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2006年6月28日 (水)

反省の見られないクラニチャール監督

クロアチア代表監督のズラトコ・クラニチャールはまだドイツの合宿地バート・ブリュッケナウに残っておりますが、ワールドカップ決勝まで同地に滞在するジャーナリストに格好の取材ネタにされてしまっています。名物記者の一人、ユタルニ・リストのトミスラフ・ジダク氏が二日連続でインタビューし、批判対象となる発言を言わされております(ジャーナリストの悪意込みでしょうが)。

[写真はクラニチャール監督(右)とマルコヴィッチ会長(左)]

Kramar_1 -クロアチア国内では欧州選手権の予選突破は非常に難しいと言われているが。
「予選突破を希望する権利をクロアチアは持っているよ。我々は力があるし、クオリティもある。6度のうち5度の大きな大会(ワールドカップと欧州選手権)の予選を突破したならば、なぜ7度のうち6度目がないというのだね。
唯一の問題は決定力とスポーツ運の欠如だ。(オーストラリア戦で)ロベルト・コヴァチがいなかったことも埋め合わせのできないハンディキャップとなった。」

-選手の精神状況に関する細かい情報がないが。
「唯一、ダド・プルショが代表から去ると伝えてきた。しかし、エドゥアルド・ダ・シルヴァが入ることとなる。エドゥアルド以外にも間違いなくクネジェヴィッチ(リエカDF)も入るだろう。ゼニト(ロシア)のクリジェナッツ(DF)も追っているよ。ブリャト(ディナモMF/DF)も既に代表選手だ。」

選手以外にもクラニチャールは予選でシステムを変える。
「4-2-3-1でプレーする。ディフェンスラインを3人でやるのは上手くいかないからね。」

-どうやって決定力の問題を解決するのか?
「プルショ、クラスニッチ、オリッチも得点を欲していたが、ゴールゲッターとしての意味合いで彼らは能力がなかった。バビッチは足元に二度ボールがあったのに決められなかった。全員が(私を)満足させたけど、唯一トマスがサッカーではなくバスケットボールをやってしまった。彼は試合を決める選手になると確信していたのだが。しかし私は彼に罪を着せない。勝ちを決められるチャンスを失敗したトゥドールに罪を着せないようにね。この2年間、私たちは良い仕事と良い結果を残したと思う。」

-ヴラトコ・マルコヴィッチ会長は契約について連絡を寄越したか?
「連絡もないし、その必要もない。全てはちゃんと話し合ったからね。ショッキングな大転換が起こりようにも、私たち二人は手を差し伸べあい、長く理解し合っているからね。」

クラニチャールは27日にベルリンへと行き、30日にザグレブへと戻る。
「サッカーにおいて私は完全に空っぽ状態にあるとはいえ、決勝ではブラジルvs.アルゼンチンになることを願っているよ。ドイツは私をいい意味で驚かしてくれた。観客が彼らを乗せているよね。運もあるし。しかし、彼らがもし予選を戦ったとしたら突破できたかどうかは判らない。このように2年間でチーム安定化にささげることは出来たんだろうね。けれども次の試合ではアルゼンチンが勝ち抜けるよう応援するよ。」

-ニコ・クラニチャールがイングランドのヴィガンに移籍すると報じられているが。
「いや、聞いたことがない。私が知っている限りでは、スペインへの移籍が現実的だ(デポルティーボ・ラコルーニャ)。」

-息子のニコを優遇しているために、この先も叩かれることになるのか?
「彼はオーストラリア戦だけ悪いプレーをした。ブラジルとの試合はソリッドだったし、日本戦ではクロアチアで最もいいプレーヤーだった。
私が彼のコーチだったら、彼は世界最高の選手となるだろう。けれども私は代表監督であるだけだ!」

(公に監督の采配を批判した)ズボニミール・ボバンの意見はとりわけ彼には傷ついたようだ。
「なぜボバンはクロアチア・サッカー協会の仕事を引き受けなかったんだ? 彼には副会長のポストが差し出されたんだろう?」

-ボバンは肩書きだけ与えられ、マルコヴィッチ会長の影に生きるのを嫌がったのでは?
「マルコヴィッチにとって(会長のポストの)競争相手を見つけるのは最も難しいことだ。彼は史上最高の会長だから....。」

クラニチャールはイタリアvs.オーストラリア戦をテレビで見ながらイタリアを応援していた。ヒディンクがカラッツではなくGKにシュウォーツァーを戻したのを見て、このように思い出して語った。
「私はビドゥカになぜカラッツがゴールを守ったのか聞いたんだ。カラッツが激しくヒディンクを攻撃したために、試合で起用するよう彼に約束したそうだ。彼をゴールに置いたわけだが、それは天に昇るほどの失敗だった....。」

-クロアチアは既に帰国し、オーストラリアもイタリアに敗れた。オーストラリア代表から誰かクロアチアに入れるとしたら?
「ビドゥカだけだ。」

また彼はあるフォワードを思い出した。
「もし私たちにシューケルがいたならば、決勝まで行けたのにね!」

私はこれまでクラニチャール監督には10回近くインタビューしてきましたが、彼のポジティブでフレンドリーな性格は承知しております。またジャーナリストとの接し方も、前任者とは違ってオープンに語る人間です。ただ今回はそれが仇となり、"反省しない人物"として吊し上げられてしまっているのが現状。"親馬鹿"ぶりにはつける薬もないわけですが.....。

もう2年間、彼は監督を続けるべきだと思いますし、現時点で代わりを務められる人物も見つけられません(敢えて挙げるのならブランコ・イヴァンコヴィッチ氏)。ただ、このままの雰囲気では空中分解しそうです。選手達はチームの問題は何か知りつつも、コメントを避けるか奥歯にモノが挟まった発言をしております。シムニッチは「チームに抱える幾つかの問題点を解決しないのならば、私は去るつもりだ」と答えております。

走らず守備もできないニコが問題だとは誰もが解っているわけですけど....。

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コメント

 ニコ・クラニチャールは、監督のいうように世界最高の選手になれるかどうかはわかりませんが、ブラジル戦、日本戦では良いプレーをしていましたよ。
 悪い悪いと言われる守備面でも悪くなかったように思いますけど…。また、運動量も多いわけではありませんが、特別少なくはない気がしました。
ただ、守備面も悪くはないが、慣れていないという印象です。

投稿: トロロ | 2006年6月28日 (水) 15時26分

こんにちは。初めてコメントいたします。
ニコ・クラニチャールの盲目的なファンですが、確かにパパニチャールの身びいきを非難されても致し方ないと感じました。なるべく早めに移籍して、生まれ変わって欲しいですね。
このまま世界の舞台から姿を消すのは惜しいと思います。
これからも応援したいですから。

投稿: abe | 2006年6月28日 (水) 18時44分

ニコ・クラニチャールは言われるほど、クロアチア国内で言われるほどに酷いプレイをしたとは思いません。(今までが酷かったからか??)
しかし、中心選手として頼れる選手のプレイか?
と問われると疑問符がつきます。

もし、ニコが国外に移籍できなければ、外した方が良いと思います。今のようなプレッシャのかかる代表の環境でプレイする事もニコの為にならないでしょうから。

適任がいないので、2008年まで指揮を振るうのは、仕方の無い事だとしても、オーストラリア戦のように、サイドを封じられ押し込まれた場合の対策として、攻撃面でいくつかのオプションを確立する事は、必要だと思います。(選手が個人プレイに走ったのも一因ですが。)

投稿: alena | 2006年6月29日 (木) 02時45分

こんばんは。
ニコ・クラニチャールは大学生だと聞いておりますが、
やはりスペインに移籍するのでしょうか??

投稿: ^^ | 2006年6月30日 (金) 03時04分

>alenaさん
恥ずかしながら、クラニチャールのプレーを観たのはイラン戦からだったので、それより過去の詳細はわからないのですが、イラン戦の頃よりもW杯では動いているなという印象を持ちました。
ですが、alenaさん同様、何かを打開してくれるという印象は持てないなと思いました。
長束さんからの情報ではリヨン等の移籍は難しいようですが、是非海外リーグに移籍して揉まれて欲しいです…。
そして、サイドからも中央からも攻撃を組み立てられるようなチームになって欲しいと思っています。
個人的には、アルゼンチンとの親善試合時のようなモドリッチとの共存フォーメーションをもう一度みたいです。

投稿: ふぃ~ばぁ~。 | 2006年7月 2日 (日) 00時00分

クラニチャール、ワールドカップでは実力を発揮できませんでしたが、まだまだ21歳。この才能を誰が伸ばしていくか。
クラニチャール好きなので、ぜひ頑張ってもらいたいです。
4年後はスター選手としてワールドカップに出てくることだって、考えられないことではないはずです!!(^0^)

投稿: KAORU | 2006年7月 2日 (日) 19時46分

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