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2005年9月 7日 (水)

おねだり、せびり、かっぱらい

dudu クロアチアに限らず旧ユーゴの人達は一種の「ずうずうしさ」というものがあるのですが、とりわけサッカーサポーターは顕著に「ずうずうしい」人種であります。日本では好きなサッカー選手に「プレゼント」するケースがあるでしょうが、こちらではいかに選手から「ぶんどる」かがサポーターの野望であります。ディナモの本拠地マクシミール・スタジアムには毎日張り付いて選手からお金をねだる中年オヤジがいますし、サポーターが練習場に侵入して選手から下着以外の練習着をかっぱらうという事件もありました。これは悪く取ってもらいたくはないのですが、ピッチへと入れる障害者の方でもあらゆる選手から試合後にユニフォームをねだり、簡単に集めたコレクションをカメラマンに対して自慢して「写真を撮ってくれ」という人もいます。私がカメラマンでピッチに入ることからで、友人のサポーターは「○○からユニフォームを奪ってこい」と頼まれます。とにかく、ここは誰でも「ねだる」ことが大好きな国です。

その「ねだり」も「泥棒」となれば犯罪です。アイスランドのレイキャビクで行われた「U-21欧州選手権・アイスランドvs.クロアチア」ではとある事件がありました。クロアチアA代表にも名を連ねるブラジル人エドゥアルド・ダ・シルヴァ選手(22・写真)は、この試合ではU-21代表の一員として先発出場しました。この夏、クロアチア人女性のアンドレアさんと結婚した彼は結婚指輪を左手薬指にはめていたのですが、試合開始前に主審から指輪を外すよう命ぜられ、指輪を受け取ったチームドクターのヴラホヴィッチ氏は彼の結婚指輪を自分のジャージのポケットへと閉まっておきました。そのジャージは試合中にドレッシングルームへと置かれていたのですが、試合後にドレッシングルームからジャージが盗まれていることが判明。ヨーロッパでも有数の治安が良い国であるアイスランドは警官が300人しかいないという国です。ダ・シルヴァは「妻に直ぐに連絡などできない。犯人が見つかることを望んでいるけど....」と落ち込みました。

しかしドレッシングルームの廊下には防犯カメラが付いており、クロアチア代表の背番号4番のユニフォームをつけた男性が映っておりました。事件を知ったヴィンコヴチ出身のサポーターが一日かけて犯人を捜しまくり、盗んだ本人を発見。彼からダ・シルヴァの結婚指輪を取り戻し、翌日のA代表の試合開始前に手元に戻すことに成功しました。犯人はオーストリア在住のクロアチア人でして、フェロー諸島からフェリーで渡り、レイキャビクでは選手や代表団のホテルに張り付いてお金をせびっている一人でありました。ダ・シルヴァは「犯人がクロアチア人で我々を応援していたサポーターだと聞いて、またショックを受けた。これは恥だ」と嘆きました。ちなみにハーフタイムにはMFアンテ・トミッチのユニフォームが盗まれてしまい、スラヴェン・ビリッチ監督は後半にモドリッチに代えてトミッチを投入するつもりがユニフォームがないことで違う選手を出さざるえなかったとのことです。

このような話はクロアチアに限ったことではありません。お隣のボスニア・ヘルツェゴビナではベルギーとのW杯予選が同国ゼニツァであったのですが、サラエボ空港からゼニツァまでバスで向かう途中でボスニアの警官がベルギー選手一団のバスを停め、「この先に行きたければユニフォーム一式を出せ」とせびったとのこと。しかし試合で使うユニフォームを渡すことはできずに足止めを食らい、ベルギーサッカー協会はUEFAとFIFAに訴えたそうです。

われわれ日本人の感覚からは信じられない話ですが、こちらはまだまだ原始的という証拠ですかね(苦笑)

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