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2007年2月25日 (日)

エドゥアルドの二発で勝利/クロアチア・ダービー

2月24日、クロアチア・リーグ第20節が行われました。
Bbb  注目は何といっても、ディナモ・ザグレブvs.ハイドゥク・スプリトの「Hrvatski derbi」(クロアチア・ダービー)。勝点3でディナモを追うハイドゥクは、アウェーとはいえ勝ちにこなくてはなりません。一方のディナモは引導を渡す絶好のチャンス。マクシミール・スタジアムは30000人の観客で膨れ上がり、北と東のスタンドに終結したディナモ・サポーターのBBBと南スタンドに終結した3500人のハイドゥク・サポーターのトルツィダで、激しい応援合戦が繰り返されました。
毎回、ダービーとなると色々と問題が出てくるのですが、笛を吹くスヴィロコス主審がディナモのマミッチ副会長とパーティで同席し、その写真が新聞に取り上げられたことで事態が紛糾。一時は他の審判を起用する話もあったのですが、結局はスヴィロコス主審が笛を吹くことになりました。

ディナモ・ザグレブは前節と同様に4-2-3-1システムを採用。二列目の右サイドにミキッチを起用しました。
GKロンチャレヴィッチ-(右から)DFチョルルカ、ドゥルピッチ、シルデンフェルト、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、マミッチ-ミキッチ、ヴグリネツ、モドリッチ-FWエドゥアルド
ハイドゥク・スプリトは満を持して新加入の俊足FWルカビナを先発起用。勝利を求めて、3トップで挑んできました。
GKバリッチ-DFペライッチ、ガル、ジブコヴィッチ、フルゴヴィッチ-MFルビール、ダムヤノヴィッチ、ツァレヴィッチ-FWルカビナ、ブシッチ、バルトゥロヴィッチ

Dudu_1 普段はファウルで荒れまくるのがこのダービーの典型なのですが、この試合はいつもよりクリーンな試合となりました。その一方で、華麗さやアトラクティブさに欠けた試合だったともいえましょう。コンパクトかつアグレッシブに攻めるディナモが主導権を握り、中盤が落ち着かないハイドゥクが劣勢に回ります。
2分には右サイドからエドゥアルド(写真・右)のパスがゴール前へと飛び出したヴグリネツに通るものの、ヴグリネツはGKバリッチに接触する以前にダイブしてしまい、イエローカード。19分には右サイドでボールを貰ったエドゥアルドが反転してコースを作り、ミドルシュートを放ちましたが、GKバリッチが好反応をみせてコーナーキックへと追いやります。
ゴールはその直後のCKからでした。ヴグリネツの左CKはGKバリッチが前方へとパンチングするも、空中に舞い上がったボールを事もあろうかハイドゥクDFのペライッチがヘディングでゴール前フリーのエドゥアルドに配球。フリーのエドゥアルドがボレーで叩き込んでディナモが先制します。
Rukavina_dudu ディナモはその後もゲームを支配。ハイドゥクはスピードのあるルカビナ(写真・手前)とバルトゥロヴィッチにボールを託そうにも、ディナモDF陣の執拗なチェックに苦しみます。とりわけルカビナはシベニク時代のチームメイトであり親友でもあるDFシルデンフェルトにきっちりマークされてしまいました。
ディナモの2点目はまたしてハイドゥクの愚かなミスから生まれます。39分、ディナモのFKからのクリアボールをハイドゥクのツァレヴィッチが拾うものの、パスかクリアをすることなく自分のペナルティエリアでドリブルを仕掛けてしまい、それをチョルルカがカット。ボールはまたしてゴール前フリーのエドゥアルドに届き、冷静にゴール左下に叩きこみます。

後半からハイドゥクはFWブシッチを下げてMFムサを投入。ようやく中盤でも形を作れてきますが、ディナモのアグレッシブな守備は変わることなく、ディナモが優勢に試合を進めます。
49分、チョルルカが右サイドを突破してペナルティエリアでフリーのヴグリネツにラストパスを送るものの、シュートはバーのはるか上へ。
67分、ハイドゥクは中央でボールを持ったルビールがミドルシュートを試みますが、ボールは右ポストを逸れていきます。
Dinamo_slava 80分、前線のエドゥアルドがトラップしたボールを前方へと蹴り上げてマークを外し、ゴールへと疾走。GKバリッチとペナルティエリア内で接触しましたが、主審はPKを取らず。この日のスヴィロコス主審はプレッシャーの中、偏ることのないジャッジングを見せました(ちなみに8節のハイドゥクvs.ディナモではコヴァチッチ主審が3つの怪しいPKを出し、試合が荒れまくっています)。
今のディナモの課題は終盤の集中力。前節のリエカ戦では3-0とリードしながら、83分以降に集中が切れて1点差まで追い詰められたわけですが、この試合でも同じ傾向が見られます。最後の10分間は押しまくられ、85分、ムサの右クロスが誰にも触れないままファーサイドへと流れ、そこにバルトゥロヴィッチが飛び込んで押し込み、2-1。
その2分後にもムサの左クロスにイェラヴィッチがヘディングシュート。ボールは左下隅へと向かいますが、GKロンチャリッチが好セーブ。それからもドン引きのディナモでありましたが、逃げ切ることに成功しました。
これでディナモは2位ハイドゥクに勝点差6。試合終了とともにディナモの選手は輪になって喜び、サポーターと万歳を繰り返しました(写真)。

もちろんマン・オブ・ザ・マッチはエドゥアルド。25日に24歳の誕生日を迎えた彼は22得点でリーグ得点王。昨シーズンの得点王はボシュニャク(現ヘンク)だったのですが、20節でその点に追いつきました。今季は欧州カップで5得点、クロアチア・カップで5得点、スーパーカップで2得点、クロアチア代表でも5得点を決めており、トータルで39得点という驚異的な数字を叩き出しています。

Razocaran_1試合後、ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は
「このような環境、このような観客を前にして、マクシミールでの素晴らしいシーズン再開となった。素晴らしい応援をしてくれたBBBには感謝している。トルツィダもそうだ。私はまず何より結果に満足しているし、プレーや働きぶりにも満足している。
勝利まで私たちを導いた選手たちのファナティックぶりを祝福したい。この勝利はシーズンの続きへ推進力を与えることになるだろう。シーズンは終わっていない。しかし、このアドバンテージはこの先を楽にさせてくれることだ。」
とコメント。
一方、ハイドゥクのヴリッチ監督は憮然とした表情。この試合の前、イヴァンコヴィッチとハイドゥク会長グルギッチがメディアを通して喧嘩をした際、イヴァンコヴィッチが「ベネチアの詐欺師」と言ったことにヴリッチが激怒。イヴァンコヴィッチとは一緒の席に座りたくない、ということで時間差で記者会見に現れました
「今夜のハイドゥクは自分に対しては勝ったと見ている。この結果には値しない。ディナモのプレーは悪かった。客観的なじゃないかもしれないが、ハイドゥクはディナモよりもゲームを支配したと思う。2つのミスが試合を決めてしまった。」
と述べています。

全試合の結果はこちら。

Slaven Belupo - Cibalia 2:0
1:0 53' Posavec (PK)
2:0 90' Vrucina

Medimurje - Kamen Ingrad 2:0
1:0 63' Peraica 63'
2:0 89' Piskor

Pula - Zagreb 0:2
0:1 67' Mandzukic
0:2 70' Lovrek

Sibenik - Rijeka 2:2
0:1  4' Ivanov
1:1 40' Franja
2:1 53' Gabriel
2:2 89' Sharbini

Osijek - Varteks Varazdin 4:1
1:0 17' Jukic
2:0 40' Knezevic
2:1 43' Mujanovic
3:1 51' Pavlicic
4:1 65' Lopes

Dinamo Zagreb - Hajduk Split 2:1
1:0 20' Eduardo
2:0 39' Eduardo
2:1 85' Bartolovic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点53)、2位…ハイドゥク・スプリト(47)、3位…ザグレブ(37)、4位…シベニク(31)、5位…メヂムリエ(31)、6位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(28)、7位…スラヴェン・ベルーポ(27)、8位…オシエク(25)、9位…リエカ(24)、10位…プーラ(18)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(11)、12位…カメン・イングラッド(10)

【得点】
22ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
13ゴール…シャルビーニ(リエカ)
10ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)、ゼキッチ(チバリア)、ロヴレク(ザグレブ)
9ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)、カルテロ(シベニク)、マンジュキッチ(ハイドゥク)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)
8ゴール…ルカビナ(ハイドゥク)

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