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2007年9月10日 (月)

エドゥアルドの2ゴールでエストニアを一蹴/EURO2008予選

9月8日、欧州選手権予選「クロアチアvs.エストニア」戦が、ザグレブのマクシミール・スタディオンで行われました。9月に入って急に冷え込んでいたザグレブですが、この日は天候に恵まれ、20000人ほどの観客を集めました。

Simgp58938月のボスニアとの親善試合ではスタメン起用でアピールしたFWイゴール・ブダンが怪我のために外れたとはいえ、ブダン以外は代表のいつものメンバーがずらりと揃い、またFIFAから代表変更の許可が正式に下りた19歳のMFイヴァン・ラキティッチがベンチ入りスタートしました。またこの夏にアーセナルに移籍したエドゥアルド・ダ・シルヴァ、マンチェスター・シティに移籍したヴェドラン・チョルルカにとっては、ディナモを離れて初めてのマクシミール帰還となります。マイナス要素は二人のセンターバック、シミッチとコヴァチ弟がACミラン、ボルシア・ドルトムントで出場機会に恵まれいないことですが、それでも現時点のベストメンバー(4-4-2)で挑みました。
GKプレティコサ-(右から)DFチョルルカ、シミッチ、コヴァチ弟、シムニッチ-MFスルナ、コヴァチ兄、モドリッチ、クラニチャール-FWペトリッチ、エドゥアルド

一方のエストニアは、この夏にオランダ人監督のイエーレ・フース監督が解任。新たにデンマーク人のヴィグ・イェンセン監督が就任しました。ユーロ予選では6月のホームのクロアチア戦敗北(0-1)を含めて8連敗。8月にアンドラに2-1で勝利し、ようやく勝点3を得ました。しかしながら、その試合でMFクラヴァンとFWゼリンスキでレッドカードをもらって、この試合は欠場。更に今季にアーセナルからワトフォードに移籍したGKプーム、トップ下のMFヴァシリェフ、FWのヴォスコボイニコフが怪我のため欠場。数少ない国外選手のベテランFWオペル(ローダ所属)も怪我上がりという状態です。スタメン(4-3-1-2)は以下になります。
GKロンダク-DFアラス、ステパノフ、ピーロヤ、ローバ-MFドミトリイェフ、ラーン、クルグロフ-リンドペレ-FWキンク、オペル

6月のタリンでの試合では、サイド攻撃を封じた上に、中盤でも枚数をかけたエストニアの守備ブロックに苦戦を強いられましたが、この試合では開始早々からアグレッシブに攻撃を仕掛けるクロアチアが圧倒します。
Spk 5分、エドゥアルドが左からヘディングで折り返そうとした際、DFアラスがハンドを犯し、クロアチアがPKを得ます。キッカーはスルナでしたが、左ポストにぶち当ててしまい、ワールドカップの日本戦同様に先制チャンスを台無しにしてしまいます(写真)。
10分にはコヴァチ兄がロングシュート、14分にはペトリッチがFKを試みますが、共にクロスバーを越えていきました。
24分、右サイドでエドゥアルドがヒールパスでスルナに繋ぎ、そこから鋭いクロス。ファーのペトリッチが合わせたヘディングシュートに対してはDFピーロヤがゴールラインでクリア。その跳ね返りにクラニチャールがオーバーヘッドシュートを試みますが、これもクロスバーを越えてしまいます。
Seduardo_2_236分にはクラニチャールからボールをもらったモドリッチが対角線にシュートを放つものの、ボールは左ポスト脇を通過。支配しながらも時間だけが刻々と過ぎる中、貴重な先制弾を決めたのは6月のタリンでの試合と同じくエドゥアルド(写真)でありました。
39分、スルナの左FKからペナルティエリアにボールが放り込まれ、競り合いからボールを拾ったコヴァチ兄が再び中央へクロス。まずはペトリッチが競り合い、続いてシムニッチがゴール前のエドゥアルドにボールを繋ぐと、そのままオーバーヘッドキックでシュート。彼ならではの嗅覚と決定力で、クロアチアに先制点をもたらします。
エストニア相手ならば安全圏ともいえる2点目を決めたのもエドゥアルドでした。45分、スルナからのロングパスを受けたモドリッチが左からペナルティエリアに近づき、最後にはバイタルエリアに走り込んだエドゥアルドへラストパス。そのままゴール左上隅に正確なミドルシュートを叩き込みました。

水曜日にクロアチアはアウェーのアンドラ戦を控えていることもあり、後半は無理にエネルギーを浪費することなく試合を流していきます。
Srakitic そして62分、クラニチャールに代わってラキティッチ(写真)が登場。19歳6ヶ月はクロアチア代表の公式戦において最年少デビューとなります。シャルケで背番号10をつける新星ラキティッチに対してスタンドの観客の期待は大きく、彼がボールタッチする度に歓声が上がりますが、「ロケット」のニックネームに似つかわしい爆発力は鳴りをひそめ、若干は遠慮していた感がありました。それでも73分、ボールは左ポストを逸れていったとはいえ、押さえの利いたミドルシュートを放ちます。
エストニアも幾度かカウンターでクロアチア守備陣を脅かしますが、最終ラインに残るシミッチとコヴァチ弟がケア。2-0でクロアチアは手堅い勝利を収め、グループリーグ首位を堅持しました。

Sbilic試合後、ビリッチ監督は
「然るべき形でゲームの入ったことに満足している。またチーム全体の戦術の遂行ぶりにも満足しているよ。途中交替の選手たちもレベルを維持してくれたからね。相手にはチャンスになりそうな機会すら許さなかった。1対1の状況に持ち込んだ時の正確性にも満足はしているが、ある場面ではもう少し良くやれただろう。とはいえ、我々には縦への攻撃に力をみせた。ディフェンス面も素晴らしく機能していたというのが私の印象だ。」
と語り、エドゥアルドに関しては
「私とアリョーシャ(アシスタントのアサノヴィッチ)は3年前のユース代表の最初のトレーニングから、彼は世界のトップクラスのフォワードの一人になるだろうと言っていた。現在の彼はそのようになったと本当に思っているよ。人々は彼がゴールゲッターであると言うけど、彼においては全てのボールタッチが特別なものだ。彼は脅威だよ。」
と絶賛しました。
凱旋と2ゴールでザグレブのサポーターを喜ばせたエドゥアルドは
Sslavlja_prvog_gola 「僕にとっては再びマクシミールに来られたことが嬉しいね。ここは自分の家のように感じている。まるで僕がここから決して去っていないかのようにね。(マクシミールで行われる)イスラエル戦でここに戻ってくることを今から待っているよ。2ゴール目はアシストしてくれたモドリッチに感謝している。ディナモで一緒だった日々と同じようにピッチで僕たちは理解し合えるんだ。」
とコメント。ゴールの後、ディナモ・サポーターのBBB(バッド・ブルー・ボーイズ)が多く構える北スタンドから「マミッチのホモ野郎!」と、エドゥアルドを売却したディナモ副会長に対する抗議のコールが起きたのが印象的でした。

ライバルであるロシアがマケドニアに、イングランドがイスラエルにそれぞれ3-0で勝利しているとはいえ、直接対決が2試合残る両国よりもクロアチアは一つ頭が出ている状態です。その2試合の結果に影響されることなく、あと勝点7を取れば予選を突破。続くアンドラ戦(アウェー)、イスラエル戦(ホーム)で2連勝し、残るマケドニア戦(アウェー)、イングランド戦(アウェー)のどちらかでドローに持ち込めば本大会に出場できます。

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コメント

スルナは気性が激しく、性格にムラがあるみたいなので、PKキッカーには向いてないかもしれませんね。(^^;)


割といつも冷静でテクニカルなモドリッチやエドゥアルドを是非…って感じです。PKの失敗は命取りですし、スルナは失敗する雰囲気があります…。実際、大事な場面で失敗してますし…(^^;)


次のアウェイのアンドラ戦に勝てば、先が見えてきますね。しかし、ここでなぜか躓くのがクロアチア代表クオリティですので確実に3ポイントを獲得して欲しいです。


ちなみにメンバーをかなり入れ替えるみたいですが、(ルニエ・クネジェヴィッチ・バビッチ・レコ)が先発予定だと見ました。どうなのでしょうか。控え選手のモチベーションを上げる為でしょうか…。


過去の予選を振り返っても、このまますんなり予選突破できるとは思いません。アンドラ戦、確実に勝って欲しいです。

投稿: ボクシッチ | 2007年9月12日 (水) 01時45分

スルナのPKの失敗は二度目でありますが、2005年のスウェーデン戦をはじめ大事な場面でもキチッと決めてますからね。さほどミスを引きずるような性格でもないので、キッカーは今のままでいいと思いますよ。ビリッチ監督も今後同様にスルナがPKを蹴ることを口にしています。まあ、PKは運の要素もありますし、さほど目くじら立てる話でもないでしょうね。

メンバーの入れ替えは怪我という事情(プレティコサとコヴァチ兄)もありますが、メンバーが固定されていることで控え選手に不満が出ているのも事実。とりわけ、バビッチはフラストレーションが溜まっていてメディアに口を開きません。エストニア戦では20分からアップを指示され、使われたのが最後の数分でありましたから。ベンチにも入れなかったヴラニェシュも試合後、遠まわしに不満を口にしています。過去にも不満をメディアにぶちまけたシェーリッチは追放になったので、控え選手たちはコメントに気を使っているのがありありですね。

投稿: 長束 | 2007年9月12日 (水) 17時39分

お聞きしたいことがありまして…。10月のホームのイスラエル戦は13日でしょうか?
17日でしょうか?

長束さんのホームページではザグレブで13日の土曜日、UEFAの公式では17日の水曜日となっておりますが…。13日の土曜日なら良いのですが…。次の日が休みなので…(^^;)


ちなみに私は毎回、クロアチア代表戦をライブでHRTのラジオを聞いております。次のイスラエル戦も当然ライブです。おかげで翌日は仕事になりません…笑(-o-;) まさに最後のホームでの試合で今から、必勝祈願してます…笑


投稿: ボクシッチ | 2007年9月13日 (木) 08時00分

ならばUEFAの公式が間違っていますね。
イスラエル戦は10月13日、ザグレブで決定しております(ちなみに17日はスロバキア戦)。
予選の公式戦が勝率の高いザグレブでやってくれるお陰で、私も金銭的・時間的に助かっておりまけどね(笑)

投稿: 長束恭行 | 2007年9月13日 (木) 18時22分

お忙しいところ、すいません。どうもありがとうございます。m(_ _)m


13日の土曜日で良かったです!次の日が休みなのでこれで心置きなく、ゆっくりラジオを聞けます。(^-^)/

投稿: ボクシッチ | 2007年9月13日 (木) 18時55分

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