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2007年4月29日 (日)

ディナモ、2年連続のリーグ優勝

4月28日、クロアチア・リーグ第29節が行われ、ディナモ・ザグレブが4節を残して2年連続のリーグ優勝を決めました。ユーゴ時代を含めれば13度目、クロアチア独立後では9度目のリーグ優勝となります。

Sdinamo_prvak ディナモはホームで7位メヂムリエと対戦しました。今節で優勝を決める条件が、ディナモの勝利と2位ハイドゥクの引き分けもしくは敗北。つまり、ディナモの勝利だけでは100%優勝が決まらないこともあって客足が伸びず、わずか2500人の観客に留まりました。
代表トリオのFWエドゥアルド、MFモドリッチ、DFチョルルカの3人は怪我を押しての出場。開始4分、サミールが右サイドからクロスを挙げるとファーポストでモドリッチがヘディングで決めて、ディナモが先制します。
その後はメヂムリエの守備を固めてのカウンター攻撃に苦しめられ、チャンスらしいチャンスを作れないまま、41分にはメヂムリエのMFラッツがペナルティエリア内でシュートを打たれ、GKロンチャリッチの好反応で逃れます。
後半が始まって3分、モドリッチが右サイドからグラウンダーで折り返したボールに、元ディナモのDFシュテフリが足を差し出し、そのままネットへのオウンゴール。
2点差に広げられたメヂムリエですが、その3分後にディナモが最終ラインのミスでボールを失うと、GKロンチャリッチが無駄に飛び出してしまい、FWピシュコールがそのままかわしてゴールを決め、2-1と差を縮めます。
Sdinamo_prvak2 その後もディナモはメヂムリエの堅守速攻に苦しめられますが、30分早く行われていたハイドゥクがスラヴェン・ベルーポに1-1で引き分けたことが場内スピーカーから伝えられると、北スタンドのサポーター"バッド・ブルー・ボーイズ(BBB)"のボルテージが上がります。
87分、途中後退で入ったトミッチから、同じく途中後退で入ったミキッチへとエリア内でパスが通り、ミキッチがGKの股下にシュートを通して3-1。ロスタイムにもエドゥアルドの浮き球のパスからチョルルカがシュートを決めて4-1。優勝を決めた選手たちはピッチ上で喜びを爆発させ、場内を一周したのち、救急用の車に乗り込んで更に一周しました(写真)。
ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は
「選手たちを祝福するよ。彼らが最もこのリーグ優勝に値したと思う。また私のアシスタントコーチや協力者、医療チーム、そして私たちが成功するための環境を作ってくれたフロントも同様に、このリーグ優勝に値した。私自身にとっては特別に大きな喜びだ。なぜなら初めてのリーグ優勝だからね。きっとこれが最後ではないだろう。」
とコメント。また先制点を決めたモドリッチは
「あんな少ない観客を前にしてこのタイトルを祝ったのは僕には残念だ。多分、メヂムリエ戦で優勝が決まるとは人々が期待してなかったのだろう。最終節のマクシミール・スタジアムでのハイドゥク戦では満員になると信じているよ。そして、サポーターたちは僕たちともう一度成功を祝うのさ。」
と語っています。

既に結果には触れましたが、ハイドゥク・スプリトはホームで5位スラヴェン・ベルーポを迎えました。
3分、ベルーポはムムレクの右CKからザホラが折り返し、中央からDFラデリッチが強烈なボレーシュートを決めて先制に成功します。
その後はハイドゥクがゲームを支配するも、チャンスがなかなか作れず、55分にようやくガブリッチが背後を追い越したバルトゥロヴィッチへ縦パスを通し、右への折り返しにFWブシッチが決めて同点に追いつきます。
試合はドローで終わったことで、スラヴェン・ベルーポは無敗記録を15試合(リーグ戦では12試合)まで伸ばし、4位まで浮上してきました。

Sparlov もう一つの好カードは3位ザグレブと4位シベニクとの対戦。3巡目の総当たり戦からはディナモとザグレブの試合のホームの日程が重なるため、なかなか足を運べないわけですが、ディナモの試合より1時間半早く行われたので、前半だけ取材してきました。
29分、ザグレブはMFパルロヴ(写真)がライトマンの左からの折り返しにシュート。ボールは相手DFの足に当たってネットに収まります。
シベニクは39分、フラニャの左CKにMFカルテロがヘディングシュートを決めて追いつきます。
後半65分、ハイドゥク会長の甥っ子で、先発起用された若手FWグルギッチが、バイタルエリアでコースを探してミドルシュートを決めたのが、ザグレブの決勝点となり、ザグレブが2-1で勝利しています。

全試合の結果はこちら。

Zagreb - Sibenik 2:1
1:0 29' Parlov
1:1 40' Kartelo
2:1 65' Grgic

Varteks Varazdin - Kamen Ingrad 3:2
1:0  9' Novinic
1:1 35' Sivonjic
2:1 37' Novinic
2:2 67' Cordas
3:2 76' Safaric

Hajduk Split - Slaven Belupo 1:1
0:1  3' Radeljic
1:1 54' Busic

Dinamo Zagreb - Medimurje 4:1
1:0  4' Modric
2:0 48' Stefulj (OG)
2:1 51' Piskor
3:1 87' Mikic
4:1 90' Corluka

Osijek - Cibalia Vinkovci 2:2
1:0 16' Niksic
2:0 20' Pavlicic
2:1 37' Keric
2:2 42' Kresinger

Rijeka - Pula 1:1
0:1 45' Halilovic
1:1 51' Brajkovic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点80)、2位…ハイドゥク・スプリト(67)、3位…ザグレブ(57)、4位…スラヴェン・ベルーポ(48)、5位…シベニク(47)、6位…リエカ(35)、7位…メヂムリエ(34)、8位…オシエク(35)、9位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(32)、10位…プーラ(27)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(20)、12位…カメン・イングラッド(12)

【得点】
27ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
17ゴール…シャルビーニ(リエカ)、ロヴレク(ザグレブ)
12ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)、ノヴィニッチ(ヴァルテクス)
11ゴール…マンジュキッチ(ハイドゥク)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)、ヴルチーナ(スラヴェン・ベルーポ)

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2007年4月22日 (日)

クロアチア・リーグ第28節

4月21日、クロアチア・リーグ第28節が行われました。
6試合合わせて24ゴールと、今季最も得点が生まれた節となりました。

首位ディナモ・ザグレブはアウェーで最下位カメン・イングラッドと対戦。前節で股関節を怪我したエドゥアルドは大事をとって休ませたこともあり、この日のディナモはゲームを支配しながらも決定力に悩みます。
ディナモは14分にタディッチが決定機を外し、カメン・イングラッドも29分にバチャクのバイシクルがクロスバーを叩きます。
後半、ディナモは前半とは見違えるようにチャンスを作れるようになり、59分にペナルティエリア手前からモドリッチが左上に突き刺すミドルシュートを決めて先制に成功します。
その後は、62分にヴコイェヴィッチのシュートはGKに止められ、直後のサミールのミドルシュートはクロスバーを叩き、続くモドリッチのゴールもクロスバー。80分のドゥルピッチのFKもクロスバーと、何ともついていない試合でありましたが、1-0とディナモが勝利しています。

プダール新監督のもと復調の兆しのある2位ハイドゥク・スプリトは、7位メヂュムリエとアウェーで対戦となりました。
前半頭はメヂュムリエがイニシアティブを握り、14分に最終ラインの乱れを見て、ダルモピルがパスを出し、フリーのペライッツァが先制点を決めます。
その2分後にはペナルティエリア中央手前でメヂュムリエがFKを貰い、ピシュコールがグラウンダーで決めて2-0とリードを広げます。
しかし、ハイドゥクは前半終了間際、ゴール前の混戦の中、ガルからのパスからイェラヴィッチが得意のヘディングで決めて、リードを縮めます。
後半からハイドゥクはウルグアイ人FWのムニョスを投入。この采配が当たります。57分、イェラヴィッチのヘディングによるパスからガブリッチが決めて同点に追いつくと、71分にはムニョスの右サイド突破から折り返したボールを、正面からイェラヴィッチが決めて逆転。
85分には左サイドからムニョスが決めて、ハイドゥクが4-2で勝利しました。

今節の好カードは5位スラヴェン・ベルーポvs.3位ザグレブ。スラヴェンは13試合連続負けなし、ザグレブも9試合連続負けなしとお互い好調が続いています。
スラヴェンのスコーリエ監督が今季で最も良いサッカーをした、というように次々とチャンスを作って得点していきます。
17分にザホーラがGKストイキッチと交錯したこぼれ球をボシュニャクが押し込んで先制すると、その2分後にはムムレクの縦パスにヴルチーナが抜け、シュートを決めて2-0とします。更に34分にはボシュニャクの左クロスからヴルチーナが決め、3-0とリードを広げます。
ザグレブも45分、CKのクリアボールをヴルドリャクが押し込み、3-1。後半58分にはブルクリャーチャのFKに途中交替のチュトゥラがヘディングで決めて1点差に縮めます。
その後、お互い決定機を決められない中、88分、ヴルチーナが左サイドを突破し、ヤンブルシッチにアシスト。彼がシュートを決めて、スラヴェンが4-2と勝利しています。

Kamen Ingrad - Dinamo Zagreb 0:1
0:1 59' Modric

Medimurje - Hajduk Split 2:4
1:0 14' Peraica
2:0 16' Piskor
2:1 45' Jelavic
2:2 57' Gabric
2:3 71' Jelavic
2:4 85' Munhoz

Slaven Belupo - Zagreb 4:2
1:0 17' Bosnjak
2:0 19' Vrucina
3:0 34' Vrucina
3:1 45' Labudovic
3:2 58' Cutura
4:2 82' Jambrusic

Cibalia Vinkovci - Varteks Varazdin 1:0
1:0 57' Bagaric (PK)

Pula - Osijek 3:1
1:0 17' Jerneic
1:1 35' Barisic
2:1 41' Selak (PK)
3:1 86' Dragicevic

Sibenik - Rijeka 3:1
1:0  7' Govic
1:1 19' Novakovic
2:1 31' Franja
3:1 63' Govic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点77)、2位…ハイドゥク・スプリト(66)、3位…ザグレブ(54)、4位…シベニク(47)、5位…スラヴェン・ベルーポ(47)、6位…リエカ(34)、7位…メヂムリエ(34)、8位…オシエク(32)、9位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(29)、10位…プーラ(26)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(19)、12位…カメン・イングラッド(12)

【得点】
27ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
17ゴール…シャルビーニ(リエカ)、ロヴレク(ザグレブ)
12ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)
11ゴール…マンジュキッチ(ハイドゥク)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)、ヴルチーナ(スラヴェン・ベルーポ)
10ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)、ゼキッチ(チバリア)

20日、ハイドゥク・スプリトのフロントの新たな陣容を明らかにしました。
Boksic ブランコ・グルギッチ会長はかつての名選手を中心にチームを組閣することを決め、副会長にはアレン・ボクシッチ(写真)、移籍をメインに仕事をするマネージャーにイヴィツァ・シュリャク、幹部の一人としてイゴール・シュティマッツ、ユースのトップとして前監督のゾラン・ヴリッチ、ユースのコーチにロベルト・ヤルニが加わることになりました。
引退後は悠々自適な生活を送っていたボクシッチは、将来的に会長に就く可能性もあることをグルギッチは示唆しています。ボクシッチは
「グルギッチのアイデアは非常に良く、このようなハイドゥクのプロジェクトに参加できることを嬉しく思う。多くの仕事をするのが私の願望だが、副会長就任が正確に何を意味するのかはこの先、見てみなくちゃね。」
とコメントしています。

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2007年4月21日 (土)

欧州水準に劣るクロアチアの走力レベル

最近のチャンピオンズ・リーグの試合放映において、選手の走行距離が表示されるようになりました。これは「AMISCO-PROシステム」呼ばれる、選手の動きを分析システムを使ったものです。1セット15万ユーロしますが、ヨーロッパのビッグクラブも保有していると言われています。
ちょっと前のスポルツケ・ノヴォスティ紙に欧州トップレベルのクラブとクロアチアのクラブの走行距離の興味深い比較記事がありました。
例えば、4月初めのチャンピオンズ・リーグ準々決勝「ローマvs.マンチェスター・ユナイテッド」戦では、ローマのデ・ロッシが11,260m、ペロッタが10,748m、マンチェスターのキャリックが10,624m、ルーニーが10,160mを走っています。
Modric_7 一方、4月4日のクロアチア・カップ準決勝「ハイドゥク・スプリトvs.ディナモ・ザグレブ」戦をザグレブ大学体育学部のシニーニャ・ヤリッチ教授が手計算で計測したところ、クロアチアではよく動くとされるディナモの司令塔モドリッチ(写真)が6,770m、ハイドゥクの司令塔ムサが6,080mに留まり、実に欧州トップレベルの60%しか走ってないことが明らかになりました。
ヤリッチ教授は
「チャンピオンズ・リーグはクロアチアの試合より、少なくとも10分間は多く動いている。クロアチアでは余りにもプレーが切れるし、ボールキープしたままの状態も多い。もちろん走力も減ってくる。45分間のハーフタイムにおいて、20分以上のアクティブなプレーがないことも頻繁にあるのだ。」
とコメント。ちなみにモドリッチは前半、オフェンシブハーフのポジションで動きが制限されて2,990mしか走らなかったものの、後半はボランチで3,780m走っています。本人もこの試合ではいつもより走力が少なかったことを認めていますが、彼の名誉のために言及しますと、よりモダンなサッカーをしているクロアチア代表の試合となるとモドリッチは10,000mは走っており、それがビッグクラブでも彼が通用すると言われる所以です。
ヤリッチ教授は
「モドリッチは非常にクレバーかつ合理的に走っていることを強調したい。彼はこの点、非常に進歩しており、必要がない時には余り力を無駄に使っていない。彼の世代の多くの選手は、何が無意味な走りで、何が必要な走りかをよく分かっていない。」
と、モドリッチを高く評価しております。ただ、このままスローテンポなクロアチア・リーグに染まってしまうのは良くないのでしょうが……。かつてはイヴァン・レコがスペインのマラガに移籍した際には動きの違いで慣れるのに苦労しましたし、クラニチャールがプレミアで苦戦しているのも走力の脆弱さが一因と言えます。
走力が選手における最低条件とするオシムのような指導者が90年代初めに旧ユーゴから去ってしまったのは、旧ユーゴのサッカーの最大の損失かもしれません。彼が監督として指導してきた選手たちが現在、クロアチアのクラブでも監督を務めるようになりましたが、誰一人とも走力をベースにしたサッカーを植えつけられないのが現実です
現代サッカーの方向性は明らかに走力が必要とされているデータの一つに、1960年代に一人の平均走行距離が平均2.5~3kmだったのが、80~90年代には6~8km、21世紀になってからは8~10kmと飛躍的に伸びています。トップレベルのクラブにおいては、1試合で11人の走行距離が100~105kmと標準とされ、バイエルン戦のミランが107km、うち25%がスプリントでありました。
ちなみに、70~80年にバイエルンやレアル・マドリッドで活躍したパウロ・ブライトナーは11,400mと驚異的な運動量を持った一方で、同じくバイエルンで活躍したFWカール・ハインツ・ルンメニゲは4,700mに留まっております。60年代ではディスティファーノが4,300m、マリオ・ザガロが3,900mと計測されています。

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2007年4月19日 (木)

クロアチア・リーグ第27節

4月18日、クロアチア・リーグ第27節が行われました。

首位ディナモ・ザグレブはホームで11位チバリア・ヴィンコヴチと対戦しました。
ヴグリネツが怪我で欠場したとはいえ、この日の前半のディナモは効率的なサッカーをします。
Corluka_2 6分、モドリッチからボールを受けたエドゥアルドが中央からドリブルで持ち込み、プレッシャーが甘いと見るや、ミドルシュートを放って先制します。
28分にはモドリッチから左のカルロスに展開。カルロスはペナルティエリアで2人のDFの間を抜けると、そのまま左足を振り抜いて、リードを広げます。
36分にはサミールからパスを貰ったチョルルカが右から折り返し、難なくエドゥアルドが決めて3-0。
最後は40分、チョルルカがヴコイェヴィッチとのワンツーでペナルティ中央を突破し、最後は飛び出したGKを出し抜くループシュート(写真)。チョルルカにとっては公式戦初ゴールとなりました。
前半で試合が決まったことから、後半はすっかり気が抜けた試合となってしまいました。ディナモのサポーター「BBB」はクロアチアが欧州選手権の開催を獲得できなかったことを茶化し、チバリアのサポーター「ウルトラス」は既に前半途中から応援せず、スタンドで散歩したり、寝そべったりのパフォーマンスで他の観客を喜ばせたりしてました。
62分にエドゥアルドが股関節を痛めて退場するというヒヤリとした場面もありましたが、大事には至らないようです。試合はそのまま4-0で終了。リーグの連勝記録を14に伸ばしています。

2位ハイドゥクは最下位カメン・イングラッドと対戦。
ディナモとは逆に前半はまったく冴えない戦いぶりを見せ、逆にカメン・イングラッドはリーグ最高齢選手のムイチン(元ジェフ)が中心となり、何度かハイドゥク・ゴールを脅かします。
後半頭からプダール監督はMFダムヤノヴィッチとマルチッチを外し、ルビールとツァレヴィッチを投入。これが功を奏し、47分にルビールの右クロスがカメン・イングラッドの選手に当たったのち、足元へとボールが来たムニョスが決めて、ハイドゥクが先制します。
50分にはムサが強烈な距離30mほどのFKを直接決めて2-0。54分にもムサのFKをGKコプリッチが弾いたところをバルトロヴィッチが押し込んで3-0。わずか7分でリードを一気に広げます。
89分には17歳のFWチョップが、フルゴヴィッチの左クロスからデビュー戦初ゴールを決め、4-0とハイドゥクが勝利を収めました。

全試合の結果はこちらです。

Hajduk Split - Kamen Ingrad 4:0
1:0 46' Munhoz
2:0 48' Musa
3:0 57' Bartolovic
4:0 88' Cop

Zagreb - Medimurje 1:1
0:1 55' Piskor
1:1 84' Lovrek (PK)

Sibenik - Slaven Belupo 0:0

Varteks Varazdin - Pula 2:2
1:0  7' Safaric
2:0 11' Safaric (PK)
2:1 33' Deranja
2:2 60' Radas

Dinamo Zagreb - Cibalia Vinkovci 4:0
1:0  6' Eduardo
2:0 28' Carlos
3:0 36' Eduardo
4:0 40' Corluka

Rijeka - Osijek 0:2
0:1 15' Jukic
0:2 62' Jukic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点74)、2位…ハイドゥク・スプリト(63)、3位…ザグレブ(54)、4位…シベニク(44)、5位…スラヴェン・ベルーポ(44)、6位…リエカ(34)、7位…メヂムリエ(34)、8位…オシエク(32)、9位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(29)、10位…プーラ(23)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(16)、12位…カメン・イングラッド(12)

【得点】
27ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
17ゴール…シャルビーニ(リエカ)、ロヴレク(ザグレブ)
12ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)
11ゴール…マンジュキッチ(ハイドゥク)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)
10ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)、ゼキッチ(チバリア)
9ゴール…カルテロ(シベニク)、ヴルチーナ(スラヴェン・ベルーポ)

欧州選手権の開催レースで敗北したクロアチア国内では、サッカー協会会長のヴラトコ・マルコヴィッチへの風当たりが強くなっています。
昨日夜の討論番組「Otvoreno」では、シュティマッツがクロアチアのロビー活動が足らず、開催権を得られると楽観的だったマルコヴィッチの傲慢さを指摘。カーディフから戻る飛行機で辞表を出すべきだと文句を言いました。
また同番組での電話アンケートでは、回答数1560のうち実に87%が「マルコヴィッチは辞任すべき」に投票しています。マルコヴィッチ本人は辞任の意思はなく、「私の責任は存在しない」と言い張ったものの、そろそろ道を後任に譲る時期が近づいてきたのかもしれません。

今季からクロアチア3部西地区リーグのラドニクでトップチームを指揮していた元名古屋グランパスのアンドレイ・パナディッチ(写真)が、成績不振を理由に17日、辞表を提出しました。
Panadic1 ラドニクはパナディッチがキャリアを始めたクラブであり、現在は25節を終わって18チーム16位。ここ数試合は運に見放された戦いぶりが続き、14日にはヤドランにホームで0-2で敗北していました。
パナディッチはインタビューにて
「成績不振のために辞表を提出した。監督の地位を維持できるのは結果だけ、というのは知られたことだ。ラドニクの選手たちには才能があるし、モチベーションもあれば、戦う準備もできている。彼らと一緒に働けたことには満足しているよ。彼らは私たちスタッフが設定した課題をしっかりとこなしてくれたからね。
トップチームの全選手が私が監督として留まるよう要求してくれたことは、私が認められている最大の証明である。しかし、ポジティブなショックを与える意味でも、クラブは辞表を受け入れてくれた。クラブの全員がよくなることを願っているし、ラドニクはこの危機から脱して、三部リーグ残留を決めることを確信している。」
とコメントしています。またクラブのジュペティッチ会長は
「素晴らしい協力関係が築けたことにパナディッチには感謝している。しかし、結果がついてこず、別れることとなってしまった。しかし、クラブはパナディッチを引き留め、その豊富な経験を活かして、ユースチームの一つを任せてもらおうと考えている。」
と語っています。

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2007年4月18日 (水)

2012年欧州選手権の開催国はポーランド&ウクライナ

つい先ほど、ウェールズのカーディフで2012年のヨーロッパ選手権の開催国が発表され、ポーランドBbb_1&ウクライナに決定しました。
UEFAの最高委員会12人による投票では、ポーランド&ウクライナが8票、イタリアが4票、クロアチア&ハンガリーは0票という結果に終わっています。
イタリアが有力とされ、英国のブッグメーカーでも1.3倍。発表直前にイタリアのテレビ局RAIが開催国にほぼ決まりと報道しておりました。
ちなみにクロアチア&ハンガリーは二番手でブックメーカーでは4.0倍、ポーランド&ウクライナは11.0倍でありました。

私自身もクロアチア&ハンガリーはなく、イタリアだろうと思ってましたが、まさかポーランド&ウクライナになるとはたまげました……。

同日のディナモ・ザグレブvs.チバリア・ヴィンコヴチ戦を取材してきたのですが、ディナモ・サポーターのBBBは「一つのもの(ディナモ)しか愛してない私たちは許されるのかい?」の横断幕とセットで、「hvala uefa!」(ありがとう、UEFA!)という嫌味の横断幕を出し、「一票もなかったぜ! ユーロはないぜ!」の大合唱でありました(笑)

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2007年4月16日 (月)

クロアチア・リーグ第26節

4月14日、クロアチア・リーグ第26節が行われました。

Drpicsifo首位ディナモ・ザグレブはアウェーで10位プーラと対戦。
ゴール前を固める相手を如何にしてこじ開けるか、が毎試合ディナモにとっての課題になるのですが、足元で繋ぐパスが多く、運動量も少ないディナモはどうにも攻めきれません。
セットプレーで活路を見出すディナモは38分、この日に先発起用されたMFイェルテツの右CKから、DFシルデンフェルド(写真・右)がヘディングでディナモ移籍後の初ゴールを決めます。
しかし、後半49分、プーラはパスカットからカウンターを仕掛け、右サイドからデラニャが上げたクロスにMFユリッチがダイビングヘッドを決めて同点に追いつきます。
52分、チョルルカのサイド突破からタディッチが最後はシュートを放つもポストを叩き、70分にはイェルテツに交替した入ったサミールががら空きのゴールにシュートを放ちましたが、DFロゾがゴールラインでクリアします。
ディナモは77分、モドリッチの右CKからDFドゥルピッチ(写真・左)がヘディングで合わせて勝ち越しに成功。2人のセンターバックの得点により、2-1で辛くも逃げ切りました。
これでイヴァンコヴィッチ監督のリーグ連続勝利記録は13まで伸び、彼の師匠格に当たるブラジェヴィッチ(現ザグレブ監督)が2002/03シーズンに樹立した12連勝を超えることに成功しました。

プダール新監督にとって初指揮となる2位ハイドゥク・スプリトは、アウェーで11位チバリア・ヴィンコヴチと対戦。
チームが精神的に立ち直れない上に、ルカビナが足の怪我で全治三週間、同じくFWブシッチも怪我で、DFジヴコヴィッチとジリッチもサスペンションという厳しい状況の中であり、チバリアが開始から試合の主導権を握ります。
しかし、ハイドゥクは19分、ジョロンガの右FKにファーサイドで誰もマークがついてなかったムサがヘディングシュートを決めて先制に成功します。
チバリアは、メヂュゴリェから移籍したばかりのFWクレシンゲルが45分、64分とシュートを試みるも決めることができません。74分、ハイドゥクのFWイェラヴィッチが二枚目のイエローで退場となり、チバリアが人数的にも優位に立ちますが、コーナーキック数が16対0と一方的なのとは対照的に、スコアでは0-1と敗れてしまいました。

3位ザグレブは最下位カメン・イングラッドのアウェーマッチで6-0と圧勝。元セレッソ大阪のFWロヴレクは2得点1アシストに加え、更に2つのゴールも彼のFKをGKが弾いたところをチームメートが押し込んだもの。スポルツケ・ノヴォスティ紙が選出する各節のMVPでまたして1位に選ばれ、今季通算では得点王エドゥアルドを抑えてトップに立っています。
(1位…ロブレク 53点、2位…エドゥアルド 43点、3位…ヴグリネツ 42点....)

Bule_1 低迷中のリエカは、カップ戦準決勝でも敗れたスロヴェン・ベルーポに、またして0-3で一蹴されてしまいました。
試合前、リエカが宿泊していたホテルにリエカ・サポーター「アルマダ」が20人ほど訪れ、選手との話合いを要求。そこに出てきた元ガンバ大阪のニーノ・ブーレ(写真)がサポーターに暴力を振るわれる、という事件が起きました。ショックを受けた彼はスタメン出場の予定にもかかわらず、帰ってしまう始末。クジェ監督は彼に数日の休暇を与えたものの、このままクラブと契約解除の可能性もあると報じられています。

また今節をもって、カメン・イングラッドの監督スティエパン・チョルダシュが辞任を提出。また、メヂュゴリェの監督スタンコ・ムルシッチはクラブ側から解雇通告されています。

全試合結果はこちら。

Pula - Dinamo Zagreb 1:2
0:1 38' Schildenfeld
1:1 49' Juric
1:2 77' Drpic

Cibalia Vinkovci - Hajduk Split 0:1
0:1 20' Musa

Kamen Ingrad - Zagreb 0:6
0:1 25' Pejic
0:2 49' Orsulic
0:3 56' Lovrek
0:4 72' Labudovic
0:5 88' Vrdoljak
0:6 90' Lovrek

Medimurje - Sibenik 0:1
0:1 20' Kalinic

Slaven Belupo - Rijeka 3:0
1:0  8' Jambrusic
2:0 78' Vrucina
3:0 88' Posavec

Osijek - Varteks Varazdin 1:0
1:0 77' Jukic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点71)、2位…ハイドゥク・スプリト(60)、3位…ザグレブ(53)、4位…シベニク(43)、5位…スラヴェン・ベルーポ(43)、6位…リエカ(34)、7位…メヂムリエ(33)、8位…オシエク(29)、9位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(28)、10位…プーラ(22)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(16)、12位…カメン・イングラッド(12)

【得点】
25ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
17ゴール…シャルビーニ(リエカ)
16ゴール…ロヴレク(ザグレブ)
12ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)
11ゴール…マンジュキッチ(ハイドゥク)
10ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)、ゼキッチ(チバリア)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)
9ゴール…カルテロ(シベニク)、ヴルチーナ(スラヴェン・ベルーポ)
8ゴール…ルカビナ(ハイドゥク)、ブシッチ(ハイドゥク)

【アシスト】
11アシスト…ムイジャ(ザグレブ)
9アシスト…エドゥアルド(ディナモ)
8アシスト…ヴグリネツ(ディナモ)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)、モドリッチ(ディナモ)
7アシスト…ピシュコール(メヂュムリエ)、イェルテツ(ディナモ)

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2007年4月13日 (金)

ハイドゥクの新監督にプダール氏

ハイドゥク・スプリトの監督ゾラン・ヴリッチ(写真)が9日、辞表を提出しました。ヴリッチにとっては実に三度目の辞任になります。
Vulic 整わない戦力の中で今季の指揮を任されたヴリッチは、開幕時点でグルギッチ会長から優勝という結果は求めないと言われておりました。それでもウィンターブレーク前までは14勝2分2敗で、ディナモに勝点差3の2位につけていたものの、ウィンターブレーク後は拾える勝点の57%しか取れず(ウィンターブレーク前は81%)、低迷に責任を感じての辞任となりました。ヴリッチは
「3月中旬のヴァルテクス戦(2-0で勝利)の後に去らなかったのが残念でならない。あの時にも私は辞表を出したが、受理されなかった。単にもう私はチームを率いることができない。理由は自分の中に閉まっておく。結果やプレーが問題ではない。これは私にとって最高の解決だ。理由は深く自分の中にあり、それを表にする気はない。」
とコメントしています。
新監督には元ハイドゥクのGKで、現シベニクの監督イヴァン・プダール(46歳・写真)が迎えられました。10日の記者会見でプダールは
Pudar 「ハイドゥクの監督になることを待ってはなかった。むしろ9年間働き、自分に投資してきた。自分のクラブに呼ばれたことは、認められた証しとして捉えている。
妻アンカと私は長く話合いをし、オファーを受けることになるプラス面とマイナス面を考慮した。友人が連絡してきて、直ぐにハイドゥクを引き受けずに、6月に引き受けるべきだと語った。私はいつも家族と友人に耳を傾けるが、私は反対のことをやるのが普通だ。今回もそうだった。シベニクに残った方が快適ではあるのは間違いない。
今はピッチに出るのを待っている。少なくとも恐怖はない。ハイドゥクは攻撃的なチームになる。」
とコメントしています。プダールは1980年にハイドゥクのトップチームにデビューしたのち、1984年のロス五輪ではユーゴスラビア代表正GKで銅メダル(当時の共同監督の一人がイヴィツァ・オシム)。1986年に交通事故で膝を怪我したことがキャリアを妨げたものの、最後はポルトガルのボアビスタでプレーしました。監督としてはハイドゥクのユース監督ののち、ヴァル、オミシュ、ウスコク、ソリン、モソールといった下部リーグを経て、2005年夏にシベニクへ。1年で2部チームを1部へと上げ、今季はディナモに唯一土をつけるなど、昇格チームながら4位の躍進に貢献しました。
今年のウィンターブレーク中に鳴り物入りでシベニクから獲得したFWアンテ・ルカビナが未だにゴールを決められず、クラブの意向で彼を起用せねばならないヴリッチとの間に溝が起きたとも推測されています。ルカビナをシベニクで開花させたプダールが呼ばれたのは規定路線とされています。
ちなみにシベニクはアシスタント・コーチのアネル・カラベグが後任監督を務めることになりました。

4月18日、ウェールズの主都カーディフのUEFAの会議にて2012年のヨーロッパ選手権の開催地が決定します。現在は3候補に絞られており、イタリア、ポーランド&ウクライナ、クロアチア&ハンガリーが残っております。
14人による最高委員会の投票で決定する予定で、クロアチアも懸命にロビー活動を続けております。下馬評ではイタリアが優勢ですが、カルチョポリ事件やサポーター暴動などでマイナス・イメージがあるため、クロアチアのマルコヴィッチ・サッカー協会会長は勝算ありと見ています。ただし、スタジアムやホテルなどインフラ面の弱さがネックとなっています。
カーディフの決定の場にはクロアチア首相イヴォ・サナデールのほか、ボバンやシュケルといった元選手も同席することになっています。

スイス代表とクロアチア代表の間で揺れているバーゼルのMFイヴァン・ラキティッチ(19)ですが、スイス代表監督のコビー・クーンと短い話合いをし、6月2日のアルゼンチン戦に招集の旨を伝えました。ちなみにラキティッチは
「それは親善試合だ。その試合の後でも、クロアチア代表でプレーすることができるだろう」
とコメントしています。FIFAの二重国籍選手に関する規定では、「公式大会」については触れているものの確かに「親善試合」については表記されておりません。チームメートのクロアチア代表FWムラデン・ペトリッチもスイス・ユース代表を経験したのち、クロアチアA代表を選択したわけですが、ラキティッチの決定には影響は与えられないと言いつつも、毎日このテーマで話し合っているそうです。ペトリッチも同じケースでFIFA規定に詳しい人に相談したことがあるらしく、その際も親善試合に出たのちでも21歳までならA代表チームを変えられると聞いたそうです。
ちなみにラキティッチは前節のスイス・リーグのチューリヒ戦でも決勝点を挙げる活躍をしています。

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2007年4月 9日 (月)

クロアチア・リーグ第25節

4月7日、クロアチア・リーグ第25節が行われました。

首位ディナモ・ザグレブはオシエクとホームで対戦。
Tadic_1 ハイドゥクとのカップ戦で怪我をしたヴグリネツと精細を欠いたポクリヴァチュをベンチへ、19歳のMFサミールとFWタディッチ(写真)を先発起用します。ロンチャレヴィッチが今季途中から指揮するものの、気難しい彼にチームの不調和音は大きく、つい最近も5人のトップチームの選手のヤル気が見られないとして戦力外通告してしまってます。
試合開始から攻撃を仕掛けていったディナモは20分、この日はボランチ起用のモドリッチが左へと展開すると、チャレが鋭いクロス。これに元オシエクのタディッチが低い体勢からのヘディングを決めて、ディナモが先制に成功します。
オシエクも引くことなく挑み、25分にFWユキッチがミドルシュートを放つものの、GKロンチャリッチがセーブします。
ディナモは34分、モドリッチが縦に突破し、アウトサイドキックでシュートしますが、ボールはクロスバーを叩いてしまいました。
後半、ディナモは疲れもあってペースが落ち、77分にエドゥアルドとのワンツーの後に放ったモドリッチのシュートはポストを外れ、オシエクも85分にユキッチの右クロスからFWプリモラッツが決定的なヘディングシュートを放ちますが、これも左ポストを外れます。スコアはそのまま1-0で終了。カップ戦準決勝第2戦のハイドゥク戦でイヴァンコヴィッチ監督の連続勝利記録は途絶えましたが、リーグでは未だに勝利のみの12連勝で来ています。

一方、2位ハイドゥク・スプリトはホームでプーラと対戦しています。
カップ戦準決勝でライバルのディナモ相手に敗北を喫し、既に緊張が切れた感のあるハイドゥクは、試合を優勢に進めながらも53分、プーラのラダスの何でもないFKをGKバリッチがキャッチングミス。ボールはそのまま頭上を抜けて先制点を奪われます。落胆したハイドゥクは立ち直ることなく、そのまま0-1で敗北。ディナモとの勝ち点差は11まで開きました。早ければ30節にディナモが優勝することになります。

ウィンターブレーク以降は6連勝で来ていたザグレブでしたが、FWマンジュキッチが練習中に足を負傷し、全治2ヶ月で今季絶望。それもあってか、ホームのチバリア・ヴィンコヴチに先制され、後半にDFラブドヴィッチの2試合連続ゴールで追いつくものの1-1でドロー。連勝記録はストップしてしまいました。

全試合結果はこちら。

Hajduk Split - Pula 0:1
0:1 53' Marko Radas

Zagreb - Cibalia Vinkovci 1:1
0:1 38' Amer Jukan
1:1 71' Tomislav Labudovic

Sibenik - Kamen Ingrad 3:1
1:0 18' Ante Kulusic
2:0 56' Antonio Franja
2:1 75' Hrvoje Sklepic
3:1 87' Nikola Kalinic

Slaven Belupo - Medimurje 2:0
1:0 4'  Dario Zahora
2:0 17' Cicero Lima (OG)

Dinamo Zagreb - Osijek
1:0 20' Josip Tadic

Rijeka - Varteks Varazdin
1:0  5' Ahmad Sharbini
2:0 25' Ahmad Sharbini (PK)
3:0 88' Novakovic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点68)、2位…ハイドゥク・スプリト(57)、3位…ザグレブ(50)、4位…シベニク(40)、5位…スラヴェン・ベルーポ(40)、6位…リエカ(34)、7位…メヂムリエ(33)、8位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(28)、9位…オシエク(26)、10位…プーラ(22)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(16)、12位…カメン・イングラッド(12)

【得点】
25ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
17ゴール…シャルビーニ(リエカ)
14ゴール…ロヴレク(ザグレブ)
12ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)
11ゴール…マンジュキッチ(ハイドゥク)
10ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)、ゼキッチ(チバリア)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)

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2007年4月 6日 (金)

クロアチア・カップ決勝はディナモvs.スラヴァン・ベルーポ

クロアチア・カップ準決勝第2戦が4月4日、行われました。

クロアチアのサッカークラブの双璧、ディナモ・ザグレブとハイドゥク・スプリトはこのラウンドで対決。初戦はディナモがホームで1対0で勝利し、今回はハイドゥクの本拠地ポリュウド・スタディオンで行われました。平日ながら3万人が訪れました。
スタメンはディナモ(4-2-3-1)が
GKロンチャリッチ-(右から)DFチョルルカ、ドゥルピッチ、シルデンフェルド、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-ミキッチ、ヴグリネツ、モドリッチ-FWエドゥアルド
またハイドゥク(4-3-1-2)が
GKバリッチ-DFペライッチ、ジリッチ、ジヴコヴィッチ、フルゴヴィッチ-MFムサ、ダムヤノヴィッチ、ツァレヴィッチ-バルトロヴィッチ-FWルカビナ、イェラヴィッチ
でありました。
Modric_6 スローペースで試合を進めるディナモと、点を奪いに行くも中盤から前線へとパスを繋げられないハイドゥクの間で30分ほど煮え切らない均衡状態が続きます。
34分、フルゴヴィッチが放った正面からのFKをGKロンチャリッチが後ずさりしてキャッチ。その際、ボールがゴールラインを割ったとハイドゥクが抗議するも、副審は割っていないとのジャッジで試合が続けられます。
しかしハイドゥクは39分、ムサの右CKからダムヤノヴィッチがヘディングで狙い済ましてゴール右上に決めて先制。2試合を通して振り出しに戻します。
更に45分、中央25mほどの位置からバルトゥロヴィッチがミドルシュート。GKロンチャリッチが不用意に前に出ていたこともあり、ボールは彼の頭上を越えてネットに突き刺さり、ハイドゥクが2試合を通しての逆転に成功します。
後半、ディナモはポクリヴァチュを外してFWタディッチを投入。エドゥアルドとツートップの形にします。ハイドゥクはリードを守ろうと自陣内に閉じこもったことで、ディナモが一方的に攻めに転じます。
59分にはミキッチを代えてサミールを投入。67分、モドリッチ(写真)からスルーパスがサミールに通るものの、すんなりトラップできなかった分、GKバリッチがシュートに好反応を見せました。
しかし76分、今度はサミールからモドリッチへスルーパス。モドリッチは丁寧に右下に流し込んでスコアは1-2。トータルスコアで2-2、一転してディナモがアウェーゴールのアドバンテージで上回ります。
88分、ディナモのゴール前でドルピッチとジリッチが揉みあい、最後はジリッチが顔を叩いたのですが、主審スヴィロコスは副審から事の成り行きを誤って聞いて、ペライッチにレッドカードを出してしまいました。
ロスタイムには、ディナモがカウンターでエドゥアルドからタディッチにボールが渡ると、モドリッチとほぼ同じコース、同じ蹴り方でシュートを決めて試合は2-2。トータルスコア3-2でディナモが決勝へとコマを進めました。

もう一つのカードはスラヴェン・ベルーポvs.リエカ。
初戦はリエカのホームでスコアレスドロー。ここ2シーズンはカップ戦を優勝しているリエカですが、クジェ監督を迎えたところでも不調のチーム事態は好転しません。
前半はベルーポがゲームを支配。12分に司令塔ムムレクがロングパスを右サイドのボシュニャクに通し、折り返しをヴルチーナがヘディングで決めて先制します。
32分にはヴルチーナのクロスにDFクリスティッチがボレーシュートを決めて2点目。後半に入っても、ヴルチーナが倒されて貰ったPKをムムレクが決めてベルーポがリードを更に広げます。
リエカも74分に途中交替のシャルビーニがヘディングで1点決めると、81分にイヴァノフが更にゴールで1点差。しかし、追い込む余力はなく、ベルーポが3-2でクラブ史上初めてカップ戦決勝に進出しました。

決勝は5月9日と26日にホーム&アウェーで行われます。

Simic クロアチア代表の最高キャップ数を持つDFダリオ・シミッチ(31・写真)が、インタビューでACミランの退団を決意したと報じられています。
3日のチャンピオンズリーグ準々決勝の対バイエルン戦でベンチにも座れなかったことに失望。今季は30試合近く出場したものの、大事な試合となると外すアンチェロッティ監督に愛想を尽かしてしまいました。バイエルン戦もジュゼッペ・メアッツァのスタンドに座ることなく、自宅に戻った彼は
「監督の決定には非常に失望し、不当だと捉えているとはいえ、一方では完全にスッキリした。既に数週間前、ガリアーニ副会長に移籍願望を話した。私が苦しむ意味はもうない。誰に対しても敬意を払うことが、私の人生のモットーだ。しかし、32歳になろうという時期は、もっと頭の中には少ないストレスを持ついるものだ。」
とクロアチア紙にコメント。昨シーズンにはエバートンからのオファーがあったものの、ミランがこのオファーを拒否。シミッチと2009年まで契約を延長していました。これからはオファーを待つことになりますが、最も近いのはプレミアシップのクラブの移籍とされています。

今季はクラブでも代表でも絶好調のFWエドゥアルド・ダ・シルヴァ(24)が、4月2日にディナモ・ザグレブと10年契約を結びました。異例の10年契約は2005年のモドリッチに次いで2人目となります。年俸は13万2000ユーロ、もしディナモがヨーロッパで結果を残したならば、20万ユーロまで上がるとされています。
エドゥアルドにはPSV、WBA、ヴェルダー・ブレーメンなどが興味を示しているものの、ディナモは完全拒否。エドゥアルドも、
「いつ国外への移籍が必要かはクラブが決めるものだ。それまではヨーロッパで良い結果を残すというディナモの野心を満たそうと思う。もちろん、リーグとカップの二冠を期待している。もしディナモにこの先10年、20年残ったとしても、それもまた私は嬉しく思うだろう。何はともであれ、キャリアはディナモで終えるつもりだ。」
とコメントしています。

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2007年4月 1日 (日)

クロアチア・リーグ第24節

3月31日、クロアチア・リーグ第24節が行われました。

2位ハイドゥクとは勝点差8をつけ、首位の独走態勢に入りつつあるディナモ・ザグレブは、アウェーで8位ヴァルテクス・ヴァラジディンと対戦しました。
Duduvug 主将のマミッチが引退し、またヴコイェヴィッチが膝を怪我したために、ボランチにはモドリッチとこの冬にヴァルテクスから移籍したポクリヴァチュが入りました。FWにはタディッチが初先発。エドゥアルド(写真・左)は左MFへ移りました。
一方、ヴァルテクスはウィンターブレーク後に低迷。怪我人も多く、満足にスタメンが組めないダリッチ監督は辞表をフロントに出したものの受理されず、首位ディナモを迎えることになりました。ちなみに両チームのスタメンの平均年齢は23歳を切っております。
ヴァルテクスがほぼ自陣に引いたこともあって、タレントで勝るディナモがゲームを完全に支配します。しかし、ゴールをこじ開けられないディナモに対し、ヴァルテクスは小柄で俊足のツートップを活かしてのカウンターで打開策を見出し、41分に先制点を奪います。DFの裏へと入るセルメールにパパがスルーパスを通すと、セルメールは右斜めからシュートを決めてリードに成功します。
後半頭からミキッチに代えて、テクニシャンのブラジル人MFサミールを投入し、中盤のパスプレーを高めて打ち破ろうにも、ヴァルテクスの守備陣はなかなか堅く、点が奪えません。
73分、ディナモはこの冬にヴァルテクスから獲得したMFイェルテツをタディッチに代えて投入。その2分後、イェルテツの左クロスをサミールが胸で落とし、ヴグリネツ(写真・右)が倒れこみながらボレーシュートを決めます。
81分、ヴァルテクスのDFイプシャがヴグリネツを振り払う際に、彼の顔を手で叩いたとして一発退場。その2分後、ポクリヴァチュのクロスにヴグリネツがヘディングで落とし、エドゥアルドが決めてディナモが逆転に成功しました。
しかし、その1分後の85分、シャファリッチの右FKからヴクマンがヘディングシュートを決めてヴァルテクスが追いつきます。更にヴァルテクスは88分、カウンターからメルニャクが左クロスを挙げ、ゴール前へと飛び込んだムヤノヴィッチがヘディングシュート。しかし、ボールはクロスバーを叩いてしまいます。
二転三転したドラマのエンディングを決めたのは、やはりエドゥアルドでした。ロスタイムにヴクマンが左クロスのボールを触ってしまい、ハンドの判定。PKを落ち着いてエドゥアルドが左下隅に決め、ディナモが3-2で何とか勝利を果たしました。
ヴァルテクスとも縁の深いディナモのイヴァンコヴィッチは、これで指揮した14戦全勝。ディナモではブラジェヴィッチ監督が持つ連勝記録に並んでおります。

2位ハイドゥク・スプリトはアウェーでオシエクと対戦。オシエクのあるスラヴォニア地方はダルマチア地方から移住したハイドゥク・ファンも多い地域であり、またオシエク・サポーター「コホルタ」の19年目の生誕記念日もあって、8000人もの観客が集まりました。
試合はオシエクが優勢に押し進め、38分にユキッチの右クロスからプリモラッツがGKを背にしてボレーシュートを決めて先制に成功します。
その後も主導権を握っていたオシエクでしたが、73分にバルトゥロヴィッチの右CKからノーマークでイェラヴィッチにヘディングシュートを叩きこまれると、84分にはまたしてマークに付かなかったムサにミドルシュートを決められてしまい、ハイドゥクに勝利をさらわれてしまいました。
ハイドゥクは4月4日、ディナモをホームに迎えて、クロアチア・カップ準決勝第2戦(第1戦はディナモが1-0で勝利)を控えており、この逆転勝利は好材料といえましょう。

Lovrek_1 3位ザグレブはプーラとアウェーで対戦。ブラジェヴィッチ監督に率いられたザグレブは、ウィンターブレーク後は5連勝と波に乗っています。
この試合でも40分にマクシモヴィッチのゴールでプーラに先制されながら、45分、リーグ・アシスト王のムイジャからの右クロスに、ロヴレク(写真)がヘディングで決めて同点に追いつきます。
49分にはぺイッチの左クロスからラブドヴィッチが逆転ゴールを決めるものの、88分にプーラに新加入のFWドラギチェヴィッチに同点ゴールを奪われます。しかし、ロスタイムにペイッチが戻したボールにヴルドリャクがミドルシュートを決め、ザグレブが3-2で勝利。6連勝で3位のポジションを確固たるものにしています。

全試合の結果はこちら。

Pula - Zagreb 2:3
1:0 40' Maksimovic
1:1 45' Lovrek
1:2 50' Labudovic
2:2 90' Dragicevic
2:3 90' Vrdoljak

Cibalia Vinkovci - Sibenik 2:1
1:0 57' Keric
2:0 70' Kresinger
2:1 88' Kalinic (PK)

Medimurje - Rijeka 1:1
0:1 57' Budicin
1:1 75' Stefulj

Kamen Ingrad - Slaven Belupo 1:2
1:0 34' Sklepic
1:1 44' Mumlek (PK)
1:2 66' Vrucina

Osijek - Hajduk Split 1:2
1:0 38' Primorac
1:1 74' Jelavic
1:2 82' Musa

Varteks Varazdin - Dinamo Zagreb 2:3
1:0 41' Semler
1:1 75' Vugrinec
1:2 84' Eduardo
2:2 85' Vukman
2:3 90' Eduardo (PK)

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点65)、2位…ハイドゥク・スプリト(57)、3位…ザグレブ(49)、4位…シベニク(37)、5位…スラヴェン・ベルーポ(37)、6位…メヂムリエ(33)、7位…リエカ(31)、8位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(28)、9位…オシエク(26)、10位…プーラ(19)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(15)、12位…カメン・イングラッド(12)

【得点】
25ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
15ゴール…シャルビーニ(リエカ)
14ゴール…ロヴレク(ザグレブ)
12ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)
11ゴール…マンジュキッチ(ハイドゥク)
10ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)、ゼキッチ(チバリア)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)
9ゴール…カルテロ(シベニク)

【アシスト】
11アシスト…ムイジャ(ザグレブ)
8アシスト…エドゥアルド(ディナモ)、ヴグリネツ(ディナモ)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)
7アシスト…モドリッチ(ディナモ)、ピシュコール(メヂュムリエ)

海外ではポーツマスのMFニコ・クラニチャールがフルハム戦で先発出場し、開始4分に18mのミドルシュートをゴール右上に決め、プレミアシップ初ゴールを決めています。
このゴールは彼自身217日ぶりでして、ポーツマスでは20試合にしてのゴールでありました。とはいえ、なかなか出場機会に恵まれないクラニチャールは移籍を願望していると言われてますが、
「来シーズンにポーツマスでプレーするかはまだ確実でない。もしポーツマスが私を望むのならば残るが、サッカーにおいては100パーセント断言するのは不可能だ。
正直、本当のチャンスを常に待っていることにフラストレーションが溜まっている。けれども、辛抱強くなくてはならないと意識している。最大限努力し、チャンスを待つよ。」
とコメント。ポーツマスでは20試合プレーしているものの、まだ先発出場は7試合しかありません。

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