« 2007年4月 | トップページ | 2007年6月 »

2007年5月22日 (火)

クロアチア・リーグ最終節

報告が遅れましたが、5月19日、クロアチア・リーグ最終節が行われました。
Sprvak_2 既にディナモ・ザグレブの優勝が決まり、ホームのマクシミール・スタジアムにライバルのハイドゥク・スプリトを迎えての対決は、サポーターと市民が優勝を祝う一大フェスティバルの機会となりました。チケット購入者には優勝記念Tシャツが貰えるということで、ハイドゥク・サポーターに開放した南側スタンドを除けばほぼソールドアウト。青いTシャツを着た3万人の観客で埋め尽くされました。
試合前にはチーロ・ブラジェヴィッチ率いる1982年のユーゴリーグ優勝メンバーが並んで(クラニチャールら除く)、歓声を浴びたのち、試合直前には愛国歌手のトンプソンまでが登場。独特な雰囲気の中で、ディナモがゲームを支配していきました。

Sdudu2_1 開始早々、モドリッチが20mの距離からミドルシュート、9分にはヴコイェヴィッチがミドルシュートを放ちますが、共にハイドゥクのGKルニェが好セーブ。しかし、13分、トミッチのロングパスからエドゥアルドに渡り、オフサイド気味とはいえ、そのままエドゥアルドはGKルニェとの一対一に持ち込んで冷静に決め1-0(写真)。
24分と30分にもエドゥアルドがシュートチャンスへ持ち込みますが、これらは決められず。けれども39分、チョルルカが右サイドをドリブルで走り抜け、モドリッチとの絶妙なワンツーでエリア内へと突破。最後は中央のエドゥアルドへ折り返し、あっさりと決めて2-0。クロアチア代表でもレギュラーを張る3人の競演で生まれたゴールでありました。
Smodric 後半に入り、最初の15分はディナモが攻撃の形を作っていたものの、その後は流すかのようなプレーでリズムが落ちていきましたが、79分、モドリッチの左CKから中央でエドゥアルドが左足で合わせてハットトリック。ディナモvs.ハイドゥクのダービーでは初めてのハットトリック達成者となりました。今季、エドゥアルドはリーグ32試合に出場して34得点を達成。今後は破られそうにない記録を打ち立てました。
試合が終わる前からスタジアムは花火が打ち上げられ、ホイッスルが鳴ると選手たちはシャンペンを片手にピッチを回ってサポーターと歓喜しました。その後、選手たちはオープンバスに乗って中央広場まで移動。そこでもコンサートで深夜まで盛上りました。

Sdudu_2 今季はディナモの圧倒的支配で終わったリーグでありますが、ディナモは12チームの中でも平均年齢が最も若いチームであることを考えれば、これからの将来性に期待が持てるチームです。クジェが一年かけて世代交替を進めながら作り上げたチームを、イヴァンコヴィッチが完成度を高め、また冬に補強した選手たちも結果を残しました。もちろんのこと、ディナモが狙うのはヨーロッパ進出でありますが、国内で強いチームと対戦する機会が少なく、昨年のオーゼール戦のように目測を誤ったり、浮き足立ったりするケースがあるのが問題です。このオフに選手を売却する予定はなく、むしろ、更に補強へと向かうところを見れば、ディナモがいかに本気か分かってもらえるでしょう。
ここ数年間でクロアチアのクラブがヨーロッパで早期敗退したことにより、来季のチャンピオンズリーグは予備戦1回戦からの出場になってしまいました。3回戦まで勝ち進める確率は高いとはいえ、そこで強豪と当たるのは必至。そこからUEFAカップへと回り、1回戦を抜け、リーグ戦に入ることが現実的な目標といえますね。

全試合の結果はこちらです。

Varteks Varazdin - Zagreb 1:1
0:1 60' Lovrek
1:1 62' Golik

Rijeka - Kamen Ingrad 2:0
1:0 58' Bule
2:0 78' Sertic

Cibalia Vinkovci - Medimurje 3:0
1:0 14' Tadic
2:0 16' Krizanovic (PK)
3:0 34' Jukan

Pula - Slaven Belupo 0:0

Osijek - Sibenik 2:2
0:1 22' Govic
0:2 41' Grizelj
1:2 68' Jukic
2:2 90' Baricic

Dinamo Zagreb - Hajduk Split 3:0
1:0 13' Eduardo
2:0 39' Eduardo
3:0 79' Eduardo

【順位】…カッコ内の数字は勝ち点
優勝…ディナモ・ザグレブ (92)…チャンピオンズリーグ予備戦1回戦へ
2位…ハイドゥク・スプリト (72)…UEFAカップ予備戦へ
3位…ザグレブ       (58)…インタートトカップへ
4位…シベニク       (49)
5位…スラヴェン・ベルーポ (49)…UEFAカップ予備戦へ
6位…オシエク       (43)
7位…リエカ        (42)
8位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(42)
9位…メヂムリエ      (37)
10位…チバリア・ヴィンコヴチ(32)
11位…プーラ       (29)…入れ替え戦へ
12位…カメン・イングラッド(13)…二部降格

【得点】
34ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
21ゴール…シャルビーニ(リエカ)
18ゴール…ロヴレク(ザグレブ)
15ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)
12ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)、ゼキッチ(チバリア)
11ゴール…マンジュキッチ(ハイドゥク)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)、ヴルチーナ(スラヴェン・ベルーポ)、ブシッチ(ハイドゥク)
10ゴール…カルテロ(シベニク)、ピシュコール(メヂュムリエ)

【アシスト】
12アシスト…エドゥアルド(ディナモ)、ムイジャ(ザグレブ)
9アシスト…モドリッチ(ディナモ)
8アシスト…ヴグリネツ(ディナモ)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)、ゴヴィッチ(シベニク)
7アシスト…ピシュコール(メヂュムリエ)、イェルテツ(ディナモ)、ムムレク(スラヴェン)、パパ(ヴァルテクス)
6アシスト…モスタルリッチ(オシエク)、チャバル(シベニク)、フルゴヴィッチ(ハイドゥク)

また二部で1位となったインテル・ザプレシッチが来季から1部へ返り咲き。11位のプーラが二部2位のザダールと入れ替え戦を行います。

今季は21得点で得点ランク2位となったリエカのFWアフマド・シャルビーニ(23)が、アラブ首長国連邦のドバイにあるアル・ワドハと1年契約を結びました。移籍金は80万ドル、年俸は55万ドルです。リエカにとっても過去最高の移籍金であり、またシャルビーニの父親はシリア出身ということもあって、大きな抵抗もなく中東のクラブへの移籍が実現しました。
またリエカのイェジッチ会長は、監督のクジェ監督とディレクターのコリャニン氏との契約を来季に結ばないことを決めました。新監督の候補にはヴァルテクスのダリッチ監督が候補に挙がっています。

5月18日、クロアチア代表のビリッチ監督は6月2日のエストニア戦、6月6日のロシア戦の代表メンバー25人を発表しました。とりたててサプライズはなく、補欠には初めてディナモのDFディノ・ドゥルピッチが選ばれています。

GK:
スティペ・プレティコサ (スパルタク・モスクワ)
ヴェドラン・ルニェ   (ベジクタシュ)
マリオ・ガリノヴィッチ (パナシナイコス)
DF:
ダリオ・シミッチ     (ACミラン)
ロベルト・コヴァチ    (ユヴェントス)
ヨシップ・シムニッチ   (ヘルタ・ベルリン)
フルヴォイエ・ヴェイッチ (トムスク)
ヴェドラン・チョルルカ  (ディナモ・ザグレブ)
ダリオ・クネジェヴィッチ (リボルノ)
ボリス・ジヴコヴィッチ  (ハイドゥク・スプリト)
アンソニー・シェーリッチ (パナシナイコス)
MF:
ニコ・コヴァチ         (レッドブル・ザルツブルク)
ミラン・ラパイッチ     (スタンダール・リエージュ)
ダリヨ・スルナ         (シャフタール・ドネツク)
マルコ・バビッチ       (バイヤー・レバークーゼン)
イェルコ・レコ         (ASモナコ)
ユーリツァ・ヴラニェシュ (ヴェルダー・ブレーメン)
ニコ・クラニチャール    (ポーツマス)
ルカ・モドリッチ     (ディナモ・ザグレブ)
ダニエル・プラニッチ   (ヘーレンフェーン)
FW:
ボシュコ・バラバン     (クラブ・ブルージュ)
イヴィツァ・オリッチ    (ハンブルガーSV)
ムラデン・ペトリッチ    (バーゼル)
エドゥアルド・ダ・シルヴァ (ディナモ・ザグレブ)
イゴール・ブダン      (パルマ)

補欠:
DF ディノ・ドゥルピッチ (ディナモ・ザグレブ)
GK マリン・スケンデル  (オシエク)

| | コメント (2)

2007年5月14日 (月)

クロアチア・リーグ第32節

5月12日、クロアチア・リーグ第32節が行われました。

Sdudu2 既に優勝を決めているディナモ・ザグレブはアウェーでザグレブと対戦。「ザグレブ・ダービー」は今季二度目となる、ブラジェヴィッチ・ザグレブ監督とイヴァンコヴィッチ・ディナモ監督の師弟対決となりました。観客は5000人。メインスタンドは随分と埋まり、バックスタンドにはディナモのサポーターBBBが多数訪れました。
ディナモは怪我がちのモドリッチとチョルルカをベンチに置いたものの、攻撃力には遜色がありません。11分にザグレブが右サイドから崩し、パルロフが近距離で放ったシュートはGKロンチャリッチがセーブ。以降はディナモが優勢に試合を進めます。
25分、トミッチの左CKからファーポストで待つタディッチがヘディングシュートを決めて先制すると、後半51分、同じくトミッチの右CKからドゥルピッチがヘディングシュートを決めて2-0。
Seduardo_je_zabio_30gol_u_sevoni_2 ここ最近の関心はエドゥアルドが一シーズンにおけるゴールのリーグ新記録を作れるか?ということでしたが、その1分後、サミールの左クロスからエドゥアルドがヘディングで飛び込み、今季30ゴールを達成。普段は冷静なエドゥアルドもユニフォームを脱ぎ捨て、喜びを表にしました(写真)。この試合ではタディッチがFWになった分で、MFの位置へと下がることが多い彼ですが、ゴールの嗅覚には本当に素晴らしいものがあります。
更にエドゥアルドは73分、ゴール前に放り込まれたボールとの競り合いから、GKとDFを交わして今季31ゴール目を決めます。カップ戦や代表を含めれば、今季50ゴールの金字塔を打ち立てました。
試合は4-0でディナモが勝利。これでリーグ19連勝と更に記録を伸ばしています。次の最終節はホームでライバルのハイドゥク・スプリトを迎えます。観客には優勝記念のTシャツを無料で配られるなど、一大フェスタになりそうです。

2位ハイドゥクはホームでリエカを迎えての「アドリア海ダービー」。
前半19分、ペライッチの右からの折り返しにブシッチが飛び込んで、ハイドゥクが先制点を決めるものの、後半に入った68分、シャルビーニのクロスにGKルニェが憶測を誤り、その隙をついてブドゥチンが同点ゴールを決めます。
リエカは90分、シャリッチの右クロスからイヴァノフが最終ラインを抜けてシュートを決めて逆転に成功。しかし、ロスタイム、この試合から復帰したルカビナが放ったシュートをGKジリッチが弾き、ペライッチ(前のペライッチとは別人物)が押し込んで、2-2のドローで終わりました。

今季はあと残り一節。12位のカメン・イングラッドは二部降格が決まりましたが、入れ替え戦に回る11位の座を巡って、プーラとチバリア・ヴィンコヴチが争っています。今節、プーラがメヂュムリエに敗れた一方、チバリアはカメン・イングラッドを倒して順位が入れ替わりました。

全試合の結果はこちら。

Zagreb - Dinamo Zagreb 0:4
0:1 25' Tadic
0:2 51' Drpic
0:3 52' Eduardo
0:4 73' Eduardo

Hajduk Split - Rijeka 2:2
1:0 19' Busic
1:1 66' Budicin
1:2 90' Ivanov
2:2 90' Peraic

Kamen Ingrad - Cibalia Vinkovci 1:3
0:1 34' Zekic
0:2 64' Bagaric
1:2 71' Sivonjic
1:3 80' Zekic

Medimurje - Pula 1:0
1:0 56' Piskor (PK)

Slaven Belupo - Osijek 0:1
0:1 74' Jukic

Sibenik - Varteks Varazdin 3:4
1:0  5' Subic
1:1 14' Melnjak
1:2 41' Ipsa
1:3 43' Safaric (PK)
1:4 65' Novinic
2:4 70' Juric
3:4 77' Govic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点89)、2位…ハイドゥク・スプリト(72)、3位…ザグレブ(57)、4位…シベニク(48)、5位…スラヴェン・ベルーポ(48)、6位…オシエク(42)、7位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(41)、8位…リエカ(39)、9位…メヂムリエ(37)、10位…チバリア・ヴィンコヴチ(39)、11位…プーラ(28)、12位…カメン・イングラッド(13)

【得点】
31ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
21ゴール…シャルビーニ(リエカ)
17ゴール…ロヴレク(ザグレブ)
15ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)
12ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)、ゼキッチ(チバリア)
11ゴール…マンジュキッチ(ハイドゥク)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)、ヴルチーナ(スラヴェン・ベルーポ)

クロアチア元代表FWダド・プルショが先週金曜日のトレーニングで左足の足首靭帯を痛め、レンジャースの最終節も出場できないこととなり、本人も完全にサッカーとお別れする意思を固めていると報じられています。
「扁桃腺の病気、発熱、そして靭帯損傷と、ここ数ヶ月に起こったことは、私の身体はもうサッカーができないことを象徴している。これは私のキャリアの終焉だ。サッカーと別れるよ。荷物をまとめてフランスへ行く。今はそれ以外にいかなるプランもない。」
とコメントしています。ロサンゼルス・ギャラクシーとカタールからのオファーがありましたが、本人はその意思はないようです。最終節にピッチでレンジャースのサポーター達とお別れできないのが本当に残念だ、と本人は語っています。

| | コメント (0)

2007年5月11日 (金)

クロアチア・カップ決勝・第1戦

Scup 5月9日、クロアチア・カップ決勝「ディナモ・ザグレブvs.スラヴェン・ベルーポ」の第1戦がマクシミール・スタディオンで行われました。
これまでディナモが7度のカップ優勝に対して、スラヴェンは初めての決勝進出。とはいえ、スラヴェンのスコリーア監督は2年前にリエカでカップ戦優勝を経験しています。

スタメンは以下のよう。
ディナモ・ザグレブ(4-2-3-1)
GKロンチャリッチ-(右から)DFチョルルカ、ドゥルピッチ、シルデンフェルド、カルロス-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-ミキッチ、サミール、モドリッチ-FWエドゥアルド
スラヴェン・ベルーポ(4-4-2)
GKニコロスキ-DFポルドゥルガチュ、ラデリッチ、クリスティッチ、ボドゥルシッチ-MFボシュニャク、ポサヴェツ、ソピッチ、ムムレク-FWザホラ、ヴルチーナ

Snikolo ホームという地の利も得て、90分を通してディナモがゲームを支配。スラヴェンはゴール前をしっかり固めてのカウンターに活路を見出します。この日大当たりだったのは、マケドニア代表正GKでもあるスラヴェンのニコロスキ(写真左)。ことごとくディナモのシュートは彼に防がれてしまいます。
14分にカルロスのミドルシュートをニコロスキが止めると、その続きのアクションからエドゥアルドが放ったヘディングシュートもニコロスキが好セーブ。
27分にはエドゥアルドのミドルシュートを止め、ロスタイムにはサミールのシュートも二度に渡って止めました。

Sdudu_1 後半に入ってスラヴェンも、ボドゥルシッチの左からのクロスにザホラがヘディングシュートを試みますが、ボールは右ポストをわずかに逸れます。
ディナモは途中からミキッチに替えてFWタディッチを投入。63分に右クロスからのタディッチのヘディングシュートはクロスバーを叩きます。
試合が動いたのは76分。ポサヴェツがペナルティエリアでエドゥアルドを倒してPKを与えてしまい、エドゥアルドが中央に決めてディナモが先制します(写真)。
しかし、その1点から更に動くことはなく、ディナモが最小限のリードを持ったまま、5月26日にコプリヴニッツァで行われる第2戦で決着がつきます。

ジェフユナイテッドにも在籍していた元ボスニア代表MFエディン・ムイチン(37)が、来季は3部リーグのロコモティーバで一年プレーすることが濃厚となっています。
一昨年にディナモを退団したムイチンは、カメン・イングラッドの主将としてチームを引っ張ったものの、昨年にゼッツ会長が汚職で逮捕され、その後もチームは低迷。来季は2部リーグに落ちることが決まりました。ムイチンはディナモの幹部と話合い、来季以降はディナモ・ユースを育てる場となるロコモティーバで、若手選手を手助けしながらプレーすることに合意しました。その後はコーチ業に進むそうです。

| | コメント (0)

2007年5月 8日 (火)

クロアチア・リーグ第30・31節

5月2日、クロアチア・リーグ第30節が行われました。
前節にディナモの優勝が決まり、事実上、残りは消化試合となります。最下位のカメン・イングラッドも来季の2部降格が決定(クラブ消滅の可能性もあり)。関心は2部の2位と入れ替え戦となる11位がどこのチームか、ぐらいしかありません。

Sdudu ディナモ・ザグレブは好調スラヴェン・ベルーポとアウェーで対戦。5月9日と26日に控えるカップ戦決勝戦で対決するわけですが、今回がその前哨戦となります。
試合開始18秒、ポクリヴァチュが左に展開し、モドリッチが中へと折り返すと、サミールが中央でヒールキックでエドゥアルドに繋ぎ、エドゥアルド(写真)は狙い済まして左下へとゴールを決めます。スラヴェンのFWヴルチーナが持つリーグ記録の17秒には1秒足らなかったものの、エドゥアルドにとって今季28得点目となります。
いきなりの先制点以降、ディナモは全力を出さずともゲームをコントロールし、28分、エドゥアルドとのワンツーからサミールが初ゴールを決めて2-0とリードを広げます。
後半はスラヴェンもチャンスを作るものの決められず、一方のディナモはロスタイムにエドゥアルドがペナルティエリアで倒され、もらったPKを本人が決めて3-0。エドゥアルドはヴラオヴィッチが持つシーズン29得点(1993/94シーズン)に並びました。ディナモはこれでリーグ連勝記録を17まで伸ばし、スラヴェンはリーグの無敗記録を12(カップ戦を含めれば15)でストップさせてしまいました。

ハイドゥクは4位シベニクとアウェーで対戦。シベニクから移ってきたプダール監督にとっては、自らが育ててきたチームと戦うことになります。姿を現すと、シベニクのサポーターから大きな拍手がプダールに送られました。
Slub 試合は26分、ハイドゥクはムサの右CKからイェラヴィッチがヘディングで決めて先制に成功します。
シベニクは61分、ユリッチの中央突破からカリニッチを通して右のブリャトへと渡り、ゴール右上に決めて同点に追いつきます。更に85分、カウンターから右サイドを疾走するバトゥルにボールが渡り、左下隅に対角線でシュートを決めてシベニクが逆転に成功します。
しかし、ハイドゥクはロスタイム、ムサからの右クロスに19歳のボランチのリュビチッチ(写真)が中央でヘディングシュートを決め、試合は2-2のドローに終わりました。

泥沼状態のリエカは3位のザグレブを相手に、シャルビーニのハットトリックで3-1で勝利。シャルビーニは21得点まで伸ばし、出場時間を基準にすればエドゥアルドを上回るペースでゴールを決めております。

全試合の結果はこちら。

Slaven Belupo - Dinamo Zagreb 0:3
0:1  1' Eduardo
0:2 28' Sammir
0:3 90' Eduardo (PK)

Zagreb - Rijeka 1:3
0:1 51' Sharbini
1:1 52' Grgic
1:2 65' Sharbini
1:3 76' Sharbini

Cibalia Vinkovci - Pula 1:0
1:0 35' Keric

Medimurje - Varteks Varazdin 1:2
0:1  8' Novinic
0:2 37' Ipsa
1:2 89' Peraica

Kamen Ingrad - Osijek 0:2
0:1 40' Knezevic
0:2 85' Pavlicic

Sibenik - Hajduk Split 2:2
0:1 26' Jelavic
1:1 61' J.Bulat
2:1 85' Batur
2:2 90' Ljubicic

----------------------------------------

続いて5月5日、クロアチア・リーグ第31節が行われました。

ディナモ・ザグレブは4位シベニクとホームで対戦。
開始1分、エドゥアルドの左からの折り返しに、ミキッチが飛び込んでシュートを決めてディナモが前節に続いて幸先良く先制します。
シベニクはカウンターに徹し、ディナモもディフェンスにほころびが見えるとはいえ、点を奪えることはできず、76分にカルロスのアシストから再びミキッチがゴールを決めます。
その3分後にはトミッチのアシストから、タディッチが一度はシュートを防がれるものの、こぼれ球を押し込んで3点目。ディナモは連勝記録を18まで伸ばしています。

ハイドゥク・スプリトはホームで3位ザグレブと対戦しています。私も今季は最初で最後となるポリュウド・スタディオンへの取材をしてきました。
Shaj 前半からアグレッシブなハイドゥクは3分、ガルからのスルーパスをイェラヴィッチが左からシュート。ボールがポストに当たったところをリュビチッチが押し込んで先制します。
14分にはフルゴヴィッチの左FKからイェラヴィッチがヘディングで繋ぎ、それをブシッチがボレーシュートを叩き込んでリードを広げます。
ザグレブも39分、ペイッチが中央やや右から美しい弾道のFKを決めて1点差へと追い上げます。
Sp1130829 この日のスプリトはぐずつき気味の天気で、前半からの雨は次第に強くなり、後半からは雷が伴うようになると、49分、バルトゥロヴィッチが決定機を外した直後にスタジアムの電力が落ち、試合は中断となります(写真)。
照明が回復するまで待つこと20分、試合は再開されましたが、その後はハイドゥクのシュートミスのオンパレード。ザグレブのGKストイキッチも一対一をことごとく止め、ロスタイムにようやくガブリッチが決めて3-1と勝利を収めました。

全試合の結果はこちら。

Varteks Varazdin - Slaven Belupo 4:3
1:0 16' Vukman
2:0 30' Novinic
2:1 39' Zahora
2:2 44' Poljak
2:3 49' Zahora (PK)
3:3 59' Papa
4:3 67' G.Vuk

Pula - Kamen Ingrad 0:0

Dinamo Zagreb - Sibenik 3:0
1:0  1' Mikic
2:0 76' Mikic
3:0 79' Tadic

Osijek - Medimurje 6:1
1:0  1' Jukic
2:0 12' Jukic
3:0 18' Vitaic
3:1 24' Peraica
4:1 30' Jukic
5:1 37' Solic
6:1 59' Solic

Rijeka - Cibalia Vinkovci 1:2
0:1 20' Keric
0:2 46' Bagaric (PK)
1:2 90' Sharbini (PK)

Hajduk Split - Zagreb 3:1
1:0  3' Ljubicic
2:0 14' Busic
2:1 39' Pejic
3:1 90' Gabric

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点86)、2位…ハイドゥク・スプリト(71)、3位…ザグレブ(57)、4位…シベニク(48)、5位…スラヴェン・ベルーポ(48)、6位…オシエク(39)、7位…リエカ(38)、8位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(38)、9位…メヂムリエ(34)、10位…プーラ(28)、11位…チバリア・ヴィンコヴチ(26)、12位…カメン・イングラッド(13)

【得点】
29ゴール…エドゥアルド(ディナモ)
21ゴール…シャルビーニ(リエカ)
17ゴール…ロヴレク(ザグレブ)
14ゴール…ノヴィニッチ(ヴァルテクス)
12ゴール…ヴグリネツ(ディナモ)
11ゴール…マンジュキッチ(ハイドゥク)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)、ヴルチーナ(スラヴェン・ベルーポ)

【アシスト】
12アシスト…エドゥアルド(ディナモ)
11アシスト…ムイジャ(ザグレブ)
8アシスト…ヴグリネツ(ディナモ)、バルトゥロヴィッチ(ハイドゥク)、モドリッチ(ディナモ)
7アシスト…ピシュコール(メヂュムリエ)、イェルテツ(ディナモ)、ムムレク(スラヴェン)、ゴヴィッチ(シベニク)、パパ(ヴァルテクス)

Sbabic バイヤー・レバークーゼンに所属する代表MF/DFマルコ・バビッチ(26・写真)が来季からレアル・ベティスに移籍することがほぼ決まりました。
今季でレバークーゼンとの契約が切れるバビッチは新たな移籍先を探しており、秘密裏で交渉が進められ、5月1日にはセビージャでメディカルチェックを済ませたと報じられています。本人もベティスへの移籍は満足しているものの、まだまだフランスやイングランドのクラブやパナシナイコスが獲得に名乗り出ているそうです。

| | コメント (3)

« 2007年4月 | トップページ | 2007年6月 »