クロアチア・カップ決勝はディナモvs.スラヴァン・ベルーポ
クロアチア・カップ準決勝第2戦が4月4日、行われました。
クロアチアのサッカークラブの双璧、ディナモ・ザグレブとハイドゥク・スプリトはこのラウンドで対決。初戦はディナモがホームで1対0で勝利し、今回はハイドゥクの本拠地ポリュウド・スタディオンで行われました。平日ながら3万人が訪れました。
スタメンはディナモ(4-2-3-1)が
GKロンチャリッチ-(右から)DFチョルルカ、ドゥルピッチ、シルデンフェルド、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-ミキッチ、ヴグリネツ、モドリッチ-FWエドゥアルド
またハイドゥク(4-3-1-2)が
GKバリッチ-DFペライッチ、ジリッチ、ジヴコヴィッチ、フルゴヴィッチ-MFムサ、ダムヤノヴィッチ、ツァレヴィッチ-バルトロヴィッチ-FWルカビナ、イェラヴィッチ
でありました。 スローペースで試合を進めるディナモと、点を奪いに行くも中盤から前線へとパスを繋げられないハイドゥクの間で30分ほど煮え切らない均衡状態が続きます。
34分、フルゴヴィッチが放った正面からのFKをGKロンチャリッチが後ずさりしてキャッチ。その際、ボールがゴールラインを割ったとハイドゥクが抗議するも、副審は割っていないとのジャッジで試合が続けられます。
しかしハイドゥクは39分、ムサの右CKからダムヤノヴィッチがヘディングで狙い済ましてゴール右上に決めて先制。2試合を通して振り出しに戻します。
更に45分、中央25mほどの位置からバルトゥロヴィッチがミドルシュート。GKロンチャリッチが不用意に前に出ていたこともあり、ボールは彼の頭上を越えてネットに突き刺さり、ハイドゥクが2試合を通しての逆転に成功します。
後半、ディナモはポクリヴァチュを外してFWタディッチを投入。エドゥアルドとツートップの形にします。ハイドゥクはリードを守ろうと自陣内に閉じこもったことで、ディナモが一方的に攻めに転じます。
59分にはミキッチを代えてサミールを投入。67分、モドリッチ(写真)からスルーパスがサミールに通るものの、すんなりトラップできなかった分、GKバリッチがシュートに好反応を見せました。
しかし76分、今度はサミールからモドリッチへスルーパス。モドリッチは丁寧に右下に流し込んでスコアは1-2。トータルスコアで2-2、一転してディナモがアウェーゴールのアドバンテージで上回ります。
88分、ディナモのゴール前でドルピッチとジリッチが揉みあい、最後はジリッチが顔を叩いたのですが、主審スヴィロコスは副審から事の成り行きを誤って聞いて、ペライッチにレッドカードを出してしまいました。
ロスタイムには、ディナモがカウンターでエドゥアルドからタディッチにボールが渡ると、モドリッチとほぼ同じコース、同じ蹴り方でシュートを決めて試合は2-2。トータルスコア3-2でディナモが決勝へとコマを進めました。
もう一つのカードはスラヴェン・ベルーポvs.リエカ。
初戦はリエカのホームでスコアレスドロー。ここ2シーズンはカップ戦を優勝しているリエカですが、クジェ監督を迎えたところでも不調のチーム事態は好転しません。
前半はベルーポがゲームを支配。12分に司令塔ムムレクがロングパスを右サイドのボシュニャクに通し、折り返しをヴルチーナがヘディングで決めて先制します。
32分にはヴルチーナのクロスにDFクリスティッチがボレーシュートを決めて2点目。後半に入っても、ヴルチーナが倒されて貰ったPKをムムレクが決めてベルーポがリードを更に広げます。
リエカも74分に途中交替のシャルビーニがヘディングで1点決めると、81分にイヴァノフが更にゴールで1点差。しかし、追い込む余力はなく、ベルーポが3-2でクラブ史上初めてカップ戦決勝に進出しました。
決勝は5月9日と26日にホーム&アウェーで行われます。
クロアチア代表の最高キャップ数を持つDFダリオ・シミッチ(31・写真)が、インタビューでACミランの退団を決意したと報じられています。
3日のチャンピオンズリーグ準々決勝の対バイエルン戦でベンチにも座れなかったことに失望。今季は30試合近く出場したものの、大事な試合となると外すアンチェロッティ監督に愛想を尽かしてしまいました。バイエルン戦もジュゼッペ・メアッツァのスタンドに座ることなく、自宅に戻った彼は
「監督の決定には非常に失望し、不当だと捉えているとはいえ、一方では完全にスッキリした。既に数週間前、ガリアーニ副会長に移籍願望を話した。私が苦しむ意味はもうない。誰に対しても敬意を払うことが、私の人生のモットーだ。しかし、32歳になろうという時期は、もっと頭の中には少ないストレスを持ついるものだ。」
とクロアチア紙にコメント。昨シーズンにはエバートンからのオファーがあったものの、ミランがこのオファーを拒否。シミッチと2009年まで契約を延長していました。これからはオファーを待つことになりますが、最も近いのはプレミアシップのクラブの移籍とされています。
今季はクラブでも代表でも絶好調のFWエドゥアルド・ダ・シルヴァ(24)が、4月2日にディナモ・ザグレブと10年契約を結びました。異例の10年契約は2005年のモドリッチに次いで2人目となります。年俸は13万2000ユーロ、もしディナモがヨーロッパで結果を残したならば、20万ユーロまで上がるとされています。
エドゥアルドにはPSV、WBA、ヴェルダー・ブレーメンなどが興味を示しているものの、ディナモは完全拒否。エドゥアルドも、
「いつ国外への移籍が必要かはクラブが決めるものだ。それまではヨーロッパで良い結果を残すというディナモの野心を満たそうと思う。もちろん、リーグとカップの二冠を期待している。もしディナモにこの先10年、20年残ったとしても、それもまた私は嬉しく思うだろう。何はともであれ、キャリアはディナモで終えるつもりだ。」
とコメントしています。
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