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2005年9月10日 (土)

マルタでのフーリガン騒動

ワールドカップ予選「マルタvs.クロアチア」戦の終了間際以降に発生したクロアチア・サポーターのフーリガン騒動がここ連日報道されています。国内メディアは今回もやらかしてしまったフーリガンとマルタに引き分けたクロアチア代表を「国の恥だ」として矛先を向けています。

huligan クロアチア・サポーターはメインスタンドの右側に陣取っていたわけですが、ホイッスルが鳴る200秒前からドローという結果になることに痺れを切らしたフーリガン連中が椅子を壊し、柵の向こうのマルタ側の観客やVIP席に向けて投げつけました。クロアチア警察は問題あるサポーターが試合に訪れることを数日前から把握し、マルタ警察に注意を促していたものの、真に受けなかったマルタ警察は丸腰状態でした。クロアチア・サポーターから投げつけられた椅子を警官隊は投げ返すといった対応をしてしまったために事はエスカレート。投げつけられた椅子が当たり、VIP席にいたマルタの大臣が意識を失い、また警官隊や一般人を含む約70人が病院に担ぎこまれました。

そのあと武装警官隊が入り、ようやく落ち着いた状況下でクロアチア・サポーターのうち103人を連行。しかしながら暴動に加わったのはBBBを中心にしたメンバーだったにもかかわらず、マルタ警察はアザを作ったサポーターや髪型が短いサポーターといった適当な基準で選別したために逃げ切ったフーリガンもいたそうです。また逆に濡れ衣を着せられた一般サポーターも連行され、その中にはジャーナリスト、校長、パイロット、エコノミスト、教師、エンジニア、ツアーガイドといった職種の人達もいました。103人はブタ箱に放り込まれ、実際ならば7ヶ月~2年の懲役になるところを略式裁判で済ませ、10日朝の飛行機で最初の70数人が帰国送還されました。濡れ衣だったサポーターも早くに帰国したいことから渋々罪を認めているのですが、3人のサポーターだけが罪を認めずにそのままマルタに残って裁判で戦うそうです。

あと暴動の模様を撮影していたクロアチア国営テレビは、撮影中にマルタ警察に殴られてビデオテープを没収。もう1つのテレビ局RTLのカメラマンも撮影中にマルタ警察に殴られたものの、テープは取られることなく帰国後に暴動の模様が放送されました。試合を実況した国営放送のボジョ・スシェツ氏は「30年この仕事をやってきたが、これほどの事件は経験したことがない。あれは完全なカオス状態だった。クロアチアに政治的・経済的・スポーツ的に悪影響な結果をもたらすことは疑いない。これは少数の人間が大多数を痛めつけたスポーツのテロリズムだ。しかしジャーナリストまで家畜同然に扱ったことに対しては、これほど哀れに感じたことはない」とコメントしています。

クロアチアのイヴォ・サナデール首相は「試合に負けたことに我々全員悲しんでいるが、サッカーとスポーツは国と人々を近づけるべきものであり、混乱の要因となるものではない」とコメント。またクロアチア・サッカー連盟のヴラトコ・マルコヴィッチ会長は「なんて酷い日だ。試合のせいよりも事件が起こってしまったせいだ」と語っており、これまで誘致活動を進めていたユーロ2012(ハンガリーとの共催)にも悪影響を与えることを憂いております。UEFAから課せられる罰金は1万ユーロ辺りになるとされています。

9月11日にはクロアチア・リーグで「ディナモ・ザグレブvs.ハイドゥク・スプリト」戦があるのですが、両サポーターが険悪なだけでなく、ニコ・クラニチャールとミロスラフ・ブラジェヴィッチ監督がハイドゥクに移った最初の試合ということで暴動が起こる可能性が想定され、1000人の警官隊と324人のセキュリティを配置することになっています。2日間でチケットは25,000枚売れており、私の記憶では初めて国内リーグでマクシミール・スタディオンが満員になりそうです。

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