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2006年2月11日 (土)

クロアチア・リーグ再開/クジェの日本評

クロアチア・リーグが2月12日のハイドゥク・スプリトvs.ディナモ・ザグレブ戦をもって再開されます。「クロアチア・ダービー」と呼ばれるこの試合は昨年12月3日に行われるはずでしたが、大雨でピッチが洪水状態となり、キックオフ直前で中止が決められました。セキュリティやテレビ放映の問題で翌日開催とまでいかず、今回の日付の開催となりました。

首位を独走し、来季のチャンピオンズリーグ参戦を視野に入れているディナモはこのオフに選手を整備。バスコ・ダ・ガマから獲得したFWコスタ・アンデルソン、サンパウロからDFカルロスを新たに加えた一方で、将来性あるFWテオ・カルドゥム、前U-21代表DFマリオ・ルチッチをヴァルテクス・ヴァラジディンに無償で放出。またクラブ幹部と衝突した元オーストラリア代表DFエディ・ボスナールもリエカに無償で放出。更にFWゴラン・リュボイェヴィッチがスイス一部のザンクト・ガレンにレンタル、ルーマニア人MFドゥミトル・ミトゥが祖国のクルーイに移籍しています。

暫定8位と低迷しているハイドゥク・スプリトはFWトミスラフ・エルチェグやスロベニア元代表FWセバスチャン・チミロティッチといったベテランを加えて攻撃を強化。ヴォルフスブルグのMFミルコ・フルゴヴィッチで左サイドを解決するつもりです。またハイドゥクに加入するはずの元セレッソ大阪のDFイヴァン・ラデリッチは契約期間を巡って交渉がこじれ、スラヴェン・ベルーポへと移籍しました。またMFフラネ・チャチッチ、FWズボニミール・デラニャ、FWパオロ・ムニョズ、MFダニエル・フルマンなどが自由契約となっています。

このオフの目玉となる移籍はリエカへ移った元ドイツ代表FWフレディ・ボビッチ。契約期間は今季いっぱいで、一年の延長オプションつき。背番号は9。ボビッチはシュトゥットガルト、ボルシア・ドルトムント、ハノーファー96、ヘルタ・ベルリンなどで活躍したフォワード。ドイツ代表として37試合出場10得点、ブンデスリーガでは285試合109得点。1995/96シーズンにはシュトゥットガルトで得点王になりました。また2002年にはボルトン・ワンダラーズにも在籍しています(15試合4得点)。ボビッチはスロベニアのマリボルに生まれ、父がスロベニア人、母がクロアチ人というハーフ。記者会見では、
「父はいつもクロアチア・リーグの試合を衛星放送で見ているよ。元チームメートのクロアチア人であるソルドやニコ・コヴァチ、シムニッチらとも良く話し合った。誰もがなぜブンデスリーガのクラブに行かないのか聞いてきたけど、もう10年以上ドイツでやってきたからね。私のハートを掴んだのが今回のオファーだった。母がクロアチア人だから。それをドイツ人に言うと、私の移籍を理解してくれるよ。」
ボビッチは昨シーズンにヘルタを退団後、所属クラブを決めずにサッカーを続けるか続けないか考えていましたが、今回のオファーで現役続行を決意しました。2人の娘はドイツの学校に通っているため、単身赴任でのリエカでのプレーとなります。

kuze 少し前になるのですが、1月22日付のスポルツケ・ノヴォスティ紙のインタビューで、ディナモ・ザグレブ監督ヨシップ・クジェ(写真)が日本に対して警戒するよう促しています。クジェは1996年から1997年途中までガンバ大阪の監督を務めておりました。
「間違いなく代表スタッフはどの相手の詳細まで分析するだろう。私の助けは必要ないと思う。しかしもし助言を求められるのならば、喜んで助けるよ。」
と語るクジェは以下のように続けています。
「ドイツ大会で日本を恐れる必要はあるよ! 恐れることは決して悪いことではなく、そこから最大限の対策が練られるのだから。日本人はワールドカップに続けて出場しているし、彼らはいつも経験から学ぶ国民だ。完全主義者であるし、いつも進歩することを望んでいる。2002年の代表チームは1998年のチームよりもずっと良かったから、今のチームは更に良くなっていて危険なチームであるだろう。」
ガンバでも多くの選手を指導したクジェは日本代表の状況をいつも追っており、日本選手のことをこう回想しています。
「現日本代表には私の教え子がいる。宮本と稲本だ。宮本は彼が16歳の時に私がトップチームに引き上げた。稲本もそうで、のちにヨーロッパのクラブが彼を奪い合った。最初はアーセナルが獲得し、それからフルハムでプレー、今はWBAだ。最も危険な選手を挙げるとしたら、それはこの先も中田英寿だろう。鈴木や中村も危険な選手に挙げられる。私はフェイエノールトにいた小野も好きだけどね。」
フランス大会同様、日本戦は日中の暑さの下での戦いになることにクジェはこう助言しています。
「そのような時間帯での試合は日本に有利に働くだろうが、私達は攻撃に転じなくてはならない。日本はコレクティブな戦術を完璧に遂行するとはいえ、プレスをかけられるとかなり弱い反応を見せる。そのような状況でミスを犯し、ゴールを食らってしまうことがある。それと日本のGKは最高レベルにはないからね。ただ日本が高さに劣るという意見には騙されてるかもしれないよ。日本人は身長が低いとはいえ、ファンタスティックに空を舞う。彼らは本当に素晴らしい跳躍力を持っているよ。」
また現日本代表監督のジーコに関しては、
「ジーコは偉大なサッカー選手だが、日本代表監督としては選手に相応しくないことをしていると思う。例えば彼は組織や規律、プレーにおける義務を選手達に強調することはない。選手達には自由を与えすぎているが、日本人はそのようなプレーに適応しないと私は思う。けれども、それに騙されてはいけない。日本の選手達はスピードと機敏性があり、どうプレーするかを知っている。とりわけ危険な存在となるだろう。」
あと日本はオーストラリアより弱いのかと聞かれて、クジェはこう答えています。
「それは比較することはできない。オーストラリアの選手達はヨーロッパのクラブでの経験を通して大きなクオリティを培っている。また世界で5本の指に入る監督を持っている。フース・ヒディンクはチームに恐るべき影響を与えていることが重要だ。」
最後にクジェはこのように締めくくりました。
「ディナモのチームに日本選手が欲しいかって? もちろん。日本選手を持てたらいいんだけどね。」

それを受けるかのように、2月7日付のクロアチアのポータルサイト、インデックス・フルではディナモ・ザグレブが、日本代表DF宮本恒靖に関心を示しているとが報じています。実現性はかなり低いとはいえ、以下のような経緯で話が出ています。
7日にアンタルヤでジェフユナイテッド千葉とディナモ・ザグレブが練習試合で対戦しましたが、その夜にディナモの実権を握るズララヴコ・マミッチ副会長とイヴィツァ・オシムとヨシップ・クジェの両監督が同席。二人は日本代表のキャプテンである宮本の実力の高さを副会長に説明したといいます。
ディナモの広報担当であるシニーシャ・ヤゴディッチは
「宮本獲得に関して現時点では良いアイデアの一つに留まっている。オシムは彼のことを褒めちぎった。クジェはガンバ大阪時代から彼のことを覚えているからね。」
とコメント。また宮本はクロアチア紙のインタビューでクジェのことを
「僕を見出してくれたことは忘れない。彼は偉大な監督であるし、クロアチアで素晴らしい仕事をしていることも知っている」
と答えております。

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