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2005年9月 4日 (日)

クロアチア、アイスランドに逆転勝利

9月3日、レイキャビクの"Laugardalsvollur"スタジアムで、ワールドカップ欧州予選「アイスランドvs.クロアチア」が行われました。観客は5000人ほどで、クロアチアからは200人ほどのサポーターが訪れました。

クロアチアはアキレス腱の怪我が心配されたコヴァチ弟は間に合ったものの、GKブティナが肺炎の症状が出てしまい欠場。代わりにプレティコサが起用されました。また怪我で長期離脱のFWオリッチに代わってバラバンが、また戦術面からDFトマスではなくシミッチが起用されました。スタメン(3-4-1-2)は以下のようです。
GKプレティコサ-(右から)DFシミッチ、コヴァチ弟、シムニッチ-MFスルナ、トゥドール、コヴァチ兄、バビッチ-クラニチャール-FWプルショ、バラバン
一方のアイスランドは3月の対戦(結果は4-0でクロアチア)の際には怪我で欠場していたチェルシー所属のグジョンセンが主将としてスタメンに。しかし怪我のためビヤルナソンとマルテインソンの二人が欠場しました。スタメン(4-4-1-1)は以下のようです。
GKアラソン-DF K.シグルドソン、ギスラソン、フレイダルソン、I.シグルドソン-MFステインソン、グンナルソン、ヘルガソン、エイナルソン-グジョンセン-FWヘルグソン

srna 滑り出しは良かったクロアチアは繋ぐという意識が少なくドリブルやロビングのパスを多様し、それが失敗続きとなります(風が強いのも一因)。その一方で、アイスランドはアグレッシブな守備を起点としてショートパスとフリーランニングで主導権を握り始めます。とりわけフリーに動くグジョンセンを捕らえられず、ボールキープする彼を追い越してスペースへと飛び込んでくる選手にも手を焼きます。
3分にペナルティエリア手前でアイスランドはファウルを貰い、そこからグジョンセンがグラウンダーの直接FKを狙いますが、プレティコサが一度はファンブルするもCKへと追いやります。クロアチアの攻撃の起点はもっぱら右サイドのスルナ(写真)。6分にはコヴァチ弟のロングパスを受けたスルナがクロスを上げるもバラバンのシュートは枠を逸れます。24分、グジョンセンが中央でボールを持つとワンツーであっさりと守備陣をかいくぐり、クリアすべきコヴァチ弟はバランスを崩して転倒。エリア内でGKと一対一となったグジョンセンがシュートを決めてアイスランドが先制します。30分、左のエンドライン近くでキープするプルショがボールを後ろに戻して、コヴァチ兄がボレーシュートを放ちますが、これはGKアラソンがキャッチ。クロアチアは守備の綻びを解消できず、31分にはグンナルソンにミドルシュートをあっさりと打たせ(これはGKプレティコサ正面)、39分にエイナルソンの放った強烈なシュートはGKプレティコサの好セーブで逃れます。ロスタイムにはクロアチアはスルナのFKからプルショがヘディングシュートするもDFギスラソンにブロックされてしまいました。前半はこれまでの予選で見せてきたクロアチア代表の面影はなく、消極的で成り行きな守備・攻撃になってしまい、テレビ解説していたボバンも「何一つOKなことはない」と酷評していました。

しかし後半になるとメンツはそのままですが内容はガラリと変わります。守備におけるカバーの連携が良くなるとともに、中盤でのボール狩りも積極的になり、それによって攻撃の時間帯が一気に増えてきます。48分にスルナが突破し、クロスを上げるもバラバンのシュートはまた枠の外へ。その1分後にはスルナがまたして右サイドを崩し、エリア内での人数でも優勢でしたが、あっさりとスルナがシュートを打ってしまってDFにブロックされます。しかし56分、右サイドへと流れていたバビッチが細かい足技からエリア内で縦への突破に成功し、DFを振り切った後に利き足とは逆の右足でクロス。これにゴール前に構えていたバラバンがヘディングシュートを決めてクロアチアが同点に追いつきます。61分にはスルナがまたして右クロスを上げるとバラバンが中央に飛び込んで足を伸ばして左隅へシュート。GKアラソンがボールに食いつき、一度はポストに当たるも、跳ね返ったボールはアラソンの頭に当たってゴールに吸い込まれて2-1と逆転に成功します。クロアチアのペースで試合は進み、83分にはプレティコサからのロングボールがエリア内へ走りこんだプルショまで届き、ギスラソンがプルショを倒してしまってPK。スルナが中央にこれを決めて3-1とし、勝利を確定しました。

ズラトコ・クラニチャール監督は「チームの勝利と後半のプレーには満足できる。自らのクオリティを信じ、ハーフタイムの指示を全てこなした選手達を祝福したい。我々は勝利に値した。アイスランドは正確なプレーをしたが、クオリティの面で我々が上回った。我々とスウェーデンの死闘はまだ先だが、今は一位にいるし、この位置に残れることを願っている。今回のようにあっさりと試合に入ってしまうことは許されない。ラ・バレッタ(マルタの首都)における次の試合において十分すぎる警告となっただろう。とはいえ、マルタに勝利するというモチベーションが我々には十分あるものと深く信じている」とコメントしています。
また2ゴールと活躍をみせたFWボシュコ・バラバンは「自分のプレーとチームプレーから生まれた得点には満足している。チームに動揺はなかったが、アイスランドがかなりアグレッシブだったのに我々は軽く試合に入ってしまった。強い風もまた彼らに味方し、不器用に失点してしまった。後半は連携を深め、プラン通りにショートパスを繋いでプレーをし、勝利へと導くことが出来た」と語っています。

クロアチア代表一向は帰国せず、そのままチャーター機でマルタ入りします。マルタ戦(9月7日)では累積警告のためコヴァチ弟とトゥドールが欠場。また肺炎を患ったブティナは帰国となり、代わりにパナシナイコスGKのガリノヴィッチが召集されています。
その他のグループリーグの試合は、スウェーデンがブルガリアに3-0とホームで勝利。勝点差1のまま、残り3試合となっています。スウェーデンは7日にハンガリーとアウェーで対戦。クロアチアとスウェーデンの直接対決は10月8日、ザグレブを予定しています。

また前日にはU-21欧州選手権予選のアイスランドvs.クロアチアが行われました。こちらのクロアチアU-21代表のスタメン(3-4-1-2)は、GKヴラニッチ-DFチョルルカ、ヴクマン、ヴルドリャク-MFペライッチ、ヴコイェヴィッチ、グルグロヴィッチ、チャレ-モドリッチ-FWブシッチ、ダ・シルヴァでした。32分にグルグロヴィッチのダイアゴナルパスから、ダ・シルヴァがフリーの状態でボールを受けるとゴール右下隅にシュートを決めてクロアチアが先制。53分にはダ・シルヴァがエリア内で倒されて得たPKをモドリッチが決めて2-0。87分に途中交替のベンコがエリア内でハンドをしてPKを取られてしまい、これをハルフレドソン(トッテナム所属)に決められましたが2-1で勝利。こちらもグループリーグ1位を保っています。

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コメント

勝ったようで、なによりです。
バラバンって、なんだかワールドカップ予選でしか活躍していないイメージがあるんですが・・・(笑)

最近、J・レコ、I・レコが代表での試合に出場してませんね。
このまま、代表から消えるには惜しいので使って欲しいのですが・・・

投稿: alena | 2005年9月 4日 (日) 20時41分

試合報告、ありがとうございました。
今回は中央からクラニチャールがボールを動かすというより、サイド攻撃が中心だったみたいですね。

Sport Netの評価によると、クラニチャールは6.5とのことでしたが、心配されたスタミナ面などはいかがだったのでしょうか。

相変わらず激戦のグループリーグですが、早く出場を決めて欲しいですね。

投稿: ふぃ~ばぁ~。 | 2005年9月 4日 (日) 22時11分

>alenaさん
いやいや、今季のバラバンはクラブ・ブルージュでもヴァレレンガとのチャンピオンズリーグ予備戦3回戦第2戦で延長へと繋げる同点弾を残り10分辺りで決めました。そういった勝負強さをクラニチャール監督は買ったんでしょうね。
クラニチャールの方針を考えれば、今の代表メンバーはほぼ固定でワールドカップに行くことでしょう。先発メンバーも固定されていますが、控えも誰の代役かがはっきりしているのが今のチームです。例えば、次のマルタ戦はイェルコ・レコが累積警告のトゥドールに代わって出場します(コヴァチ弟の代わりはトキッチ)。ただイヴァン・レコはニコ・クラニチャールの控えなので、どうしても親バカのせいで出場機会は少なくなるわけでして(苦笑)
とはいえバリッチ監督時代よりもチームの風通しは随分といいですよ。バビッチなども明確なビジョンを打ち出すクラニチャール監督の下でやり易さを語ってますしね。アイスランド戦はハーフタイムにおける監督の手柄が大きいのですが、監督はあくまで選手を褒めますからね(オレ竜・落合みたいです^^;)。

>ふぃ~ばぁ~。さん
クラニチャールはスタミナ面は問題なかったのですが、運動量の少なさは相変わらずでした。ハイドゥクでプレーするよりも守備参加はしてますが、アイスランド戦ではフィニッシュに絡む機会があんまり見られませんでした。オリッチがいれば、縦へのスルーパスを通す場面が出てくるんでしょうけどね。オリッチはシュートを外すプロでもありますが^^;、彼がいるのといないのとではクラニチャールの存在も左右しますね。
この日は(も)右サイドのスルナが縦横無尽の働きをしており、自然にボールも右サイドに集まってました。囲まれてもドリブルで突破できる彼の仕掛けは現在の代表における武器であります。

投稿: 長束恭行 | 2005年9月 5日 (月) 08時35分

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