、クロアチア代表召集の考えもあるようです。

一方で、ディナモの代表MFダニエル・プラニッチ(23)が移籍金50万ユーロでオランダのヘーレンフェーンに移籍することに合意した模様です。ヘーレンフェーンは昨季のUEFAカップで対戦したことが、プラニッチに目を付けるきっかけとなりました。昨季にオシエクからディナモに移籍したプラニッチはディナモで25万ユーロの最高給を貰っていただけに、昨季の不振の責任対象の一人となっていました。二番目に年俸を貰うFWゴラン・リュボイェヴィッチは自ら20万ユーロから15万ユーロに減棒をクラブ側に申し込む中、プラニッチは減棒する考えはなく、クラブもあっさりと放出を決めたようです。

クロアチア代表MFアンソニー・シェーリッチ(25)がパナシナイコスに完全移籍、2年契約(+1年オプション)を結びました。シェーリッチの所有権はパルマとベローナが持っており、1998年にハイドゥクからイタリアに渡って以来、ベローナ(1998-02)→プレシア(02-03・レンタル)→パルマ(03-04)→ラツィオ(04-05・レンタル)とクラブを替えてきました。今回はオーストラリア代表FWジョン・アロイージとのセットで、かつてシェーリッチを指導したマレザーニ監督のいるパナシナイコスに売却となりました。

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移籍情報

P1030065昨季のクロアチア・リーグの得点王であり、サンフレッチェ広島にも在籍したことのあるリエカのFWトミスラフ・エルツェグ(33・写真)がリエカとの契約を打ち切りました。パルチザン・ベオグラードのMFサーシャ・イリッチとセットでセルビア人の代理人が韓国Kリーグへの移籍を進めていたものの、その代理人の息子がベオグラードで大怪我をしたために急遽立ち消え。リエカはエルツェグの移籍を想定してぺタール・クルパンとゾラン・ゼキッチの2人のFWを獲得しており、エルツェグとは話し合いの末に契約打ち切りを決めました。今後は海外のクラブを対象に移籍先を探す模様です。

スラヴェン・ベルーポに在籍するU-21代表MFオグニェン・ヴコイェヴィッチ(22)がベルギー・リーグのリエルセに移籍することが決まりました。3年契約で移籍金が20万ユーロ、年俸が15万ユーロとされています。ヴコイェヴィッチはディナモの新監督クジェが熱望したものの金銭面で折り合わず、FWゴラン・トミッチ(←ザルツブルグ)とFWクルノスラフ・ロヴレク(←ハイドゥク、元セレッソ大阪)を既に獲得済みのリエルセが契約に成功しました。

ザグレブのFWライコ・ヴィドヴィッチ(30)が上海のクラブに移籍することが決まり、中国へと旅立ちました。レンタル契約か正式契約かは現地での交渉で決めるとのこと。ヴィドヴィッチは馬力のあるFWとして昨季のザグレブで活躍、以前には韓国Kリーグでプレー経験があります。

これまでドイツでプレーしていたGKトニ・タパロヴィッチ(24)がハイドゥク・スプリトのテストを受けることになりました。タパロヴィッチは兄フィリップ(元クロアチア代表)と共にシャルケで育ち、シャルケのトップチームへと昇格。出場機会なく2002年にボーフムに移籍し、昨年1月からは三部のBayer Uerdingenでプレーしていました。代理人であるダヴォール・シュケルが現在のGK層に不満のチーロ・ブラジェヴィッチ新監督のために連れてきたとのことです。

オシエクの新監督のイヴォ・シュシャクが就任することが決まりました。シュシャクはクロアチアU-21代表、グルジア代表、ディナモ・トビリシなどを指揮し、オシエクは1994/95シーズンに指揮した際に同クラブの最高成績を残しています。

ディナモ・ザグレブのDFゴツェ・セドロスキ(31)が移籍先の交渉のためトルコに旅立ったまま、まったく連絡が取れない状況にあります。ディナモは彼の功績を称えてクラブを探しやすい移籍金8万ユーロ(約1000万円)に設定し、その書類を持ってトルコへと向かいました。クラブ名もいまだに明らかにされていません。

8月23日にザグレブのマクシミール・スタジアムで、バイエルン・ミュンヘンvs.クロアチアリーグ選抜の試合が行われることが発表されました。クロアチアリーグのスポンサーであるT-Comはクロアチアの国営電話会社を買収したドイツ企業という関係から企画されたようです。選抜メンバーはトミスラフ・イヴィッチが選出する予定です。しかし欧州カップ戦を控えたハイドゥク、リエカ、インテルの選手は選ばれないこととなっています。

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2005年7月 1日 (金)

パナディッチのインタビューは来週に延期

パナディッチのインタビューですが、来週に延期になってしまいました。
水曜日に私が急の仕事が入ってしまったため前日の話し合いで木曜に延期にしたのですが、木曜日昼過ぎに彼の住むベリカ・ゴリツァに向かったところで夜に時間変更。場所もザグレブ市内変更になったはずが、夜になったら「ベリカ・ゴリツァまで出てくれないか...」とのこと。ベリカ・ゴリツァは私の家から1時間ほど掛かることから難しく……。
金曜はパナディッチが午後に監督ライセンスの医学分野の試験、私も午前に用事のため無理。よって来週月曜か火曜に、ということに再変更となってしまいました。

メールを送って頂いた方、またインタビュー楽しみにしてくれた方、どうもすみません。クロアチアにおける約束なんてこんな感じです。元はといえば、私が水曜日に行けなかったのがいけなかったんですけど……。

お詫びにパナディッチに髪の毛があった頃の写真を添付します。ワールドカップ'90開幕前の新聞記事からです。当時はフサフサだったんですね(笑)P1010017

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