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2005年10月10日 (月)

W杯予選「クロアチアvs.スウェーデン」

vatreniクロアチア独立記念日でもある10月8日、ワールドカップ予選「クロアチアvs.スウェーデン」戦がマクシミール・スタジアムで行われました。グループリーグ1位を決める戦いであり、スウェーデン・サポーターに開放された南スタンドを除けば満員の約35000人の観客が集まりました。クロアチアは独立後からこれまで予選ではホームの無敗記録を更新しており、スウェーデンは予選のアウェーで8年負けなしという記録を持っています。

zlatan クロアチアは、合宿中に角膜の炎症に苦しんだニコ・コヴァチと膝の古傷が思わしくないプルショの出場が危ぶまれたものの、二人とも出場。膝の 怪我で長期離脱のオリッチを除けばフルメンバーです。スタメン(3-4-1-2)はGKブティナ-DFトマス、コヴァチ弟、シムニッチ-MFスルナ、トゥドール、コヴァチ兄、バビッチ-クラニチャール-FWプルショ、クラスニッチ。
一方、スウェーデンはエースストライカーのイブラヒモヴィッチ(写真)が先のインテル戦でマテラッツィのタックルで膝を負傷して欠場。アキレス腱を痛めたリュングベリは間に合いました。イブラヒモヴィッチの代役にはスピードのあるヨンソンが起用。スタメン(4-4-2)は、GKイサクション-DFオストルンド、メルベリ、ルチッチ、エドマン-MFアレクサンデルソン、リンデロート、スヴェンソン、リュングベリ-FWヨンソン、ラーションとなりました。

prso マルタ戦の失敗が利いたのか、クロアチアは試合開始からテンポを緩めることなく、試合のペースを握ります。前線でロングボールをプルショ(写真・左)が競り合い、クラニチャールとのコンビネーションで突破する左のバビッチ(写真・右)、また縦の仕掛けに鋭いスルナがチャンスを作ります。
2分にバビッチが左サイドから切り込み、折り返すものの味方選手に合わず。17分にはプルショが胸でボールを落としたところをクラスニッチがボレーシュートを放つもののGKイサクションの正面。スウェーデンもフリーランニングとショートパスを組み合わせた速攻を見せ、19分にはラーションがエリアに入るヨンソンへとパスを通しますが、スルナがカットに成功しました。24分にはスルナが好クロスを上げるも、クラスニッチのジャンプは短くて届かず。最大のチャンスは34分、クラニチャールが空中のボールを前方へと送り、オフサイドから逃れたクラスニッチがフリーの状況で右斜めからシュートするも、ボールの下を蹴ってしまい吹かしてしまいました。それからスウェーデンがリズムを掴み、38分、アレクサンデションが左からクロスを上げますが、ラーションのヘディングは届かず。42分にはラーションがエリア外左から低い弾道のFKを放ちますsrna が、DFがクリアに成功しました。

後半からの選手変更はなし。50分、プルショが左サイドでマーカーを振り切って右足でシュートを放つものの、ボールは枠の右へ。試合の分かれ目となったのは55分、スルナが放った右クロスにクラスニッチはヘディング出来なかったものの、逆サイドに流れたボールをクラニチャールが折り返したところ、プルショと競り合ったスウェーデンの主将メルベリが右手でボールを叩いてしまって、イタリア人主審デ・サンティスは迷わずPKの判定。これをスルナ(写真)がGKイサクションが跳ぶ逆方向の右へと蹴り込んでクロアチアが先制します。61分にもクラスニッチが左サイドでフリーで突っ込んだバビッチにアシストを送り、強烈なシュートを放ちますが、イサクションが腕一本でセーブ。スウェーデンは65分にMFカールストロームとウィルヘルムソン(スベンソンとリンデロートがout)、71分には将来性高いFWエルマンダーをヨンソンに代えて投入します。またクロアチアも70分にクラスニッチに代えてスピードのあるボシュニャクを投入。最後の10分はスウェーデンが常に押し込む状況でしたが、クロアチア守備陣がしっかりと守りきり、クロアチアは1-0で勝利。チェコがホームでオランダに負けたことから、クロアチアはワイルドカード(グループリーグ2位の成績上位2位以内)も確定し、3大会連続のワールドカップ出場を決めました。ピッチにコーチとベンチの選手もなだれ込み、スレブリッチ協会事務局長のアイデアで花火が打ち上げられる中、選手達は観客に挨拶しながらピッチを一周しました。空も祝うかのように(?)、シャンパン・ファイトのような小雨がその直後に降ってきたのが印象的でありました。

スタッツではクロアチアがシュート12本のうち枠内が6、スウェーデンがシュート2本で枠内が1と圧倒。コーナーキックはそれぞれ4本で、ボール支配率がクロアチアが52%、スウェーデンが48%でした。

試合後、スウェーデンのラーゲルバック監督は
「このような試合後に何を言えばいいんだい? イェーテボリでの試合のように厳しい戦いだったが、結果は別のスコアになる可能性もあった。我々は先の試合を見据えているし、(予選突破に)良い状況下にあるとはいえ、アイスランド戦では最大限の力を出すつもりだ。クロアチアは力強いチームだし、よくオーガナイズされている。またディフェンスにタレントがとりわけ揃っているね。前半の我々は満足できるものではなかったが、後半は少し持ち直した。しかしそれでも充分ではなかった。」とコメント。
cico また拍手で記者会見場で迎えられたクロアチアのクラニチャール監督(写真)は
「高いレベルでのクオリティある良い試合だった。勝利できたことは嬉しいが、賞賛に値するのは選手達だ。辛抱強さとクオリティを示し、スウェーデンのような強い相手を下してくれた。この勝点3がサッカー好きな国民の願いを実現してくれたよ。私もスタッフもサッカー協会も選手達を信じ、勝利とワールドカップ進出を願っていた。また我々を奮起させてくれた観客にも感謝しているし、ポジティブな雰囲気を作ってくれたメディアにも感謝している。我々の協力関係は模範的なものといえよう。
私はあのマルタとの引き分けが、チームを一丸にさせたものと思っている。選手達はあの試合を大きなミスと捉えていたので、私にとっては楽に選手を準備させることができた。スウェーデン戦に向けて最大限の準備と集中ができたのだ。選手達は所属クラブでもレギュラーでリズムを掴んでいるし、それがこのような厳しい相手との試合でも役に立ったと思う。」
とコメントを残しています。

クロアチアは12日にブタペストでハンガリーとの対戦が残っています。ニコ・コヴァチとニコ・クラニチャールが累積警告で欠場。またスウェーデン戦では膝に溜まった水を抜いてまで奮闘したプルショも欠場の見込み(本人は片足でもプレーするとのコメントを残しましたが)。クラニチャール監督は「負けることは好きじゃないが、今夜はハンガリー戦のことは聞かないで」とコメントを残しています。

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コメント

長束さん、試合レポートありがとうございました。
それ以上に、お体は良くなりましたか?
お大事になさってください。

これから、本戦に向けて誰が代表メンバーとなっていくかということと、ニコがどれだけ成長するかが楽しみです。

投稿: ふぃ~ばぁ~。 | 2005年10月10日 (月) 21時24分

>ふぃ~ばぁ~。さん
お陰様で体調は随分と良くなりました。
有難うございます。

ザグレブに移り住み、最初にカメラマンとして取材した試合が、ワールドカップ出場を決めた2001年10月のベルギー戦でした。あれから4年が経過し、今回もまたワールドカップ出場決定の現場に居られたことが感慨深いですよ。

代表メンバーは今のメンツで固定、加わるとしてもボカ・ジュニオルスのFW/MFダニエル・ビロスぐらいでしょう。アルゼンチン代表の可能性もある彼は、年内に決断を下すみたいです。クラニチャールの移籍もW杯後でしょうかね?

投稿: 長束恭行 | 2005年10月11日 (火) 08時31分

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