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2007年11月30日 (金)

ディナモ、ブランに惜敗/UEFAカップ

29日、UEFAカップのリーグラウンド第3節が行われました。
初戦となる第2節バーゼル戦(ホーム)を優位に進めながら、数あるチャンスをモノにできず引分けに終わったディナモ・ザグレブにとって、このアウェーのブラン戦は落とせない試合。グループでも最弱と考えられる相手だけに勝点を計算しなくてはなりません。試合はブランの本拠地があるノルウェー第二の都市ベルゲンにて行われました。

ディナモ・ザグレブはベストメンバーで構成。ワントップには怪我から明けたバラバンが起用されました。システムはいつもの4-2-3-1です。
GKコッホ-DF(右から)エトー、ドゥルピッチ、シルデンフェルド、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-サミール、マンジュキッチ、モドリッチ-FWバラバン

相手となるブランは創立1908年という古い歴史を持つクラブ。長くローゼンボリの陰に隠れていましたが、今季はUEFAカップ一回戦でブルージュを下し、また44年ぶりにリーグ優勝を果たしました。初戦のバーゼル戦を0-1、続くレンヌ戦は終盤に追いつかれて1-1。北欧にありがちな長身選手の多いチームで、スタメンの平均身長は185cmです(システムは4-4-2)。
SKブラン:
GKオプダル-DFダール、ビャルナソン、ハンストヴェイト、コラレス-MFフセクレップ、ソリ、バッケ、ムーン-FWカラダシュ、ヘルスタット

Sbran ここ数日のベルゲンは雪ではなく雨が続き、ディナモとしてはピッチ不良が心配されていたものの、二日間ピッチに雨よけのシートを敷いてくれたことで、まずますのピッチで試合が行われました。
選手個々の出足が早く、足元の技術がより正確なディナモが前半をコントロールします。ブランはゴール前をゾーンディフェンスで固めて、足の速いFWヘルスタットを活かしたカウンターに活路を見出します。
ディナモの最初のチャンスは11分、右からサミールから浮き球のパスがペナルティエリアのマンジュキッチに通り、胸トラップからシュートを放ちますが、ボールは左ポストを逸れていきます。その1分後にはモドリッチから右のマンジュキッチに展開、マンジキュッチはドリブルからシュートするもGKオプダルの正面。17分、ヴコイェヴィッチのミドルシュートは枠を捕らえたものの、GKオプダルの好セーブによって防がれます。
守勢に回ったブランでしたが、18分からインターセプトからチャンスを作り、右からヘルスタットがシュート。これはGKコッホが足で止めると、こぼれ球から放ったフセクレップのシュートはコッホの脇を抜けますが、背後にいたエトーがクリアします。
ピンチを迎えたとはいえ、その後もディナモが完全にゲームを支配。ブランは動きの鋭いモドリッチとサミールを捕まえられず、ボールを奪ったところでもアグレッシブなディナモ・ディフェンスにあっさりとボールを奪われ返されます。
26分にはモドリッチがエリア内左でマーカーを外して、右のアウトサイドキックで完璧なセンタリングを入れたものの、ゴール前にいたバラバン、マンジュキッチ、サミールのいずれも反応できません。
ブランは31分、右SBのダールがロングボールが前線に送るとヘルスタットがシルデンフェルトを追い抜いてGKコッホと一対一に。これにはコッホが上手く飛び出してシュートをセーブします。
Ssifo_2ディナモの最大のチャンスは33分、モドリッチがセンターライン手前でボールをもらうと、相手のタックルをかわしてドリブルでゴール前へ。コースを見極めながら右足でシュートを放ちますが、ボールは右ポストに叩かれてしまいます。その1分後にはマンジュキッチが左からシュートを放ったものの、これにもGKオプダルが好セーブ。バーゼル戦に続き、呪われたかのような決定力不足に嘆きます。
そして待っていたのは、欧州におけるディナモならではのストーリーでした。45分、ムーンからの縦パスがディナモの両センターバックに挟まれたヘルスタットに通ると、ヘルスタットはそのまま二人を振り切ってゴール方向へ一直線。追っかてきたシルデンフェルド(写真)がペナルティエリアでヘルスタットを背後から倒してしまって一発レッド。最悪な時間帯でした。PKもビョルンソンに決められて0-1。ディナモは良い試合運びをしながら、得点力不足とディフェンスのミスでまたして劣勢に立たされてしまいました。

イヴァンコヴィッチ監督は後半頭からサミールを下げ、カルロスをセンターバックに入れて体制を整えます。一人少ないながらもゲームをコントロールしようとするディナモ。49分にその見返りがやってきます。左CKをモドリッチが蹴り込むと、中央からヴコイェヴィッチが飛び込んで同点のヘディングシュート。ゲームは振り出しに戻し、引分けをよしとしないディナモは果敢に逆転を狙いにいきます。
しかし、左膝に故障を抱えるモドリッチは堅いピッチのせいで運動量が落ちていき、他の選手も次第に疲れが見えてきます。60分にはバラバンに代えて若いタディッチを投入しますが、ここは経験のあるヴグリネツかショコタ(彼はベンチからも外されましたが)を選択、もしくは、あくまで勝点1狙いで守備的に運ぶべきでありました。リスクを背負いながらディフェンスはよく持ちこたえていたものの、72分、フセクレップの右クロスにファーポストからカラダシュがヘディングシュート。GKコッホが一度はセーブしますが、こぼれ球を元リーズのバッケに押し込まれ、ブランに1-2と突き放されます。
最後の力を振り絞って点を奪いにいったディナモでしたが、86分にパス交換からタディッチがエリア内でシュートを狙いにいくもディフェンダー二人に挟まれて打ち切れず、その1分後にはモドリッチの右CKにタディッチがフリーでヘディングするも枠を外してしまいました。試合はそのまま1-2で終了。グループリーグ突破のために必要な勝点を北欧の地で全て落としてしまいました。

試合後、ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は
「前半は素晴らしいプレーをし、ゲームを支配しながらチャンスを作ってきたのにもかかわらず、ゴールを奪うことができなかった。ゴールを決めるための練習をいつもやっているのだかね。欧州カップでは決定力をもっと高めなければならないのだよ。失敗ばかりしていては、グループリーグを通過することはできないんだ。
このような試合はもっと起こるだろう。しかし、相手にはマークしづらい力強さをもった二人のフォワード(ヘルスタット、カルダシュ)がいたことを君たちは忘れてはならない。とはいえ、まだ全ては手中にある。最終節のレンヌ戦まで望みが残っていると考えたいものだ。ハンブルガーSVに勝利を狙いに行くことで、己の欧州カップの生き残りを掛けるつもりだ。」
とコメント。またブランのミエルデ監督は
「前半の終了間際が試合の分かれ目だった。理想的なタイミングでリードし、数的優位に立てた。とりわけこの勝利には満足しているよ。3週間前にリーグが終わってチームは心身共に疲れていただけに、休みは必要なものだった。ディナモは能力的、技術的に見ても、どんなチームが相手でも勝てるチームだ。しかし、彼らは疲れていたようだ。3日置きに試合をすると後が残るものだからね。」
と語っています。

試合数の差があるとはいえ、これでディナモは4位に転落。3位までが決勝トーナメントに進めるリーグ戦だけに厳しい状況に立たされています。次は12月5日にホームでハンブルガーSVと対戦します。ブンデスリーガでも絶好調なハンブルガーはレンヌを3-0と一蹴。この試合でも1アシストと活躍したクロアチア代表FWオリッチにとっては古巣対決となります。
1位…ハンブルガーSV(勝点6/2試合)、2位…バーゼル(勝点4/2試合)、3位…ブラン(勝点4/3試合)、4位…ディナモ・ザグレブ(勝点1/2試合)、4位…レンヌ(勝点1/3試合)

(一枚目の写真はSport-netより)

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