代理の代理戦争
今日、UEFAカップ予備戦2回戦「インテル・ザプレシッチvs.ツルヴェナ・ズヴェズダ」の一戦が行われます。戦争が終わって10年、いまだにクロアチア人vs.セルビア人の民族感情は激しいものがあり、俄然、このカードも盛り上がりを見せています。これがディナモ・ザグレブvs.ツルヴェナ・ズヴェズダならば想像もつきません(苦笑)
ズヴェズダも先のリーグ開幕戦の対ハイドゥク・クラ戦で2-2という結果に、サポーターのデリエが暴徒化。ピッチに乱入して試合を中断させた上、試合後はマラカナ・スタディオンにあるドラガン・ストイコヴィッチ新会長の執務室の窓ガラスを投石で割られてしまいました。「クロアチアにおける勝利が我々の問題においての唯一の薬であり、勝利は必須である」とピクシーは述べます。最初は「ザプレシッチってどこ?」という状況だったデリエ達も300人ほどがザプレシッチに乗り込む予定で、クロアチア側も可能な限りの警戒態勢を取る予定です。ちなみにピクシーはハイドゥク・クラとの試合でも5人のボディガードを付けたそうですが、クロアチアでも同様にボディガードを付けるそうです。
さて迎え撃つ側のザプレシッチ。サポーターは「Divlja svinja(イノシシ)」という名前の小さなグループであり、300人のデリエよりも小さな規模。ディナモ・サポーターのBBBは「この試合に関心はない」と表向きは言っているものの、この機会にしゃしゃり出てくるのは目に見えています。昨日、ばったり街中でBBBにあったら「チケットはないけど、セルビア人と喧嘩しに行く」と言ってました(苦笑) 昨年はハンドボールの「ザグレブvs.パルチザン」の試合でBBBとグロバリが大喧嘩。派手にやらかしてしまいました。
実は数日前、ベオグラードの友人でデリエに所属するセルビア人から連絡があり、「宿泊と観戦の計画を手伝ってくれないか?」と頼まれました。チケット購入の際にはパスポート提示があるため、彼にとっては購入が出来ないわけです。デリエだけが押し込められるバックスタンドのアウェー席ではなく、彼が求めるのはメインスタンドのチケット。「下手な行動をしないなら」との約束で協力する考えでしたが、彼は急用でキャンセルになってしまいました。もし一緒に行ったとしたら、ザプレシッチ行きのバスでは彼が方言でセルビア人とばれないよう無言で二人で乗ったでしょう。
という私も、Sport-netでカメラマン申請をしていたものの、インテル側が一メディアに一カメラマンの方針のため一度は蹴られてしまいました。4000人で満員になる小さなスタジアムであり、昨日の新聞では残り200枚と書いてあったことから、チケットを買いに行こうとしたもののパスポートを忘れたことが判明。諦めてTV観戦を覚悟しましたが、カメラマン申請が下りたとの連絡がありました。これまで経験したことのない修羅場をくぐってこれそうです(笑)
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