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2005年7月23日 (土)

韓国人初のクロアチア・リーガー

昨季のシーズン終了から約2ヶ月、クロアチア・リーグの新シーズンが開幕しました。スタジアムへ足を運ぶのが、もっともウキウキとなるのが開幕戦とウィンターブレーク再開後の試合です。スタジアムにおける独特な雰囲気への禁断症状があるんでしょうね。リーグのレベルは決して高くないし、観客のマナーもいたって悪いんですけど、こう試合が長くないと寂しさを感じます。

私はザグレブに在住していることもあり、一部リーグはディナモ・ザグレブ、NKザグレブのどちらかの試合が毎節見ることが可能です。またトラムとバスを乗り継げば1時間ほどでインテル・ザプレシッチの試合にも行けます。ザグレブはサッカーに関しては事欠かない街でありますよ。

その中でも一番コアな雰囲気が味わえるのはNKザグレブの本拠地クラニチェヴィチェヴ・スタディオン。客層を勝手に分類すると、
55%…根っからのサッカー好きのオヤジ達(40歳以上)
10%…サッカーくじ愛好家の若者
10%…選手の家族と友人
5%…NKザグレブ・ユースの子供
5%…クラブ関係者
5%…代理人、エセ代理人
5%…サポーター「ホワイト・エンジェンルス」
3%…親に連れられスタンドで遊ぶ幼児
2%…物好きな女性
といったところです。20日に行われた「NKザグレブvs.スラヴェン・ベルーポ」は平日ながら4000人もの観客が集まりました。いつもなら1000人いるかいないかが普通なんですけど、私みたいに禁断症状を持っている人ばかりなんでしょうね(笑) この一週間は添乗の仕事をしていたのですが、ちょうどザグレブに戻ってきており、観戦する時間があったのでスタジアムへと駆けつけました。

一人で来ているオヤジ達がとりわけいい味だしてます。やたらと太くて声が通る名物オヤジがいて、こいつが一捻り加えた野次をガンガン飛ばします。会うたび私には「ミウラ、元気か?」と言われます。ちゃんと自分の名前を教えたんですけど結局は「ナガサキ、元気か?」になってしまいました。あとサッカーレポート第1弾に写真が登場するオジイサン(85歳)も健在。「Igraj(プレーしろ!)」の声は4年前より小さくなり、両手に杖をついてやってきますが、会うたびに彼とはエロ話となります。まさしくここはオヤジの社交場。私には取材パスがあり、ピッチでカメラマン撮影も可能なのですが、この雰囲気が好きで客席からカメラを構えています。東洋から来た外国人が一人ぽつんといるので浮いてしまうわけですが、知り合いも増えてきて私にとっても社交場となっています。ガキの視線はうざいですけど^^;

lee 前置きがちょっと長くなりました。20日の試合では開幕戦という高揚感とは別に、一人の選手にシンパシーを感じる場面がありました。スラヴェン・ベルーポに今季からイェン・ヤン・リー(Jeong Young Lee、22歳、写真)という韓国人MFが加入、クロアチアリーグ初の韓国人プレイヤーです。韓国ユース代表に名を連ね、昨季は蔚山現代でプレーしていた彼は、同クラブに在籍したヨシップ・シミッチの代理人を通して欧州チャレンジを決意。ディナモのテストは落ちてしまいましたが、帰ることなくベルーポのテストに合格しました。ヤン・リー選手が60分に途中交替で出てくると、東洋からきたピッチ上の彼に視線が直ぐに集まります。
しかし、客席からは「マオ・ツェトン」「ブルース・リー」といったように中国名で、オヤジや若者達がヤン・リー選手のことを呼ぶわけです。はっきりいってムカつきます。ザグレブでは商店経営の中国人が急激に増加しているせいで、私も街中と中国人に間違えられて酷い目に遭っています。クロアチア人は共産主義を敵視しているわけですが、中国人が寄生虫のようにザグレブに住み着きはじめていることを好ましく思っていません。差別してくるクロアチア人の民度の低さもあるのですが、スタジアムはそういう輩が集中する場所ですからね(苦笑) そんな中、ヤン・リー選手に対しては自分の立場も被ってしまい、シンパシーを抱いてしまいました。
ヤン・リー選手は最初浮ついたプレーをしていたものの、次第に韓国人選手らしいモビリティでピッチのあちこちに顔を出すようになります。すると馬鹿にしていた客席からも「チャ・ブンクン」といった声も飛ぶようになりました。彼はFWではなく守備的MFですが、MFならどのポジションも可能であり、クロアチアには少ない走力タイプの選手ですので上手くやっていけるかもしれません。

「母国の人達が私のことを耳にしてくれることを願っている。3年間はユース代表でプレーしていたが、怪我のために代表キャリアも止まってしまった。クロアチアで良いプレーを重ねていけば、母国の代表監督まで私のことが耳に届くかもしれない。」
ヤン・リー選手はこう新聞のインタビューで語ります。現在は韓国Kリーグでクロアチア人選手がブームとなっていますが、彼のような逆のケースも興味深いですね。
ちなみにヤン・リー選手、さっそくクロアチア女性の美貌ぶりを気に入っている様子。「"美女と野獣"の国家」クロアチアで、果たして公私両面のサクセス・ストーリーなるか乞うご期待です。

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