移籍情報
毎年オフは恒例でありますが、次々と移籍に関するニュースが入っているので紹介しましょう。
バーゼルに所属するクロアチア代表FWムラデン・ペトリッチ(26・写真)が、前より噂のあったボルシア・ドルトムントに移籍が決定。8日に税込年俸150万ユーロ、移籍金400万ユーロで2011年夏までの契約を結びました。
ペトリッチは今年3月にバーゼルと契約を2010年まで更新したばかりですが、その際に一定の移籍金以上のオファー提示があった際は自由にチームを離れられるという条件を盛り込んでいました。ペトリッチにはシャフタール・ドネツク、ディナモ・キエフ、ヘルタ・ベルリン、スパルタク・モスクワ、グラスゴー・レンジャース、ウディネーゼといったクラブからオファーがあったものの、最終的に選んだのはドルトムントでした。
「自分がフォワードだとチームは分かってくれているし、最初はフレイ(スイス代表FW、臀部の怪我で復帰予定は9月)の代わりにプレーすることになる。それから3トップの一人か、トップ下としてプレーすることになるだろう。ブンデスリーガは僕にとって挑戦だし、攻撃的なサッカーをしている。ドイツ語も知っているし、直ぐに適応すると確信しているよ。」
とコメントしています。
クロアチア代表のディフェンスの要であるロベルト・コヴァチ(33・写真)が、ディナモ・ザグレブと3年契約を結ぶことに合意しました。昨季までユベントスでプレーしていたコヴァチは、移籍金なしでの移籍となります。
8日、ディナモの副会長ズドラヴコ・マミッチと、弟でスポーツ・ディレクターのゾラン・マミッチがトリノにてコヴァチと話合いを持ち、「話合いがまとまることに成功して、とりわけ嬉しく思う。ディナモに加わることになるだろう」とコヴァチはコメントしています。
ズドラヴコ・マミッチも「これは偉大な結果に向けての大きな一歩だ。ロベルト・コヴァチが加わることで、ディナモは新次元を必ず得ることとなる。最初の段階から友好的なトーンで話合いは進んだ。ロベルトよ、おめでとう。そしてディナモのサポーターたちよ、おめでとう。彼らはマクシミールの新たな英雄であり、これまでの英雄を得ることになったのだ。」と喜びを隠さずに語っています。
一方で、兄のニコ・コヴァチは、2008年まで契約の残るレッドブル・ザルツブルクが認めてくれるのならば、本人はハイドゥク・スプリトに移籍を希望していると報じられています。8日にハイドゥク首脳陣と昼食をとりながらの交渉を行い、既に本人は乗り気になっているとのこと。また、ハイドゥクはミラン・ラパイッチの復帰も現実味を帯びてきています。またディナモ・キエフのDFゴラン・サブリッチとルーマニア代表MFフローリン・チェルナトに関心も示していましたが、チェルナトに関しては移籍金の高さ(200万ドル)で断念しています。
クロアチアvs.ロシア戦を視察に来ていたシャフタール・ドネツクのアフメット会長とルチェスク監督が、この試合でマン・オブ・ザ・マッチの活躍をみせたモドリッチに対して、移籍金の上限にこだわらないオファーを出すと報じられています。シャフタールにとっては移籍金2000万ユーロであっても問題ないとまで言われていますが、ディナモのマミッチ副会長はモドリッチを売る気がさらさらなく、これまでエドゥアルドに来ていた1500万ユーロのオファーも断ったとされています。
ハイドゥク・スプリトのFWニキッツァ・イェラヴィッチ(21)が、移籍金50万ユーロ、年俸25万ユーロの3年+1年オプションの契約で、ベルギー一部リーグのズルテ・ヴァレゲムに移籍することになりました。
長身を活かしたヘディングを武器とするイェラヴィッチは、今季後半はハイドゥクのレギュラーを獲得。先月のクロアチア代表vs.インテル・ザプレシッチの練習試合でも、有望株の一人として代表のテストを受けておりました。ズルテ・ヴァレゲムは2001年に二つのクラブが合併してできたチームで、今季は14位に終わったものの、2006年にはベルギー・カップに優勝、今季のUEFAカップではベスト32まで勝ち進みました(ニューキャッスル相手に敗退)。
今季までヴァルテクス・ヴァラジディンの監督を務めていたズラトコ・ダリッチが、来季よりリエカの監督を務めることになりました。逆にリエカの監督だったヨシップ・クジェが、来季はヴァルテクスを指揮することが決まっています。
またエルビス・スコーリアが去ったスラヴェン・ベルーポには、クルノスラフ・ユルチッチが監督に就任しています。
リエカはシベニクのディフェンダー、イゴール・チャガリ(25)を獲得。ダリッチ新監督が熱望し、実現した移籍でありました。リエカは更にスロベニアのFWアレン・シュコーロ(26・グラーツァAK所属)と、ベフェーレン(ベルギー)に所属するFWイヴァン・ボジッチ(23)の獲得を進めています。
2009年に開催されるU-21欧州選手権スウェーデン大会の予選も始まっております。
ドラジェン・ラディッチ率いるクロアチアU-21代表は第1グループに所属し、イタリア、ギリシャ、アルバニア、アゼルバイジャン、フェロー諸島と同グループに入っています。
6月2日、ヴァラジディンで行われたフェロー諸島戦は精細を欠きながら、24分にルカビナ、90分にベゴヴィッチのゴールで2-0で辛勝。
6日にザプレシッチで行われたギリシャ戦では、ドイツ育ちのMFイヴォ・イリチェヴィッチ(ボーフム所属)が活躍。2分にギリシャに先制されるものの、その3分後にイリチェヴィッチがミドルシュートを決め、60分にはクケツのアシストでイリチェヴィッチが追加点。84分にはルカビナがスピードを活かして抜け、アシストを受けたブシッチが決め、最終的には3-2で勝利しています。予選は2008年9月まで行われる予定であります。
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コメント
長束さんお久しぶりです。
いつも詳しいニュースを提供していただき、有難うございます。
来季に向けてディナモはいつにも増して本気でヨーロッパへ討って出るの意気込みが感じられますね。将来性のある選手も多いので、良い結果が出ることを期待してます。
投稿: ビッケ | 2007年6月 9日 (土) 08時22分
昨年のノヴォトニーは失敗しましたが、ロベルト・コヴァチはまだバリバリやれるDFだけに計算できますね。
予備戦3回戦の相手次第ではチャンピオンズリーグも、と期待していますよ。
投稿: 長束恭行 | 2007年6月10日 (日) 06時07分
コバチ弟はドルトムントと契約したって本当ですか?
投稿: ボバン | 2007年6月21日 (木) 23時04分