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2007年11月14日 (水)

UEFAカップ/ディナモ、バーゼル相手に悔しいドロー

対バーゼル戦は撮影取材をしたものの、仕事の関係で更新が遅れてしまいました。遡って報告します。

11月8日、UEFAカップのリーグ・ラウンド第2節が行われました。第1節は休みだったディナモは、バーゼルとホームで対戦。満員までいかないものの、25000人の観客がマクシミール・スタディオンを埋め尽くしました。

Smodric ディナモはFWバラバンとMF/DFミキッチが怪我のために欠場したものの、固定化されつつあるメンバーで挑みます。右MFは好調のグエラがサミールに代わって先発出場しました。システムはいつもの4-2-3-1です。
GKコッホ-DF(右から)エトー、ドゥルピッチ、シルデンフェルド、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-グエラ、マンジュキッチ、モドリッチ-FWショコタ

一方のバーゼル。グロス監督はグラスホッパーを指揮していた1997年にチャンピオンズ・リーグ予備戦でディナモと対戦しており、ザグレブでは4-4で引き分けたものの、チューリヒでは0-5と完敗しています。そのグロス監督が「時代が変わり比較するのは難しいが、プロシネチュキがいた1997年のディナモよりも今のディナモの方が強い」と評価していました。台所事情は明るくなく、DF中田、MFカルリトスを怪我で欠き、MFフッケルは前節のヤングボーイズ戦で肘打ちを受けて欠場。以下のメンバーでスタメン(4-1-4-1)を構築してきました。
GKコスタンツォ-DFザンニ、マイストロヴィッチ、マルク、ホデル-MFエルギッチ-デゲン、チッパーフィールド、エドゥアルド、カイセド-FWシュトレラー

ヴェルダー・ブレーメンと互角に戦い、アヤックスを延長で下してきたディナモは、これまで欧州カップ戦で染み付いたコンプレックスを払拭するような攻撃サッカーを展開します。左サイドからモドリッチが組み立て、アグレッシブな動きが持ち味のマンジュキッチもDF陣を撹乱。ボランチのポクリヴァチュとヴコイェヴィッチも前線へと積極的に攻め上がります。
Setto 最初のチャンスは8分、ポクリヴァチュが中央から鋭いミドルシュートを放ち、GKコンスタンツォが辛うじてセーブ。弾かれたところをショコタが詰めますが、オフサイドを取られます。
10分にはモドリッチがDFラインの背後のスペースを突く右サイドのエトーにパスを通すと、エトーは追いかけるホデルを背にしながら対角線にシュート(写真)。しかし、ボールはポストを逸れ、ファーに突っ込んだヴコイェヴィッチもボールに届かきません。
更には13分、ポクリヴァチュから縦のロングパスが二人のストッパーを追い抜いたマンジュキッチに通り、GKと一対一になるものの、頭上を狙ったループシュートはクロスバーを越えてしまいました。その1分後にもモドリッチからスルーパスがエトーに通り、完璧なセンタリングが中央でフリーのショコタに通るもののボレーシュートに失敗。ディナモは立て続けに決定機を逃し、スタンドからも溜息が漏れます。
Smandzkic 攻め込まれっ放しだったバーゼルも17分、フリースローをヘディングで繋ぎ、中央からカイセドが強烈なボレーシュート。ボールはGKコッホの正面で難を逃れます。バーゼルはこのシーンで息を吹き返し、組織立った守備で体勢を整えはじめ、セットプレーやカウンターから好機を見出します。
しかしピッチ上でのディナモの優勢は変わらず、35分にはカウンターから4対3の形を作るものの、マンジュキッチ(写真)があっさりとシュートを打ってしまい、得点に繋がりません。
ロスタイムにはモドリッチから右サイドのエトーに再びパスが通り、エンドラインからのマイナスの折り返しが中央でフリーのマンジュキッチに。普段ならば決められるシュートをまたしてクロスバーの上へと吹かしてしまいました。更にモドリッチからのピンポイントのロングパスがグエラに通り、彼もループシュートを狙ったもののクロスバーの上に。前半だけで12本のシュートを放ち、うち枠内シュートが6本あったのにもかかわらず、ディナモは得点を奪えないまま前半を終えます。

後半も前半と同じくバーゼルが自陣に引き、ディナモが押し込む展開に。52分にグエラからの浮き球のパスがDFの背後に入ったマンジュキッチに通るものの、今度はマンジュキッチは打ちに行かずに左のショコタにパスを試み、失敗してしまいます。
Svukojevic 57分にはモドリッチの右CKからショコタがヘディングで繋ぎ、ニアポストでヴコイェヴィッチが合わせるものの、ボールは左ポストをわずかに逸れていきます(写真)。
63分にディナモはグエラに代えてサミール、75分にはショコタに代えてタディッチを入れましたが、二人ともジョーカーになれるタイプの選手ではなく、バーゼルの堅い守備を破ることはできません。
78分、左サイドのモドリッチから逆サイドの裏へ走り込むマンジュキッチにパスが通り、DFを背にしながらエリア内に入ると同時にシュートするものの、ボールはGKコンスタンツォの足に。アヤックス戦ではヒーローだったマンジュキッチのブレーキがこの試合の誤算でした。
ゴールに嫌われ続けたディナモを象徴するシーンはロスタイム、カルロスの右クロスにファーポストでヴコイェヴィッチがフリーの状態で合わせたものの、ボールは右ポストを叩いてしまいます。全ての面においてバーゼルを凌駕しながらも、ディナモはスコアレスドローに終わりました。

試合後、ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は
「バーゼル相手に素晴らしい試合をし、多くのチャンスを作り、完全にゲームをコントロールした。しかし、残念ながら運がなかった。運はスポーツを構成する一部分とはいえね。これだけのチャンスを失敗するのは不可能に近いよ。勝点3を奪えなかったのは残念だが、プレーそのものや試合内容から次のラウンドに私たちが勝ち進む根拠が十分にあることを示唆するものだった。もちろん今日勝利していれば楽だったわけだが、勝ち進むほどの実力があることを十分に見せ付けられたと思う。」
Sergic バーゼルのグロス監督は
「勝点1を得るまでには多くの運が必要だった。最後の15分は組織立った守備で良いプレーができ、ディナモのプレッシャーに良く耐えた。攻撃面では創造性を余り見せられなかったが、怪我人の多さを考えれば仕方のないことだ。この勝点はとても重要だよ。」
とコメントしています。
またバーゼルのキャプテンであり、この日はフッケルに代わってボランチを任されたエルギッチ(写真右)は
「これだけのプレーを今夜のディナモはしたというのに、ディナモはアウェーの方が良いプレーをすると聞いている。もし本当にアウェーの方が良いのならば、相手チームには"幸運を祈る"としか言えないね。」
と印象深いコメントを残しています。

同グループではレンヌ(フランス)とブラン(ノルウェー)が1-1のドロー。試合数の差はあるとはいえ、ディナモは3位につけています。
1位…バーゼル(勝点4/2試合)、2位…ハンブルガーSV(勝点3/1試合)、3位…ディナモ・ザグレブ(勝点1/1試合)、4位…レンヌ(勝点1/2試合)、5位…ブラン(勝点1/2試合)

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