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2006年12月 3日 (日)

クロアチア・リーグ第18節/「秋の王者」はディナモ・ザグレブ

12月2日、クロアチア・リーグ第18節が行われました。
欧州選手権予選の兼合いで12月9日に延期となっているメヂュムリエvs.ディナモ・ザグレブ戦を残せば、ウィンターブレーク前の最後の節となります。

首位ディナモ・ザグレブは3位ザグレブとホームでのナイトマッチ。12月に入り、急に冷え込んだこともあって「ザグレブ・ダービー」の観客は3000人余りでありました。
ディナモはイヴァンコヴィッチ監督体勢になって6連勝中であるものの、内容的には乏しい戦いをしております。一方、ブラジェヴィッチ率いるザグレブは司令塔イブリチッチが怪我で長期離脱とはいえ、ユース育ちの若手とベテランの噛み合ったテンポのある好チームであります。
ちなみにブラジェヴィッチがクロアチア代表、イラン代表監督を務めた際にイヴァンコヴィッチがアシスタントコーチを務めており、二人は師弟関係にあります。
前半はザグレブが運動量で上回り、ディナモの選手からボールを奪うと速攻でフィニッシュの形を作ります。最初の決定機は9分、ロヴレクが放ったシュートは右ポストを逸れます。
ディナモも17分にチョルルカの右サイド突破から折り返すも、ヴグリネツのシュートはポストの左へ流れます。
23分、ノヴォトニーをあっさり抜き去ったザグレブFWマンジュキッチでしたが、シュートはGKロンチャリッチがセーブ。30分にはムイジャの右FKからラブドヴィッチがボレーシュートを放つものの、クロスバーに直撃しました。
Pandev ハーフタイム終了後、とうとう動きの鈍かったノヴォトニーをベンチへ。3年契約・年俸7000ユーロというディナモにとって破格の契約を結んだドイツ代表DFでしたが、現時点で判断すれば彼の獲得は失敗でありました。ノヴォトニーに代えてブラジル人のカルロスを初めてセンターバックに起用。また右MFチャレもベンチに送り、マケドニアU-21代表FWサシュコ・パンデフ(写真、ラツィオのマルコ・パンデフの弟)を投入。この采配がずばりと当たります。
60分、パンデフが左サイドでモドリッチにボールを預けると、モドリッチはドリブルで運んだのち背後から追い越したパンデフにスルーパス。パンデフは左足で強烈なシュートを放ち、GKストイキッチがパンチングしたところにエドゥアルドがヘディングで押し込んでディナモが先制します。
72分にもパンデフが左からシュートを放ちますが、今度はストイキッチがセービング。ザグレブは更に二人FWをピッチに送り込んだものの、85分、パンデフの左クロスをザグレブDFがクリアし損ねたボールをモドリッチが拾い、丁寧に右下隅にシュートを決めて2-0。
ロスタイムにザグレブもマンジュキッチがディナモDF2人をフェイントでかわした上でシュートを決め、最終結果は2-1。一試合を残しながらディナモは14勝2分1敗(得失点差31)で「秋の王者」(ウィンターブレーク前の首位)をほぼ確定させました。

ディナモと首位争いをするハイドゥク・スプリトはアウェーでヴァルテクス・ヴァラジディンと対戦。ユース育ちの若手中心のヴァルテクスに対し、ベテランがずらりと揃うハイドゥクが巧みな試合運びをします。
31分、ムサが空中に浮いたボールを前方のスペースへとはたくと、バルトゥロヴィッチがドリブルで運び、最後は右サイドに飛び込んできたツァレヴィッチにラストパス。これを押し込んでハイドゥクが先制に成功します。
後半からは自陣に引いたハイドゥク相手にヴァルテクスがゲームを支配するものの、58分のFWマホロヴィッチのシュートは枠をそれ、87分のシャファリッチのロングクロスをFWノヴィニッチが合わせられず、また89分のシャファリッチのFKはGKバリッチが止めて、1-0でハイドゥクが勝利。
ハイドゥクは18節を終えて14勝2敗2分(得失点差22)。2位に甘んじているとはいえ、ウィンターブレーク前では過去最高の戦績であります。

今季、2部から昇格したシベニクは最下位カメン・イングラッドを4-1と一蹴。GK出身のプダール監督(1982年W杯のユーゴ代表で第3GK)のもと攻撃的サッカーをリーグを席巻、18節全試合でゴールを決める戦いぶりで4位まで上り詰めています。注目株のFWルカビナを視察するべく、現在はリヨンのスカウトを務めているソニー・アンデルソンが試合に訪れています。またマルセイユとアーセナルのスカウトもルカビナの視察に来ています。

全試合の結果はこちらです。

Slaven Belupo - Medimurje 1:0
1:0 29' Poljak

Pula - Cibalia Vinkovci 0:0

Varteks - Hajduk 0:1
0:1 31' Carevic

Sibenik - Kamen Ingrad 4:1
1:0  8' Kartelo
1:1 38' Sivonjic
2:1 40' Kartelo (PK)
3:1 45' Rukavina
4:1 73' Kartelo

Osijek - Rijeka 1:0
1:0 70' Pavlicic (PK)

Dinamo Zagreb - Zagreb 2:1
1:0 60' Eduardo
2:0 85' Modric
3:0 90' Mandzukic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点44,-1試合)、2位…ハイドゥク・スプリト(44)、3位…ザグレブ(31)、4位…シベニク(30)、5位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(27)、6位…メヂムリエ(25,-1試合)、7位…リエカ(23)、8位…スラヴェン・ベルーポ(23)、9位…オシエク(22)、10位…プーラ(18)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(11)、12位…カメン・イングラッド(7)

【得点】
17ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
12ゴール…シャルビーニ(リエカ)
10ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)、ゼキッチ(チバリア)
9ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)、ロヴレク(ザグレブ)、カルテロ(シベニク)
8ゴール…ルカビナ(シベニク)

ちなみにシーズン前半の平均観客数は3189人。これは昨年比1%増に留まっています。ディナモとハイドゥクが絡まない試合ですと、平均観客は1749人まで落ちます。
またゴール数は一試合辺り2.8点。これは昨年比5%増。また引分けは昨年から27%減っており、レッドカードも昨年から24%減っています。

私個人としてはディナモとザグレブを中心に今季のリーグ戦を13試合撮影もしくは観戦しました。相変わらず閑古鳥が鳴いているスタジアムではありますが、ディナモとハイドゥクの優勝争いも興味深いですし、その他のチームでも新たなタレント(とりわけFW)が出ているので面白いシーズンであります。ウィンターブレーク後のリーグ再開は来年2月17日に予定されています。

私は12月7日から来年2月16日まで日本に帰国します。しばらくはクロアチア発ではなく、日本からネットを見ながらのニュース配信になります。

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