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2005年9月 8日 (木)

クロアチア、マルタ相手に痛恨のドロー

9月7日、マルタの首都バレッタにあるタ・カリ・スタジアムでワールドカップ予選「マルタvs.クロアチア」が行われました。4日前に試合を行ったアイスランドとは一転して蒸し暑いマルタ。サッカーでは欧州最弱国の一つである相手だけに楽勝ムードが漂っていたのですが、大きな落とし穴が待ち構えておりました。

クロアチアはトゥドールとコヴァチ弟が累積警告で欠場。リベロのコヴァチ弟の代役にはトキッチを起用。また守備的MFのトゥドールの代わりにイェルコ・レコを入れるという報道がされていたのですが、試合二日前にズラトコ・クラニチャール監督は左MFのバビッチを守備的MFに入れ、左MFにはシェーリッチを起用することを明らかにし、その通りのスタメン(3-4-1-2)となりました。
GKプレティコサ-(右から)DFシミッチ、トキッチ、シムニッチ-MFスルナ、コヴァチ兄、バビッチ、シェーリッチ-クラニチャール-FWプルショ、バラバン
一方のマルタはカイザースラウテルンに所属したこともあるFWミフサド(現在はノルウェーリーグのリレハンメル所属)と、イングランドのチェスターに在籍するディメツが怪我で欠場。チームの殆どが国内でプレーするアマチュア選手であります。スタメン(4-4-1-1)は以下のようです。
GKハベル-プリチーノ、サイド、シクルーナ、ウェルマン-MFマトックス、アギウス、アノナム、ブリッファ-FWウッズ-コヘン

malta 試合当初からクロアチアの選手には緊迫感がなく、安易なミスパスを続けてはマルタが攻め込み、イエローカードを恐れてか相手選手に厳しく当たることすらしません。技術で劣るマルタはそれでも決定機が簡単に作れないわけですが、必死に食い下がろうという姿勢が見えました。そんな状況でも前半はクロアチアがチャンスを作ります。アイスランド戦では殊勲者だったバラバンは12分、クラニチャールからのパスを受けてシュートチャンスを迎えますが、ボールを下手にキープしたために相手DFにカットされます。けれども19分にスルナが右サイドからクロスを上げようとしたところ相手選手に当たり、中央へと流れてきたボールをクラニチャールがボレーで正確にシュートを決めてクロアチアが先制します。その直後にはスルナのヒールパスからバラバンが右クロスを上げて、GKハベル(写真右)の正面でプルショ(写真中央)がヘディングシュートしますが、この決定機をポスト左へと外してしまいます。25分にはクラニチャールが25mのミドルシュートを放つもボールは左へ。マルタは42分、縦パスからアノナムがDFに挟まれながらシュートをするもののボールはポスト左へと逸れました。前半終了間際にはボール処理を失敗したGKハベルからバラバンがボールを奪ったにもかかわらず、シュートを打つことなくミスパスで台無しに。また直後にはプルショが相手のカットミスのボールを受けてGKと一対一になるもののシュートは遮られてしまいました。

ハーフタイムにクラニチャール監督は明らかに弛んだチームに変化を加えるべきでしたが、選手変更も新たな指示もまま、前半と同じペースで試合が進みます。62分、シェーリッチが左サイドから切れ込んで決定的なラストパスを中央に送るものの、バラバンはこれをシュートミス。このようなクロアチアに罰が下されたのは74分でした。右サイドの20数mの位置でFKを得たマルタは、DFのウェルマンがグラウンダーで蹴りこむとボールはあっさりとクロアチアのネットを割り込んで同点となります。この失点は壁に一人の選手しか立たせず、真横にボールが来たのにもかかわらず反応に遅れたGKプレティコサの責任でした。77分にスルナのFKからプルショがヘディングシュートしますが、これはクロスバーの上に。クラニチャール監督は80分に最後のカードとなるクラスニッチを投入。しかし時間は刻々と過ぎ、マルタは空回りなクロアチアに対して何度もカウンターを仕掛けます。82分にマルタのチャンタルが右サイドから放ったシュートは枠の上へ、またロスタイムにマルタは4対2の形を作ったもののアノマンのシュートはプレティコサの正面をつきます。クロアチアもロスタイムに左サイドでフリーとなったバビッチが決定機を迎えましたが、近距離のシュートはGK正面に。また最後の攻撃ではクラスニッチが右サイドでシュートしたもののボールは外のネットに。結果は1-1のドロー。クロアチアにとってはかなり痛い結果となりました。

試合後にクラニチャール監督は「マルタに我々が驚かされることを自分達から許してしまった。勝てなかったのは残念だが、絶望する必要はない。効率良く得点しなければならなかったのに、そのレベルに達してなかったことは明らかである。
マルタの選手達はゴール前を堅く閉ざしたのに対し、我々は欲望があったにもかかわらず勝利することが出来なかった。数あるチャンスを失敗したことは悔やまれるが、このような蒸し暑い天候でプレーするのは難しいことや4日間で2試合プレーすることも考慮に入れなくてはならない。
ワールドカップ出場のプロジェクトを無駄にすることは許されない。まだ我々には二試合残されているし、全ては自分達次第だ。不満ではあるが、不幸でもない。」とコメントを残しています。

同じ日に行われたハンガリーvs.スウェーデンはロスタイムにイブラヒモヴィッチが得点を決めて1-0でスウェーデンが勝利。これでスウェーデンが勝点で上回って21。クロアチアは勝点20で2位に落ちました。また2位に入る可能性があったハンガリーはこの敗北で脱落。クロアチアは10月8日にホームでスウェーデンと1位を賭けて一騎打ちとなり、10月12日にクロアチアはアウェーでハンガリーと、スウェーデンはホームでアイスランドと対戦します。

また試合終了前からメインスタンドにいた一部のクロアチア・サポーターが暴動を起こし、警官隊相手に壊した座席を投げ合い、更には特別警官隊も突入。クロアチアからは約500人のサポーターが訪れ、その中には老人や女性もいたのですが、特別警官隊が出口をふさいでしまったために彼らも混乱に巻き込まれてしまいました。騒ぎを収拾するのには時間が掛かったらしく、クロアチア・サッカー協会にもUEFAから罰が与えられる可能性は大であります。

また前日にはU-21欧州選手権予選のマルタvs.クロアチアが行われました。開始50秒でモドリッチからのパスを受けたブシッチが右足でシュート決めてクロアチアが先制すると、その後はマルタが主導権を握るものの幾度とマルタのFWフレンドのシュートを防ぎきり、後半は疲れから精細に欠きましたが、1点を守りきって勝利しています。

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コメント

うーむ
痛いですねぇ
1-0でかまわないのでしっかり勝っておきたかったですね
スウェーデンはやはり堅実な強さですね
クロアチアがさらにレベルの高い代表チームになるにはスウェーデンのような[安定感]が必要ですね
ま その不安定さが面白くて魅力的だとも思うのですが…(笑)

投稿: 重戦車アレン | 2005年9月 8日 (木) 09時29分

 起こるかも知れないなと心配していたことが起こってしまいましたね。
 DFの二人が累積で欠場だったからなのか、マルタ相手だから手を抜いていたのかわかりませんが…。
 個人的には、非常に残念な内容であり結果でした。

投稿: ふぃ~ばぁ~。 | 2005年9月 8日 (木) 22時02分

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