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2006年8月22日 (火)

クロアチア・リーグ第4節

8月19日、クロアチア・リーグ第4節が行われました。

注目カードは共に無敗同士のハイドゥク・スプリトvs.ザグレブ。
この対決の中心人物は選手ではなく、98年のワールドカップでクロアチア代表を3位に導いたブラジェヴィッチ。今季からザグレブの監督でありますが、昨季はハイドゥクの監督をシーズン途中で解任。解任の恨みは根強く、かねがねハイドゥクのグルギッチ会長をボロクソにこき下ろしています。「復讐」宣言した対決だけあって、スプリトのポリュウド・スタジアムには2万人が集まりました。
Bal しかしブラジェヴィッチの執念も甲斐なく、試合を決めたのは今季ザグレブからハイドゥクに移籍したボスニア代表FWムラデン・バルトゥロヴィッチ(写真・Sport-netより)でした。30分、クラニチャールがマーカーを外してペナルティエリアに侵入し、対角線からシュート。GKストイキッチがキャッチミスしたところをバルトゥロヴィッチが押し込んでハイドゥクが先制。37分にはバラティナッツからパスを受けたバルトゥロヴィッチがGKとの一対一を決めて2-0とリード。これで試合は決まりました。
後半はハイドゥクがペースを落とし、ザグレブはロヴレクとマンジュキッチがチャンスを迎えるものの決められず。ブラジェヴィッチは後半からグルギッチの甥っ子であるMFマルコ・グルギッチをデビューさせるなど(彼もハイドゥクを追われた若手選手)、彼らしい手は打つものの効果なく終わりました。
試合後にブラジェヴィッチ監督は
「バルトゥロヴィッチは私たちの"死刑執行人"だった。しかし、あのゴールは防ぐことができたんだ。想像してくれ。キャンプでバルトゥロヴィッチは私たちと共に過ごし、そしてハイドゥクへと去り、今は私たちに勝利したということを。」
と悔しさを込めて語っています。

同じく無敗のディナモ・ザグレブはメヂムリエをホームに迎えました。
ディナモの勝利が磐石とされていたものの、9分にメヂムリエがCKにおいてディナモ守備陣の不注意をつき、シュテファンチッチが先制ゴールを込めます。メヂムリエの固い守備からのカウンターに苦しんだディナモでしたが、44分にマミッチのクロスボールからリュボイェヴィッチがヘディングで決めて同点に追いつきます。
後半53分、エドゥアルドが自ら倒されて得たPKを決めると、63分にはモドリッチが突破力を活かして右サイドを完全に切り崩し、ペナルティエリアでエドゥアルドにマイナス方向のパス。フリーのエドゥアルドが確実に決めて3-1とします。84分にはエトゥーがDFのボールを奪い、ゴール前のリュボイェヴィッチへ送り、3点目と同じ形でゴールが決まって4-1。終わってみれば圧勝でありました。
Now ただ、この試合でドイツ代表DFノヴォトニー(写真・左)が膝の負傷で70分に退場。水曜日のスウェーデンとの親善試合でドイツ代表としてフル出場していたノヴォトニーでしたが、メヂムリエ戦にも出場意欲を見せたことからクジェ監督はピッチに送りました。20分の時点、また前半終了時点でクジェ監督は疲れを考慮してノヴォトニーを下げようと考えたものの、本人の希望で続行。そして最後には右足の膝が悲鳴を上げてしまいました。これまでノヴォトニーは4度に渡って左右の膝の手術しており、最終診断の結果、半月板損傷で6週間の離脱。手術も既に行われました。クジェ監督を始めとするディナモ首脳陣はノヴォトニーの離脱に大きなショックを受けています。

ヴァルテクスは21歳のFWノヴィニッチのハットトリックで、カメン・イングラッドに3-0の快勝。スラヴェン・ベルーポはスコーリア監督が昨季指揮をしていたリエカ相手に3-2と振り切っています。
全試合結果はこちら。

Slaven Belupo - Rijeka 3:2
1:0 38' Bozac
2:0 73' Vrucina
2:1 80' Sharbini (PK)
2:2 82' Sharbini
3:2 88' Mumlek (PK)

Dinamo Zagreb - Medimurje 4:1
0:1  9' Stefancic
1:1 43' Ljubojevic
2:1 53' Eduardo (PK)
3:1 63' Eduardo
4:1 84' Ljubojevic

Varteks Varazdin - Kamen Ingrad 3:0
1:0 33' Novinic
2:0 69' Novinic
3:0 90' Novinic

Osijek - Cibalia Vinkovci 3:1
1:0 27' Mostarlic
2:0 30' Milardovic
2:1 36' Zekic (PK)
3:1 90' Barisic

Sibenik - Pula 1:0
1:0 67' Rukavina

Hajduk Split - Zagreb 2:0
1:0 30' Bartolovic
2:0 37' Bartolovic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点12)、2位…ハイドゥク・スプリト(12)、3位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(10)、4位…ザグレブ(9)、5位…オシエク(7)、6位…リエカ(6)、7位…シベニク(6)、8位…スラヴェン・ベルーポ(3)、9位…メヂムリエ(3)、10位…プーラ(2)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(0)、12位…カメン・イングラッド(0)

【得点】
6ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)
5ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
4ゴール…ボリッチ(リエカ)、シャルビーニ(リエカ)、ルカビナ(シベニク)
3ゴール…ゼキッチ(チバリア)、リュボイェヴィッチ(ディナモ)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)

【アシスト】
3アシスト…クラニチャール(ハイドゥク)、エドゥアルド(ディナモ)、クリジャノヴィッチ(チバリア)、シヴォニッチ(カメン・イングラッド)

先のクロアチアvs.イタリア戦にまつわる騒動を二つ。

クロアチア・サポーターは左翼が強いことで知られるリボルノにおいて、試合中にナチスの逆十字で一文字を作り、またナチス敬礼をしました。これに対してFIFAの規律委員会がクロアチア・サッカー協会に罰金、もしくは無観客試合の制裁を与える動きが出ています。
FIFA規定の中には「民族差別主義のスローガンが書かれた横断幕が掲げられた際には、最低で3万フランの罰金と一試合の無観客試合」と明記されているものの、今回のケースがどう処理されるかはまだ判らないようです。クロアチア・サッカー協会のマルコヴィッチ会長は、今回のサポーターの動きに責任を負わないことを主張しながら、イタリアのサポーターも旧ユーゴラスビアの国旗を掲げていたことを批判。しかし、2012年の欧州選手権開催の誘致レースの影響を危惧しています。

ロシア・リーグのゼニト・サンクトペテルブルグで活躍しているDFイヴィツァ・クリジャナッツ(27)がビリッチ代表監督を公然と批判。ビリッチ監督は今後一切、クリジャナッツを代表召集しないことを決めました。
事の始まりは相次ぐDFの怪我とサスペンションで苦しい台所事情の中、召集を期待していたクリジャナッツがイタリア戦の代表メンバーから漏れたためです。クリジャナッツは昨季のUEFAカップで快進撃を続けたゼニトの主力ストッパー。落選直後のインタビューでクロアチア・リーグから選ばれたクネジェヴィッチ(リエカ)とチャレ(ディナモ)の悪口を言ったことに、ビリッチは憤慨してしまいました。代表の門戸を閉ざされたクリジャナッツも負けずと次のインタビューで
「私がレアル・マドリッドのトップチームでプレーしたとしても、彼の代表には呼ばれないだろうね。本当のことを言わねばならなかったのは残念だ。けれども、監督は明らかに奇妙な人物だ。どうやってスプリト大学法律学部を卒業できたか解らないね。私を代表に呼ばないという発言は憂鬱にさせたけど、代表召集に期待していたことは意味がなかったということだろう。
もし私が代表召集を受けたならば、ビリッチのためではなくクロアチア国民400万人のため心からプレーする。ただ、自分を売ってまで代表に呼ばれようとは思わない。誰も侮辱はしているとは思わないが、心にあることを言うことは可能だと考えている。ビリッチは本当に奇妙だ。ギタリストになりたかったはずが、ハイドゥク監督、ハイドゥクのスポーツ・ディレクター、代理人、U-21代表監督、そして今はA代表監督だ。恐らく次はクロアチア大統領の候補に名乗りを挙げるだろう。」
と皮肉っています。

またDF不足に繋がるもう一つの話も。
ゼニトと同様に昨季のUEFAカップで活躍、今季はキエーボに2-0と初戦に勝利してチャンピオンズ・リーグ本戦にリーチを賭けているレフスキ・ソフィアに、イゴール・トマシッチ(29)というクロアチア人ストッパーがいます。彼にブルガリア国籍が与えられ、18日のウェールズ戦でブルガリア代表としてデビューしました。ブルガリアは現在2人の代表DFが怪我していることもあって、トマシッチは90分フル出場。活躍が認められ、28日からの合宿にも呼ばれることとなっています。

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