オシムのW杯日本代表評+16年前のユーゴ代表評
5月16日のスポルツケ・ノヴォスティ紙に、ジェフ千葉監督のイヴィツァ・オシムがW杯日本代表メンバー発表に際して語ったコメントが掲載されていましたので翻訳紹介します。
-ジーコは久保を落としたことで、どれくらいを失った?
「久保はとてもクラスニッチに似た選手だ。非常に嫌な左利きで、予測不可能な選手だ。見た目は決してそんな風でないが、彼をマークするディフェンダーは眼を閉じることは許されない。」
-代表発表後にジェフでのトレーニングで起こったことについて
「トレーニングの前に私は巻に"練習する必要はない。代表リストに載ったのだから怪我なんてことが起こらないように"と言った。巻は驚いた顔をして私を見てこう言った。"しかし私は練習が好きです"とね。"ああ、それならば練習しろ"と答えたよ。巻は疲れを知らない選手だし、足を止めない選手だ。対戦相手との差を好む監督にとっては素晴らしい選択だよ。」
巻は千葉で唯一の代表選手だが、オシムはジーコを批判しなかった。
「フランス大会でのクロアチア戦に名を連ねた選手と日韓ワールドカップで良いプレーをした選手、そして新たな名前をジーコは組み合わせることに決めた。しかし、反応はいつでもあるものだ。"なぜエドゥアルド(・ダ・シルヴァ)が代表にいないんだ"という今のクロアチアの問題もそうではないのかね。もし彼が代表に名を連ね、ボシュニャクが外れたならば"なぜボシュニャクはいないのか"という問題になったはずだ。」
-日本は過小評価することは許されないが、クロアチアの方が良いチームなのでは?
「クロアチアが勝つだろう。」
-聞いたり読んだりする限りでは、日本人サポーターが欧州に行く準備をしているらしいが。
「そうだ。ヨーロッパへの航空券はこの先1ヶ月半はもうない。翼までも席が埋まっているよ。」
-ワールドカップのチケットは確保したのか?
「信じてくれるかどうかは知らないが、一枚も持っていない。もちろん希望は持っているけどね。とはいえ、テレビ観戦も悪い解決ではない。」
----------------------------------------- 今から16年前、ユーゴスラビア代表監督としてイヴィツァ・オシムはイタリア大会に参加し、ベスト8までユーゴラスビアを導いたわけですが、かつての家主がヴェチェルニ・リスト紙の大会特集号を形見に残してくれました。その冊子にオシムが大会前に残した話があります。当時を物語る資料として興味深いので、こちらも紹介しましょう。(似顔絵も冊子より)
「イタリア・ワールドカップ参加国の代表には多様性があることを考えれば、細かい分析をせずして対戦国との間に私たちがどんなアドバンテージがあるかを特定するのは難しい。チームに何かしっかりとしたカード(武器)があるかどうかが、試合を最も左右し、結果をもたらすことになるだろう。
私たちの選手、そして代表の特徴としては、まずプレーをする多くの選手が予測不可能な個人技を持っていることだろう。それは相手に対してのアドバンテージと考えることができる。予選や親善試合を振り返れば、一対一のプレーでそのことが証明されていた。ストイコヴィッチ、スシッチ、サヴィチェヴィッチ、また他の選手らは難しい状況にあっても、一人でたやすく試合を解決していた。ワールドカップ本大会でもそれが私たちにとって試合を決めるアドバンテージとなるはずだ。短い時間で全てを解決するような能力がある選手が何人もいることは望ましいクオリティだ。とりわけ本大会のような日程でプレーするならば、チームの一人の選手だけに全てを背負わす必要がないからね。
イタリアには経験ある選手を十分に連れていくとはいえ、"本当の"布陣に頼るタフネスさを考慮しておく必要があると確信している。それは長所の一つだ。ユーゴ代表の2/3の選手は年齢に関係なく、他人がうらやむほどの経験を持っていると断言できる。もちろん、まず何より私は国際舞台の試合と試練について考えているよ。だから、私たちが抱えている"子供のような病気"を現してしまうことは許されないだろう。それは大きな試合になると私たちはクオリティを見せながら、違う結果へと陥ってしまう病気だ。
試合の戦術についてはご存知の通り、余り話すつもりはない。しかし、それはアドバンテージを実現するためのスペースが存在するということだ。例としてスコットランド戦を挙げてみよう。誰もが私たちが引き、スコットランドが私たちを"包囲"することを許すと予想していた。しかし実際に起こったのは、私たちは前へと仕掛けるコンセプトで彼らを混乱させたことだ。様々な戦術に早く適応するような心の準備と可能性と一緒に、戦術プランにおいては驚きと呼ばれるようなカードも計算しておく機会が出てくることだろう。」
両方の記事で「nepredvidiv」(予測不可能な)という単語を使っているのが面白いですね。日本代表では"nepredvidiv"の久保が落選し、16年前のユーゴ代表では"nepredvidiv"な個人技を持った選手達がチームの特徴だとしています。
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コメント
o hajduce, o hajduce
dica su tvoja uvik uz tebe
prvaci smo, navijamo
za bile uvik pivamo!
投稿: mare | 2006年5月22日 (月) 16時56分
NEKA PATI KOGA SMETA !
投稿: | 2006年5月22日 (月) 17時19分
HRVATSKA JE PRVAK SVIJETA !
投稿: PA KAŽE ... | 2006年5月22日 (月) 17時20分
Konichiwa majstore,svaka ti
ast ato navijaa za Hrvatsku i ato ti je postala nova domovina.Bilo bi zadovoljstvo citati tvoje clanke na Hrv,jer to malo ato sam japanskog naucio,nacio sam iz kenda :)
volio bi da me kontaktiras pa da malo skupa protumacimo klasnica,najbolji igrac u repki :)
p.s domou arigatou gozaimashita.....neznam jesam dobro napisa...pozdrav,Volio bi da mi i japan prodemo skupinu :)
投稿: Toni,Zadar | 2006年5月23日 (火) 00時31分