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2006年3月 4日 (土)

ブラジュ・スリシュコヴィッチ/ボスニア・ヘルツェゴビナ代表監督のインタビュー

3月2日のスポルツケ・ノヴォスティ紙にボスニア・ヘルツェゴビナの代表監督ブラジュ・スリシュコヴィッチ(写真)のインタビューが掲載されました。

P1020303ボスニア・ヘルツェゴビナ第二の町モスタルで生まれたスリシュコヴィッチは80年代のハイドゥク・スプリトで絶大な人気を持ったファンタジスタ。ユーゴスラビア代表としても26試合にプレーし、全盛期を迎えるオリンピック・マルセイユにも在籍した選手です。昨季はボスニア・ヘルツェゴビナ代表と同時にハイドゥク・スプリトを指揮し、現在のクロアチア代表の"ファンタジスタ"ニコ・クラニチャルも指導した関係にあります。また現在も地元のズリンスキ・モスタルの監督とボスニア・ヘルツェゴビナ代表監督という二束のわらじを履いています。クロアチア・メディアとも近い関係にあるスリシュコヴィッチは日本との試合(2-2のドロー)をこう振り返りました。

「私は決してコメントをばら撒くような人間でないし、誰かを過小評価する人間でもない。あまり"自分が""自分のが"と話すことは好きではない。しかしながら、誤って私を理解される危険性を考慮しなければ、日本戦の後に話したことをもう一度言えるよ。日本は私を興奮させなかっただけでなく、むしろ私を失望させたとね。」

-日本のジャーナリストに貴方は「(日本は)クロアチア戦での見込みはない」と言ったそうですが?
「私はそのようにダイレクトに言ってない。私は(ボスニア代表と)クロアチア代表と比較はできないという考えを彼らに伝えただけだ。記者達と多くの会見をやったが、日本の記者はあらゆる方面から吹き出してきた。ドルトムントの試合は120人の外国人記者が取材パスを取ったと聞いたが、116人が日本で4人が我々の国からだ。それも何かを語っているんじゃないかな。」

-そのようなクロアチア代表の力への確信はどこから? 貴方の予想はクラニチャール監督の仕事を難しくさせなくなるのでは?
「もし私が(クロアチアを率いて)親善試合を日本とやったならば、私はクロアチア代表の選手をボスニア根性のブランドにはめることはないだろう。なぜなら、このような機会ではトゥドールや他の選手達は半分のガスでしかプレーしないからね。けれどもワールドカップで行方を決めるような試合は特別なものであり、日本に見込みはないだろう。なぜ私がクラニチャールの立場を苦しめるというんだね。神が助けてくれるよ。しかし、もしクロアチアがワールドカップで日本に勝てなかったら、それは失態だろう。」

-ゆっくり。もっと分かりやすく。つまり、日本はあっさりとクロアチア代表の餌食となるのか?
「全員が100%の力で挑む試合ならば、知識や戦術準備、才能が如実に現れる。それぞれが普通に100%で戦うのを期待したならば、勝利するのは優れた選手がいる方だ。だから私はこの試合をクロアチアが勝たねばならないと考えている。」

-しかし1998年は何とか私たち(クロアチア)が(日本に)勝ったわけだが。
「しかし、貴方たちは勝ったじゃないか!」

-日本のプレーの特徴は?
「伝統的なものとして闘争心、スタミナ、アグレッシブさが挙げられる。彼らは決して諦めないね。私たちはそのようなプレッシャーによく耐え、集中力が落ちた瞬間以外は持ちこたえた。(失点の瞬間は)私の選手達が全ては終わったと思ってしまったからね。それは私たちの不幸なメンタリティだ。それから我々が解放されるのは難しいよ。」

-2失点とも前半もしくは後半の終わりに決められたわけだが。
「それは本当に発狂させることだ。両方の守備の場面で私はベンチを飛び上がり、最大限の注意を払うように注意したのに失点してしまった。私たちはスペインでのレッスンから何も学んでいない。7分という(異常に長い)ロスタイムを味わされ、そこでワールドカップ予選の順位を決めてしまうゴールを食らってしまった。全員が知っているが、あの時は審判がスペインを手助けした。しかしドルトムントでもそうだったように、私たちは不注意だった。」

-2失点はヘディングだったが。
「それは驚きに見えるだが、日本人は攻撃でのヘディングでは特別な感覚を持っている。しかし守備でのヘディングは弱い。守備では何とか立ってられる一方で、攻撃では常に(ヘディングは)打点まできちんと行くことができる。」

-日本の最高の選手は?
「中田だ。彼は(ピッチの)監督だ。他の選手全員が彼に服従している。クロアチアにはそのような選手はない。クラニチャール? いや、中田はもっと広範囲に動く。彼は相手のゴールに近い場所でより危険だ。」

-とはいえ、貴方たちはワールドカップ3大会連続出場のアジア王者に2-2だった。それはポジティブなことではないか?
「隠すことはしないが、ドルトムントの試合前に私は恐れを感じていた。しかし試合が始まると、チームにバランスが取れているのが見えて、随分と私は楽になったよ。」

-この試合が2008年の欧州選手権予選の準備のスタートとなったのか?
「欧州選手権が最重要な目標であり、唯一かつ最大のものだ。ようやく障壁を打ち破り、最高の舞台に登場する時代が来たと思っている。私たちのグループは楽ではないが、難しすぎることもない。多くはスタート次第だろう。良いスタートは常にチームを引っ張るからね。最初の2試合に勝利することを夢見ているよ。初戦はアウェーでハンガリー、2戦目は地元でマルタとだ。最初の勝点6がなければ、私たちのチャンスはより小さくなる。」

-グループには欧州王者のギリシャ、2002年ワールドカップ3位のトルコ、それからノルウェー、モルドバが同居しているが。
「その国々の中で私たちはアウトサイダーではない。どの相手でもやっていけるだろう。」

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コメント

ねぇねぇ、思うんですが、中村のような創造性のあるテクニシャンや、松井のようなエレガントでトリッキーなテクニシャン、小野のような完璧なテクニック、小笠原の柔らかいテクニックと視野の広さ、中田のような経験のある司令塔・・・俺もクロアチアの選手はかなり見てるが、日本の中盤の選手みたいなテクニシャンはほとんどいないと思うんですが。だからといって日本が強いとは思わないけど。クロアチアが日本を甘く見てくれるのはいいんですが。クロアチアで言う質の高い選手っていうのは何なんですかね。日本ならテクニシャンのアイデア溢れる選手で1、2人をかわせる選手が高く評価されますけど。クロアチアってフィジカルで抜いて点を取る選手が質の高い選手になんのかな。

投稿: きのこ | 2006年3月 5日 (日) 11時59分

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