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2006年9月19日 (火)

クロアチア・リーグ第7節

9月16日・17日にクロアチア・リーグ第7節が行われました。

開幕前は予想だにしなかったハイドゥク・スプリトの好調ぶりは続きます。
ホームに4位のヴァルテクス・ヴァラジディンを迎えました。MFムサが怪我したもののMFバラティナッツが復帰。しかし守備的MFダムヤノヴィッチが累積警告のため、ジヴコヴィッチをDFからコンバートしました。11分にそのジヴコヴィッチがエリア内でパパを倒してPKをヴァルテクスに与えてしまい、これをきっちり主将のシャファリッチが決めてヴァルテクスが先制します。
ハイドゥクは今季初めて相手に先制点を与えてしまいましたが、慌てることなく攻めていきます。37分、バラティナッツのクロスボールをDFバシッチがヘディングのクリアミスでオウンゴール。その1分後にはツァレヴィッチのパスを受けたバルトロヴィッチが反転して右下隅にグラウンダーのシュートを決めて逆転に成功します。69分にはバラティナッツがドリブルでエリア内に入ると、一度はボールをカットされるも奪いなおしてシュートを決め、ハイドゥクは3-1で勝利。開幕7連勝を果たしました。

Agicibri 首位ディナモ・ザグレブは17日に3位のNKザグレブとアウェーで対戦。試合前は強い雨が降りましたが、小さなクラニチェヴィチェヴァ・スタディオンがほぼ埋まる5000人の観客。オーゼール戦における応援への感謝ということで、ディナモのズドラヴコ・マミッチ副会長がサポーターのBBBに2000枚のチケットをポケットマネー(約160万円)で買い与えました。
ザグレブのミロスラフ・ブラジェヴィッチ監督はマミッチと対立してディナモを離れただけに、彼にとっては復讐戦になります。オーゼール戦の落ち込み度から勝算ありと見込んでいたものの、勝利はあっさりとディナモに転がり込みます。
16分にディナモが右サイドでエトーがインターセプトすると、そのままカウンター。クロスボールをヴグリネツがヘディングで合わせると、ボールはふんわりをGKを越えてゴール右に吸い込まれます。23分にはツビタノヴィッチがゴール前にボールを入れ、ヴグリネツがヘディングでファーポストにフリーでいたエドゥアルドに送り、きっちりとエドゥアルドが決めて2-0とディナモがリードを広げます。
後半はダレた展開になりましたが、ロスタイムにカウンターからエトーが折り返すとDFラブドヴィッチの足に当たってオウンゴール。3-0でディナモが解消し、ハイドゥク同様に開幕7連勝を果たしています。
[写真はディナモMFアギッチ(手前)とザグレブMFイブリチッチ(奥)]

しかし、ディナモではヨシップ・クジェ監督とマミッチ副会長の対立が激化。オーゼール戦前後に両者が喧嘩をして以来、チーム内は険悪なムードに包まれており、あるメディアは月曜日に「クジェ更迭、新監督にニコラ・ユルチェヴィッチ」と断定的に報道。同日にそれをチーム側が否定する騒動がありました。クジェは契約がまだ4年半残っており、サポーターや選手からの人望も熱いものの、チーム最大の権力者であるマミッチは欧州で結果を残せないクジェに否定的な考えを持っております。

クラブ内の問題は他にも起こっています。
低迷中のリエカはオシエク相手にホームで前半に2点リードされたものの、ロスタイムにリニッチの強烈なミドルシュートで2-2と追いついたわけですが、前半だけで交替されたFWボリッチ、DFシャリッチの両ベテランがそのまま帰宅してしまったことに、スコチッチ監督は二人を戦力外通告してしまいました。リエカはシーズン前に最も補強に力を入れたクラブなのですが、一度に出場できる外国人枠4人に対して外国人を5人獲得するなど、ナンセンスな補強を繰り返したとしてイェジッチ会長に批判されているスポーツ・ディレクターのマリンコ・コリャニンが辞任を示唆しております。
またオシエクのイヴォ・シュシャク監督は試合を前にして辞表を提出。クラブ側はシュシャクを評価しているものの、サポーターが常勝チームに仕立てられないシュシャクに不満を持っており、それに敏感にシュシャクが反応しての辞表となります。新監督は現在2部のポモラッツを指揮しているネナド・グラツァン氏が濃厚で、後任が決まるまでの残り2試合はシュシャクが指揮する予定です。

第7節の全試合の結果はこちら。

Medimurje - Slaven Belupo 0:3
0:1 13' Pejic
0:2 27' Mumlek (PK)
0:3 34' Dodik

Cibalia Vinkvci - Pula 3:1
1:0 15' Zekic (PK)
1:1 36' Halilovic
2:1 68' Zore
3:1 86' Zekic

Kamen Ingrad - Sibenik 3:1
1:0  9' Saric
2:0 68' Mujcin
2:1 84' Rukavina
3:1 90' Tomic

Rijeka - Osijek 2:2
0:1 16' Milardovic
0:2 42' Buljan
1:2 63' Sharbini
2:2 90' Linic

Hajduk Split - Varteks Varazdin 3:1
0:1 12' Safaric (PK)
1:1 36' Balatinac
2:1 38' Bartolovic
3:1 69' Balatinac

Zagreb - Dinamo Zagreb 0:3
0:1 16' Vugrinec
0:2 23' Eduardo
0:3 90' Labudovic (og)

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点21)、2位…ハイドゥク・スプリト(21)、3位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(13)、4位…ザグレブ(13)、5位…オシエク(10)、6位…シベニク(9)、7位…プーラ(8)、8位…リエカ(7)、9位…スラヴェン・ベルーポ(6)、10位…メヂムリエ(6)、11位…カメン・イングラッド(4)、12位…チバリア・ヴィンコヴチ(3)

【得点】
7ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
6ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)
5ゴール…ゼキッチ(チバリア)、シャルビーニ(リエカ)、ルカビナ(シベニク)
4ゴール…ボリッチ(リエカ)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)

シャフタール・ドネツクに在籍する代表MFダリヨ・スルナが、17日のウクライナ・リーグ、対タブリヤ戦で右足首を負傷。10月7日のアンドラ戦と11日のイングランド戦の出場が微妙とされています。

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コメント

右足首負傷とは、大変心配です。とても痛そうで見ていれませんでした。早く良くなって欲しいです。 少しでも早く良くなって欲しいです。 

投稿: Lucy | 2006年9月19日 (火) 21時21分

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