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2007年8月 8日 (水)

オシムのロングインタビュー(その1)

8月7日付のSportske Novosti紙に、イヴィツァ・オシム日本代表監督のロングインタビューが掲載されました。
インタビュアーはオシムとの親しい関係にあるアントゥン・サモヴォイスカ氏。ちなみに私が翻訳を担当したオシム手記「日本人よ!」制作の際に、私がサモヴォイスカ氏と知り合いであることをオシムに伝えたら、「彼に手土産を持っていってくれ」と彼に気を使っていました(私が手土産のアイデアを出し、その運び役になったわけですが...)。メディア批判をしばしばする彼とはいえ、本物のジャーナリストとは友人関係になるのがオシムです。
サモヴォイスカ氏から聞いた話ですが、ユーゴ代表の対キプロス戦でオシム采配を記事で批判した翌日、オシムがサモヴォイスカ氏に近づいて記事の内容を褒めてくれ、それ以降は友人として付き合いがあるとのことです。
長いインタビュー記事でありますので、二度に分けて掲載します。

イヴィツァ・オシムはザグレブからの電話に喜んでくれた。
「日本は最高だ。しかし、"故郷は故郷"だよ。」-"ドバル・ダン"(こんにちは)の挨拶を聞いたあと、日本の監督はそう語った。
日本がアジアカップ3連覇に成功しなかったのを聞くことだけに、私たちが連絡をしたのではないと、オシムはもちろんのこと知っていた。メニューの中には違うテーマが少しあることを知っていたのだ。

-イヴィツァ、世界の果てにおいても、引き続きヨーロッパ・サッカーとの身近なコンタクトに成功しているのか?
「もちろん、成功しているよ。」

-ディナモの動向は追っている?
「なぜ、私が追わないというのだね。見られるものは全て見ているよ。」

-今季のディナモのチームを気に入ってるか?
「ドムジャレの試合におけるディナモを見た。イヴァンコヴィッチ監督のチームにスピードのある選手がいること、ディナモのプレースピードの速さを私は気に入っているよ。ディナモはチャンピオンズ・リーグ予備戦三回戦に勝ち進むことを確信している。
けれども、注意する必要はある。不運は決して眠らないものだからだ。もし、偶然にも不運が眠っているとしても、いかなるケースにおいて道の下に不運が存在する。注意が決して事足りるものでないのがサッカーだ。」

-ディナモはチャンピオンズ・リーグ本戦まで進めるか?
「もしドムジャレを倒したら、私はそうなると信じているが、次はディナモの前にヴェルダー・ブレーメンが現れる。ディナモにチャンスがないわけではない。対決においては全てが起こりえるものだよ。
しかし、比較した際のプレーの価値だけが私を苦しめることは決してない。サッカーのプレーは"11対11"であり、誰にとっても競技するスペースは同じ大きさである。とはいえ、サッカーの"ピッチ"(立場)は誰にとっても同じではないのだ。強者と弱者の関係がいつも私を苦しめる。そこにおいては、公平さというものがとりわけないのだ。西欧は明らかな商業主義を持っており、それは豊かな人たちの基準によって作られたものだ。貧しい者が豊かな人たちの度量に到ることはできない。
ほら、ウクライナのシャフタール(・ドネツク)が数シーズン前に素晴らしいメンツを揃え、本物の監督も購入した。シャフタールは全てを手にし、良いプレーをする。シャフタールはチャンピオンズ・リーグ本戦まで到達するが、グループリーグを勝ち抜けることは非常に困難であり続けるだろう。
ヨーロッパにおいては投資した分が返ってくる。物事を決める最初のものがお金だ。しかし、時には偶然が決めることがある。もしくは運だ。けれども、人々の多くにおいて、運とラッキーな偶然がどれだけあるというのだね? 少し、ほんの少しだ。だから、大きなサッカーの大会の終盤において驚きが起こるのが稀なのは、何ら変わったことではないのだよ。」

-もしエドゥアルドとチョルルカを売却しなければ、ディナモはヴェルダーに対してもっとチャンスはあったのだろうか?
「その質問に答えるのは難しい。答えはこうだ。
"もしかしたらda(イエス)、しかし、もしかしたらne(ノー)でもある。"
間違いないのは、エドゥアルドとチョルルカの売却はディナモにとって素晴らしい仕事であったことだけだ。エドゥアルドとチョルルカに対してとても少ない投資をしたのにもかかわらず、ディナモは彼らを2500万ユーロで売却した。それは莫大なお金だ。もしエドゥアルドとチョルルカの売却でそれだけお金を得たならば、ディナモはルカ・モドリッチの売却で2000万ユーロ以上のお金を間違いなく得ることだろう。
もちろん、売却は常に困難を伴う。あのような選手を売却した時、同じ価値のある選手を購入することは不可能だからだ。同じ額を出したとしてもね。マミッチがあれだけのお金をどうするのかは私は知らない。けれども、2500万ユーロあれば多くのことを始めることができる。」

-8月22日にサラエボで行われるボスニア・ヘルツェゴビナvs.クロアチア戦には訪れるのか?
「生でその試合を見たいものだけど、同時期に日本はカメルーンと対戦する。とはいえ、テレビで試合を見ようと思う。私がヨーロッパに来るのは9月5日、来年の欧州選手権の会場となるクラーゲンフルトのスタジアムの柿落としとして、日本がオーストリアと対戦するためだ。
クロアチアvs.ボスニア・ヘルツェゴビナ戦について? 興味深い試合となるだろう。クロアチアは非常に興味深いチームを持っている。強くない国内リーグにおいても代表チームが形成できることを示したことは素晴らしいね。しかし、クロアチア・リーグは他のリーグにはない恩恵がある。それは、選手を生み出す時間というものだ。
クロアチアは欧州選手権の予選で素晴らしい位置にいる。これからの終盤においては、気の持ち方、試合の入り方、ルーティンぶりだけが課題だ。ビリッチのチームはしっかりと若返りを図っているとはいえ、その全てを持っている。大きな大会の終盤まで勝ち進むためには、それは大きな事柄なのだよ。」

続きはアジアカップに関する話題です。

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