2008年1月15日 (火)

イヴァンコヴィッチ、ディナモ監督を辞任

国内リーグで首位を快走するディナモ・ザグレブに激震が走りました。
14日、今年で3年目となるクロアチア一部リーグ室内選手権準決勝で、ディナモがライバルのハイドゥク・スプリトに1-2で敗北。ディナモを私物化しているズドラヴコ・マミッチ副会長がサポーターの標的となり、「マミッチのジプシー野郎」のコールが体育館に鳴り響きました。これに怒ったディナモの副会長ズドラヴコ・マミッチがドレッシングルームへと乱入し、
「イヴァンコヴィッチ、マギッチ、そして全てのコーチどもめ。お前の母ちゃん、やっちゃうぞ! 8人しか選手を起用しなかったのはお前たちなのに、いつも私が罪を被るじゃないか。」
Sivankovicmagicと、クロアチア語定番の罵り言葉をコーチ陣に投げかけました。一晩経った15日の午前、ブランコ・イヴァンコヴィッチ監督(写真右)と彼の右腕であるライコ・マギッチ・アシスタントコーチ(写真左)が辞任を提出。クラブもそれを受理しました。
イヴァンコヴィッチ監督は失望した表情を見せながら
「辞表を出すことを決めた。これは私における最終決定であり、サーカスはもう御免だよ。マミッチの行き過ぎた行動が、コップから水がこぼれる一滴となった。
私がデマゴギーなしで言えることは、ディナモが私の監督のキャリアにおいて最も美しい時代となった。素晴らしい結果、素晴らしいプレー、そして素晴らしい栄光があったのだよ。非の打ち所のない振る舞いを見せた選手たちを指導できたのは幸せだったと思う。15ヶ月に一つもトラブルもなく、完璧に機能していたのだからね。」
とコメント。イヴァンコヴィッチは昨シーズンに国内リーグ・カップの二冠を達成し、リーグ28連勝という欧州歴代2位の記録を樹立。ディナモ史上最高の勝率を誇る監督でありましたが、またしてマミッチ副会長の暴走の犠牲者となりました。
その後、ブラジェヴィッチ(現ザグレブ監督)のTVトークショーに出演したマミッチは散々イヴァンコヴィッチをけなしたわけですが、同時に後任監督として現在ディナモ・ユースを指導しているズボニミール・ソルド(41)の就任を明らかにしています。

話が前後しますが、8~14日に開催されていたクロアチア一部リーグ室内選手権についてです。今年で3年目を迎えるこの大会はドイツの室内選手権を見習ったもので、優勝したクラブには使途をユース運営に限定した20万クーナ(約440万円)が贈られます。しかしながら、シーズン再開の準備以前に行われるため各クラブは怪我人の心配を抱いていました。ディナモは膝に故障を抱えるMFモドリッチをはじめ、半分の主力を出場させず、またハイドゥクもFWカリニッチを温存。一方で現在リーグ得点王のザグレブのFWロヴレクは初日で前十字靭帯断裂の大怪我を負ってしまいました。
Sdinhaj まず最初の4日間は12チームを2グループに分けての総当り戦が行われ、ディナモ、ザグレブ、インテル・ザプレシッチ、ハイドゥク、ザダール、リエカの6チームが二次リーグへと進出。6チームのリーグから未対決の9カードが行われ、1位ディナモ(勝点13)、2位インテル(10)、3位ザグレブ(8)、4位ハイドゥク(7)の4チームが決勝トーナメントに進出しました。
準決勝でディナモとハイドゥクの両雄が対決。ハイドゥクは二次リーグでディナモと2-2で引き分けたものの、インテルには0-4、ザグレブには0-6と大敗していました。ディナモ優勢と見られた準決勝ですが、7分にハイドゥクのフルゴヴィッチが先制点を挙げると、21分には個人技でルカビナが追加点。ディナモは23分にPKでカルロスが1点返しますが、それが精一杯。終了間際にはカルロスの肘打ちをきっかけに両チームの選手にわる殴り合いに転じてしまい、後味の悪い試合となりました。
Shajduk ファイナリストはハイドゥク、そして準決勝でインテルを3-0と一蹴したザグレブ。過去の大会で二連覇を果たしているザグレブは「ロヴレクのため」を合言葉に勝ち上がってきました。試合は序盤からザグレブが主導権を握り、20分にムイジャの左からの折り返しにイブリチッチが押し込んで先制に成功します。ザグレブは直後に追加点のチャンスを決められずに終わると、24分、ハイドゥクのフルゴヴィッチが左サイドからシュートを決めて同点。前後半40分を終えてPK戦に託されました。ハイドゥクは5人全員が決めたのに対し、ザグレブはブルクリャチャのシュートが止められてしまい、5-4でハイドゥクが勝利。初優勝を飾っています。3位決定戦ではディナモが3-0でインテルを一蹴。また最優秀選手はザグレブのイヴリチッチ、得点王はザダールのトマソフが9得点で受賞しています。
(写真はSport-netより)

14日、ワールドカップ南アフリカ大会の欧州予選、グループリーグ6の試合日程に関する話合いがザグレブのシェラトン・ホテルで行われました。各国の代表団が集結し、クロアチアからはビリッチ監督、またイングランドからはカペッロ新監督らが出席しています。ウクライナが主張をごり押ししたため話合いは難航しましたが、予定より遅れること一時間、日程が発表されました。クロアチアは以下のような日程です。
2008年9月6日    カザフスタン戦(ホーム)
2008年9月10日  イングランド戦(ホーム)
2008年10月11日  ウクライナ戦(アウェー)
2008年10月15日  アンドラ戦(ホーム)
2009年4月1日    アンドラ戦(アウェー)
2009年6月6日    ウクライナ戦(ホーム)
2009年8月19日  ベラルーシ戦(アウェー)
2009年9月5日    ベラルーシ戦(ホーム)
2009年9月9日    イングランド戦(アウェー)
2009年10月14日  カザフスタン戦(ホーム)
欧州予選は9グループに分かれ、1位となった9ヶ国に加え、2位の成績上位8ヶ国でプレーオフが行われ勝利した4ヶ国が本大会に出場します。
ビリッチ監督は
「我々の希望の多くが通ったと言えよう。最初はホームで弱い相手と対戦したかったし、イングランドも次の秋のうちに対戦したかった。唯一嫌な日程は8月のベラルーシ戦で、本来ならば親善試合を行う日だからね。」
とコメントしていますが、まだサッカー協会はビリッチ監督との契約延長に合意できておらず、年間1000万円にも満たない安給料のクロアチアの監督の座を去る可能性も十分にあります。

前クロアチア代表監督のズラトコ・クラニチャールが、クロアチア二部リーグのクロアチア・セスヴェッテの監督に就任することになりました。契約期間は6ヶ月です。
当初は1990年にツルヴェナ・ズヴェズダをチャンピオンズ・カップ優勝に導いたセルビアのリュプスコ・ペトロヴィッチが監督に就任する予定でしたが、中国のクラブに引き抜かれてしまい、代わる人物を探していました。UAEのクラブの監督を辞任したばかりのクラニチャールはボスニア・ヘルツェゴビナ代表監督の仕事に関心を持っていたものの、こちらはボスニア人のメホ・コドロが就任。よってクラニチャールはセスヴェッテと合意に至りました。ちなみにセスヴェッテは現在一部リーグの首位を走っており、初の一部昇格を目指しているザグレブ郊外のクラブです。

Shrgovic ハイドゥクの左サイドバックで主将も務めるボスニア・ヘルツェゴビナ代表DFミルコ・フルゴヴィッチ(28・写真)に、ジェフユナイテッド千葉がオファーを出しています。フルゴヴィッチは近いうちにハイドゥクから去ることをかつてより明言しており、最近ではフランスのレンヌ、ル・アーブル、ドイツのケルン、またロシアのクラブからもオファーが届いていると報じられていました。移籍金は70万~100万ユーロとされ、条件面を考慮した上で1月までには新たなクラブを選ぶと言っていましたが、現在はジェフからのオファーに魅力を感じているようです。
「ジェフからの具体的なオファーはある。しかし、今は急いでコメントすることはない。何かが起こる可能性は十分にあるが、タイミングより前に突っ走りたくはないよ。
とはいえ、僕はかつて大阪にいた。比較的短かったとはいえ、2001年にガンバでプレーしていたんだ。今だったらもっとよく適応できることだろう。当時はハイドゥクから大阪に移り、それからシロキ・ブリイェグ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)に戻って、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表となった。それからヴォルフスブルクへ移籍し、ブンデスリーガからハイドゥクに戻った。まるで一周を終えるかようにね。そして今、僕が去るとしたら新たな一周が始まる。歴史は繰り返されるように、日本へ旅立つことは運命におけるチャレンジなのだよ。
僕が仮定形で話すことが多いのは、物事に急ぎたくないし、ハイドゥクをせかすつもりもないからだ。クラブとの話合いが全てとなるだろう。それ以外は有り得ない。日本に行くことが唯一のオプションではないけど、全ての条件面において最も良いオファーとなるだろう。もう29歳になるし、もう一度国外のクラブと契約する価値が私にはあるだろう。」
とコメントしています。

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2008年1月10日 (木)

モドリッチ、ディナモに残留

ただ今、休暇も兼ねて日本に帰国しており、年末年始ということでしばらくお休みしていました。

この二週間で最も話題となったのはモドリッチの残留劇でありました。
Smamic 26日よりディナモのズドラヴコ・マミッチ副会長(写真)とゾラン・マミッチ・スポーツディレクターの兄弟がイングランドに渡って各クラブと交渉を進めました。たまたま、ザグレブ→ロンドンの便で私はマミッチ兄弟と一緒になりまして、顔なじみの副会長から直接に話を聞く機会がありましたが、この時はまだモドリッチ売却の方向性でありました。トッテナム・ホットスパーとチェルシーが2500万ユーロを提示する中、最高額の2700万ユーロを提示したマンチェスター・シティの移籍が濃厚とされた中、ザグレブへと戻ったマミッチ副会長が先月29日に記者会見を開き、モドリッチの残留を発表しました。
「ルカ・モドリッチは2009年もディナモのユニフォームで迎えることになるだろう。そう言えるのは私にとっても名誉としか言えない。どのイングランドのクラブも直ぐに彼を獲得しようとした。どのオファーも5000万ユーロを下ることはなかった。」
と幾らか大げさに語ったのち、
「しかし、昨日の朝、神の声で目が覚めた私は、もう一度ヨーロッパの年越しのチャンスを我々のクラブに与えるために、どうすればディナモやサポーター、子供に対して誠実になれるか理解したのだよ。ゾランの部屋へと行き、私の方向性を彼に伝えた。ゾランはショックを受けたけど、ポジティブなショックだった。それからバリシッチ会長に電話をし、誰もが興奮をし始めたのさ。私とゾラン、会長以外はこの決定を知らなかったはずだ。イヴァンコヴィッチ監督でさえもね。ルカにはチームメートと一緒にディナモを欧州カップの年越しへと導く義務がある。まるでサナデル首相がクロアチアをEUへと導く義務があるようにね。」
Smodric と述べました。てっきり国外へと移籍すると思っていたモドリッチ(写真)はこの顛末にショックを受け、マスコミには口を開くことはありませんでしたが、1月8日、公式記者会見で口を開き、
「クラブの決定にはとても驚いた。なぜなら去る準備は全てできていたからだ。最初は残念に思ったよ。しかし今は決定に失望はしていない。やっぱりディナモは僕のクラブだしね。国内リーグてもっと進歩できるかは分からない。国外に出たほうがもっと進歩できるのは間違いないだろう。この先6ヶ月は欧州選手権と新たな移籍のため、よい良い準備とトレーニングができるよう努めるつもりだ。チームを去るのが今でないのならば、夏に移籍が実現するよう願っている。これが僕の最終決定だよ」
と述べています。マミッチ副会長は欧州選手権後ならば3000万ユーロ以上で売れる、との期待を抱いているようですが、モドリッチにとっても最良の移籍のタイミングだっただけに周囲からの批判にさらされています。

そんな中、アーセナルでブレイクしつつあるエドゥアルド(写真)とマミッチ副会長の対立がクローズアップされています。
Seduardo 「モドリッチが気の毒だ」と友人として悲しむエドゥアルドはヴェンゲル監督にモドリッチを購入するよう依頼したと言われていますが、癪に触ったマミッチは「エドゥアルドはアーセナルに行ってから一度も連絡がない。そういうのがサッカー選手だ」と語ると、逆にエドゥアルドも「マミッチはロンドンに何回も来ているというのに、最初の一回以外は僕に連絡をすることもない。なぜ僕を避けようとするのか、マミッチが説明してくれ」とやり返しました。
マミッチは「あのハナタレ小僧のレベルまで自分を下げるつもりはない。俺が奴をアーセナルに連れてやったというのに。奴は病気で、人としてもなっていないと言えよう」と反撃。それに対してエドゥアルドは「僕はマミッチのエージェントのためにプレーしたのではない。ディナモのためにプレーしたのだ。マミッチが僕を売ったのではなく、むしろ僕のプレーと決めてきたゴールで移籍が実現したのだ」と反発しました。
この両者の対立が明るみになった背景には移籍金の一部が支払われなかったことがあるようで、ディナモを去る際には無理やり「移籍金を要求しない」という書類にサインさせられたようです。これはエドゥアルドに限らず、マミッチのエージェントと契約していたバラバンやレコ、ツェサールといった選手たちも同様なことがあったとされています。

1月8日よりクロアチア一部リーグ12クラブによる室内選手権が開幕。今年で三度目となる大会ですが、シーズン再開の準備期間が失われるのと、人工芝では怪我人が出る可能性があるため、現場では反対の声が上がっています。実際、ディナモはモドリッチをはじめ主力の何人かを大会に送っていません。
そんな不安が実際に起こってしまいました。初日のディナモvs.ザグレブ戦で、ザグレブのエースストライカーで現時点の得点王であるクルノスラフ・ロヴレクがGKカレヴと交錯して退場。診断の結果は前十字靭帯損傷で全治4ヶ月。今季絶望となる挙句、レンヌ、デポルティーボ・ラコルーニャ、FCソウルなどから届いていたオファーの話もフイになってしまうということで、ロヴレク本人は「最悪の気分だ…」と涙ながらにこぼしています。ロヴレク以外にもザグレブのMFムイジャ、ディナモのDFシルデンフェルドも初日で怪我してしまっています。

リエカの左SBマヌエル・パミッチ(21)がレッドブル・ザルツブルクに移籍しました。移籍金はリエカ史上最高の100万ユーロ(次の移籍では30%の移籍金がリエカに)、年俸30万ユーロ、契約期間は3年半となります。パミッチは17歳の時にプーラで一部リーグのデビューを果たすと、2年後にはリエカに移籍。その持ち前のスピードとパワーでリーグ随一の左サイドバックへて成長しました。レッドブルでは退団した三都洲の後釜として期待されています。

既に日本のメディアでも報道されていますが、ディナモでリーグ優勝を経験しているヨシップ・クジェ(写真)がジェフユナイテッド千葉の監督に就任することになりました。クロアチアのメディアでは3年契約、年俸40万ドルと報じられています。
Kuze 「ルワンダでは素晴らしい2ヶ月間を過ごした。しかし、日本のオファーを断ることはできなかったのだよ。ガンバ大阪から去ったのち、自分にそう誓ったのさ。やっぱり日本を優先するのだと。日本から私に仮契約書が届いたとき、私にとっても大きなショックだったことを信じて欲しい。
この5日間、ルワンダ・サッカー協会と話合いをしてきた。彼らは私が残るよう強く望んだものの、私は友好的に別れたかった。友好的でありプロフェッショナル関係で別れることを保障すべく、契約にも違約金の上限を設けていた。これら話合いなしで契約を解消したならば、私は罰金を払わなければならない。こうして、金銭にてうまく事は終えた。」
とクジェは述べています。契約解消の話合いではルワンダ大統領のポール・カガメも加わり、引き留めには金銭に糸目をつけないと伝えてきたものの、クジェが日本でチャレンジする意思の方が強かったそうです。今後もルワンダのアドバイザー役となるオファーを引き受けたものの、仕事を引き継げるクロアチア人のコーチを二人送ることを明言しております。

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2007年12月22日 (土)

ディナモ、欧州から敗退/UEFAカップ

20日、UEFAカップのリーグラウンドの最終節「レンヌvs.ディナモ・ザグレブ」がレンヌの本拠地、ルテ・ドゥ・ロリアンで行われました。

3試合を終えて勝点1しか取れていないディナモは、レンヌ相手に2点差以上の勝利を収めればグループリーグを3位で突破。一方のレンヌも勝点1しかなく、ディナモ相手に3点差以上の勝利を収めれば3位でグループリーグ突破。お互い厳しい条件であり、それ以外の結果ならば伏兵のブランが3位でグループリーグ突破となります。

これまでは週2試合ペースで試合をこなして疲れが顕著だったディナモも、今回は10日以上の準備期間がありました。失態続きのDFシルデンフェルドがスタメンから外され、センターバックにはカルロスが起用。またアヤックス戦の再現とばかりFWにはバラバンではなくてタディッチを起用してきました。システムはいつもの4-2-3-1です。
GKコッホ-(右から)DFエトー、ドゥルピッチ、カルロス、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-サミール、マンジュキッチ、モドリッチ-FWタディッチ

一方のレンヌは国内リーグで6連敗と低迷中。ドレオッシ監督が解任され、17日、昨季にはパリ・サンジェルマンを率いていたラコンブが新監督に就任しました。メンバーは以下のようです(4-2-3-1)。ちなみに元浦和のエメルソンは怪我でベンチにも入っていませんでした。
GKププラン-DFファンニ、ハンソン、メンサー、ソルラン-MFシェイル、エムビア-ルロワ、パジ、ヴィルトール-FWブリアン

氷点下まで気温が下がり、凍りついたピッチで足を滑らす選手が多い中で、より高いモチベーションを持ったディナモが相手へのプレッシングを強めながら主導権を握ります。3分にはヴコイェヴィッチ、7分にはモドリッチがミドルシュートで相手ゴールを脅かすものの、ゴールは枠を捕らえられず。今季のディナモは欧州の舞台となるとゲームを支配しながら決定力の低さを露呈してきたわけですが、この日も例に漏れずひたすらチャンスを台無しにしていきます。
この試合を最後にディナモを去るのが濃厚なモドリッチは前半に高いパフォーマンスを見せれど、前線で踏ん張れないタディッチ、一対一に脆いサミール、個人プレーに走りがちなマンジュキッチのせいでチャンスをモノにできません。30分にはセットプレーからドゥルピッチが押し込むだけの場面があったものの決められず。レンヌはピッチに適応できないばかりかパスやトラップなどの基本的ミスが目立ち、ロスタイムにヴィルトールが前半唯一のチャンスとばかりシュートを放つもののGKコッホがセービング。前半45分をお互いスコアレスで終えます。

後半に入ると直ぐ、応援に駆けつけた200人ほどのバッド・ブルー・ボーイズ(BBB)から発炎筒が次々と投げ込まれて試合が中断します。ほぼ恒例となった光景でして、またしてディナモはUEFAから罰金を払うことになりました。その後もディナモの優勢は続くものの得点には結びつきません。
50分にドリブルでファンニをかわしたモドリッチが左からシュートを放ちましたが、GKププランの正面。55分にはカウンターから3対1の形を作ったものの、マンジュキッチのお粗末なパスでチャンスを潰します。
しかし、先制点はディナモに転がり込みます。57分、右サイドのエトーがサイドラインで二人を引き付けた状態でマンジュキッチへパス。そのままペナルティエリアに入ったマンジュキッチが中央へと戻すと、そこにヴコイェヴィッチが飛び込んで右足でシュートを決めます。
Skoch あと1点で38年ぶりの欧州カップ戦の年越しを実現するディナモ。しかし、レンヌも諦めずに次々と攻撃のカードを切っていきます。ディナモは65分にサミールに代えてグエラ、77分にはタディッチに代えてバラバンを投入。お互いがあと一発で決まるグロッキー状態のボクサーであるかのように、危ういディフェンスを伴ったカウンター応酬合戦になっていきます。
79分、決定的なカウンターから左サイドを切れ込むマンジュキッチ。正面にはバラバンが詰めていたものの、マンジュキッチはラストパスのタイミングが遅れ、バラバンまでボールが届かず。このチャンスを活かせなかったのが大きな痛手でした。
85分にペナルティエリアでカルロスがモレイラを倒したとしてレンヌがPKを獲得。これでディナモは終わりと思いきや、シェイルが右方向に蹴り込んだボールをGKコッホ(写真)が素晴らしいセーブを見せます。コッホはその2分後にもシェイルのミドルシュートをビッグセーブで止め、若い選手たちを鼓舞します。イヴァンコヴィッチ監督は最後のカードとしてFWショコタを投入。しかしその直後、トメールが左サイドからクロスボールを上げると、正面でエムビアがボレーシュートをゴール右上隅に放ち、これにはさすがのコッホも反応できずに1-1。このゴールがディナモの欧州での終焉を告げました。ロスタイムは5分あったとはいえ、またしてコッホが決定機をセーブした以外は見せ場がなくタイムアップを迎えました。

ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は
「プレー条件が良くなかったとはいえ、私の選手たちは相手よりも上手く適応していた。レンヌは我々の手のひらにある状態で、こちらが多くの良いチャンスを作ったのにもかかわらず、ラストパスや速いリアクションが私たちには少し欠けていた。例えば1-0の状況でマンジュキッチはバラバンにラストパスする機会があった。あれで2-0になっていれば、試合は全く違うものになっていただろう。また審判も試合を通して相手ばかり優遇していたことを言わねばならない。
しかし、我々は欧州の舞台で12試合をこなした。これはチームにとって大きな学校だったよ。スタメンに名を連ねる選手たちが何歳かを見てくれ。彼らはチームにおける大きな資本だ。
Smodric(リーグラウンドの)4試合全てで我々はクオリティを示したと思う。バーゼルやブランよりも我々の方が優れていただけに、2試合を終わって勝点6を得ていなくてはならなかったのだよ。ハンブルガーSV相手でも引分けにしなくてはならないのに試合の最後でミスをしてしまった。そしてレンヌ戦でも我々が優れていただけに勝利せねばならなかった。経験不足だと言うことはできるだろうが、今はそうは言いたくない。」
とコメントしています。
ディナモの多くの選手はノーコメントを貫く中、キャプテンのモドリッチ(写真)は
「80分間は僕たちの方が良かった。しかし、チャンスを決められないまま、またして最後にゴールを食らい崩れてしまった。ピッチは非常に硬く凍っていただけにしっかりと立つことすら難しかった。運が足りなかったかもしれないが、僕は運ばかりを引き合いに出したくはない。なぜなら、相手がノックダウンの状態だったケースが幾らでもあったからだ。集中力もしくは運の欠如かもしれないが、僕にはよく分からない。残念ながら、グループリーグを通過でなきかったということだけが記憶に残るだろう。」
と口にしています。

これで今季のディナモに対して欧州の門は閉ざされました。「あの場面で決めていれば…」「あのミスをしなければ…」と悔やむシーンは幾つも浮かんできます。もし決定力に優れたエドゥアルドが移籍せずにディナモに残っていたのならば、UEFAカップでの年越しどころかチャンピオンズリーグ本戦も夢でなかったかもしれません。
「チョルルカが残っていたら…」「ロベルト・コヴァチが獲得できていたら…」などタラレバは尽きないわけですけど、それほど今季は期待が持てるチームだったのも事実です。これでチームの至宝であるモドリッチが離れれば、来年以降にディナモが欧州で活躍するチャンスはより小さくなるかもしれません。

[最終順位]
1位…ハンブルガーSV  (勝点10)
2位…バーゼル           (勝点8)
3位…ブラン                (勝点4)
4位…ディナモ・ザグレブ(勝点2)
5位…レンヌ                (勝点2)

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2007年12月13日 (木)

ラキティッチが夜遊びのためにサスペンション、等

シャルケに所属するクロアチア代表MFイヴァン・ラキティッチ(写真)が、先週末のフランフルト戦の後、セルビアのターボフォーク(ユーゴ演歌)歌手ミーレ・キティッチのコンサートにチームメイトのムラデン・クルステイッチとジャーメイン・ジョーンズと共に朝の4時半までいたという記事が独紙ビルトに写真と共に掲載されました。チームは規律違反として水曜日のチャンピオンズリーグ・対ローゼンボルグ戦を欠場させ、また罰金を貸せました。
Srakitic 「こんなことが起こってしまって残念だ。コンサートに行った理由は陳腐なものだった。10日ほど前に友人に"フランクフルト戦が終われば誕生日パーティに駆けつける"と約束したんだよ。2-2で試合が終わり、それからパーティ会場のデュイスブルグへと向かった。しかし、ついつい長く居てしまって、誰かに写真を取られてしまったというわけさ。過ちを犯したのは分かっている。本当に悔やんでいるよ。」
と語るラキティッチはシャルケの監督やチームメイトに直ぐに謝罪。シャルケはローゼンボルグ戦に3-1と勝利したわけですが、謝罪に応えるかのようにチームメイトのラフィンハとバイラモヴィッチが試合後にラキティッチとクスタイッチのユニフォームを高く掲げています。
セルビアやボスニアを中心に歌われるターボフォーク、もしくはナロドニャークと呼ばれるユーゴ演歌は今でもクロアチアの若い層に根強い人気を誇っているものの、クロアチアでは公共放送で流されない状況にあります。2006年9月には欧州選手権予選のロシア戦直前に合宿所からバラバン、オリッチ、スルナが脱走し、代表から追放されたいわゆる「フォンタナ事件」が記憶に新しいところですが、19歳のラキティッチもターボフォークの愛好者でありました。
代表のビリッチ監督にはラキティッチ本人から謝罪の電話があったそうで、ビリッチはこの事件に関して以下のようにコメントしています。
「若さからの過ちは我々誰にでも起こるものだ。私にもあったもんさ! そこにはちょっとした運も必要だ。ある者はメディアにすっぱ抜かれ、ある者はすっぱ抜かれず…。私にとっては彼が試合に再び出ることが最重要だ。電話では彼を励まし、同じことをもうやらないよう注意したよ。」
サスペンションを解かれたラキティッチは次のブンデスリーガ、対ニュルンベルク戦に復帰予定であります(ちなみに私はこの試合を現地で観戦予定です)。

13日に行われる予定だったクロアチア・カップ準々決勝第1戦「スラヴェン・ベルーポvs.ディナモ・ザグレブ」が、近頃の雨によるピッチ不良のために来年2月に延期されることが決まりました。先週土曜日にスラヴェンに大敗した上、20日にUEFAカップの対レンヌ戦を控えるディナモにとっては好都合な決定となります。
Sbbb そのディナモですが、12日の練習にサポーターのバッド・ブルー・ボーイズ(写真)15人ほどが乱入し、選手たちを説教する場面がありました。選手を一列に並ばせ、サポーターは以下のように説教しました。
「マンジュキッチよ、スラヴェン戦が終わった後、ピッチから汚い言葉を吐きかけたが、そんなことはやっちゃいけない。お前の村ではやってもいいが、ディナモではやめてくれ。このクラブのために戦うのならば、きちんと振舞え。モドリッチよ、お前もキャプテンとして、彼らが地に足つくよう指導してくれ!」
「パーティに集まってくるようなモデルの女たちはお前たちの家族ではない。俺たちがお前たちの家族だ。全ての試合でお前たちを追っているのは俺たちだけで、試合が終わっても一時間は応援しているのだぞ。当然の振る舞いをしてくれ! そしてディナモのユニフォームのために戦ってくれ! モドリッチが自陣に戻って相手にタックルしているというのに、なんで他の選手たちはタックルもやらないのだ?」
サポーターたちはキャプテンのモドリッチとゴールキーパーのコッホを模範として持ち上げ、後の選手たちを厳しく叱り付けました。それからイヴァンコヴィッチ監督にディナモのマフラーを渡し、練習場から去っていきました。その後は通常通りに練習が続けられたわけですが、バッド・ブルー・ボーイズの不満も次第に募りつつある事件となりました。

今季前半を終えて、14ゴールで得点王となったザグレブ所属のクルノスラフ・ロヴレク(28・写真)がこの冬に国外移籍することが100%決まりました。今年夏にメディッチ会長との間でチーム残留に合意した際、冬の国外移籍を認めるという条件を盛り込んでおり、このほど改めて両者間で国外移籍を確認しまた。彼の元には韓国のクラブから正式オファーが届いていたのですが、フランスとドイツのクラブが急接近しており、数日中に話がまとまる予定です。移籍金は50万ユーロほどとされています。
Slovrek 「ここ数日で起こったことに僕も驚いているよ。もう韓国に渡る準備を全てしていて、28歳という年齢を考えると極東以外でお金を稼げることは思えなかったんだ。しかし、得点王という肩書きが一夜にして新たな可能性を僕にもたらしてくれた。僕のキャリアにおいて今ほど調子がいいと感じたことがない。また欧州のクラブで自分を証明したいというモチベーションをこれほど持っていることも今まではなかった。降格争いをしているフランスとドイツのクラブが経験あるフォワードを探していて、僕に注目してきたんだ。今週中には決まると思う。これまでの僕の苦しみがようやく報われる時がやってきたんだよ。」
将来性を期待されながら怪我に泣かされてきたロヴレクですが、古巣ザグレブに戻ってからの一年半は32ゴールの活躍。スピードがあるわけではないですが、以前よりも重心が低くなり、ポストプレー、シュート、ドリブルのいずれにも粘り強さが出てきました。
「クロアチア・リーグの若い選手たちは余りにも国外脱出して稼ぐことばかりを考えすぎている。選手として成熟することを考えるのはほんの少しだ。彼らにとって僕の例が良い道しるべになるだろう。かつての僕は大きな期待の星であり、多くの国外のクラブが欲していた。しかし頭から全ての雑音を捨ててから、ようやく本当のサッカーがプレーできるようになったのさ。だから今、全てが報われるだろうと思っている。今となってようやく自分を証明したんだ。」
とロヴレクは語っています。

欧州選手権予選が終わってからのクロアチア代表の最初の親善試合として、来年2月6日にオランダ代表と対戦することが決まりました。以前よりデンマークやチェコなどが候補に挙がっていたのですが、欧州選手権とワールドカップ予選のドローの際に両サッカー協会が接近し、話がまとまりました。試合の開催地はスプリトが濃厚です。

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2007年12月10日 (月)

クロアチア・リーグ第19節/ディナモ大敗

8日、クロアチア・リーグ第19節が行われました。この節を最後にクロアチア・リーグはウィンターブレークに入り、再開は来年の2月20日になります。

首位ディナモ・ザグレブは4位スラヴェン・ベルーポとアウェーで対戦。ディナモは先のUEFAカップ・対ハンブルガーSV戦の敗北による精神的なダメージが残る上、キャプテンで司令塔のモドリッチが足の親指の負傷で欠場。またDFドゥルピッチも太股の負傷で欠場しました。
一方、スラヴェンは今季ホームで負けなし。ただし、チーム事情はディナモ以上に深刻で、MFボシュニャク、MFポリャーク、DFラデリッチの3人が累積警告、またDFクリスティッチとDFポルドゥルガチュが怪我のため、ベンチの控えとして4人しか入れられないほどでありました(ルール上は7人までOK)。
試合開始と共にディナモが勢い良く仕掛けていきますが、心身両方の疲労もあってか次第に形勢はスラヴェンに傾いていきます。そして、ディナモの守備崩壊はいきなり訪れました。
まずは15分、中央でMFソピッチとMFポサヴェツが組み立て、最後は左サイドからDFチャバルのパスがペナルティエリア内のMFデリッチに通ると、デリッチはドリブルでDFカルロスとMFポクリヴァチュをかわし、近距離からシュートを叩き込んでスラヴェンが先制に成功します。
Svrucina その3分後には右サイドからMFユリッチがMFヤヤロにパスを通すと、ヤヤロはペナルティエリアでDFシルデンフェルドと相対しながら、最後は股間を抜いてのシュートをゴール左隅に決め、2-0とリードを広げます。デリッチ、ヤヤロの二人ともスラヴェンのユースで育った19歳のプレイヤー。スラヴェンのユルチッチ監督は若手起用に積極的な人物であり、二人は期待に応えました。
23分にはディナモのDFエトーがFWヴルチーナ(写真)を背後から叩いて倒してしまったためにレッドカード。数的優位にも立ったスラヴェンはヴルチーナがそのまま25mの直接FKを突き刺してしまいます。ちなみにヴルチーナ(23歳)もスラヴェンのユース出身で、18歳でトップデビューを果たしたのちコンスタントに出場している選手です。
ディナモは42分、MFヴコイェヴィッチが中央FKから左サイドのFWバラバンにボールを通し、バラバンの折り返しをカルロスが押し込んで1-3としますが、前半終了間際にお粗末なディフェンスを露呈してしまいます。スラヴェンのMFソピッチがドリブルにシルデンフェルドがつきましたが、あっさりとかわされシュート。GKコッホが一度は止めますが、弾かれたボールをシルデンフェルドがクリアしようとするものの、触れたボールが自陣ゴールの方へ。ゴールライン上でカルロスがクリアしますが、そのクリアボールを拾ったヤヤロがあっさりとゴールを決めて1-4。GKコッホはピッチで怒り狂い、「うちの若い選手たちは年上の選手に対してリスペクトがない」と試合後に嘆くほどでした。
モドリッチがいないディナモはゲームのリズムを作ることができず、後半もスラヴェンに押されたままに。64分、ソピッチが左のデリッチに展開すると、デリッチは中央に切れ込みながら最後はディフェンスの背後に走り込んだヴルチーナにラストパス。ヴルチーナはゴール右下隅にシュートを決めて5点目。ディナモが一試合で5失点を喫するのはクロアチア・リーグ始まって以来です。
83分に途中交替のDFブリャトが直接FKを決めて2-5とするものの、またして絶望的な試合をやらかしてしまいました。ディナモは2位リエカに勝点12の差をつけて「秋の王者」になったものの、ディフェンス再構築がウィンターブレーク中の急務となるでしょう。ちなみにスラヴェンとディナモは13日にクロアチア・カップ準々決勝第1戦で再び対戦します。

3位ハイドゥク・スプリトは10位ヴァルテクス・ヴァラジディンとアウェーで対戦しました。ヴァルテクスは開幕8連敗のどん底を味わったのち、第9節にベセク新監督のもとでディナモに勝利。それから2連敗したものの、第12~18節まで4勝3分とチームも上昇してきています。ハイドゥクはエースのFWカリニッチがまたして負傷で欠場。ルカビナとバルトゥロヴィッチも負傷のため、17歳のFWチョップを初めて先発出場させました。また司令塔のチェルナトが累積警告、MFアンドリッチが怪我、MFダムヤノヴィッチも下痢のため欠場しています。
主力選手がこれだけ欠けているとはいえ、ハイドゥクはゲーム開始からエンジンが掛かった状態に。いきなりFWヴェルパコヴスキスがゴールを決めるものの、副審の怪しいオフサイドの判定で取り消されます。しかし6分、ヴェルバコヴスキスが右サイドをドリブルで切り崩すと、最後はファーサイドに走り込んだMFリニッチにラストパスを送り、これを押し込んでハイドゥクが先制します。
Shrgovic 21分にはエリア内へ突破するヴェルパゴスキスをDFルチッチが倒してしまってPK。鳴り物入りでディナモ・キエフから移籍したラトビア代表の彼もようやくチームにフィットしてきました。DFフルゴヴィッチ(写真)が緩いボールを中央へと蹴り込んで2-0とします。
ヴァルテクスは精神的支柱の司令塔ムムレクを累積警告で欠いたのが大きく、38分まではシュートすら打てない状態。45分にはフルゴヴィッチが得意のFKを低い弾道にて叩き込み、3-0と更にリードを広げます。
後半はハイドゥクがスローペースになった反面、ヴァルテクスが攻撃を仕掛けるものの、62分にルチッチがPKで1点決めるのが精一杯。3-1でハイドゥクの勝利。得失点差でスラヴェン・ベルーポに順位を抜かれたとはいえ、ここ3試合はリーグ再開後に期待を持たせる戦いをしています。

2位リエカはここ2節もたついたとはいえ、FWヂャロヴィッチの久しぶりのゴールと、ジョーカーとしていい働きをするMFシュトロクのゴールでシベニクに2-0の勝利。
Skruno また前節にディナモに3-6と大敗したザグレブは、5位ザダールをホームに迎えて7-2の圧勝。この試合を最後に古巣ザグレブを離れ、国外へと移籍が濃厚なFWクルノスラフ・ロヴレクがキャリア初のハットトリックを達成。14得点で得点王レースのトップにも立ちました。ゴールの瞬間にサポーターの「ビエリ・アンジェリ」("白い天使"の意味)からは「クルーノ、ありがとう」の横断幕(写真)が掲げられ、「クルーノ、オスタニ(残れ)」のコールが繰り返されました。

今節は6試合で33ゴール、一試合平均5.5ゴールと、クロアチア・リーグ史上最高の数字となりました。全試合の結果はこちら。

Varteks Varazdin - Hajduk 1:3
0:1  6' Linic
0:2 21' Hrgovic (PK)
0:3 45' Hrgovic
1:3 62' Lucic (PK)

Zagreb - Zadar 7:2
1:0 12' Brkljaca
2:0 36' Cutura
2:1 48' Tomasov
3:1 55' Pejic
4:1 68' Lovrek
5:1 89' Lovrek
5:2 81' Parmakovic
6:2 83' Kartelo
7:2 85' Lovrek

Medimurje - Inter Zapresic 2:3
1:0 14' Piskor
2:0 16' Eliomar
2:1 43' Grgurovic
2:2 67' Gulic (PK)
2:3 87' Stefulj (OG)

Rijeka - Sibenik 2:0
1:0 17' Dalovic
2:0 85' Strok

Osijek - Cibalia Vinkovci 5:1
1:0  2' Niksic
2:0 23' Jukic
2:1 36' Husic
3:1 47' Niksic
4:1 56' Hrncevic
5:1 78' Jukic

Slaven Belupo - Dinamo Zagreb 5:2
1:0 15' Delic
2:0 18' Jajalo
3:0 24' Vrucina
3:1 43' Carlos
4:1 45' Jajalo
5:1 64' Vrucina
5:2 83' Buljat

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点49)、2位…リエカ(37)、3位…スラヴェン・ベルーポ(33)、4位…ハイドゥク・スプリト(33)、5位…オシエク(25)、6位…ザダール(25)、7位…チバリア・ヴィンコヴチ(23)、8位…ザグレブ(22)、9位…インテル・ザプレシッチ(21)、10位…シベニク(20)、11位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(18)、12位…メヂムリエ(11)

【得点】
14ゴール…ロヴレク(ザグレブ)
13ゴール…カリニッチ(ハイドゥク)、ヂャロヴィッチ(リエカ)
11ゴール…テルケシュ(ザダール)
10ゴール…モドリッチ(ディナモ)
9ゴール…マンジュキッチ(ディナモ)
8ゴール…ニクシッチ(オシエク)

ディナモはボーフムに所属するクロアチアU-21代表MFイヴォ・イリチェヴィッチ(21)を獲得するため、スポーツ・ディレクターのゾラン・マミッチがドイツに渡って交渉したものの(ちなみにマミッチは元ボーフムの選手)、要求した移籍金が高いために成立しませんでした。
「まるでモドリッチを売却するかのように対応された。余りにも高すぎる金銭を要求したために、現時点では如何なる合意にも至りそうにない。」
Smikulic とマミッチは嘆いています。またポスト・モドリッチを探すべくマミッチはブラジルにも渡っており、バスコ・ダ・ガマのMFモライス(23)にもオファーを出しています。移籍金は600万ユーロと言われており、ディナモとバスコの間では合意に達したものの、選手と代理人の両者とはまだ合意に達していない状況です。
またディナモはベルギーのヘンクに所属するトミスラフ・ミクリッチ(25・写真左)の移籍をまとめました。ミクリッチはヘンクとの契約が今季いっぱいで切れるのですが、ディナモが30万~40万ユーロの移籍金をヘンクに払うことでこの冬に移籍。ミクリッチとは20万ユーロの年俸で3年契約を結ぶ予定です。ミクリッチはオシエクのユースで育ったストッパーと左サイドバックを専門とするディフェンダーで、2005年にオシエクからヘンクへと移籍。ヘンクでもレギュラーとしてプレーしていました。

2006年のワールドカップ・ドイツ大会でクロアチア代表を指揮したズラトコ・クラニチャール(写真)が、このほどアラブ首長国連邦のアル・シャーブの監督を解任されたことが明らかになりました。
Cico_1 今年6月に1年+1年オプションで契約したクラニチャールは、アル・シャーブを5試合指揮して2勝2分1敗、国内リーグ4位につけ、国内カップでも準々決勝に導いていたものの、選手起用面を巡ってオーナーと対立していました。
「たった一つの理由でクラブ側と物別れになってしまった。先日、規律面の悪さと反プロフェショッナルな行いから二人の選手を罰したのだが、アル・シャーブのフロントは彼らを許してチームに戻すことを望んだ。私はそれをやらなかったのだよ。その後、監督の仕事を続ける可能性がもうなくなってしまった。」
とクラニチャールはアラブ諸国ならではの解任理由を語っています。違約金でクラブは50万ドルほどクラニチャールに払うとされており、今月15日には自宅のあるザグレブへと戻って、新たな仕事を探すことになりそうです。これまでワールドカップや欧州選手権にクロアチア代表を指揮した監督は、代表監督の座を離れたのちは幾分と苦労しているのがが現実です。これまでの三監督の例を並べてみました。
○ミロスラフ・ブラジェヴィッチ(1994~2000年在任。1996年欧州選手権、1998年ワールドカップ)…イラン代表、NKオシエク、ディナモ、ムラ(スロベニア)、ヴァルテクス、ハイドゥク、ザマザ(スイス)と監督業を転々としたのち、2006年からザグレブの監督。
○ミルコ・ヨジッチ(2000~2002年在任、2002年ワールドカップ)…長くに渡って表舞台に出なかったが、2006年以来、ディナモ・ユース校長に就任。
○オットー・バリッチ(2002~2004年在任、2004年欧州選手権)…2004年11月にディナモのスポーツ・ディレクターに就任するも、成績不振のため一ヶ月間で辞めたのち、2006年よりアルバニア代表監督。ユーロ予選終了後、新たな契約延長のオファーを断って、ディナモのスカウティング・アドバイザーに就任予定。

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2007年12月 7日 (金)

UEFAカップ/ディナモ、HSV相手に力尽きる

12月5日、UEFAカップのリーグラウンド第4節が行われました。
Van_der_vaart_i_carlosバーゼルに引分け、ブランにまさかの敗北と、最悪のスタートを切ったディナモ・ザグレブはグループ最強のハンブルガーSVとホームのマクシミール・スタディオンで対戦しました。これまでの揮わない結果と底冷えもあって観客は2万人に留まりました。

ディナモ・ザグレブは前節のブラン戦でDFシルデンフェルドがレッドカード。彼の穴をブラジル人のカルロスが埋め、システムはいつもの4-2-3-1で挑みました。
GKコッホ-DF(右から)エトー、ドゥルピッチ、カルロス、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-サミール、マンジュキッチ、モドリッチ-FWバラバン

一方のハンブルガーSVは残り2試合で勝点1を取ればグループリーグ突破。それでもエースのMFファン・デル・ファールト、そして元ディナモのFWオリッチを起用。ローテーションをしているとはいえ、各国の代表選手を揃えてきました(システムは4-2-3-1)。
GKロスト-ボアテング、ラインハルト、マタイセン、アトゥバ-MFコンパニ、デ・ヨング-カステーレン、ファン・デル・ファールト、ヤロリム-FWオリッチ

Van_der_vaart 個人能力の高さと組織力が融合したハンブルガーを相手にしては、これまでのようにディナモがゲームをコントロールすることはできません。爆発的なスプリント能力で攻守両面でかき回すオリッチは敵にすると非常に嫌な存在であり、同時に欧州屈指のセカンドトップであるファン・デル・ファールト(写真)も常にケアせねばなりません。またディフェンスも手堅く、ディナモのプレーメーカー、モドリッチがボールを持ったところでも素早く寄せられてしまいます。ディナモは引分けも視野に入れていたとはいえ、普段より守備的なプレーを強いられました。
試合の序盤はディナモが中盤でボールをあっさりと失うことで、ハンブルガーに攻撃を畳み掛けられる場面が見られます。最初のチャンスは18分、ハンブルガーのヤロリムが左サイドでアトゥバのパスを受けると、ペナルティエリア外から右足のミドルシュート。ドライブが掛かった弾道はクロスバーを叩き、ディナモは難を逃れます。23分にはボアテングのアーリークロスにオリッチがヘディングシュートを狙いますが、これはGKコッホがクリアします。
Modric チャンスを見出せないディナモでしたが、25分辺りから次第にモドリッチ(写真)を中心にボールが回るようになります。28分、左サイドからモドリッチが中央でフリーのヴコイェヴィッチにパスを送ると、ヴコイェヴィッチは得意のミドルシュートを放ちますが、ボールはポストの左に。1分後にもモドリッチがヒールでお膳立てしたところにポクリヴァチュがミドルシュートを狙ったものの、GKロストの正面を突いてしまいます。31分にはモドリッチの左FKがいい角度でゴール前に入りますが、バラバンに届く前にアドゥバがクリアしてしまいました。その1分後にはエトーが右サイドからシュートを放つものの、これもポストを逸れてしまいます。
ハンブルガーは38分にコンパニが中央からグラウンダーのミドルシュートを放ちますが、これはGKコッホが好反応でゴールを守ります。42分にはファン・デル・ファールトの左CKからオリッチがヘディングシュートを狙ったものの、これもGKコッホがキャッチ。
前半終了間際、ディナモは正面20mの位置で直接FKを得るものの、バラバンのグラウンダーのシュートは脅かすことなくGKロストにキャッチされました。

後半は前半と同じ戦いが続きます。ディナモは攻めに向かうものの、引分けでも望みがあることが頭にあるせいか無理なリスクを冒しません。そのような戦いではハンブルガーのディフェンスを打ち破るのは容易ではありませんでした。
Cale ハンブルガーは60分、ファン・デル・ファールトの鋭い右FKがGKコッホがセーブされ、その1分後にもファン・デル・ファールトの左FKからマタイセンが放ったヘディングシュートは左ポストを叩きます。
ディナモはバラバンに代えてタディッチを投入し、スピードアップを図りましたが、ハンブルガーの堅い守備を前に成す術はありません。それでも69分、マンジュキッチからペナルティエリアへと侵入するモドリッチにパスが通るものの、走りながらのシュートは力がなく、GKロストの正面を突いてしまいます。75分にはタディッチがバイタルエリアで反転してシュートを放つものの、シュートはわずかに左ポストを逸れてしまいます。76分、"攻撃においてモドリッチとマンジュキッチのスペースを広げるため"(イヴァンコヴィッチ監督談)、サミールに代えて守備的MFのヴルドリャクを投入。しかし、逆に相手にスペースを広げてしまい、カウンターで脅かされる場面が増えてきます。
欧州の舞台では常に試合終了間際に力尽きるディナモでありますが、この試合でも同じ光景が繰り返されてしまいました。87分、チャレ(写真上)が無駄なファウルでペナルティエリア左でFKを与えると、ファン・デル・ファールトの左足から繰り出されたボールは弧を描いてゴール前に。ぽっかり空いた中央でデ・ヨングが頭から飛び込んでゴール。集中力が切れたというには、立ち位置からしてお粗末なディフェンスでした。
Penar_hsvaイヴァンコヴィッチ監督は勝利を求めて、ポクリヴァチュに代えてFWショコタを投入。ロスタイム3分間に望みを託しますが、更にお粗末なプレーをチャレが犯します。ハンブルガーのデメルが左サイドをドリブルし、チャレがタックルに一度空振りに終わると、ペナルティエリアに入ったDFデメルに対してチャレが再びタックル。デメルを倒してしまってPKを与えてしまいます。ディナモは若い選手が多くて経験不足は仕方ないにしても、決勝トーナメント進出に得失点差が関連してくるだけに、全くもって有り得ないタックルでした(概して、チャレはサッカー脳が低いプレイヤーでありますが…)。PKを途中交替のMFトロコウスキに決められて0-2。そしてタイムアップ。失望感どころか絶望感が残る試合となってしまいした。

試合後、ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は暗い表情で以下のように語りました。
「この試合から多くを期待していただけに失望は理解できる。ハンブルガーの実力は知っていたし、彼らはザグレブでもその実力を見せつけた。けれども我々は敗北に値しなかったと思う。多くの時間帯では互角に戦ったし、前半の終盤は我々の方が良かった。バーゼル戦やブラン戦ほどチャンスがないことは分かっていたし、一つのチャンス、一つのセットプレーで決めなければならない試合だったのだよ。しかし、上手くはいかず、最後には集中力の欠如で敗れてしまった。
グループリーグを勝ち抜けるチャンスがある以上は諦めることはしない。レンヌで奇跡を起こしに行くのだよ。勝利を求めて戦うし、必要な2ゴール差で勝利できるようトライするつもりだ。」
ハンブルガーのスティーブンス監督は
「ディナモのような強いチーム相手に戦うのは非常に難しかった。だから我々はこの勝利に満足しているよ。我々が国際レベルで戦えることを証明した。次のバーゼル戦はプレッシャーがないことから、サポーターのために試合を楽しもうと思う。
ディナモは自分の可能性をかけて戦うと予想していたし、実際そのようにプレーしてきた。こちらがしっかりと組織立てば、彼らがディフェンスを破るのが難しいと分かっていた。ディナモに勝利が必要なのは分かっていただけに、我々は自分のチャンスを待っていた。幸運にもそのチャンスがやってきた、ということだ。」
とコメント。またこれがディナモのユニフォームを着て最後のマクシミールの試合と予想されるモドリッチは
「本当に失望している。僕たちが試合に負けることに値しなかったと思うだけに……。しかし、負けてしまったんだ。セットプレーで失点するまではポジティブな結果だったのに、いつも同じことが起こってしまう。ハンブルガーが特別なチャンスを作れなかったのにね。まだレンヌ戦が残っているけど、2-0で勝利するのは難しいだろう。けれども、僕たちはアヤックス戦を再現したい。あの時だって誰もが僕たちが終わったと考えていた。決してどうなるかは分からないんだ。チャンスがある限りは諦める必要はない。」
Olic_bjezi_od_etta84分にピッチを去る際には拍手で送られたオリッチ(写真)は
「ディナモはセットプレーに対して非常に弱かった。相手選手と離れて立っていたしね。ファン・デル・ファールトは素晴らしいクロスボールがあるし、チームには跳躍に優れた選手が何人もいる。その一つのセットプレーでボールがネットに収まったということだ。僕は嬉しいけど、ディナモには気の毒だよ。ハンブルガーのようなチーム相手に勝利を期待するのは難しかったとはいえね。今日の僕たちは高いリズムでプレーしなかったけれども問題なく勝利できた。ディナモはバーゼル戦とブラン戦で自ら勝ち抜けるチャンスを失ったんだよ。」
とコメントしています。

同日に行われたバーゼルvs.ブラン戦はバーゼルが1-0で勝利し、バーゼルも決勝トーナメント進出を決めました。残り3チームとも決勝トーナメント進出の可能性が残っているとはいえ、ディナモにとってはかなり厳しい条件です。ちなみに勝ち点が並んだ場合は直接対決の結果は加味されず、①得失点差②ゴール数③アウェーゴール数という優先順で順位が決められます。最終節はレンヌとのアウェーマッチですが、ディナモが3位に入るためには2点差以上の勝利が必要。レンヌにも3位の可能性があり、ディナモ相手に3点以上の勝利が必要となります。それ以外の結果ならば、既に4試合を終えているブランが3位に入ることになります。試合は12月20日に予定されています。

1位…ハンブルガーSV(勝点9/3試合)
2位…バーゼル(勝点7/3試合)
3位…ブラン(勝点4/4試合/得点:失点 3:4/アウェーゴール 1)
4位…ディナモ・ザグレブ(勝点1/3試合/得点:失点 1:4/アウェーゴール 1)
5位…レンヌ(勝点1/3試合/得点:失点 1:5/アウェーゴール 0)

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2007年12月 5日 (水)

クロアチア・リーグ第18節

12月1日・2日にクロアチア・リーグ第18節が行われました。

首位ディナモ・ザグレブはNKザグレブと本拠地マクシミールでダービーマッチを戦いました。UEFAカップにおける得点力不足の鬱憤を晴らすかのようなゴールショーとなります。
開始4分、右サイドでMFモドリッチのパスを受けたFWマンジュキッチがペナルティエリア外からグラウンダーのミドルシュートを決めて先制すると、23分、ディフェンス陣をエリア中央で引き付けたモドリッチから左を走り抜けるFWバラバンにラストパスが送られ、バラバンがこれを決めて2-0。34分にはモドリッチ本人が直接FKを放ち、ザグレブの選手の壁に当たってゴールに吸い込まれ、3-0とリードします。
Svrdoljak 後半に入ってもディナモの勢いは止まらず、48分、ボランチで先発出場したヴルドリャク(写真右)がマーカーをフェイントでかわし、古巣相手にミドルシュートを突き刺して4-0。58分には左サイドでマンジュキッチからボールをもらった途中交替のFWタディッチ(写真左)が中央へと抜け出してシュートを放ち、5-0。更にその5分後にはDFブリャトからの縦パスに素早く反応したタディッチが決めて6-0と大量リードします。
しかし、これで集中力が切れてしまったディナモはザグレブの反逆を食らいます。70分にFWロヴレクがGKコッホの左脇で沈むミドルシュートをゴール隅に沈めると、その2分後にはロヴレクがGKコッホの位置を見極めてのループシュートを決めて6-2。89分には左サイドからMFムイジャがシュートを叩き込んで6-3。今季のディフェンスの不安定さは常に批判されているとはいえ、ハンブルガーSV戦を前にしての後味の悪い試合となりました。

4位ハイドゥク・スプリトはホームで3位スラヴェン・ベルーポと対戦。ヴァトレニ世代の監督対決(ヤルニvs.ユルチッチ)となったカードでテレビ放映もされたわけですが、熱しやすく覚めやすい土地柄もあってか、ハイドゥクの本拠地ポリュウド・スタディオンの観客は1500人止まりでした。その代わり、現在リーグ得点王のFWニコラ・カリニッチ(写真)に注目するシャルケ、フェイエノールト、AZアルクマールなどのスカウトが訪れています。
Skalinic クロアチア・リーグでも屈指の中盤を誇るベルーポに対し、ハイドゥクは中盤を省力したサッカーで前線のカリニッチとヴェルパコヴスキスにボールを放り込みがちになります。そんな中、最初のハイドゥクのチャンスは3分、カリニッチが35mのミドルシュートを狙いますが、205cmのGKイヴェシャが指先でクリア。13分にはMFアンドリッチが中央突破してMFルビールにボールを繋ぎ、それからワンタッチでゴール前へと走り抜けるカリニッチへ。しかし、これもGKイヴェシャの早い反応でシュートを逃れます。ベルーポは33分、売り出し中のU-21代表MFヤヤロが30mのミドルシュートを放ちますが、これはGKバリッチがセーブ。
後半に入って57分、前線へとヘディングで押し出されたボールをもらったカリニッチが一直線でペナルティエリアに。そこで背後から追ったDFクリスティッチが倒してしまいPKの判定。カリニッチ自ら、右にきちっと決めてハイドゥクが先制します。カリニッチはこれでリーグ出場13試合で13ゴールを挙げたことになります(カップ戦やU-21代表も含めれば22ゴール目)。
反撃を試みたベルーポは67分、右サイドのFWヴルチーナから中央のFWシェーヒッチに理想的なクロスが通るものの、シュートに失敗。ハイドゥクも終了間際、DFラデリッチからボールを奪ったFWチョップがGKと一対一となるものの、シュートはポストを叩いてしまいます。試合はそのまま1-0でハイドゥクが終了。ベルーポを抜いて3位に浮上しています。

全試合の結果はこちら。

Sibenik - Cibalia Vinkovci 2:0
1:0 50' Roglic
2:0 53' Zec

Zadar - Medimurje 4:0
1:0 27' Terkes
2:0 32' Zupan
3:0 36' Terkes
4:0 89' Terkes

Inter Zapresic - Osijek 1:1
0:1 78' Niksic
1:1 90' Verhas

Rijeka - Varteks Varazdin 1:1
0:1 46' Smrekar
1:1 69' Strok

Hajduk Split - Slaven Belupo 1:0
1:0 57' Kalinic (PK)

Dinamo Zagreb - Zagreb 6:3
1:0  4' Mandzukic
2:0 23' Balaban
3:0 34' Modric
4:0 48' Vrdoljak
5:0 58' Tadic
6:0 63' Tadic
6:1 70' Lovrek
6:2 72' Lovrek
6:3 89' Mujdza

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点49)、2位…リエカ(34)、3位…ハイドゥク・スプリト(30)、4位…スラヴェン・ベルーポ(30)、5位…ザダール(25)、6位…チバリア・ヴィンコヴチ(23)、7位…オシエク(22)、8位…シベニク(20)、8位…ザグレブ(19)、10位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(18)、11位…インテル・ザプレシッチ(18)、12位…メヂムリエ(11)

【得点】
13ゴール…カリニッチ(ハイドゥク)
12ゴール…ヂャロヴィッチ(リエカ)
11ゴール…ロヴレク(ザグレブ)、テルケシュ(ザダール)、モドリッチ(ディナモ)
9ゴール…マンジュキッチ(ディナモ)

【アシスト】
7アシスト…ムムレク(ヴァルテクス)、マンジュキッチ(ディナモ)
6アシスト…モドリッチ(ディナモ)、ブーレ(リエカ)、ツェルナト(ハイドゥク)
5アシスト…ジュパン(ザダール)、シャルビーニ(リエカ)、マルチッチ(チバリア)

3日、半年間サッカーから離れていたDF/MFイゴール・ビシュチャン(29)が古巣のディナモ・ザグレブと3年半の契約を結びました。リバプールに移籍した2000年以来のディナモ復帰となります。
「7年を経てディナモに戻れることは嬉しいよ。歓迎の言葉を述べてくれた全員に感謝しているし、僕はそれにプレーで応えなければならないと思う。ディナモが引き続きクロアチア国内のサッカーを支配し、ヨーロッパの大会で他と競合するチームとなるようサポートするつもりだ。とはいえ、現時点でもディナモはヨーロッパレベルのクオリティを持っていると考えているよ。」
とコメントしています。また一時、サッカーを引退したと報じられたことに関しては
「いや、それは真実ではない。僕はメディアに口を余り開かなかったから、引退を確認することはできなかったはずだ。今はサッカー選手にとって脂の乗った年代にあるわけだし。これまで身体に問題を抱えたことがないし、酷い怪我で苦しんだこともないのだから。」
とコメントしています。ディナモの補強はビシュチャンだけに留まらず、ヘンクのDFトミスラフ・ミクリッチとボーフムのMFイヴォ・イリチェヴィッチにも触手を伸ばすと言われています。

スラヴェン・ベルーポに所属するDFイヴァン・ラデリッチ(27・写真中央)が、この冬にブンデスリーガ一部のエネルギー・コットブスへ移籍することがコットブスの公式サイトで明らかになりました。契約期間は2011年まで、背番号は28です。コットブスを指揮するスロベニア人監督ボヤン・プラシュニカールは
Snikolo 「長い間、イヴァンのプレーを追ってきただけに、彼のことはよく分かっている。まさしく彼は私たちが求めてきた選手だ。ヘディングの上手い力強いディフェンダー。ここ最近も何度に渡って彼を見たが、現在の働きぶりに我々は熱狂したよ。」
とコメントしています。ラデリッチはハイドゥクやシベニク、インテル・ザプレシッチでプレーし、2004年にはセレッソ大阪に在籍。再びインテルとハイドゥクを経て、2006年からスラヴェン・ベルーポでプレーしていました。フアド・ムズロヴィッチ監督(彼も元セレッソ)がボスニア代表を指揮するようになってからは、クロアチア出身とはいえ、ボスニア代表にもピックアップされています。またコットブスにはDFマリオ・ツヴィタノヴィッチ、DFクリスティヤン・イプシャ、GKトミスラフ・ピプリッツァ、MFスティーヴェン・リヴィッチの4人のクロアチア人が在籍しています。

Spamic リエカの左サイドバックでU-21代表でもレギュラーを務めるマヌエル・パミッチ(21・写真)に、オーストリアのレッドブル・ザルツブルクがオファーを出すといわれています。パワーある突破力が持ち味のパミッチは今季にブレイク。ザルツブルクは三都主アレサンドロを年内で手放すため、左サイドの控えが手薄になっています。ザルツブルク以外にもリヨンが関心を示していると言われ、2009年まで契約を残すリエカは3年間に契約を延長して引き留めを図ろうとしています。

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2007年12月 3日 (月)

クロアチアは理想のグループに

12月2日、スイスのルツェルンで欧州選手権本大会の抽選会が行われ、クロアチアはグループBでドイツ、オーストリア、ポーランドと対戦することになりました。理想的なグループに入ったこと、またクロアチア本国と近い都市で試合が行われることから、歓迎すべきドローとなりました。

抽選会場にいたスラヴェン・ビリッチ代表監督は
「グループの全ての相手をリスペクトしているが、誰に対しても怯えることはない。我々は良いチームを持っているし、己の可能性への自信に満ち溢れている。自らのステータスを証明してきたのだからね。グループには満足している。なぜならもっと悪いグループになることも現実に起きたのだから。開催国相手の第一戦(オーストリア戦)は非常に難しいだろうが、私はオプティミストだ。チームの雰囲気もいいし、どのヨーロッパ代表でも勝つことができるだろう。」
とコメント。その一方で警戒するコメントも残しています。
「どのグループにおいても楽なことがあり、難しいことがある。今、我々のグループがなぜ難しいか20の理由を言うことだってできるし、グループCがなぜ楽なグループかという20の理由だって言うことができるのだよ。我々のポットが引かれる際は、グループCに入ってくれとさえ望んだほどだ。」

日程は以下のようになっています。
6月8日  オーストリア戦(ウィーン/18時キックオフ)
6月12日 ドイツ戦   (クラーゲンフルト/18時キックオフ)
6月16日 ポーランド戦 (クラーゲンフルト/20時45分キックオフ)

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2007年11月30日 (金)

ディナモ、ブランに惜敗/UEFAカップ

29日、UEFAカップのリーグラウンド第3節が行われました。
初戦となる第2節バーゼル戦(ホーム)を優位に進めながら、数あるチャンスをモノにできず引分けに終わったディナモ・ザグレブにとって、このアウェーのブラン戦は落とせない試合。グループでも最弱と考えられる相手だけに勝点を計算しなくてはなりません。試合はブランの本拠地があるノルウェー第二の都市ベルゲンにて行われました。

ディナモ・ザグレブはベストメンバーで構成。ワントップには怪我から明けたバラバンが起用されました。システムはいつもの4-2-3-1です。
GKコッホ-DF(右から)エトー、ドゥルピッチ、シルデンフェルド、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-サミール、マンジュキッチ、モドリッチ-FWバラバン

相手となるブランは創立1908年という古い歴史を持つクラブ。長くローゼンボリの陰に隠れていましたが、今季はUEFAカップ一回戦でブルージュを下し、また44年ぶりにリーグ優勝を果たしました。初戦のバーゼル戦を0-1、続くレンヌ戦は終盤に追いつかれて1-1。北欧にありがちな長身選手の多いチームで、スタメンの平均身長は185cmです(システムは4-4-2)。
SKブラン:
GKオプダル-DFダール、ビャルナソン、ハンストヴェイト、コラレス-MFフセクレップ、ソリ、バッケ、ムーン-FWカラダシュ、ヘルスタット

Sbran ここ数日のベルゲンは雪ではなく雨が続き、ディナモとしてはピッチ不良が心配されていたものの、二日間ピッチに雨よけのシートを敷いてくれたことで、まずますのピッチで試合が行われました。
選手個々の出足が早く、足元の技術がより正確なディナモが前半をコントロールします。ブランはゴール前をゾーンディフェンスで固めて、足の速いFWヘルスタットを活かしたカウンターに活路を見出します。
ディナモの最初のチャンスは11分、右からサミールから浮き球のパスがペナルティエリアのマンジュキッチに通り、胸トラップからシュートを放ちますが、ボールは左ポストを逸れていきます。その1分後にはモドリッチから右のマンジュキッチに展開、マンジキュッチはドリブルからシュートするもGKオプダルの正面。17分、ヴコイェヴィッチのミドルシュートは枠を捕らえたものの、GKオプダルの好セーブによって防がれます。
守勢に回ったブランでしたが、18分からインターセプトからチャンスを作り、右からヘルスタットがシュート。これはGKコッホが足で止めると、こぼれ球から放ったフセクレップのシュートはコッホの脇を抜けますが、背後にいたエトーがクリアします。
ピンチを迎えたとはいえ、その後もディナモが完全にゲームを支配。ブランは動きの鋭いモドリッチとサミールを捕まえられず、ボールを奪ったところでもアグレッシブなディナモ・ディフェンスにあっさりとボールを奪われ返されます。
26分にはモドリッチがエリア内左でマーカーを外して、右のアウトサイドキックで完璧なセンタリングを入れたものの、ゴール前にいたバラバン、マンジュキッチ、サミールのいずれも反応できません。
ブランは31分、右SBのダールがロングボールが前線に送るとヘルスタットがシルデンフェルトを追い抜いてGKコッホと一対一に。これにはコッホが上手く飛び出してシュートをセーブします。
Ssifo_2ディナモの最大のチャンスは33分、モドリッチがセンターライン手前でボールをもらうと、相手のタックルをかわしてドリブルでゴール前へ。コースを見極めながら右足でシュートを放ちますが、ボールは右ポストに叩かれてしまいます。その1分後にはマンジュキッチが左からシュートを放ったものの、これにもGKオプダルが好セーブ。バーゼル戦に続き、呪われたかのような決定力不足に嘆きます。
そして待っていたのは、欧州におけるディナモならではのストーリーでした。45分、ムーンからの縦パスがディナモの両センターバックに挟まれたヘルスタットに通ると、ヘルスタットはそのまま二人を振り切ってゴール方向へ一直線。追っかてきたシルデンフェルド(写真)がペナルティエリアでヘルスタットを背後から倒してしまって一発レッド。最悪な時間帯でした。PKもビョルンソンに決められて0-1。ディナモは良い試合運びをしながら、得点力不足とディフェンスのミスでまたして劣勢に立たされてしまいました。

イヴァンコヴィッチ監督は後半頭からサミールを下げ、カルロスをセンターバックに入れて体制を整えます。一人少ないながらもゲームをコントロールしようとするディナモ。49分にその見返りがやってきます。左CKをモドリッチが蹴り込むと、中央からヴコイェヴィッチが飛び込んで同点のヘディングシュート。ゲームは振り出しに戻し、引分けをよしとしないディナモは果敢に逆転を狙いにいきます。
しかし、左膝に故障を抱えるモドリッチは堅いピッチのせいで運動量が落ちていき、他の選手も次第に疲れが見えてきます。60分にはバラバンに代えて若いタディッチを投入しますが、ここは経験のあるヴグリネツかショコタ(彼はベンチからも外されましたが)を選択、もしくは、あくまで勝点1狙いで守備的に運ぶべきでありました。リスクを背負いながらディフェンスはよく持ちこたえていたものの、72分、フセクレップの右クロスにファーポストからカラダシュがヘディングシュート。GKコッホが一度はセーブしますが、こぼれ球を元リーズのバッケに押し込まれ、ブランに1-2と突き放されます。
最後の力を振り絞って点を奪いにいったディナモでしたが、86分にパス交換からタディッチがエリア内でシュートを狙いにいくもディフェンダー二人に挟まれて打ち切れず、その1分後にはモドリッチの右CKにタディッチがフリーでヘディングするも枠を外してしまいました。試合はそのまま1-2で終了。グループリーグ突破のために必要な勝点を北欧の地で全て落としてしまいました。

試合後、ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は
「前半は素晴らしいプレーをし、ゲームを支配しながらチャンスを作ってきたのにもかかわらず、ゴールを奪うことができなかった。ゴールを決めるための練習をいつもやっているのだかね。欧州カップでは決定力をもっと高めなければならないのだよ。失敗ばかりしていては、グループリーグを通過することはできないんだ。
このような試合はもっと起こるだろう。しかし、相手にはマークしづらい力強さをもった二人のフォワード(ヘルスタット、カルダシュ)がいたことを君たちは忘れてはならない。とはいえ、まだ全ては手中にある。最終節のレンヌ戦まで望みが残っていると考えたいものだ。ハンブルガーSVに勝利を狙いに行くことで、己の欧州カップの生き残りを掛けるつもりだ。」
とコメント。またブランのミエルデ監督は
「前半の終了間際が試合の分かれ目だった。理想的なタイミングでリードし、数的優位に立てた。とりわけこの勝利には満足しているよ。3週間前にリーグが終わってチームは心身共に疲れていただけに、休みは必要なものだった。ディナモは能力的、技術的に見ても、どんなチームが相手でも勝てるチームだ。しかし、彼らは疲れていたようだ。3日置きに試合をすると後が残るものだからね。」
と語っています。

試合数の差があるとはいえ、これでディナモは4位に転落。3位までが決勝トーナメントに進めるリーグ戦だけに厳しい状況に立たされています。次は12月5日にホームでハンブルガーSVと対戦します。ブンデスリーガでも絶好調なハンブルガーはレンヌを3-0と一蹴。この試合でも1アシストと活躍したクロアチア代表FWオリッチにとっては古巣対決となります。
1位…ハンブルガーSV(勝点6/2試合)、2位…バーゼル(勝点4/2試合)、3位…ブラン(勝点4/3試合)、4位…ディナモ・ザグレブ(勝点1/2試合)、4位…レンヌ(勝点1/3試合)

(一枚目の写真はSport-netより)

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2007年11月29日 (木)

クロアチア・カップ準々決勝第2戦

27・28日にクロアチア・カップ準々決勝第2戦が行われました。

初戦は辛うじて2-1と勝利したハイドゥク・スプリトは、アウェーでインテル・ザプレシッチと対戦しました。ピッチはぬかるんだ挙句、気温は氷点下という厳しい条件下でありました(撮影取材をする身としては厳しかったですが…)
ハイドゥクはFWカリニッチが怪我から復帰。ラトビア代表の遠征で胃腸をやられて前節は欠場したFWヴェルパコヴスキスと共にツートップを組みました。ちなみに前節で太股の筋肉を傷めたルカビナは年内復帰が絶望視されています。またトゥドールはリーグ戦のレッドカードのため欠場しています。
Spenar_kalinic_2 リーグ戦を含めれば今季3戦3勝と、ハイドゥクにとっては歩の良い相手であるインテルなわけですが、リーグ戦での不調を振り払うかのようにハイドゥクは前半の25分間で試合を決めてしまいます。
14分、ハイドゥクは相手陣内でインターセプトすると、ボールはMFチェルナトへ。チェルナトがペナルティエリアに入ったところをGKシャルリヤが倒してしまいPKに。これをカリニッチが右に丁寧に決めてハイドゥクが先制します(写真)。
今日のハイドゥクは最終ラインを高く保ち、中盤のアンドリッチやルビール、また左SBフルゴヴィッチからボールが次々と前線に供給。ハイドゥクにとっては今季最高といえるサッカーを見せました。
Scernat 2点目は20分。フルゴヴィッチが左サイドをドリブルでえぐると、最後はペナルティエリア内左でフリーのチェルナトへ。チェルナトは得意の左足でノートラップにてシュートを叩き込みます(写真)。
更に24分、ルビールからスルーパスが縦に通ると、カリニッチがGKと一対一の形を作り、あっさり決めて3-0とします。
後半はテンポを落としたハイドゥクでありますが、ヴェルパコヴスキスや途中交替で入ったユース上がりのFWチョップがインテルDF陣をかきまわします。締めくくりは86分、フルゴヴィッチがペナルティエリアの外から左足で強烈なミドルシュートを逆ネットに突き刺し、4-0で勝利。トータルスコア5-1で準決勝進出を決めています。

Skartelo_pokusa_sut_glavomザグレブはホームで唯一2部から勝ち上がっているセゲスタを迎えました。初戦はスコアレスドロー。ザダール、リエカと一部のチームを下してきたセゲスタは、かつてインテル・ザプレシッチを2位へと導いたスレチコ・ボグダン監督が指揮しています。またこの試合はベンチに留まったものの、元セレッソのMFマリオ・ガルバも所属しています。
一部の格を見せるかのようにゲームを支配するザグレブでしたが、セゲスタは9分、元ザグレブのFWボジッチが緩慢な守備をついて先制点を決めます。しかしザグレブも14分、MFムイジャが右サイドを崩し、中央への折り返しにMFパルロヴが同点シュートを決めます。
Sciro その後も押し続けるザグレブとはいえ、この日はFWロヴレクとMFイブリチッチがブレーキ。何度もチャンスを潰したのですが、44分に左MFチュトラがミドルシュートをペナルティエリア外から決めて逆転に成功します。
後半のザグレブはは先のハイドゥク戦同様にテンポが落ち、66分にはパルロヴが二枚目のイエローで退場。それでもセゲスタ相手にゲームを支配し、82分にMFブルクリャチャのアシストからFWグルギッチが追加点。87分にセゲスタのMFオシュトリッチにミドルシュートを決められますが、相手の全員攻撃を防ぎきり、トータルスコア3-2でザグレブが準決勝進出を決めています。
(写真は試合後に観客の声援に応えるザグレブのブラジェヴィッチ監督)

また初戦のホームで4-0にてチバリア・ヴィンコヴチを一蹴したヴァルクテス・ヴァラジディンは、アウェーの第2戦を主力抜きで挑んだ相手に2-0と勝利し、準決勝進出を決めています。

[11/27]
Cibalia Vinkovci - Varteks Varazdin 0:2 (第1戦 0:4)
Inter Zapresic - Hajduk Split 0:4    (第1戦 1:2)
[11/28]
Zagreb - Segesta 3:2          (第1戦 0:0)
[延期]
Dinamo Zagreb - Slaven Belupo (ディナモがUEFAカップ出場のため)

Rapajic 今季は所属クラブを決めず、ハイドゥク・ユースで練習を続ける元代表MFミラン・ラパイッチ(34・写真)にルーマニアのステアウア・ブカレストが高額の2年契約のオファーを出していることが明らかになりました。ハイドゥクのスポーツディレクター、エルチェグはラパイッチと何度か連絡を取ってハイドゥク加入を勧めているものの、ステアウアと張り合う金額は出せないとはいえ、わずかな希望を持っているようです。スタンダード・リエージュとの契約が昨季で切れたラパイッチは、夏にカタールのクラブから年俸100ユーロのオファーがあったものの、2倍の年俸を要求したのちに断っています。

元代表MF/DFイゴール・ビシュツァン(29)が事前の報道の通り、ディナモ・ザグレブと契約を結ぶことに合意しました。26日にマミッチ副会長とビシュツァンとの間で話合いがもたれ、3年契約を結ぶことが決まっています。

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2007年11月26日 (月)

ワールドカップ予選抽選の反応

ワールドカップ2012・南アフリカ大会の予選グループ発表を受けて、様々な反応をまとめてみました。

スラヴェン・ビリッチ (クロアチア代表監督・写真)
Sbilic 「難しいグループだ。主観的かもしれないが、これは私にとって最も難しいグループだ。ただ、誰も恐れることはない。意味なく第1ポットの国になったのではないのだから。誰が相手であっても戦えることを我々は示したとはいえ、最悪に難しいグループだよ。第2ポットと第3ポットからはこれ以上手強い相手が存在しない。ユーロに出られなかったとはいえ、イングランドもウクライナもワールドカップ・ドイツ大会のベスト8だ。二度連続で出場を逃すなんてことは許されないだろう。さらにウクライナは2012年のユーロ開催国だ。本大会出場のために全てをやってくるだろう。
イングランドについて話すことはない。抽選から直ぐにイングランドから電話があり、「オー、ノー!」と言ってきたよ。私も同じリアクションを彼らにしたけどね。我々クロアチア人は"イングランドなんて"と考えることは分かっている。しかし……。一方で、またウェンブリーで試合ができるのは嬉しいね。
更に私たちにとっては長旅が待っている。カザフスタンまでは飛行機で6~7時間だ。ユーロのグループリーグ終盤ではカザフスタンとの試合が楽ではないことを見せつけられた。ベラルーシに関していえば、オランダ相手の勝利が全てを物語っている。だからこれは難しいグループなのだよ。ワールドカップ出場はそっとやちょっとじゃ実現不可能だ。けれども、他の国々のどれもが我々よりも優れているとは思わない。恐れはせず、注意深く予選に入っていくつもりだ。」

アリョーシャ・アサノヴィッチ (アシスタントコーチ)
「まったく幸せというわけではない。このグループは本当に報われないものだよ。イングランドとウクライナはとりわけ実力があるし、ベラルーシはカザフスタンはまるで"機雷"のような先の戦いが見えない相手だ。もっと楽なグループになれたのだろうけどね。それ以外にもピレネー山脈のアンドラにまた行かねばならない。ただ、誰にも怯えることはない。ランキングやイメージではクロアチアがグループのトップなのだから。」

ロベルト・プロシネチュキ (アシスタント)
「グループはアトラクティブなものではない上に、非常にやり辛いものだ。この先も私はイングランドを恐れている。間違いなくチームは良くなり、機動力を備えてくるだろう。もしユーロに続いてワールドカップ予選も失敗したら、イングランドは破滅状態となるだろうからね。ウクライナ、そしてフレブを要するベラルーシも手強い相手だ。」

MFダリヨ・スルナ (シャフタール・ドネツク所属)
「えー、またイングランドかい。彼らは本当に運がないね。再び彼らと対戦することを喜んでいるよ。僕たちは彼らにとって"毒"のようなものだがらね。"僕の"ウクライナはモチベーション高く挑んでくるだろう。このワールドカップの後にはユーロの開催国だからね。とはいえ、僕たちと戦うのは困難を伴うはずだ。ベラルーシとカザフスタンはアウェーで戦うには厄介な地雷みたいな存在だ。しかし、震える必要性はない。他の国々が僕たちのことを考えればいい。」

GKスティペ・プレティコサ (スパルタク・モスクワ所属・写真)
Spretikosa_2 「信じられない! またイングランドとかい? 第2ポットからイングランドを引くというのは、可能な限り最も難しい相手を引いたということだ。間違いなくきつい戦いとなるだろう。イングランドはあの敗北を忘れようと全てをやってくるだろうからね。ウェンブリーのあの一戦のあと、イングランドとの再戦はサッカー界でも最も興味深いものとなるだろう。きっと激しい戦いをしてくるだろうし、復讐を果たそうとしてくるだろう。復讐心は僕たちにとっても彼らにとっても危険なものとなるはずだ。
やりたくなかったけど、こうなってしまったからには仕方ない。イングランド人には僕たちを評価し、重要視しなければならないことを示すことができた。僕たちのモチベーションも欠けることはないだろうね。僕たちは小さな国だけど、ワールドカップ抽選会では世界の10本の指に入る国として迎えられた。残りの対戦国については? 抽選結果は悪くないと思う。ユーロ予選よりもまだましだ。」

MFイヴァン・ラキティッチ (シャルケ所属)
「相手チームとなる国々が危険で厄介なことに疑いはない。しかし、現在誰もがサッカーをプレーしているんだ。僕たちにはクオリティがあるし、本命であるだけに恐れるものはない。もしワールドカップに出場したいのならば、常に勝ち続けなければならないんだよ。」

MFデビッド・ベッカム
「非常に強いクロアチアと再び一緒のグループになった。これはとても難しいグループで、全ての代表チームをリスペクトしなくてはならない。同時に僕たちはポジティブに考えなければならないね。」

FWマイケル・オーウェン (ニューカッスル所属)
「クロアチアの一人の選手もクオリティ面でイングランドの選手と比較できない、と僕は絶対的に考えている。才能や知識がベースで僕たちはクロアチアに負けたのではない。自意識のせいだけで負けたと言いたいんだ。とても要求の多いサポーターと更に要求の多いメディアがイングランドにいる。代表には最高のものだけを要求されるのだよ。選手たちがプレッシャーに耐えられるかどうかなんて全く別の話になってしまっている。クロアチア戦を注意深く追っていたけど、試合中は不幸なプレッシャーだけが悪く働いてしまったのだと思っているよ。イングランドのチームにどんな選手がいるか、どれだけのタレントがいるかを見たならば、何も制覇できないと想像することはできないんだ。」

ブライアン・バーウィック (イングランド・サッカー協会会長)
「再びクロアチアを引いたことには驚いていない。むしろ、二つの敗北を仕返しする機会だと捉えている。このグループの問題は手強いクロアチアがいるだけではなく、遠いウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンまで行かねばならないという事実だ。それは決して容易いことでなすだろう。」

ベルント・シュタンゲ (ベラルーシ監督)
「非常に困難だ。グループにクロアチアとイングランドという二大本命がいることは興味深いが、私は他の国々があっさりと消去されるとは思いたくない。」

ジャンカルロ・アベーテ (イタリア・サッカー協会会長)
「私はイングランド代表団の隣に座っていたが、クロアチアが引かれた瞬間、彼らの目には恐怖心がありありだったよ。」

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クロアチア・リーグ第17節

24日、クロアチア・リーグ第17節が行われました。

首位ディナモ・ザグレブは、最下位メヂムリエとアウェーで対戦しました。15勝1敗というハイペースで勝ち進むディナモですが、唯一勝ちを逃したのは第9節のヴァルテクス・ヴァラジディン戦。その時はヴァルテクスが最下位だったわけですが、今回も最下位相手に苦しい戦いを強いられました。
司令塔のMFモドリッチは代表二連戦で疲労が溜まり、かつ固いピッチでは故障持ちの膝に負担が掛かるために休ませ、またMFマンジュキッチは累積警告のために欠場。ワントップには怪我から明けたバラバン、そしてトップ下にショコタを起用しました。一方のメヂムリエは、最下位とはいえ闘争心むき出しの今季最高といえる戦いぶりをみせます。
ディナモは18分、FWバラバンの縦パスから右サイドを抜けたMFグエラがシュートしますが、GKバノヴィッチが好セーブ。27分にはポクリヴァチュが左のサミールにパスを送り、マーカーを外してシュートを放つものの、右ポストを逸れてしまいます。
Svugrinec ひるまず攻撃を仕掛けたメヂムリエは30分、DFズラクからディナモ守備陣の頭上を越える縦パスが通ると、MFピシュコールが俊足を活かしてGKと一対一に。しかしながら、GKコッホかと一対一になるもののシュートは近過ぎて止められてしまいました。
とはいえ、先制点はホームのメヂムリエ。44分、DFチェリシュチャクの右CKにMFミラルドヴィッチが中央から飛び込んでヘディングシュートを決めます。
後半はメヂムリエが引いたところをディナモが攻め込む状況に。50分にはショコタ、58分にはバラバンがシュートしましたが、メヂムリエのGKバノヴィッチがセーブ。
イヴァンコヴィッチ監督は54分にFWタディッチ、59分にMFチャゴ、69分にFWヴグリネツとカードを次々と切っていきますが、幾ら攻めても相手ゴールが割れません。80分にはヴグリネツのグラウンダーのシュートが右ポストを叩きます。しかし、敗北から救ったのはそのヴグリネツ(写真左)でした。中央のMFサミールから左サイドでボールを貰うと、角度のないところからシュートを決めて同点に追いつきます。
スコアは1-1で、ディナモは今季初の引分け。今のディナモはモドリッチ抜きでは語れないことを証明してしまいました。

Sjarni 3位ハイドゥク・スプリトは10位ザグレブとアウェーで対戦しました。ハイドゥクは現在リーディングスコアラーのFWカリニッチが怪我のために欠場。U-21代表のギリシャ戦で爆発を見せたルカビナと、ボスニア代表FWのバルトゥロヴィッチのツートップで挑みました。一方のザグレブは審判の判定に泣かされ続け、10位まで転落。ちなみに今回が初対戦となるザグレブの監督ブラジェヴィッチとハイドゥクの監督ヤルニ(写真)は、かつてはワールドカップのクロアチア代表で監督-選手という師弟関係になります。
ハイドゥクの両センターバック、トゥドールとサブリッチは代表にも名を連ねてきた選手ですが、スピードの遅さをザグレブの選手に突かれます。
Sibricic 15分、右サイドのFWロヴレクからのボールをペナルティエリアで受けたボスニア代表MFイブリチッチは、トゥドールに押さえられながら上手く反転しシュートを決め、ザグレブが先制に成功します(写真)。
その2分後、ハイドゥクのMFリュビチッチが空中のボールを競り合う際に足を挙げてイブリチッチの胸を思い切りキックしてしまったため、レッドカードで一発退場となりました。
22分にはルカビナが太股を負傷したため交替を余儀なくされ、MFルビールが投入されます。
24分、ハイドゥクはバルトロヴィッチとのワンツーで左SBフルゴヴィッチが左からシュートしますが、これはGKストイキッチがセーブ。
ハイドゥクが更に苦境に立たされたのは45分、DFラブドヴィッチのロングボールをロヴレクがトゥドールとサブリッチの両者と競り合い、そのまま抜けてGKに向かうところをトゥドールが背後からユニフォームを引っ張りレッドカード(写真右下)。これでハイドゥクは後半を9人で戦うことになりました。
Studor 53分にはバルトゥロヴィッチが膝を蹴られて負傷退場。FWヴェルパコヴスキスはベンチに座ったものの、胃の調子が良くなく出場できず。とうとうFW抜きで戦うことになります。
ただし、ザグレブも2人の数的優位を活かすことができずに無駄に時間が過ぎていきます。逆にハイドゥクが61分、途中交替のMFガブリッチがルビールの縦パスから左サイドを抜けて一対一でシュートを放ったもののGKストイキッチがセーブ。このまま試合は終わり、ザグレブが1-0でハイドゥクを下しました。

今節の好カードは4位スラヴェン・ベルーポvs.2位リエカの対決。リエカはここのところ調子が悪く、リーディングスコアラーのFWヂャロヴィッチも累積警告で欠場。柔らかいピッチでの潰しあいとなりましたが、試合が動いたのは83分、リエカのU-21代表左SBパミッチがオーバーラップしたものの右SBユリッチにボールを奪われ、ユリッチが右サイドからクロス。これにFWシェーヒッチがヘディングで決めたのが決勝点となり、1-0でスラヴェンが勝利をもぎ取っています。

全試合の結果はこちら。

Zagreb - Hajduk Split 1:0
1:0 15' Ibricic

Varteks Varazdin - Sibenik 3:0
1:0 35' Brezovec
2:0 42' Mujanovic
3:0 90' Semler

Medimurje - Dinamo Zagreb 1:1
1:0 44' Milardovic
1:1 85' Vugrinec

Cibalia Vinkovci - Inter Zapresic 2:0
1:0 65' Bagaric (PK)
2:0 84' Malcic

Slaven Belupo - Rijeka 1:0
1:0 83' Sehic

Osijek - Zadar 1:0
1:0 23' Jukic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点46)、2位…リエカ(33)、3位…スラヴェン・ベルーポ(30)、4位…ハイドゥク・スプリト(27)、5位…チバリア・ヴィンコヴチ(23)、6位…ザダール(22)、7位…オシエク(21)、8位…ザグレブ(19)、9位…シベニク(17)、10位…インテル・ザプレシッチ(17)、11位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(17)、12位…メヂムリエ(11)

【得点】
12ゴール…カリニッチ(ハイドゥク)、ヂャロヴィッチ(リエカ)
9ゴール…モドリッチ(ディナモ)、ロヴレク(ザグレブ)
8ゴール…テルケシュ(ザダール)、マンジュキッチ(ディナモ)
7ゴール…シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、ヴィタイッチ(シベニク)、ヴコイェヴィッチ(ディナモ)

【アシスト】
7アシスト…ムムレク(ヴァルテクス)
6アシスト…マンジュキッチ(ディナモ)、ブーレ(リエカ)、ツェルナト(ハイドゥク)
5アシスト…モドリッチ(ディナモ)、ジュパン(ザダール)、シャルビーニ(リエカ)、マルチッチ(チバリア)
4アシスト…クーケッツ(インテル)、ヴルチーナ(スラヴェン)、ケーリッチ(チバリア)、ムイジャ(ザグレブ)

2008年2月2~10日まで香港で行われるトーナメント大会に、ハイドゥク・スプリトが招待を受けているそうです。クロアチア・リーグは12月8日を最後にウインターブレークに入り、2月23日に再開予定です。香港での大会には地元クラブのほか、インデペンディエンテ(アルゼンチン)と浦和レッズが参加すると報じられています。

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クロアチア、またしてもイングランドと/ワールドカップ2010年欧州予選

25日、南アフリカのダーバンで、FIFAワールドカップ2010年大会の地区予選抽選会が行われました。
今大会で初めて第一シードとなったクロアチアはグループ6で、またしてイングランドとアンドラ、そして旧ソ連の三ヶ国ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンと同グループになりました。
イングランドはユーロ2008年予選に引き続いて二度目、アンドラはユーロ2004予選・ユーロ2008予選に引き続いて三度目。ウクライナはユーロ1996予選と1998年ワールドカップのプレーオフで対戦し、ベラルーシとカザフスタンは親善試合を含めても初めての対戦になります。

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2007年11月25日 (日)

クラスニッチ、ブンデス復帰/モドリッチ、チェルシー移籍決定?

ヴェルダー・ブレーメン所属の元代表FWイヴァン・クラスニッチ(27・写真)が、腎臓移植を乗り越えて342日ぶりにブンデス・リーガに出場しました。24日、エネルギー・コットブス戦に先発出場したクラスニッチは64分まで出場。得点に絡まなかったとはいえ、4本のシュートを放っており、試合は2-0でヴェルダーが勝利しています。
Klasnic 腎臓疾患が発見されたクラスニッチは今年1月下旬、母親の腎臓を移植したものの拒否反応を示したために失敗。しかし、3月中旬に弟の腎臓を移植して手術は成功。その後は長いリハビリ生活を送っていました。9月に医療チームからトレーニングの参加を認められると、10月25日にヴェルダーのセカンドチームの練習試合で初めて試合に出場。30日にはセカンドチームでドイツカップのザンクト・パウリ戦に出場していました。
試合後、クラスニッチは
「まるで生まれ変わったかのような最高の気分だ。今の気分を言葉で表現しようにも、何を言っても陳腐になるだけだろう。ほぼ一年前が僕にとっての最後の試合だった。この試合は僕にとって決定的なサッカー界への帰還だ。幸運に終わりはないよ。
このために僕は骨身を惜しまない努力をしてきた。サッカー界に戻れるものだと妥協なしに信じてきた。今はそれに成功したと言える。僕がサッカーを続けるためのモチベーションを内に秘めていることをシャーフ監督は知っていた。信じてくれた皆に感謝したい。世界でもっとも幸せな人間だと思っている。再びプロサッカー選手になったし、楽観的に将来を考える権利が自分にはあると見ているよ。
もちろん、クロアチア代表が欧州選手権予選を圧倒的に戦ったことは嬉しく思っている。この先何ヶ月間の調子にはよるだろうが、代表メンバーに入ることを期待しているよ。」
とコメントしています。

Modric3_3 25日、国内のスポーツ紙「スポルツケ・ノヴォスティ」が確実な筋からの情報として、ディナモ・ザグレブはルカ・モドリッチ(22・写真)の移籍に関してチェルシーと既に2008年1月の移籍に事前合意していると書きました。移籍金は2200万ユーロ(約35億円)とされています。これは今年のDFヴェドラン・チョルルカのマンチェスター・シティ移籍(1300万ユーロ)を越えるクロアチア史上最高の移籍金とされます。
土曜日の国内リーグ、メヂムリエ戦では大事を取って客席から観戦したモドリッチは、"チェルシーでプレーしたいか?"との質問に
「その質問は何なのだい? もちろん、チェルシーでプレーしてみたいよ。あのようなビッグクラブで誰がプレーしたくないというのかね。世界的なクラブだけに、あのユニフォームが着られるのならば素晴らしいね。」
と答えています。ちなみにディナモは23日、モドリッチに関する移籍交渉は2008年1月まで凍結すると述べており、事前合意したことはまだ認めていません。ただ、合意はしなかったとはいえマミッチ副会長はアブラモヴィッチ会長と接触したことを認めていますし、グラント監督はマケドニア戦とイングランド戦を視察、またアシスタントコーチのテン・カーテはアヤックスの監督として、実際にモドリッチと対戦しています。

それと関連するかのように、ディナモは元代表のMF/DFイゴール・ビシュツァン(29・写真)とこの冬に契約する可能性が高くなってきました。Biscanディナモから2001年にリバプールに移籍し、2005年にパナシナイコスに移籍した彼ですが、最後の契約年といった昨シーズンが終わると同時に理由を告げないまま、サッカー界から身を引いてしまいました。
既にディナモのコンディショニングコーチのもとスポーツジムで体力作りをしているそうで、来週辺りから契約の話合いが持たれるようです。ディナモにはユース時代からの親友であるFWトミスラフ・ショコタとMF/DFミハエル・ミキッチが戻ってきており、ビシュツァンが戻る可能性は低くないと見られています。
またディナモは代表に選出されているMFオグニェン・ヴコイェヴィッチ(24)と2013年までの契約延長を結び、更にFW/MFマリオ・マンジュキッチとも2012年までの契約延長を結ぶ予定です。

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2007年11月22日 (木)

クロアチア、ウェンブリーでイングランドに勝利/欧州選手権予選

Sproslava 21日、88,091人の観客が集まったサッカーの聖地「ウェンブリー」で、既に欧州選手権本大会の出場を決めているクロアチアがこの試合に最後の望みを託したイングランドを3-2と撃破。17日のマケドニア戦で初めて土がついたとはいえ、歴史的な勝利で予選を締めくくりました。

クロアチア代表は20日にチャーター機でロンドン入りしたわけですが、ガトウィック空港で事件が起こりました。
先にロンドン入りして出迎え役を務めたクロアチア・サッカー協会のスレブリッチ事務局長が空港内で新聞やペンなどを購入しようとした際、次第に旅行者がゲートから出てくるのを知り、支払いを忘れて代表チームが到着したかを確認するために店外へとつい出てしまいました。彼は店の人に万引きと判断されて通報。直ぐに警察に連行されて拘束された挙句、サン紙に世界的に泥棒扱いで報道されてしまいました。
また昨年10月のザグレブでのクロアチアvs.イングランド戦では、イングランド代表がザグレブ空港に到着する際は特別待遇を受け、パスポートコントロールはなく、チャーター機が停まる滑走路にバスをつけ、特別警護でホテルに移動したというのに、クロアチア代表は一般乗客と全く同じ扱いをされ、やたらと時間をロスしてしまいました。このようなイングランド人の無礼な扱いに選手たちは怒りを覚えたことで、試合へのモチベーションに繋がることになります(ただでさえ、イングランド人は傲慢だと欧州で嫌われる存在なわけですが)。

クロアチア代表は、マケドニア戦後に発熱したFWペトリッチに代わり、オリッチが先発起用。ペトリッチはベンチスタートになり、以下はベストメンバーを組みました。
GKプレティコサ-(右から)DFチョルルカ、シミッチ、コヴァチ弟、シムニッチ-MFスルナ、コヴァチ兄、モドリッチ、クラニチャール-FWオリッチ、エドゥアルド

一方のイングランド代表は、FWルーニー、FWヘスキー、FWオーウェン、DFテリーが怪我。DFファーデナンドは累積警告。また昨年のクロアチア戦で空振りオウンゴールを生んだGKロビンソンの代わりにカーソンが起用されました。一年前と同じスタメンはFWクラウチとMFランパードのみであり、クロアチアが昨年と11人中10人同じスタメンであることを比較すれば、いかにマクラーレン監督が迷走したかが分かります。今回は以下のメンバー(4-1-4-1)で挑んできました。
GKカーソン-DFリチャーズ、キャンベル、レスコット、ブリッジ-MFバリー-ライト・フィリップス、ジェラード、ランパード、コール-FWクラウチ

ロンドンはここ最近の雨で、聖地とはいえピッチコンデションは良くありませんでした。それでもマケドニア戦のスコピエのピッチと比べれば雲泥の差。重馬場で足は取られるとはいえ、パスが繋がるだけマシでした。
Skranjcarmodric ゲームの序盤は早い先制点を望むイングランドが押し込みます。右から俊足を活かしたライト・フィリップスがかき回し、長身のクラウチがワントップのポスト役を務めたのですが、クロアチアはこの二人のケアに最初は手こずります。6分にジェラードからアーリークロスが入り、コールがニアでヘディングシュートを試みるもののGKプレティコサの正面を突きました。
守勢に回るクロアチアでしたが、先制点は意外な形で生まれます。8分、スルナからの横パスをもらったクラニチャールは中央へとスライドし、シュートコースがあると見るや25mのミドルシュートを放ちます。回転が少ないボールはGKカーソンの手前で落ちたこともあってキャッチミス。手を弾いてネットにボールが吸い込まれます。マクラーレン監督にとっては、大舞台の経験が少ないカーソンを起用したことが裏目に出てしまいました。
負けては本大会出場の望みが絶たれるイングランドは猛攻を仕掛けます。10分、コールが左サイドのドリブルで何人も引き連れながら、ペナルティ中央のクラウチへパス。クラウチは右でフリーのライト・フィリップスにボールを繋げ、近距離から右足でシュート。これにはGKプレティコサが素早く反応し、ゴールを防ぎます。
13分には中央のライト・フィリップスから右サイドをオーバーラップするリチャーズへ。折り返しにクラウチが滑り込んで合わせようとしますが、これはシミッチがクリアします。
その一分後、またしてあっさりとクロアチアに得点が転がります。クラウチがポストで落としたボールをコヴァチ兄が前線へと送ると、エドゥアルドがオリッチとヘディングを使ってのワンツーに成功。エドゥアルドが右サイドを上がり、相手3人を引き付けたところで最後はキャンベルの股下を通すスルーパス。ブリッジが残ったためにオフサイドにはならず、最後はオリッチが冷静にGKカーソンをかわしてシュート。クロアチアが2-0とリードを伸ばします。
それからはイングランドがボールを持つとはいえ、クラウチ任せのクロス攻撃に対する処法を既にわきまえたクロアチアがゲームを落ち着かせていきます。26分にはモドリッチから右サイドでボールを受けたエドゥアルドがクロスボールを入れると、ファーサイドにクラニチャールが頭から滑り込みますが、ヘディングシュートは左ポストを逸れてしまいました。
イングランドは32分、33分とセットプレーから好機を見出そうとしますが、GKプレティコサがいずれもパンチングで逃れます。
クロアチアも42分、早いパス交換のあとモドリッチが右サイドからミドルシュート。しかし、ボールはGKカーソンの正面を突いてしまい、弾かれてしまいます。
前半を終わって2-0。ボール支配率はイングランドが上回ったものの(54%)、シュート数ではクロアチアが5本(イングランド3本)と上回りました。

後半に入って直ぐにマクラーレン監督はライト・フィリップスに代えてMFベッカム、バリーに代えてFWデフォーを入れてツートップの形をとり、ベッカムの正確なクロスからチャンスを伺おうとします。イングランドは前方へのプレッシャーを高めた反面、背後にカウンターのスペースを作ることになりました。53分にはコヴァチ兄からスルーパスが通り、オフサイドラインを抜けたエドゥアルドがゴールに一直線で向かいますが、レスコットが追いついてクリアします。
Sgerrard 単純なクロス攻撃では埒が開かないイングランドでしたが、56分、コールの何でもない放り込みにGKプレティコサがキャッチしたものの、ボールに向かったデフォーをシムニッチがユニフォームを引っ張り、デフォーが倒れたことでPKがプレゼントされます。普通ならば審判がそうそう取らないPK判定ではありましたが、これをランパードが左下にきっちりと決めて点差を縮めます。
しかし、クロアチアは58分、中央のモドリッチから右サイドのオリッチにタイミング良くスルーパスが出され、オリッチと併走してクリアを試みたブリッジの足にボールが当たり、GKカーソンの伸ばした手を越えてボールはイングランド・ゴールの方向へ。しかしながら、ボールはクロスバー左に弾かれてしまいます。その直後、スルナの鋭い左CKからのボールにオリッチがヘディングでピタリと合わせたものの、GKカーソンの正面のため弾かれてしまいます。更に63分、スルナの縦パスをブリッジがカットしたものの、それをオリッチが奪い返してGKと一対一のシュート。しかし、これもカーソンにキャッチされてしまいました。
ビッグチャンスを立て続けに逃したツケは65分に訪れます。リチャーズから右サイドでボールをもらったベッカムが、ノートップからゴール中央へと走り込むクラウチに完璧な軌道のクロスボールを送ると、クラウチは胸トラップしたまま長い右足を伸ばしてシュートを叩き込み、イングランドがとうとう同点に追いつきます。
ドラマチックな展開にウェンブリーはお祭り騒ぎになりますが、ここから新たなドラマが待っていました。ビリッチ監督は69分、エドゥアルドに代えてペトリッチをピッチに送り、75分にはクラニチャールに代えて俊足のサイドアタッカー、プラニッチを投入します。攻撃の手を緩めなかったビリッチ采配がずばりと当たります。77分、プラニッチが左サイドからペトリッチに横パスを通すと、ペトリッチはペナルティエリアの外から左足を一閃。シュートはGKカーソンの手を弾いて右ネットに突き刺さり、3-2と勝ち越します。
Sproslava イングランドは86分、途中交替で入ったFWベントがシミッチに寄せられながらもシュートを放ちますが、ボールは枠をそれて万事休す。クロアチアもチャンスとあらば攻め続け、ロスタイムには同じく途中交替のラキティッチが抜け出しますが、シュートを打ち切れず。3分のロスタイムを終えてタイムアップ。落ち込むイングランドの選手たちとは対照的に、クロアチアの選手たちとコーチ陣は熱いサポートを繰り返したサポーターの元に駆けつけ、歓喜の歌を歌い続けました。
グループリーグ3位だったロシアがアウェーのアンドラ戦をシチェフのゴールで辛くも1-0と勝利したことで、同時にイングランドが予選敗退となりました。

(以上の写真はSport-netより)

試合後、記者会見でビリッチ監督は、これまでクロアチアをないがしろにした報道を続けたイングランドの報道陣に以下のように言い放ちました。
Sbilic 「我々はハイレベルなプレー、チームワーク、個々の能力とキャラクターを素晴らしい形で見せつけた。このように追いつかれた後で再び突き放すのは非常に難しいことだよ。勝利はまったくもって我々に値するものだ。イングランド・サッカーに何か特別なことが起こったとは思わない。これは最も困難なグループだったし、3チームが通過すべきものだった。しかし、ピッチ上でのプレーではクロアチアがグループ最高のチームであったのだ、と君たちは自分たちで納得しなければならないのだよ。
個人的にはイングランドのサッカーが好きだし、優れた選手たちが揃っている。しかし、小国にも優秀な選手はたくさんいるのだ。彼らのことを貴方たちは知らないだろうが、彼らだって素晴らしいサッカーができるのだ。目を覚ましてくれ。戦術のせいで君たちは負けたのではない。単に我々の方が優れたチームだったのだ。チームや選手たちは素晴らしいが、私のチームのの方がもっと優れているのだよ。メディアの君たちが"クロアチアの選手は誰一人、イングランド代表ではプレーできないだろう"と書いたと聞いた。それが我々にとって更にモチベーションとなったのだ。クラウチは素晴らしい選手だが、彼にはスピードが足りない。私たちはイングランドの二人のセンターバックにボールを持たせることを許したが、この状況下でワントップでプレーしてくるのはこちらにとってずっと楽だったのだよ。
ヒディンク監督はきっと私を祝福してくれるだろう。でも、スパルタク・モスクワの会長からはメルセデスを送ってもらわなくていいよ。車を持っているのだから。我々はロシアのためにプレーしたわけではなく、イングランドを困らせるためにプレーしたわけでもない。我々はクロアチア代表とクロアチア国民のため、スタジアムにやってきた6~7000人のサポーターのためにプレーしたのだ。それを君たちは知らねばならない。」

ワールドカップを含めたら14年ぶりに大きな大会出場を逃した失意のマクラーレン監督は
「進退問題は聞かないでくれ。そのテーマについて話し合いたくはない。責任を感じているかって? もちろん。私は12試合が終わってから判断してくれ、と言ってきたはずだ。今のポジションが我々の現実だ。順位表は嘘をつくことがない。我々が本大会出場するチームとして相応ではなかったというのが唯一の事実だ。全てが手中にあったのに、それを活かすことができなかった。しかし、辞表を出すつもりはない。」
とコメント。ビリッチ監督の50倍近い報酬を貰うマクラーレンでありましたが、2年以上の契約を残しながらアシスタントのテリー・ヴェナブルズと共に解雇されることが決まっています。

選手たちのコメントを集めてみます。

MFニコ・コヴァチ (キャプテン)
「これはファンタスティックな雰囲気の中での歴史的な勝利だ。チームメイトを祝福したいし、いつでも力を与えてくれる素晴らしいサポーターにも感謝している。ウェンブリーで3点を奪うなんて、今夜はまるでおとぎ話のようだ。イングランド人は傲慢だったし、僕たちを過小評価していた。けれども、贈り物だったPKの後でさえも、僕たちはどっちが良いチームが示すことができたのだよ。」

DFヴェドラン・チョルルカ
「なぜだかは分からないが、イングランド人は傲慢で自信過剰だった。僕たちはグループリーグ1位のチームであり、ザグレブでは彼らを圧倒し、一年間は最高のサッカーをやってきたというのに。彼らはもっと敬意を払わなければならなかった。空港で起きた全てのこと、とりわけスレブリッチ事務局長の事件が新たなモチベーションとなった。マンチェスター・シティでプレーしているけど、イングランドの世論は恐怖ではないよ。クラブに戻ったら誰もが僕を祝福してくれると期待しているよ。」

DFヨシップ・シムニッチ
「イングランド人は本当に傲慢なやり方でクロアチアを出迎えた。この試合の後では、もう僕たちのことをあんな風に考えることがないと願っているよ。(PKの場面では)デフォーに触っただけで、あれがPKになるのだったら、試合ではPKが少なくとも10回は発生する。しかし、どうでもいいことだ。重要なのは、イングランド人にサッカーのレッスンと振舞い方のレッスンをやらせたことだ。」

GKスティペ・プレティコサ
「メルセデスの話題はほっといてくれ(彼はスパルタク・モスクワ所属)。この勝利と経験を物質的な尺度で図ることはできないのだから。まだ僕には全てが夢のようだ。イングランドは歴史上でこれほど辛い敗北を喫したことはなかっただろう。それは小さなクロアチア、彼らの目には小さな国が成し遂げたのだよ。僕たちが現代的なサッカーをやることを彼らに見せつけたんだ。」

FWイヴィツァ・オリッチ
「チームメイト全員と同様、僕も恐るべきモチベーションを持って挑んだ。イングランドの新聞を読めば、試合前のテキストには僕たちの写真が一枚も添えられなかっただから。彼らにとってみれば、僕たちは存在しないかのようだった。でも今夜からはまったく違うだろうよ。
試合後は40分で110通もの携帯メールが届き、その半分以上がロシアの友人からだ(一年前までCSKAモスクワでプレー)。しかし、僕たちはまず何より自分たちのため、クロアチアの誇りのために勝利したんだ。スパルタク会長から連絡があったんだけど、金額の部分が空欄の小切手を渡すから、好きな額を書いていいと言っていたね。」

FWムラデン・ペトリッチ
「僕自身は、イングランドが最終的に欧州選手権に出場できないことを残念に思う数少ない一人だ。イングランド人とサッカーとの関係が好きなのだから。しかし今夜の彼らには、僕たちの素晴らしいプレーを埋め合わせるほどの力もなければ運もなかった。率直に言えば、2-2になった後はチャンスはあったとはいえ、僕たちが勝利できるとは信じていなかったんだ。今日のゴールはもちろんキャリアで最愛かつ最重要なゴールだよ。」

クロアチアはグループリーグ1位で通過しただけでなく、抽選会(12月2日)で使用される欧州ランクを上げました。スイス&オーストリアの開催国、前回優勝国のギリシャ、ランク1位のオランダがポット1となり、強国を抑えてランク2位のクロアチアはそれに続くポット2に入ります。またワールドカップ予選の組み合わせでも第1シードに上がる可能性が大で、そういう意味合いでもイングランド戦は偉大な勝利でありました。

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2007年11月21日 (水)

イングランドvs.クロアチア戦・事前情報

Simgp6917 いよいよ今夜、欧州選手権予選の最終試合となるイングランドvs.クロアチアが、サッカーの聖地「ウェンブリー」で行われます(現地時間20時キックオフ、日本時間22日5時)。

FWペトリッチがマケドニア戦後に発熱してしまい、チームには同行したものの出場は微妙。代わりにオリッチが先発し、スタメンは以下となる予定です。
GKプレティコサ-(右から)DFチョルルカ、シミッチ、コヴァチ弟、シムニッチ-MFスルナ、コヴァチ兄、モドリッチ、クラニチャール-FWオリッチ、エドゥアルド
スラヴェン・ビリッチ監督は試合前日、
「最初から分かり切った我々の目標は本大会出場であった。そのプレッシャーから逃げはしなかったし、立派な形で目標を実現したんだよ。選手たち、スタッフ、協会幹部、メディアには感謝しているし、そしてサポーターに感謝している。いつも我々を信じてサポータとてくれるサポーターがいなくては何もできなかった。この本当に素晴らしいストーリーを、最後の試合も成功という形で終わらせたい。このビッグマッチに勝利するため、持てる力の全てを出すつもりだ。イングランドが有利とはいえ、私が話していることが弾を詰めていない銃で打つようなことではないと断言しよう。」
とコメントしています。既に本大会出場を決めているとはいえ、イングランドに負けた場合は本大会でのシードのグループが3番目に落ちてしまいます。

一方のイングランドは、ロシアがイスラエルで敗北したことでいきなり本大会出場の道が見えてきました。引分け以上で本大会出場となるわけですが、FWルーニー、FWヘスキー、DFテリーが怪我で欠場の上、16日のオーストリアとの親善試合でFWオーウェンも怪我。DFファーデナンドは累積警告と厳しい状況です。
Robinsonザグレブの試合でクリアを空振りして世紀のオウンゴールを生んだGKロビンソン(写真)の代わりにカーソンの起用が濃厚。また怪我からMFハーグリーブスが復帰予定です。スティーブ・マクラーレン監督は引分けに持ち込むような守備的な戦術を敷いてくると考えられ、以下のメンバー(4-1-4-1)で挑むと予想されています。
GKカーソン-DFリチャーズ、キャンベル、レスコット、ブリッジ-MFハーグリーブス-ライト・フィリップス(ベッカム)、ジェラード、ランパード、コール-FWクラウチ

ちなみに過去の対戦成績はクロアチアの1勝1分2敗。ウェンブリーでは1996年4月に親善試合で対戦しており、結果は0-0でありました。その時にはビリッチも出場しています。

またイングランドではモドリッチ獲得レースが加熱しています。これまではアーセナルとバイエルンが濃厚とされていましたが、ここに来てチェルシーが接近。マケドニア戦にはグラント監督が訪れ、既に先週にはディナモの副会長ズドラヴコ・マミッチがアブラモヴィッチ所有のプライベート機でロンドンに渡り、彼の別荘で話合いを持ちました。まず提示されたのは彼の事前交渉権として350万ポンド、と言われていわれていますが、これにマミッチは拒否したとのこと。ちなみに移籍金は3000万ポンド(約67億円)まで跳ね上がっていると報じられています。

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2007年11月20日 (火)

クロアチア、マケドニアに敗れるもユーロ本大会出場決定

11月17日、欧州選手権予選「マケドニアvs.クロアチア」戦がスコピエで行われ、泥んこのピッチの中、マケドニアに2点を奪われ、予選で初めての敗北。しかしながら、グループリーグ3位のロシアがアウェーのイスラエル戦に1-2と負けたことでクロアチアを勝点で追い越すことができず、クロアチアが最終節のイングランド戦を残して欧州選手権本大会出場を決めました。クロアチアは独立以降、3度目となる本大会出場となります。

Snaumoski スコピエは雪に続いて雨が降り、また会場となったグラツキ・スタディオンは3日前にヴァルダル・スコピエvs.パルチザン・ベオグラードのベテラン選手によるエキジビジョンマッチ(ヴァルダルのユーゴリーグ優勝20周年記念)が行われたことで最悪のピッチコンデション。試合開始1時間前になっても試合が開始されるかはっきりせず、審判団と両チームの監督らとの話合いが行われ、クロアチアのビリッチ監督は試合開催に反対、マケドニアのカタネッツ監督は試合開催に賛成。しかし、UEFAの圧力もあって最終的に試合開催が決定しました。

クロアチアはこの試合で引分け以上ならば、ロシアやイングランドの結果に関係なく本大会出場となります。ビリッチ監督は9月のエストニア戦以来、二度目となるベストメンバーを組むことができました。スタメン(4-4-2)は以下になります。
GKプレティコサ-(右から)DFチョルルカ、シミッチ、コヴァチ弟、シムニッチ-MFスルナ、コヴァチ兄、モドリッチ、クラニチャール-FWペトリッチ、エドゥアルド

一方のマケドニアは、エースのパンデフが負傷のため欠場。代わりにトップ下に入るはずのトラヤノフまで合宿中に負傷してしまったため、以下のメンバーで構成してきました(3-5-2)。
GKミロシェフスキ-DFセドロスキ、ミトレスキ、ノヴェスキ-MFラザレフスキ、シュムリコスキ、グロズダノスキ、ポポフ-タセフスキ-FWマズノフ、ナウモスキ

時間が経過すればするほど田んぼのように化していくピッチでは、パスとコンビネーションを重視したクロアチアのサッカーを表現できません。それでもいつものスタイルで通そうとするクロアチアに対し、中盤により枚数を掛け、アグレッシブにボールを奪いに来るマケドニアに押されてしまいます。ただマケドニアもこの状況下ではフィニッシュに持ち込めず、両イレブンが泥にまみれての肉弾戦となり、サッカーとは程遠いスポーツが行われているかのようでした。
前半の最初で最初のゴールチャンスは33分、右からマズノフから左足でクロスボールが入った瞬間、ゴール前にナウモスキがDFのマークから抜けましたが、頭一つ届かずにボールはGKプレティコサに。プレティコサは反応できずにキャッチミスをしますが、ナウモスキが詰め寄る前に掴み直します。
クロアチアは42分、一週間前に脳震盪を起こしたペトリッチを下げ、機動力に優れたFWマンジュキッチをピッチに投入。マンジュキッチにとっては代表デビュー戦となりました。

両チームにシュートが一本もないままハーフタイムになったのですが、1時間早くキックオフしていたイスラエルvs.ロシア戦が2-1で終わり、クロアチアのコーチ陣や選手たちは本大会出場が決定することを知ります。試合後にビリッチ監督は
「結果を知って、気分がかなり楽になった。試合に勝とうと話し合ったものの、あの試合結果が私たちに良いものと悪いものをもたらした。オフェンスではよりリラックスして入れたものの、ディフェンスにおけるリラックスは良いことではなく、集中が切れてミスに繋がってしまった。」
と語ったように、後半のクロアチアはゲームを優勢に進めながらも致命的な失点をしてしまいます。
とはいえ、クロアチアのビッグチャンスは53分にありました。スルナからの縦ロングパスがエドゥアルドに通ると、巧みなトラップとワンタッチからGKミロシェフスキをかわし、左に回ってシュートを放ちますが、ゴール前にカバーいたミトレスキがクリアしてしまいます。
ビリッチ監督はその1分後にエドゥアルドをイングランド戦に温存するためベンチへと下げ、足首の負傷から癒えたオリッチを投入。これで先発したツートップが入れ替わることになりました。
マケドニアは57分、右サイドのラザレフスキからエリア内左のマウモスキにロングパスを通すと、中央へ走り込んだマズノフにヘディングで折り返し。しかしながら、マズノフのシュートはシミッチに止められます。
マケドニアの攻撃が実を結んだのは70分、左サイドでマズノフがボールを受けると、チョルルカとスルナの寄せを避けてからゴール前のタセフスキに一度預け、フリーのスペースへ。ゴール正面でボールを貰い返すと、そのままゴール右下隅に狙い済ましたシュートを放ち、マケドニアが先制に成功します。
クロアチアも72分、オリッチが左スペース前方に蹴り込み、俊足を活かして自らボールに追いつくと、そのままフェイントでDFをかわしてペナルティエリアに侵入。しかし、死角から放ったシュートはサイドネットに収まってしまいます。
決定打となったのは79分、タセフスキがクリアボールを拾ってグラウンダーのミドルシュートを放つと、ボールはゴール前のナウモスキの足元に。ナウモスキが左に蹴り込んで、2-0とリードを広げます。
クロアチアの選手たちも必死に戦ったとはいえ、リードを縮めることすらできず。本大会出場が決まったとはいえ、苦い敗北を喫してしまいました。
(写真はSport-netより)

A代表の監督に就任して以来、15試合目にして初めて敗北を経験したビリッチ監督(写真)は試合後の記者会見にて
Sbilic_2 「条件はサッカーには本当に適さないものだった。このようなピッチでプレーするのは不可能だ。マケドニアがよく適応したとは言いたくない。私たちがゲームを支配した時間帯に、相手の2本のシュートが2点に繋がったのだから。この90分間が私たちの運命を決めるというのに、これまで一年半辛抱強く、かつ素晴らしく築いてきたものが全て壊されるところだったのだよ! 
このようなピッチなのにマケドニアは試合をやろうと主張し、審判もプレーすることを決め、私はそれを受け入れた。選手たちは自分の持てる全てを出してくれたし、英雄らしく戦ってくれた。私は唯一、よくやったと褒めるだけだ。イスラエルには本当に感謝しているよ。」
とコメント。またクロアチアテレビ(HRT)のインタビューでは
「私たちはロンドンでのイングランド戦で全力を出すつもりだ。イスラエルの誠実さを私が褒めるのならば、ロンドンで我々が全力を戦わないとしたら愚かな存在に過ぎない。今夜のお祝いはちょっとだけだ。水曜日にイングランドと素晴らしい戦いをし、クロアチア国民が我々のことを誇りに思うよう全てをやるよ。」
と述べています。
幸い、スコピエでの試合でクロアチアに怪我人はなく、21日のウェンブリーの決戦では手を抜くことなくイングランドを叩きに行くことになります(宗教的・歴史的にイングランドはクロアチアにとって好ましくない国であることもありますが……)。ちなみにイングランドは本大会出場するためには、クロアチアに引分けか勝利することが必要です。
クロアチア代表はイングランド戦に合わせてアウェーのナイキのユニフォームも新調。国内におけるイングランド戦の注目度は高く、クロアチアからは実に15台のチャーター便が飛び、6000人近いサポーターが集結することになります。
クロアチアは1996年イングランド大会、2004年ポルトガル大会に次いで三度目の本大会出場。ワールドカップを含めれば、独立以後に予選を戦った7大会中、実に6大会目の本大会出場になります。

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クロアチアU-21代表は、U-21欧州選手権予選で鍵を握るアウェーのギリシャ戦を17日、アテネのパニオニオス・スタジアムを戦いました。
怪我人続出とマンジュキッチのA代表召集のため(ちなみにA代表のチョルルカもラキティッチも出場可能)、ラディッチ監督は理想のスタメンを築くことから程遠く、初召集のMFクレショ・リュビチッチ(フランクフルト所属)すら先発させたほど。スタメン(4-2-3-1)は以下のようになりました。
GKヴァルギッチ-DFヴィーダ、バコヴィッチ、ロヴレン、パミッチ-MFディニャール、ヤヤロ-タディッチ、K.リュビチッチ、トマソフ-ブシッチ
逆境に強いのがクロアチアのスポーツ選手の特徴でもあったりするのですが、初めて一緒にプレーするイレブンはモチベーションを高く持って試合に入ります。前半はU-21現代表において過去最高の出来だったほど。クロアチアは5分、タディッチがサイドを破り、クロスボールにリュビチッチが合わせ、早くも先制点を奪います。
その後も完全に主導権を握りますが、計4度に渡って連続して決定機を逃します。すると28分、GKヴァルギッチとDFロヴレンがお見合いしてボールを奪われ、ペテロポウロスに同点ゴールを奪われてしまいます。これがギリシャの最初のシュートでありました。しかし、43分、パミッチのクロスにブシッチが足で合わせ、クロアチアが2-1と勝ち越しに成功します。
Srukavina とはいえ、後半直ぐにギリシャはCKからファーポストのテリポステリスにヘディングシュートを決められると、66分にはカウンターからディモウトソスに追加点を奪われ、2-3と再逆転。
これまではミスからズルズルと失点を許す傾向にあった現U-21代表でしたが、救世主はハイドゥクでもベンチに甘んじるFWルカビナ(写真)でした。残り15分でピッチに送られると、82分にM.リュビチッチのパスを貰い、斜めの角度から同点ゴール。更にその2分後、ペナルティエリアで4人をドリブルでかわして逆転のゴール。クロアチアは4-3で貴重な勝利を収めました。
ルカビナは乗り換えのウィーン空港でシューズを置き忘れ、DFイプシャからシューズを借りたのですが、「常にこのシューズを履いて試合に出なくちゃいけないね」と試合後はご機嫌でした。
これでクロアチアは1試合多いとはいえ、3位ギリシャと勝点5差で2位につけ、プレーオフ進出に大きな望みを繋ぎました。

【順位】
1位…イタリア(勝点16/6試合)、2位…クロアチア(勝点15/7試合)、3位…ギリシャ(勝点10/6試合)、4位…アルバニア(勝点10/6試合)、5位…フェロー諸島(勝点3/7試合)、6位…アゼルバイジャン(勝点1/6試合)

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2007年11月15日 (木)

クロアチア・リーグ第16節

11月10日・11日にクロアチア・リーグ第16節が行われました。

首位ディナモ・ザグレブはホームでオシエクと対戦。この日はスタンドが無料開放されたこともあり、1万人の観客がマクシミール・スタディオンに集まりました。
3日前のバーゼル戦で心身ともに疲労しているとはいえ、イヴァンコヴィッチ監督は同じスターティングメンバーでゲームをスタート。プレーテンポがバーゼル戦とは遅いとはいえ、国内水準では十分な戦いをしました。
Svukojevic 24分、MFモドリッチのFKがクリアされたボールをエリア外のMFヴコイェヴィッチ(写真)が拾い、エリア内へと持ち込んで左足でシュートを放ちますが、ボールは右ポストをわずかに逸れます。
とはいえ、33分、MFグエラが倒されて得たゴール正面での直接FKを、FWショコタがグラウンダーで狙ったところ、ボールはオシエクの選手の壁で止まってヴコイェヴィッチの足元に。A代表のメンバーに定着しつつあるヴコイェヴィッチが右足で決めてディナモが先制します。
この1点で勝ち切れてしまうのが今季のディナモ。その後はチャンスが生まれず、58分にモドリッチがベンチに下がったのちはチャンスを演出できません。オシエクは81分、FWフルンチェヴィッチがエリア内でフリーでシュートを狙ったものの、ボールは枠を外れてしまいます。
ルーティンワークでディナモが勝利を飾り、第9節にヴァルテクスに1敗した以外は15試合全勝しています。

3位ハイドゥク・スプリトは最下位メヂュムリエとホームのポリュウド・スタディオンで対戦しました。
Scernat ゲーム序盤はメヂュムリエが優勢だったものの、17分、クロアチアの水にも慣れ、本領を発揮しつつある元ルーマニア代表MFチェルナト(写真)がFWカリニッチとのワンツーを決め、最後はGKとの一対一を冷静に決め、ハイドゥクが先制します。
メヂムリエも28分、MFダルモビルがミドルシュートを試みると、ボールはDFトゥドールの足に当たって弾道が変わり、ネットへと突き刺さって同点に追いつきます。
しかし、ハイドゥクは40分、チェルナトが3人を引きつけてからスルーパスをFWヴェルパコヴスキスに通すと、自らシュートを打てる立場ながら左にいるカリニッチにアシストし、カリニッチがしっかりと決めて2-1と勝ち越します。
後半50分にはチェルナトの左FKにヴァルパコヴスキスが滑り込みながらヘディングシュートを決め、3-1とリードを広げます。
昨季までのハイドゥクならばこのまま勝てたのですが、シーズン前の体力作りに失敗したせいか、ゲーム後半にあっさりと失点を許してしまいます。54分、メヂムリエのMFピシュコールに25mのミドルシュートを決められて1点差に縮められると、62分、DFチェリシュチャクの右クロスにFWペライッツァにヘディングシュートを決められて同点。更に67分には先ほどと同様にチェリシュチャクの右クロスにFWエリオマールがヘディングシュート。これはハイドゥクのGKトミッチが好反応で逆転ゴールを逃れます。
その後はハイドゥクが総攻撃を掛けるも、シュートはことごとくGKバノヴィッチの正面か、枠を捕らえきれずに3-3のドローで終了。82分にDFフルゴヴィッチが負傷退場したのですが、まだ交替枠が一人余っているというのにヤルニ監督はフルゴヴィッチが戻ると考えて誰もピッチに送らず、終了まで一人少ない状態で戦い続けるというお粗末な采配を見せています。

今節で問題になったのは、テレビ放映もされた2位リエカvs.8位ザグレブの対戦でした。
Sciro 試合は7分、MFムイジャからの縦パスを受けたMFブルクリャチャが決めて先制し、その後はリエカの反撃を食い止め続けたものの、75分、リエカのクロスボールにザグレブのDFイヴァンコヴィッチがハンドを取られてしまいます。映像では手ではなく身体にボールが当たっている上、ハンドを取るにしてもFWヂャロヴィッチがヘディングを空振りしたボールが、手を下げた状態のイヴァンコヴィッチに当たっただけであり、到底ハンドにはならない場面。PKをヂャロヴィッチが決めて同点に追いつかれると、ロスタイムにはゴール前に放り込まれたボールをザグレブGKストイキッチがキャッチミス。ヂャロヴィッチにバイシクルで逆転ゴールを決められ、ザグレブはリエカに1-2と敗れてしましました。
降格ゾーンが近づいてきたザグレブにとっては死活問題であるため、ブラジェヴィッチ監督(写真)やメディッチ会長は黙っておらず、ヴチェミロヴィッチ主審を公に批判。背後に犯罪グループの存在すら指摘しました。今季はやたらと誤審が多く、その誤審が試合結果に大きく左右しているため、クロアチア・サッカー協会の審判委員会のディドヴィッチ会長が辞任を提出するまでに至っています。

全試合の結果はこちら。

Zadar - Cibalia Vinkovci 1:1
0:1  7' Bagaric (PK)
1:1 37' Tomasov

Varteks Varazdin - Slaven Belupo 1:1
1:0 22' Mumlek (PK)
1:1 78' Vrucina

Sibenik - Inter Zapresic 1:1
1:0  6' Vitaic
1:1 42' Gulic

Hajduk Split - Medimurje 3:3
1:0 17' Cernat
1:1 28' Darmopil
2:1 40' Kalinic
3:1 50' Verpakovskis
3:2 54' Piskor
3:3 62' Peraica

Rijeka - Zagreb 2:1
0:1  7' Brkljaca
1:1 75' Dalovic (PK)
2:1 90' Dalovic

Dinamo Zagreb - Osijek
1:0 33' Ognjenovic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点45)、2位…リエカ(33)、3位…ハイドゥク・スプリト(27)、4位…スラヴェン・ベルーポ(27)、5位…ザダール(22)、6位…チバリア・ヴィンコヴチ(20)、7位…オシエク(18)、8位…シベニク(17)、9位…インテル・ザプレシッチ(17)、10位…ザグレブ(16)、11位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(14)、12位…メヂムリエ(10)

【得点】
12ゴール…カリニッチ(ハイドゥク)、ヂャロヴィッチ(リエカ)
9ゴール…モドリッチ(ディナモ)、ロヴレク(ザグレブ)
8ゴール…テルケシュ(ザダール)、マンジュキッチ(ディナモ)
7ゴール…シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、ヴィタイッチ(シベニク)、ヴコイェヴィッチ(ディナモ)

【アシスト】
6アシスト…マンジュキッチ(ディナモ)、ムムレク(ヴァルテクス)、ブーレ(リエカ)、ツェルナト(ハイドゥク)
5アシスト…モドリッチ(ディナモ)、ジュパン(ザダール)、シャルビーニ(リエカ)、マルチッチ(チバリア)
4アシスト…クーケッツ(インテル)、ヴルチーナ(スラヴェン)、ケーリッチ(チバリア)、ムイジャ(ザグレブ)

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更に前になりますが、11月7日にはクロアチア・カップ準々決勝第1戦が行われています。
インテル・ザプレシッチとホームで対戦したハイドゥク・スプリトは、FWカリニッチのPKとDFペライッチのヘディングシュートで前半2-0とリードしたものの、後半72分にFWシヴォニッチがMFグルグロヴィッチのアシストからシュートを決めて2-1。最小リードで第2戦を迎えることになりました。
ヴァルテクス・ヴァラジディンはホームでチバリア・ヴィンコヴチを4-0と一蹴。
唯一2部でベスト8まで勝ち上がったセゲスタは、ザグレブに押されながらもスコアレスドローに終わっています。

Hajduk Split - Inter Zapresic 2:1
1:0  3' Kalinic (PK)
2:0 42' Pelaic
2:1 72' Sivonic

Varteks Varazidin - Cibalia Vinkovci 4:0
1:0  5' Mumlek (PK)
2:0 19' Prahic
3:0 37' Mujanovic
4:0 67' Semler

Segesta - Zagreb 0:0

Slaven Belupo - Dinamo Zagreb (12月12日か16日or17日に延期)

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クロアチア代表は11日からスロベニアのチャティジュにて合宿をスタート。ハイドゥクのFWカリニッチが怪我のため、ディナモからFWマンジュキッチが代わりに選出されました。しかし、マンジュキッチは寝違えて首を痛め、ペトリッチは前節の試合で脳震盪を起こしているため、100%計算できるのはエドゥアルドとオリッチのみという状況です。
もっと深刻なのはU-21代表。カリニッチとマンジュキッチが上記の理由で計算できず、怪我のためMFイリチェヴィッチ、MFシャルビーニ、MFケーリッチも召集されず。合宿に参加しているFWタディッチ、FWプラヒッチも怪我。U-21欧州選手権予選突破の鍵を握るギリシャ戦が控えているだけにラディッチ監督も頭が痛いところです。

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2007年11月14日 (水)

UEFAカップ/ディナモ、バーゼル相手に悔しいドロー

対バーゼル戦は撮影取材をしたものの、仕事の関係で更新が遅れてしまいました。遡って報告します。

11月8日、UEFAカップのリーグ・ラウンド第2節が行われました。第1節は休みだったディナモは、バーゼルとホームで対戦。満員までいかないものの、25000人の観客がマクシミール・スタディオンを埋め尽くしました。

Smodric ディナモはFWバラバンとMF/DFミキッチが怪我のために欠場したものの、固定化されつつあるメンバーで挑みます。右MFは好調のグエラがサミールに代わって先発出場しました。システムはいつもの4-2-3-1です。
GKコッホ-DF(右から)エトー、ドゥルピッチ、シルデンフェルド、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-グエラ、マンジュキッチ、モドリッチ-FWショコタ

一方のバーゼル。グロス監督はグラスホッパーを指揮していた1997年にチャンピオンズ・リーグ予備戦でディナモと対戦しており、ザグレブでは4-4で引き分けたものの、チューリヒでは0-5と完敗しています。そのグロス監督が「時代が変わり比較するのは難しいが、プロシネチュキがいた1997年のディナモよりも今のディナモの方が強い」と評価していました。台所事情は明るくなく、DF中田、MFカルリトスを怪我で欠き、MFフッケルは前節のヤングボーイズ戦で肘打ちを受けて欠場。以下のメンバーでスタメン(4-1-4-1)を構築してきました。
GKコスタンツォ-DFザンニ、マイストロヴィッチ、マルク、ホデル-MFエルギッチ-デゲン、チッパーフィールド、エドゥアルド、カイセド-FWシュトレラー

ヴェルダー・ブレーメンと互角に戦い、アヤックスを延長で下してきたディナモは、これまで欧州カップ戦で染み付いたコンプレックスを払拭するような攻撃サッカーを展開します。左サイドからモドリッチが組み立て、アグレッシブな動きが持ち味のマンジュキッチもDF陣を撹乱。ボランチのポクリヴァチュとヴコイェヴィッチも前線へと積極的に攻め上がります。
Setto 最初のチャンスは8分、ポクリヴァチュが中央から鋭いミドルシュートを放ち、GKコンスタンツォが辛うじてセーブ。弾かれたところをショコタが詰めますが、オフサイドを取られます。
10分にはモドリッチがDFラインの背後のスペースを突く右サイドのエトーにパスを通すと、エトーは追いかけるホデルを背にしながら対角線にシュート(写真)。しかし、ボールはポストを逸れ、ファーに突っ込んだヴコイェヴィッチもボールに届かきません。
更には13分、ポクリヴァチュから縦のロングパスが二人のストッパーを追い抜いたマンジュキッチに通り、GKと一対一になるものの、頭上を狙ったループシュートはクロスバーを越えてしまいました。その1分後にもモドリッチからスルーパスがエトーに通り、完璧なセンタリングが中央でフリーのショコタに通るもののボレーシュートに失敗。ディナモは立て続けに決定機を逃し、スタンドからも溜息が漏れます。
Smandzkic 攻め込まれっ放しだったバーゼルも17分、フリースローをヘディングで繋ぎ、中央からカイセドが強烈なボレーシュート。ボールはGKコッホの正面で難を逃れます。バーゼルはこのシーンで息を吹き返し、組織立った守備で体勢を整えはじめ、セットプレーやカウンターから好機を見出します。
しかしピッチ上でのディナモの優勢は変わらず、35分にはカウンターから4対3の形を作るものの、マンジュキッチ(写真)があっさりとシュートを打ってしまい、得点に繋がりません。
ロスタイムにはモドリッチから右サイドのエトーに再びパスが通り、エンドラインからのマイナスの折り返しが中央でフリーのマンジュキッチに。普段ならば決められるシュートをまたしてクロスバーの上へと吹かしてしまいました。更にモドリッチからのピンポイントのロングパスがグエラに通り、彼もループシュートを狙ったもののクロスバーの上に。前半だけで12本のシュートを放ち、うち枠内シュートが6本あったのにもかかわらず、ディナモは得点を奪えないまま前半を終えます。

後半も前半と同じくバーゼルが自陣に引き、ディナモが押し込む展開に。52分にグエラからの浮き球のパスがDFの背後に入ったマンジュキッチに通るものの、今度はマンジュキッチは打ちに行かずに左のショコタにパスを試み、失敗してしまいます。
Svukojevic 57分にはモドリッチの右CKからショコタがヘディングで繋ぎ、ニアポストでヴコイェヴィッチが合わせるものの、ボールは左ポストをわずかに逸れていきます(写真)。
63分にディナモはグエラに代えてサミール、75分にはショコタに代えてタディッチを入れましたが、二人ともジョーカーになれるタイプの選手ではなく、バーゼルの堅い守備を破ることはできません。
78分、左サイドのモドリッチから逆サイドの裏へ走り込むマンジュキッチにパスが通り、DFを背にしながらエリア内に入ると同時にシュートするものの、ボールはGKコンスタンツォの足に。アヤックス戦ではヒーローだったマンジュキッチのブレーキがこの試合の誤算でした。
ゴールに嫌われ続けたディナモを象徴するシーンはロスタイム、カルロスの右クロスにファーポストでヴコイェヴィッチがフリーの状態で合わせたものの、ボールは右ポストを叩いてしまいます。全ての面においてバーゼルを凌駕しながらも、ディナモはスコアレスドローに終わりました。

試合後、ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は
「バーゼル相手に素晴らしい試合をし、多くのチャンスを作り、完全にゲームをコントロールした。しかし、残念ながら運がなかった。運はスポーツを構成する一部分とはいえね。これだけのチャンスを失敗するのは不可能に近いよ。勝点3を奪えなかったのは残念だが、プレーそのものや試合内容から次のラウンドに私たちが勝ち進む根拠が十分にあることを示唆するものだった。もちろん今日勝利していれば楽だったわけだが、勝ち進むほどの実力があることを十分に見せ付けられたと思う。」
Sergic バーゼルのグロス監督は
「勝点1を得るまでには多くの運が必要だった。最後の15分は組織立った守備で良いプレーができ、ディナモのプレッシャーに良く耐えた。攻撃面では創造性を余り見せられなかったが、怪我人の多さを考えれば仕方のないことだ。この勝点はとても重要だよ。」
とコメントしています。
またバーゼルのキャプテンであり、この日はフッケルに代わってボランチを任されたエルギッチ(写真右)は
「これだけのプレーを今夜のディナモはしたというのに、ディナモはアウェーの方が良いプレーをすると聞いている。もし本当にアウェーの方が良いのならば、相手チームには"幸運を祈る"としか言えないね。」
と印象深いコメントを残しています。

同グループではレンヌ(フランス)とブラン(ノルウェー)が1-1のドロー。試合数の差はあるとはいえ、ディナモは3位につけています。
1位…バーゼル(勝点4/2試合)、2位…ハンブルガーSV(勝点3/1試合)、3位…ディナモ・ザグレブ(勝点1/1試合)、4位…レンヌ(勝点1/2試合)、5位…ブラン(勝点1/2試合)

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2007年11月 5日 (月)

クロアチア・リーグ第15節

11月3日、クロアチア・リーグ第15節が行われました。

Simgp7501 木曜日にUEFAカップのバーゼル戦を控えるディナモ・ザグレブは、6位チバリア・ヴィンコヴチとアウェーにて対戦しました。
チバリアは第13節にリエカを2-0で倒し、前節はハイドゥクとアウェーで引き分け。両サイドのMFバガリッチとケーリッチのU-21代表コンビ、5部リーグのクラブから発掘されたFWマルチッチ、スラヴェン・ベルーポから今季に移籍したベテランFWドディクらが中心の手堅いチームです。
7分、バガリッチのCKにペナルティエリア中央のMFスティデノヴィッチがヘディングシュートをしますが、左ポスト際に立っていたディナモDFのエトーがラインを割らせずクリアします。
ディナモも負けじと15分、サミールが放ったミドルシュートは枠を捕らえますが、GKブルツサがパンチングで逃れます。
先制点は21分、MFモドリッチの左CKのニアにいたFWショコタが触ると、ボールはゴール前で跳ね上がり、最後はMFヴコイェヴィッチがヘディングで押し込んでディナモが先制します。
しかしチバリアも44分、MFメドヴィドの左クロスボールがDFシルデンフェルドの頭上を越え、ファーの位置にて頭から飛び込んだマルチッチがヘディングシュートを決めて同点に追いつきます。
後半に入り、イヴァンコヴィッチはサミールに代え、先の試合で活躍したMFグエラを投入。その采配がスバリと当たります。50分、メドヴィドがルーズボールを誤って自陣ゴールの方向に蹴り込んでしまったところをグエラが奪い、そのままドリブルでシュートを決めて2-1とリードします。
ゲームの分かれ目となったのは77分、ディナモのGKコッホがDFラドティッチをペナルティエリアで倒してPKとなります。キッカーのバガリッチは左下隅を狙ったものの、コッホがコースを読んでセーブ。このままディナモが逃げ切り、難敵を退けています。

3位ハイドゥク・スプリトはアウェーで7位オシエクと対戦しています。
ピッチの状態が悪く、ボールの流れが滞る中で、前半はハイドゥクがペースを握ります。最初のチャンスは5分、FWカリニッチが3人に囲まれながらも右へと突破し、最後はペナルティエリアでシュートしますが、GKスケンデルが足でクリアします。
オシエクも9分、FWプリモラッツが18mの位置から直接FKを狙ったものの、ハイドゥクGKトミッチが好セーブでゴールを割らせません。
前半最後のハイドゥクのチャンスは44分、MFチェルナトのゴール前に落ちる鋭い右FKにFWヴェルパコブスキスが突っ込んだものの、再びスケンデルが好反応でセーブします。
後半に入り、オシエクも攻勢を見せましたが、お互いが大きなチャンスを作ることはできず。74分、ハイドゥクのDFフルゴヴィッチが25mの強烈な直接FKを放ったものの、これまたスケンデルがセーブ。
このままスコアレスドローと思いきや、試合が動いたのは後半ロスタイム。MFルビールの前線へのロングボールに、スクランブルで上がったDFトゥドールがエリア内にて左のサブリッチにヘディングで繋ぐと、そのまま折り返しでもらったボールをトゥドールがゴール右へと蹴り込みます。これが決勝点となり、ハイドゥクが1-0と貴重な勝利を収めました。
復帰したトゥドール、ディナモ・キエフからレンタルされたサブリッチ、ツェルナト、ヴェルパコブスキスの3人といったタレントが活躍したことで、ハイドゥクも上昇気流に乗れていけそうです。

全試合の結果はこちらです。

Zagreb - Varteks Varazdin 0:0

Medimurje - Rijeka 0:1
0:1 48' Dalovic

Cibalia Vinkovci - Dinamo Zagreb 1:2
0:1 20' Vukojevic
1:1 44' Malcic
1:2 50' Guela

Slaven Belupo - Sibenik 1:0
1:0 63' Poljak

Inter Zapresic - Zadar 2:1
0:1 36' Mitrovic
1:1 61' Gulic
2:1 65' Sivonjic

Osijek - Hajduk Split 0:1
0:1 Tudor 90'

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点42)、2位…リエカ(30)、3位…ハイドゥク・スプリト(26)、4位…スラヴェン・ベルーポ(26)、5位…ザダール(21)、6位…チバリア・ヴィンコヴチ(19)、7位…オシエク(18)、8位…ザグレブ(16)、9位…シベニク(16)、10位…インテル・ザプレシッチ(16)、11位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(13)、12位…メヂムリエ(9)

【得点】
11ゴール…カリニッチ(ハイドゥク)
10ゴール…ヂャロヴィッチ(リエカ)
9ゴール…モドリッチ(ディナモ)、ロヴレク(ザグレブ)
8ゴール…テルケシュ(ザダール)、マンジュキッチ(ディナモ)
7ゴール…シャラノヴィッチ(メヂムリエ)

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2007年11月 3日 (土)

クロアチア・リーグ第14節/クロアチア代表メンバー発表

10月31日、クロアチア・リーグ第14節が行われました。

首位を独走するディナモ・ザグレブは、10位インテル・ザプレシッチとホームで対戦しました。
MFモドリッチは前節のザダール戦で蹴られた際の足の腫れが残るために欠場。代わりにコートジボアール人のグエラが左MFとして先発出場しました。
開始から15分間は攻撃の組立てに工夫が見られないディナモでしたが、モドリッチに代わる司令塔としてサミールやグエラがゲームを演出。先制点は19分、DFカルロスが左サイドをペナルティエリアを切り裂き、エンドラインから中央に折り返したところにサミールが押し込みます。
Sguela その3分後にはグエラ(写真左)がバイタルエリアから左足を振り抜くと、ボールはゴール右下隅に突き刺さり、グエラにとっての公式戦初ゴールとなります。
更に2分後、MFポクリヴァチュから左サイドでボールを受けたMFマンジュキッチが、ペナルティエリア外の位置からボールを内側に巻いての爽快なシュートを決め、早くも3-0とリードを広げます。
ディナモの猛攻は留まらず、33分、グエラの左からのアーリークロスにFWショコタがボレーシュートを叩き込んで4-0。ショコタは復帰して以来、4試合連発と絶好調をキープしています。
後半は交替もあってテンポが落ちたとはいえ、61分にMFチャゴとのワンツーで中央を抜けたポクリヴァチュがグラウンダーでのミドルシュートを放って5-0。エースのモドリッチ抜きとはいえ、選手層の厚さと、国内リーグでは無敵な強さを誇ることを見せつけました。

3位ハイドゥク・スプリトは6位チバリア・ヴィンコヴチとホームで対戦しました。
監督デビューを勝利で収めたヤルニ新監督ですが、現在国内でトップスコアラーのカリニッチが累積警告のため計算に入れられず。代わりにルカビナを先発出場させ、また怪我から復帰したDFトゥドールもピッチに送りました。
試合は開始8分、DFフルゴヴィッチが左サイドを突破し、中央へ折り返したところをMFルビールが倒れ込みながらGKの左脇を抜けるシュートを決め、ハイドゥクが先制します。
ハイドゥクがゲームのイニシアティブを握りましたが、チバリアも16分、FWマルチッチがスルーパスを送ったところに、飛び込んだMFケーリッチがトゥドールをフェイントでかわし、GKとの一対一に持ち込んだものの、シュートを吹かしてしまいます。
35分にはルビールから理想的な縦パスがルカビナに通るものの、ルカビナは飛び出したGKの頭上を遥かに越えるシュートを打ってしまいました。
Sverpakovskis 雨中の低調な試合だったとはいえ、再び試合が動いたのは57分、MFラダスからノートラップで右クロスが入るとハイドゥクDFは誰もクリアに行くことはなく、ボールはケーリッチの足に触れ、方向が少し変わったところに併走したマルチッチが押し込んでチバリアが同点に追いつきます。
その後はお互いが好機を潰していきますが、76分、チバリアはDFメドヴェドの左クロスに中央に飛び込んだマルチッチが合わせて逆転に成功。この日2ゴールのFWマルチッチは昨季まで5部リーグでプレーしていところを、チバリアのスカウトが発掘した26歳の選手です。
しかしながらハイドゥクも86分、DFペライッチの右クロスが相手DFに当たったところに途中交替のFWヴェルパコヴスキス(写真)がニアにヘディングで飛び込み、彼自身のハイドゥク初ゴールが貴重な同点ゴールとなります。試合はそのまま2-2で終了。ハイドゥクにとってはカリニッチ欠場が大きな痛手となりました。

全試合の結果はこちら。

Sibenik - Zadar 0:0

Dinamo Zagreb - Inter Zapresic 5:0
1:0 19' Sammir
2:0 22' Guela
3:0 24' Mandzukic
4:0 33' Sokota
5:0 61' Pokrivac

Hajduk Split - Cibalia Vinkovci 2:2
1:0 8' Rubil
1:1 57' Malcic
1:2 76' Malcic
2:2 83' Verpakovskis

Varteks Varazdin - Medimurje 2:0
1:0 39' Mujanovic
2:0 88' Papa

Slaven Belupo - Zagreb 1:0
1:0  1' Jajalo

Rijeka - Osijek 1:1
0:1 14' Hrncevic
1:1 45' Dalovic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点39)、2位…リエカ(27)、3位…ハイドゥク・スプリト(23)、4位…スラヴェン・ベルーポ(23)、5位…ザダール(21)、6位…チバリア・ヴィンコヴチ(19)、7位…オシエク(18)、8位…シベニク(16)、9位…ザグレブ(15)、10位…インテル・ザプレシッチ(13)、11位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(12)、12位…メヂムリエ(9)

【得点】
11ゴール…カリニッチ(ハイドゥク)
9ゴール…モドリッチ(ディナモ)、ロヴレク(ザグレブ)、ヂャロヴィッチ(リエカ)
8ゴール…テルケシュ(ザダール)、マンジュキッチ(ディナモ)
7ゴール…シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、
6ゴール…ジュパン(ザダール)

【アシスト】
6アシスト…マンジュキッチ(ディナモ)、ムムレク(ヴァルテクス)
5アシスト…モドリッチ(ディナモ)、ツェルナト(ハイドゥク)、ジュパン(ザダール)、シャルビーニ(リエカ)
4アシスト…ブーレ(リエカ)、クーケッツ(インテル)、マルチッチ(チバリア)、ヴルチーナ(スラヴェン)、ケーリッチ(チバリア)

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11月2日、クロアチア代表監督のスラヴェン・ビリッチが、マケドニア戦(11月17日・スコピエ)、イングランド戦(11月21日・ロンドン)における代表メンバー23名を発表しました。
イゴール・ブダンとボシュコ・バラバンの二人のFWが怪我していることもあり、国内リーグ得点王のニコラ・カリニッチを再び召集。バラバンは復帰の目処が立てば代表に加わり、マケドニア戦で本大会出場が決まればカリニッチはU-21代表に帰される可能性があるようです。また累積警告でマケドニア戦に出場できないMFイェルコ・レコが外れ、怪我のためしばらく外れていたDFフルヴォイエ・ヴェイッチが召集されています。

GK:
スティペ・プレティコサ (スパルタク・モスクワ)
ヴェドラン・ルニェ    (ランス)
マリオ・ガリノヴィッチ  (パナシナイコス)
DF:
ダリオ・シミッチ     (ACミラン)
ロベルト・コヴァチ    (ボルシア・ドルトムント)
ヨシップ・シムニッチ   (ヘルタ・ベルリン)
ヴェドラン・チョルルカ  (マンチェスター・シティ)
ダリオ・クネジェヴィッチ (リボルノ)
ディノ・ドゥルピッチ    (ディナモ・ザグレブ)
フルヴォイエ・ヴェイッチ (トムスク)
MF:
ニコ・コヴァチ           (レッドブル・ザルツブルク)
ダリヨ・スルナ         (シャフタール・ドネツク)
マルコ・バビッチ        (レアル・ベティス)
ニコ・クラニチャール     (ポーツマス)
ユーリツァ・ヴラニェシュ   (ヴェルダー・ブレーメン)
ルカ・モドリッチ       (ディナモ・ザグレブ)
ダニエル・プラニッチ     (ヘーレンフェーン)
イヴァン・ラキティッチ    (シャルケ04)
オグニェン・ヴコイェヴィッチ(ディナモ・ザグレブ)
FW:
ムラデン・ペトリッチ     (ボルシア・ドルトムント)
イヴィツァ・オリッチ     (ハンブルガーSV)
エドゥアルド・ダ・シルヴァ  (アーセナル)
ニコラ・カリニッチ     (ハイドゥク・スプリト)

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2007年10月29日 (月)

クロアチア・リーグ第12・13節/クロアチア・カップ

ここのところ更新が滞っていますが、ここ一週間のクロアチア国内のリーグ、カップ戦の成り行きをまとめましょう。

10月20日、クロアチア・リーグ第12節が行われ、首位ディナモ・ザグレブはアウェーにて8位シベニクと対戦しました。
前半はシベニクがディナモの攻撃をしっかりと食い止め、取り立てて見所の少ない内容でありましたが、後半に試合が動き出します。
52分、シベニクのMFヴィタイッチがゴール右下隅を狙って30mのFKを放ったものの、これにはディナモのGKコッホが好セーブ。続くDFグルイッツァのミドルシュートもコッホが食い止めます。
Svukojevic 54分にはヴィタイッチのCKにペナルティエリア内のFWゼッツが合わせに向かったところを、ユニフォームを引っ張られて倒されましたが、コヴァチッチ主審はPKを取りません。
シベニクの選手や監督、観客の怒りが頂点に達したのは82分でした。ディナモの右FKからのクリアボールをMFサミールがミドルシュート。ボールはシベニクの選手に当たってMFヴコイェヴィッチ(写真)の足元に届き、近距離からシュートを決めてディナモが先制します。しかし、ペナルティエリア内にはCKの場面で交錯して倒れたシベニクのDFボナチンが最後尾にいて、サミールがシュートを放った瞬間にはヴコイェヴィッチはそのボナチンよりも若干前のポジションにいました。副審はオフサイドの旗を挙げたのにもかかわらず、コヴァチッチ主審はゴールを認めてしまったのです。
更にロスタイム、マンジュキッチがペナルティエリアで倒されたことでコヴァチッチ主審はPKまで進呈。客席からの「ジプシー」「泥棒」のコールが更に激しくなりましたが、PKをFWショコタがきっちりと決め、2-0で勝利を果たしました。ちなみにショコタは起用の少なさを批判して一時は追放処分を受けてましたが、バラバン、タディッチの負傷も手伝ってこの試合で途中出場しています。

ただ今3連敗中で6位に転落したハイドゥク・スプリトは3位ザダールとホームで対戦しています。
これまで怪我人で泣かされたハイドゥクですが、骨折で今季前半が絶望のDFジヴコヴィッチ以外は全員が計算できる状態に。昨年のワールドカップのオーストラリア戦以来、ピッチを離れていたトゥドールもベンチスタートしました。
Skalinic この試合で一際目立ったのは、A代表入りも果たし、目下売り出し中の19歳FWカリニッチ(写真)。14分に得たPKは深く芝生をダフってしまい失敗しものの、36分にMFチェルナトの右CKをヘディングで決めて同点に追いつきます。
53分にはチェルナトのシュートが弾かれて左にこぼれたところをMFダムヤノヴィッチが中央へ。GKスバシッチがキャッチし損ねたところをカリニッチが押し込んで逆転に成功します。
70分には右SBペライッチの折り返しに、クレシッチ監督になってから起用チャンスを得ているMFリニッチがファーサイドから決めて3-1。その4分後にはリニッチがパスカットから左のスペースに走り込むカリニッチへボールを送り、カリニッチは右足でシュートを決めてハットトリックを達成。今季10得点目となるゴールでモドリッチを抜き、単独でトップスコアラーとなりました。
78分からはトゥドールが交替でピッチに送られ、14ヶ月ぶりの公式戦出場となりました。試合は4-1でハイドゥクの完勝に終わっています。

2位のリエカは、インテル・ザプレシッチに前半11分にPKで先制を許すものの、後半57分にMFブーレの右FKをDFブディチンがヘディングで決めて同点に追いつくと、73分には左SBパミッチの折り返しにFWヂャロヴィッチがGKと左ポストの隙間に流し込んで逆転に成功しています。

全試合の結果はこちら。

Hajduk Split - Zadar 4:1
0:1 21' Terkes
1:1 36' Kalinic
2:1 53' Kalinic
3:1 70' Linic
4:1 74' Kalinic

Zagreb - Medimurje 1:1
1:0 54' Lovrek
1:1 60' Bratkovic

Varteks Varazdin - Cibalia Vinkovci 2:1
1:0 25' Mumlek
1:1 90' Bagaric (PK)
2:1 90' Prahic

Rijeka - Inter Zapresic 2:1
0:1 11' Grgurovic (PK)
1:1 57' Budicin
2:1 73' Dalovic

Slaven Belupo - Osijek 2:0
1:0 14' Posavec (PK)
2:0 22' Posavec (PK)

Sibenik - Dinamo Zagreb 0:2
0:1 82' Vukojevic
0:2 90' Sokota (PK)

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10月23・24日にはクロアチア・カップが行われ、ベスト8の座を賭けて戦われました。このラウンドまでは一発勝負で決められます。

ディナモ・ザグレブは4日前と同様、アウェーでシベニクと対戦しました。
審判の偏った判定で負けた先の悔しさをぶつけるかのようにシベニクは6分、MFヴィタイッチのCKからMFガブルエル・ダ・シルヴァが先制点を決めます。
ディナモは久しぶりに先発したFWヴグリネツのチャンスメークから好機を見出すものの、ヴコイェヴィッチ、サミール、マンジュキッチのシュートはいずれも精度に欠けてしまいました。
37分にはヴィタイッチのクロスにFWゼッツがシュートを決めて、シベニクがリードを広げます。
Ssokotamandzkic ディナモは60分、ペナルティエリアの外でゼッツを倒したGKコッホがレッドカードを出されて更に苦境に立たされますが、これを契機にチームが一丸となり、一人少ないながらもイニシアティブを握ります。
70分、MFモドリッチからが右サイドからのお膳立てにMFマンジュキッチ(写真左)がロビングでシュートを決めて1点差にすると、77分には途中交替のFWショコタ(写真右)がMFグエラの放ったボールに食いついて同点弾を決めます。
シベニクはMFミラノヴィッチが二枚目のイエローで退場となり、更にディナモが加勢となり、89分、ショコタがゴール前の混戦を制してゴールを決めて逆転。土俵際のうっちゃりでディナモがベスト8進出を決めました。

ハイドゥク・スプリトはホームでクロアチア・セスベッテと対戦。
Ssablicセスベッテは2部とはいえ、現在はフルヴァツキ・ドラゴヴォリャッツと首位争いをしており、昇格に最も近いクラブです。ちなみにこの試合でトゥドールがハイドゥクに戻って初めて先発出場しました。
最初の15分にFWカリニッチが二度に渡るチャンスを決められず、リードを作れないまま前半を終えたハイドゥクですが、後半52分、股関節に痛みを覚えたトゥドールに代わり出場したDFサブリッチ(写真)が、CKのクリアボールからシュートを決めて先制に成功します。88分にはMFツェルナトのFKをカリニッチがゴール前で方向を変えてゴールに流し込み、今季の公式戦15得点目を決めて、2-0と格下相手に勝利しています。

サプライズとなったのは2部のセゲスタと1部2位のリエカとの対戦。前半20分はアウェーのリエカが主導権を握るものの、次第にセゲスタが攻める展開に。35分にFWツェロヴェチュキが20mのミドルシュートを決めると、52分にはMFコヴァチェヴィッチを決めて2-0。87分にはDFヤンコヴィッチのゴールで、3-0と快勝。ザダールに続いて1部リーグのチームを食う金星を挙げました。

全試合の結果はこちら(太文字が進出)
Bjelovar - Varteks Varazdin 1:1 (PK 3:5)
Cibalia Vinkovci - Osijek 2:1
Hajduk Split - Croatia Sesvete 2:0
Slaven Belupo - Pomorca 1:0
Segesta - Rijeka 3:0
Sibenik - Dinamo Zagreb 2:3
Dakovo - Zagreb 0:7
Inter Zapresic - Podravina 1:0

また準々決勝のカードは以下のようです。昨季の決勝のカード、ディナモvs.スラヴェンがここで再現となります。初戦は11月7日、第2戦は11月28日。またUEFAカップを戦っているディナモは12月12日に初戦、第2戦は来年2月に行われる予定です。
Hajduk Split - Inter Zapresic
Segesta - Zagreb
Slaven Belupo - Dinamo Zagreb
Varteks Varazdin - Cibalia Vinkovci

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10月27日、クロアチア・リーグ第13節が行われました。

首位ディナモ・ザグレブはアウェーで4位ザダールと対戦しました。
カップ戦も含めればハイドゥク、シベニク、シベニク、ザダールと、アンチ・ディナモの多いダルマチア地方にて4試合連続の試合をしているディナモ。正GKコッホが先のシベニク戦で退場となったため、この日がデビューとなるGKケラヴがゴールを守りました。また、ここ2試合ゴールを決めているショコタが先発起用されています。
一方のザダールは、今季昇格組ながら一時は2位までつける躍進ぶり。とりわけホームでは4勝2分で負けなし。他のスタジアムと比べてもピッチが小さいという利点に加え、トルナーダと呼ばれる熱狂的サポーターの後押しがあるチームです。この日もスタノヴィ・スタディオンのキャパシティいっぱい、約6000人の観客が集まりました。
Ssokota開始4分、ザダールのMFトマソフの何でもない縦パスをDFドルピッチがクリアミス。それにFWテルケシュが追いつき、一対一となったGKケラヴが手を使ってテルケシュの足を引っ掛けたものの、この日の主審シムチッチもPKと判定せず。また荒れ気味の雰囲気になりますが、14分、MFスラツからペナルティエリア左に走り込むトマソフに展開し、最後は飛び出したケラヴを抜く中央へのラストパス。同じく走り込んだテルケシュが押し込んで、ザダールが先制に成功します。
しかしディナモも35分、MFポクリヴァチュの左クロスにMFマンジュキッチがヘディングで折り返し、最後はショコタ(写真)が倒れ込みながらシュートを叩き込んで同点に追いつきます。
その4分後には、MFモドリッチの右CKをDFシルデンフェルトがヘディングで繋ぎ、ゴールからマンジュキッチが左足で対角線にボレーシュート。それにショコタが反対側から突っ込んで、GKが触れる前に相手ゴールへとボールを押し込んで逆転に成功します。
後半に入ってザダールはミトロヴィッチ、バトゥリナ、チュスティッチの3人のフォワードを次々と投入するも、立ち上がりのようなリズムは作れず、逆にディナモがチャンスを作ります。しかし、ショコタとマンジュキッチの近距離のシュートはそれぞれGKスバシッチに止められ、追加点が奪えません。とはいえ、この試合でワントップのショコタとセカンドトップのマンジュキッチの連携が深まったのは大きな収穫でありました。試合は後半になっても動かず、2-1でディナモが勝利をしています。

5位のハイドゥク・スプリトはアウェーで9位インテル・ザプレシッチと対戦しました。
Sjarni 26日にハイドゥクのセルゲイ・クレシッチ監督が「個人的な理由」から辞任を発表。以前に成績不振を理由に辞任を希望した時には説得もあって留まったのですが、今回は理由を明らかにしないままチームを去ることになりました。この試合からアシスタント・コーチだったロベルト・ヤルニ(写真)がハイドゥクの指揮を取ることになりました。
現役時代は世界屈指の左サイドとして活躍したヤルニは、浅い最終ラインで中盤が菱形の4-4-2システムを採用。ツートップにはカリニッチとバルトロヴィッチを組ませ、ルカビナとヴェルパコヴスキスはベンチに置きました。またDFトゥドールは前のセスベッテ戦の怪我で欠場、またMFアンドリッチも前日の練習で怪我をして欠場です。
試合は開始4分、右SBペライッチの右クロスにインテルDFイフティッチがクリアミス。ボールは中央のカリニッチ(写真)に届き、空中のボールを上手く流し込んでハイドゥクが先制。これでカリニッチは11ゴール目となります。
Skalinic_2 その後もアウェーのハイドゥクが押しますが、ぬかるんだピッチに何度も足が取られる場面が増え、頼みの綱であるカリニッチに対してのマークも強くなります。一方のインテルも前半は何度か好機を見出しますが、28分のゴール前の混戦をFWグーリッチが決められず、33分のMFクルズナールの左クロスにグーリッチがヘディングで合わせるもボールは枠を捕らえられません。
後半はハイドゥクが引き気味となり、インテルに主導権を渡しますが、ゴール前を固めてゴールを割らせません。それでも最大のインテルのチャンスは55分、クルズナールの左クロスに途中交替のFWオスマールが飛び込み、ボールは相手ゴールへと向かったものの、ライン上でDFサブリッチがクリア。チーム力で上回るハイドゥクが1-0と辛勝し、3位へと浮上。ヤルニ新監督にとっては幸先良いスタートとなりました。

また、2位リエカはアウェーで7位チバリア・ヴィンコヴチと対戦。リエカはカップ戦敗退のショックから抜け切れられず、チバリアのU-21代表MFバガリッチにPKとミドルシュートの二発で沈められ、0-2で敗戦。首位ディナモとの勝点差を10にまで広げられています。

全試合の結果はこちら。

Zadar - Dinamo Zagreb 1:2
1:0 13' Terkes
1:1 35' Sokota
1:2 40' Sokota

Zagreb - Sibenik 3:1
0:1 17' Zec
1:1 20' Lovrek
2:1 57' Ibricic
3:1 61' Ibricic

Cibalia Vinkovci - Rijeka 2:0
1:0 55' Bagaric (PK)
2:0 80' Bagaric

Medimurje - Slaven Belupo 2:0
1:0 41' Saranovic
2:0 90' Peraica

Inter Zapresic - Hajduk Split 0:1
0:1 4' Kalinic

Osijek - Varteks Varazdin 0:1
0:1 37' Smrekar

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点36)、2位…リエカ(26)、3位…ハイドゥク・スプリト(22)、4位…スラヴェン・ベルーポ(20)、5位…ザダール(20)、6位…チバリア・ヴィンコヴチ(18)、7位…オシエク(17)、8位…ザグレブ(15)、9位…シベニク(15)、10位…インテル・ザプレシッチ(13)、11位…メヂムリエ(9)、12位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(9)

【得点】
11ゴール…カリニッチ(ハイドゥク)
9ゴール…モドリッチ(ディナモ)、ロヴレク(ザグレブ)
8ゴール…ヂャロヴィッチ(リエカ)、テルケシュ(ザダール)
7ゴール…シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、マンジュキッチ(ディナモ)
6ゴール…ジュパン(ザダール)

【アシスト】
6アシスト…マンジュキッチ(ディナモ)
5アシスト…モドリッチ(ディナモ)、ツェルナト(ハイドゥク)、ジュパン(ザダール)
4アシスト…ムムレク(ヴァルテクス)、シャルビーニ(リエカ)、ブーレ(リエカ)、クーケッツ(インテル)、マルチッチ(チバリア)、ヴルチーナ(スラヴェン)

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2007年10月21日 (日)

親善試合/クロアチアvs.スロバキア戦

すっかり遅れてしまいましたが、10月16日に行われた親善試合「クロアチアvs.スロバキア」のレポートを。
会場となったのはリエカのカントリーダ・スタディオン。この日のリエカは小春日和でありましたが、親善試合ということもあり客の入りはキャパの6割ほどの6000人ほど。それでもリエカ市民はクロアチア代表のサッカーを楽しむ機会に恵まれました。

この試合で先発・代表デビューをするはずだった19歳のハイドゥク所属のFWカリニッチは、U-21代表でFWタディッチ(ディナモ)が怪我をしたために急遽、A代表からU-21代表へと移されてしまいました。よって疲れが顕著なオリッチとエドゥアルドをイスラエル戦同様に先発起用。またボルシア・ドルトムントの依頼でコヴァチ弟は出場せず、所属クラブでの出場が多いスルナやモドリッチ、シムニッチもベンチスタートとなりました。これを機にビリッチ監督は普段は控えに回っている選手たちにチャンスを与えております。スタメンは以下のようになりました(4-4-2)。
GKルニェ-(右から)DFチョルルカ、シミッチ、ドゥルピッチ、クネジェヴィッチ-MFレコ、ヴラニェシュ、ラキティッチ、バビッチ-FWエドゥアルド、オリッチ

一方のスロバキアもニュルンベルグ所属のFWミンタル、ヴィテクをはじめ主力選手が怪我で欠場。既に欧州選手権の敗退が決まっており、コツィヤン監督は若手にチャンスを与えました(4-4-2)。
GKハイドゥフ-DFシングラール、シュクルテル、ブレジンスキ、ペトラシュ-MFヴァシュチャク、シュトゥルバ、ハムシク、チェフ-FWヘセク、ホロシュコ

前半立ち上がりは個々の連携の不慣れさもあってラインがずるずると下がり、スロバキアの方がチャンスを作り出します。とりわけ右サイドのMFバシュチャクが、本職ではない右SBのポジションに入ったクネジェヴィッチから再三フリーになることでチャンスを演出します。
7分、そのヴァシュチャクが右サイドから折り返し、中央のチェフがヒールで蹴り込んだシュートはゴールポストに当たり、最後はGKルニェがキャッチします。
Solic_2 クロアチアも20分を過ぎてからようやく主導権を握り、24分、28分とエドゥアルドがシュートを放ちますがゴールに繋がらず。32分にはシミッチの長い縦パスがエドゥアルドに通ってGKと一対一になったものの、間合いを取るタイミングに失敗して、飛び込んだGKハイドゥフにボールをキャッチされてしまいます。
スロバキアは40分、右サイドでフリーとなったハムシクが強烈なミドルシュートを放ちますが、これはGKルニェがキャッチします。
前半はお互いチャンスを潰しあったわけですが、ロスタイムに先制点が生まれます。右サイドのチョルルカからDF2人の背後を狙って放り込んだところにエドゥアルドが併走し、クリアし損ねたところを奪ってシュート。ボールはGKハイドゥフの手に当たってゴール方向に向かったところをオリッチ(写真)が押し込んで1-0とします。

Svukojevic 後半頭から修正を入れ、ラキティッチを右MFに入れ、ボランチにはデビュー戦となるヴコイェヴィッチ(写真)を起用。これがズバリと当たり、クロアチアにとって一方的な展開となります。走力とボール奪取力に優れたヴコイェヴィッチに守備面を任せられることで、ヴラニェシュが攻撃参加しながらシンプルにボールをはたき、それにラキティッチがチャンスメーカーとして変化をつけていきます。
後半開始早々(48分)、ラキティッチの左CKにヴコイェヴィッチが中央から飛び込んでヘディングシュートを決め、クロアチア史上最短となる代表初ゴールを挙げます。
更にその後、オリッチが左クロスを上げ、ラキティッチが中央でフリーとなってヘディングシュートをしますが、これはクロスバーに叩かれます。
追加点は69分、左からバビッチがグラウンダーでクロスを入れると、ファーポストに向かって走り込んだオリッチが流し込んで3-0とリードを広げます。
70分からスルナとモドリッチを入れ、ファンサービスに加えて攻撃面に幅を持たせましたが、シュートチャンスを作りつつもゴールは生まれることがなく、試合はそのまま3-0で終わりました。
(写真はsport-netより)

試合後、ビリッチ監督は
「一般的に見て、良い試合だったと思う。スロバキアはしっかりとした好チームで、ナポリでプレーするハムシクをはじめ、大きなクラブでプレーする選手が何人もいた。彼らは我々以上に出だしが良く、スピードと正確性もあった。我々は最初の25分間かなり悪く、相手に何度も危険なゾーンに入られてしまったよ。自分たちのプレーをすることができず、ロングボール頼りになってしまった。前半では良いタイミングで得点が入り、後半に関して言えば、私が指揮して以来、最高の45分であったかもしれない。
この試合では新たなバリエーションを試し、ある選手たちにより多くの出場時間を与えられただけに、目的に見合ったものであった。ある選手はチャンスをしっかりと利用したし、ある選手は少ししか利用しなかったかもしれないが、おおよそ満足はしているよ。
またオリッチの活躍にはとりわけ嬉しく思っている。涙が出そうになったほどだ。彼が本物のフォワードであることを自ら示したし、前半は彼のアグレッシブさでチームが持ちこたえられたのだよ。」
とコメントしています。

翌日のロシアvs.イングランド戦はご存知のように、チキンな戦いをしたイングランド相手にロシアが後半に逆転勝利(2-1)。イングランドの勝ちか引分けでクロアチアの本大会出場が決まるはずだったのですが、これで11月17日のアウェーのマケドニア戦まで出場決定が持ち越されました。引分け以上で出場が決まるものの、マケドニアは歩の良い相手ではなく、1999年6月にアウェーで1-1と引き分けたことがユーロ2000敗退に繋がってしまいました。
試合をテレビで観たビリッチは
「望んでいたように試合は終わらなかったが、このような結果も考慮に入れておく必要はあった。モスクワでの両者の戦いで全てが決まっていただけ、少し盛り下がってしまったよ。とはいえ、本大会出場における障害を片付けるのに、今まで誰も我々を助けることはしなかったのも事実。最後の最後まで自分たちで障害を片付けなくてはならないということだ。一ヶ月後のスコピエでのマケドニア戦に集中して準備をしていくつもりだよ。」
と述べています。
とはいえ、イングランドとロシアが予選を突破し、クロアチアが敗退するにはかなりの条件が必要です。まずは11月17日、クロアチアがマケドニアに負け、ロシアはイスラエルに勝利。11月21日、ロシアがアンドラに勝利するのは堅いとはいえ、イングランドはクロアチアに2-0もしくは3点差以上で勝利しないと突破はできません。それ以外のケースではクロアチアが突破することになり、まだまだ確率はかなり高いと言えましょう。

ちなみにこの試合、私はいきつけのスポーツカフェで観てましたが、そこにいた知人に「クロアチアの本選出場が絡んでなかったら、クロアチア人はイングランドとロシア、どっち応援するの?」と質問したところ、「プロテスタントと正教徒、どっちも応援するもんか!」と期待通りの答えが戻ってきました。

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U-21欧州選手権予選についても触れましょう。
17日、クロアチアU-21代表はアウェーでフェロー諸島U-21代表と対戦しました。つい先日も嵐でフランスA代表のチーム一向が飛行機で来られないなんてニュースがありましたが、クロアチアのチーム一向も着陸時には嵐に見舞われ、いきなり急降下。何とか着陸はしたものの、選手たちは言葉を失い、青ざめた状態だったそうです。
Skalinic この試合ではA代表から借り出されたカリニッチ(写真)が、ブシッチと組んでのツートップ。これまでカリニッチはU-21代表に何度も召集されてきたものの、その度に怪我を理由にしてクラブが拒否してきました。今回のフェロー諸島戦では彼が救世主になります。
開始4分、相手のロングボールに合わせてGKヴァルギッチが飛び出したところ、ボールが強風で戻されてしまい、それをFWハンセンがヘディングで押し込んでフェロー諸島がよもやの先制をします。
しかし14分、イリチェヴィッチのアシストからカリニッチが対角線上にシュートを決めて、クロアチアが同点に追いつきます。
決勝点は22分、イリチェヴィッチとワンツーで抜けたブシッチがシュートしたボールはGKニールセンに止められたものの、弾かれたところをカリニッチが押し込んで2-1。
その後は前半に3度に渡ってGKと1対1の決定機がありましたが、イリチェヴィッチ、カリニッチ、ブシッチが決められず、試合はそのまま2-1で終わりました。
クロアチアのラディッチ監督は試合内容に満足しており
「得点結果には現れてないが、我々は本当に良い試合をした。最初の30分間はとりわけ、この予選で最高の30分間だったのではなかろうか。相手の実力は比較対象にならないとはいえ、イタリア戦の前半で見せたプレーよりも良かったと思う。
本選出場の戦いにまだ生き残れることになったこの試合の勝利に私は喜んでいるよ。困難な条件のもと、勝利まで導いた選手たちを祝福したい。こんな酷い風が吹いた中でプレーするのは本当に難しい。だから、この勝利は意味があるものなのだよ。今からギリシャ戦(11/17)に準備をしていくが、これが全試合の中で最も大事な試合となるだろう。」
とコメントしています。ギリシャvs.イタリアが2-2のドローとなったため、プレーオフ(2位まで)への道が開けてきました。11月のギリシャ戦にはFWマンジュキッチやMFシャルビーニもチームに加わる予定です。
【順位】
1位…イタリア(勝点13/5試合)、2位…クロアチア(勝点12/6試合)、3位…ギリシャ(勝点10/5試合)、4位…アルバニア(勝点7/5試合)、5位…フェロー諸島(勝点3/6試合)、6位…アゼルバイジャン(勝点1/5試合)

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2007年10月15日 (月)

EURO出場に繋がる勝利/クロアチアvs.イスラエル

10月13日、ザグレブのマクシミール・スタディオンで、欧州選手権予選「クロアチアvs.イスラエル」戦が行われました。
この試合に勝てば本大会出場をほぼ手中に収めるということもあり事前の関心は高く、クロアチア国内や国外在住のクロアチア人のサポーターを含めた約30000人の観客が集まりました。

Shrvatskaisrael今回のクロアチア代表は怪我人に泣かされ、主将のMFニコ・コヴァチをはじめ、FWのペトリッチ、バラバン、ブダンが欠場。エドゥアルドとオリッチのバックアッパーとなるFWは今回初選出の19歳カリニッチのみ。望みの綱、エドゥアルドも怪我から開けたばかりで本調子ではないという厳しい事情を抱えておりました。メンバーは以下のようです(システムは4-4-2)
GKプレティコサ-(右から)DFチョルルカ、シミッチ、コヴァチ弟、シムニッチ-MFスルナ、レコ、モドリッチ、クラニチャール-FWエドゥアルド、オリッチ

一方のイスラエルは、この試合で勝利を収めなければ本大会出場の望みが消えるのですが、こちらは更に厳しい台所事情。GKアワト、DFジヴとベナルドの3人が累積警告、エースストライカーのFWコッラウティ、MFタル、ザンドベルグ、バディールら10人近くが怪我や不調で外れ、これまでと全く違うメンバーでカシュタン監督はチームを構成してきました。ただ、リバプールに所属する司令塔ベナユンとチェルシーのDFベンハイムは先発出場しています(システムは4-4-1-1)。
GKダヴィドヴィッチ-DFメシュマル、ゲルション、ベンハイム、アンテビ-MFバルチアン、アルベルマン、コヘン、ベナユン-FWバルダ-バリリ

普段は周囲とのコンビネーションを絡めて前線に上がるエドゥアルドの動きが重くピッチから消えてしまい、ペトリッチに代わって出場したオリッチは走っても走っても大事なところではボールを奪われる相変わらずのプレースタイル。またクラニチャールはウォーミングアップ中に股関節に違和感を覚えながら無理を押して出場したためにパスミスやトラップミスが目立ち、左からの攻撃が思うようにいきません。
急造チームで崩し易しと思えたイスラエルですが、ボールホルダーを激しくチェックし、パスの貰い手に対しても当たって奪いに行くアグレッシブかつ組織的な守備が功を奏します。攻撃面では主将のベナユンが一人だけクラスの違いを見せましたが、浅いラインを敷くクロアチアの守備陣もGKプレティコサまで相手を届かせません。
Shrvatskaisrael2 クロアチアの最初のチャンスは16分、スルナの右CKからレコがヘディングしたボールがオリッチの足元に来ますが、オリッチはシュートをGKダヴィドヴィッチの正面に蹴り込んでしまいます(写真)。
そんな中、クロアチアの攻撃の核となったのは右MFのスルナ。チョルルカとのコンビネーションを絡めながら持ち前の突破力でチャンスを作り出します。27分、そのスルナが右サイドで次々とイスラエルの選手をかわし、折り返したところをレコがミドルシュートを放ちますが、ボールは大きく枠を逸れてしまいました。
40分にはオリッチがペナルティエリアでクリアミスのボールをかっさらいましたが、雑なシュートを打ってチャンスを台無しにしてしまいます。
またこの日のドイツ人のスタルク主審と副審二人には基準がはっきりしない笛や誤審が多く、前半終了間際は滅多に怒らないエドゥアルドが判定に抗議し、イエローカードを食らってしまいました。

ビリッチ監督は左右のバランスを考慮し、左MFのクラニチャールを外して突破力のあるプラニッチを後半頭から投入。また選手たちにはアグレッシブな姿勢で入るよう指示します。
開始早々、中央のスルナから斜め左のモドリッチに渡り、3人を引きつけてからゴール前のエドゥアルドへ。エドゥアルドはノートラップでゴール左にシュートを狙いましたが、彼らしくなくボールはポストを逸れてしまいます。
Strenutak_eduardovog_gola しかしながら52分、エドゥアルドは彼本来の価値を見せつけます。右サイドでスルナがオーバーラップした背後のチョルルカにボールを戻すと、チョルルカはDFラインとGKの間に落ちるアーリークロス。ディナモ時代のチームメイトからクロスボールが上がると察知したエドゥアルドは、マーカーのベンハイムよりも早い反応で抜け出し、そのまま左足でダイビングボレー(写真)。ボールはGKダヴィドヴィッチの手を弾きながらネット右に突き刺さり、クロアチアが先制に成功します。エドゥアルドは今回の予選で10ゴール目。通算18試合で13ゴールはシュケルより早いゴールペースです(ゴール率72.2%、シュケルは69試合45ゴールで65.2%)。
その4分後にはスルナの右CKからフリーの状態でボールをもらったモドリッチが斜めからのシュート。ゴール前のエドゥアルドかチョルルカが触れて角度を変えれば得点が決まりましたが、そのままボールはスルーしてしまいます。
Szagljaj_nakon_tekme 前半は枠内シュートがゼロだったイスラエルも60分、ベナユンが一人でドリブルで崩し、最後はマーカーを外して右下隅を狙ったミドルシュートを放ちますが、これはプレティコサが好セーブを見せます。
クロアチアは攻撃面で大きなチャンスを生み出せないとは言えど、守備面で集中力が切れることなく、苦しみながらも最小スコアの1-0で貴重な勝利を収めました。
17日のロシアvs.イングランド戦でイングランドが勝利か引分けを収めれば2位以内に入ることが確定し、本大会出場が決定。もしロシアが勝ったとしても、マケドニアかイングランドとのアウェー戦で勝点1以上奪えば本大会出場ということで、ほぼ出場を手中に収めたことになります。

Sbilic ホイッスルの後、チームスタッフや選手たちと熱い抱擁を交わしたビリッチ監督(写真)は、記者会見となると真剣な表情で以下のように述べました。
「厳しい環境で試合をモノにしたこともあって、これは大きな勝利だ。新たな選手たちが加わったイスラエルは我々にとって未知のチームだったよ。前の試合とは全く違うチームになっており、非常にアグレッシブかつスピードもあって、我々にスペースを与えようとしなかった。私は試合後、(イスラエルの)カシュタン監督に対して素晴らしいチームを新たに作り出した勇気を祝福したよ。
ハーフタイムで私は選手たちを奮い起こした。"お前たちは何だ? プレーしろ! 5対0でリードするなんて予想していたのか?”-そう声を上げて、選手たちに問いただした。冷静かつ辛抱強くなることが必要だ、それがゴールに繋がると私は説明したのだよ。説明通りに起こったというわけさ。この試合は私にとってみれば、選手たちは良い戦いをしたと思う。戦術的にとても成熟し、集中力を失うことなく、アグレッシブかつ辛抱強く戦った。常にゲームの支配を我々は追求していったのだ。現代的な試合だった、とも言えよう。アマチュアにとっては見るには退屈だったかもしれないが、これは二つの好チームによる素晴らしい戦いだったのだよ。」
一方のカシュタン監督は
「クロアチアの成功と本大会進出を祝福したい。クロアチアは非常に強いチームで、今日もそれを示したということだ。これは勝利したいという両チームによる試合だった。我々は一つのミスを犯したが、それが毎試合のペースでゴールを決めているエドゥアルドの得点へと繋がった。デビューした選手たちには満足しているよ。しかし、唯一のミスは敗戦の理由としては十分だ。」
とコメントしています。

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A代表の弟分、U-21代表の動向についても。
現在、ドラジェン・ラディッチ監督のもと、2009年スウェーデン開催のU-21欧州選手権の予選を戦っているクロアチアU-21代表ですが、12日、アッズリーニことイタリアU-21代表とアウェーで対戦しました(イタリアの監督はピエルルイジ・カシラギ。開催地:キエティ)。
FWカリニッチがA代表に選出されたほか、アヤックスを倒したディナモの立役者FWマンジュキッチは先のU-21代表合宿で深夜にホテルを抜けて酒を飲みに行ったために追放。ただいまリエカで売り出し中のファンタジスタ、シャルビーニが代表復帰したのにもかかわらず負傷で離脱。そのような状況でグループリーグの本命、イタリアと対戦しました。
Simgp6850この夏にマンチェスター・ユナイテッドからヴィジャレアルに1100万ユーロで売却され、今季5得点と活躍中のジュゼッペ・ロッシにはイプシャ(エネルギー・コットブス)をマークにつける3-5-2のシステムを選択。ザダールのトマソフとスラヴェン・ベルーポのヤヤロの二人のMFがセントラルハーフとしてデビューを果たしました。
前半はフィジカル的に勝るクロアチアが優勢に進め、右のイリチェヴィッチ(ボーフム)、左のパミッチ(リエカ)がチャンスを作り出しますが、タディッチ(ディナモ・ザグレブ)とブシッチ(ディナモ・キエフ)のツートップにボールが渡ってもクリシート(ユベントス)を中心にしたディフェンス陣と相対します。
最大のチャンスは22分、パミッチが左サイドでDF二人をかわしてエリア内に突入し、中央のブシッチへ。近距離のシュートはGKコンシッリに止められ、弾かれたところをタディッチがシュートしますが、これもGKがセーブ。更に弾かれたボールをブシッチがオーバーヘッドでシュートを決めますが、危険なプレーとしてスペインのヴァスケス主審がゴールを取り消します。このシュートの場面でブシッチの周囲にイタリア選手はおらず、ブシッチが文句を言ったところでイエローカード。これに関しては試合後、ラディッチ監督が「典型的な"泥棒"だ」と審判を痛烈に批判しています。
それまでカウンターの一本調子のイタリアでしたが、前半40分、ジョヴィンコ(エンポリ)がショートコーナーからロッシに繋ぎ、折り返したところをニアポストでアクアフレスカ(カリアリ)が押し込んで先制に成功します。
後半はクロアチアのペースが完全に落ち、イタリアがゲームを支配。57分にディセーナ(パルマ)のクロスにアクアフレスカがヘディングで競り勝ち、GKヴァルギッチの届かないサイドにシュートを決めて2-0。これで試合が決まり、クロアチアはグループリーグ3位に転落しています。
【順位】
1位…イタリア(勝点12/4試合)、2位…ギリシャ(勝点9/4試合)、3位…クロアチア(勝点9/5試合)、4位…アルバニア(勝点6/4試合)、5位…アゼルバイジャン(勝点0/3試合)、6位…フェロー諸島(勝点0/5試合)
(写真はA代表のクロアチアvs.イスラエルを見るU-21代表の選手とスタッフたち。中央がラディッチ監督)

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2007年10月12日 (金)

クロアチアvs.イスラエル戦・事前情報

欧州選手権(ユーロ2008)予選がいよいよ終盤を迎えます。

クロアチアは13日、グループ4位のイスラエルとマクシミール・スタディオン(ザグレブ)と対戦します。クロアチア代表は月曜日よりスロベニアにて合宿を張っているのですが、怪我人に苦しんでいる状況であります。
SduduMFニコ・コヴァチが背中の怪我で召集メンバー発表直後に外れたのをはじめ、怪我の状態で合宿参加したFWのバラバンとペトリッチが土曜日までに間に合いそうもなく、水曜の記者会見でビリッチ監督が起用しないことを言明。その代わり、足の筋肉の負傷から2週間半離脱していたエドゥアルドが復帰し、オリッチとツートップを組むことになります。フォワード事情は厳しく、この二人を除けば追加召集のカリニッチのみという状況です。
またMFスルナも太股に痛みを感じて水曜日は別メニュー。もし彼が欠場した場合はラキティッチが埋め合わせることになりそうです。
イスラエル・アウェーで4-3の勝利をした際、ハットトリックを決めたエドゥアルド(写真)は水曜日の記者会見で
「怪我はもう過去のことだ。痛みは感じないし、通常に練習できている。土曜日の試合が待ち遠しいよ。マクシミールの観客から拍手を受けるために今の僕は生きているんだ。スタジアムが満員になることを願っているよ。」
とコメントしています。

現時点でのクロアチアのスタメンは以下のように予想されています
GKプレティコサ-(右から)DFチョルルカ、シミッチ、コヴァチ弟、シムニッチ-MFスルナ、レコ、モドリッチ、クラニチャール-FWエドゥアルド、オリッチ

対戦相手のイスラエルはまだ本大会出場の望みはあるとはいえ、先月イングランドに0-3で完敗して4位に転落。予選前半に活躍したアルゼンチン人帰化選手のFWコッラウティやパレスチナ系のMFバディルが怪我で外れ、DFベナルドとジブ、GKアワトが累積警告で欠場。カシュタン監督は不調の選手もばっさり切ったことから、イングランド戦に出場した選手のうち、実に9人のメンバーが外されています。
これにはビリッチ監督も
「相手は連携面に問題があることは明らかで、それは私たちにとって良いことだ。ただ、ほとんど知らない選手たちがいることは良くない。土曜までに最低限の選手情報は集めるつもりだ。」
と警戒を見せています。
一方のカシュタン監督は
「クロアチア代表がどれだけ力があるかを知るには、順位表を見るだけで十分だ。イングランドに勝利し、ロシアに対しても良い結果を残した。そして、私たちのホームでも彼らは勝利した。とても彼らは自信を持っているが、土曜の試合を前にして少し傲慢になっている。」
とチクリと言い放っています。

クロアチアがイスラエルに勝利し、17日のロシアvs.イングランド戦にてイングランドが勝利か引分けという結果になれば、早くにクロアチアの本大会出場が決まります。
もちろん、このイスラエル戦も取材を予定しています。試合後のレポートをお楽しみに。

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2007年10月11日 (木)

ディナモ、比較的楽なグループに/UEFAカップ・リーグ戦抽選会

9日、スイスのニヨンでUEFAカップのリーグ戦抽選会が行われ、ディナモ・ザグレブはグループDに属し、バーゼル(スイス)、ハンブルガーSV(ドイツ)、レンヌ(フランス)、ブラン・ベルゲン(ノルウェー)と対戦することが決まりました。
これまでの抽選での運が悪かったことを考えれば、かなり楽なグループに入ったと捉えられており、5チーム中3チームに入れば、チャンピオンズリーグのグループリーグ3位の8チームを加えた計32チームによる年明けの決勝トーナメントに進出します。

抽選結果の報を聞いたブランコ・イヴァンコヴィッチ監督は
「いかなる命令はないが、責任からは逃れるつもりはない。リーグ戦を勝ち進むことを願っているし、グループの上位3チームに入って、38年ぶりの欧州(カップ)冬越えを実現するものと信じているよ。
ハンブルガーSVは世界の最強リーグの一つの上位チームだし、バーゼルはチャンピオンズリーグで自己証明してきた。レンヌもブランも決勝トーナメントへの道を開けるべく、ディナモに対して戦ってくるだろう。私たちはヴェルダーとアヤックスとの試合で、最強の相手とも戦っていけることを見せつけてきた。だから私は楽観的だし、今回のグループリーグの相手であっても成功するものと信じているよ。」
またクロアチア代表の一員として合宿中のルカ・モドリッチは
「抽選には満足することできるよ。突破は楽ではないとはいえ、悪くないグループだ。上位3チームの一つに入り、来年も欧州で戦うことは全くもって現実的なことだ。最大の相手はハンブルガーSV、それからバーゼルとレンヌだ。自信を蓄えてきたし、更なる一歩を進むことができるはずだ。」
とコメントしております。

過去、ハンブルガーSVとは1970年にフィアーズ・カップ(現UEFAカップ)2回戦で一度対戦しており、その時はホームで4-0、アウェーで0-1という結果で勝利しております。ハンブルガーSV所属で元ディナモのイヴィツァ・オリッチは
「ここ2日、よくモドリッチと二人でHSVとディナモが同グループになるだろうなんてふざけてたんだけど、本当にそうなっちゃったね…。グループリーグは楽ではないし、どのチームにとっても単純な話ではない。私たちにとってもそうだし、ディナモにとってもそうだ。」
とコメント。
バーゼルはこの夏にムラデン・ペトリッチとイヴィツァ・ラキティッチの二人のクロアチア代表選手を放出。抽選におけるポッド1では最弱と見られていました。ペトリッチは
「ディナモにとってはバーゼルの本拠地セント・ヤコヴ・パークで戦わなくても良いのはいいことだ。これまでユベントスやバレンシア、マンチェスター・ユナイテッド、デポルティーボ・ラコルーニャといった欧州の強豪も苦しんでいったからね。マクシミールで戦うことでディナモのチャンスは大きいことだろう。どっちを応援するかって? まだ決めてないよ。魂はディナモの方に向いているけど、バーゼルにも3年過ごしたからね…」
またラキティッチは
「バーゼルは非常に強いよ! でもディナモもとても強い。僕は生まれた時からディナモ・ファンだから、ディナモに幸運を祈るよ。もちろん、バーゼルには先に進んで欲しいけどね。」
と語っています。
またレンヌに関しては、ディナモ出身でモナコ所属のイェルコ・レコが
「レンヌはフランス・サッカーの典型的なチームだ。足から足へとパスを通し、巧みにボールをコントロールする。(昨年にディナモが対戦した)オーゼールよりも強いチームだ。とりわけ彼らのカウンターは嫌なものだよ。先に進むのはハンブルガーSV、レンヌ、ディナモだと考えている。」
と述べています。ちなみにレンヌには元浦和のエメルソンが加入しています。
最後のノルウェーのクラブ、ブラン・ベルゲンはグループリーグ最弱と見られているとはいえ、クラブ・ブルージュを葬り去ったクラブ(0:1/2:1、アウェーゴール2倍ルールで通過)。ノルウェー代表を多く含み、かつてリーズにいたMFエリイック・バッケも所属しています。

試合予定は以下のようになっています。
10月25日 休み
11月8日  バーゼル戦(ホーム)
11月29日 ブラン・ベルゲン戦(アウェー)
12月5日  ハンブルガーSV戦(ホーム)
12月19日 レンヌ戦(アウェー)

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2007年10月10日 (水)

クロアチア・リーグ第11節/クロアチア・ダービーはディナモに軍配

クロアチア・リーグ第11節が10月6日・7日と行われました。12チームからなるリーグなので、これで対戦が一巡したことになります。

Sderbi 今節の注目カードはもちろん、「クロアチア・ダービー」(Hrvatski derbi)と呼ばれる「ハイドゥク・スプリトvs.ディナモ・ザグレブ」のライバル対決でありました。
一時は危機に陥りかけたものの、リエカ、アヤックスを下して再びチームの雰囲気が盛り上がる首位ディナモ・ザグレブに対し、ハイドゥク・スプリトはフロントから現場まで混乱が続き、ディナモに勝点差11を広げられて5位に低迷しております。
そんな低迷ぶりに普段はハイドゥク・サポーターの「トルツィダ」を中心に満員になるポリュウド・スタディオンも、この日の観客はキャパシティの半分に満たない16000人ほどに留まりました。

ディナモは3日前にアヤックスと延長を含めた120分間を戦ったばかり。疲れの見えるMFサミールを外してミキッチを入れ、怪我気味のDFシルデンフェルドに代えてカルロスを入れてきました(4-2-3-1)。
GKコッホ-(右から)DFエトー、ドゥルピッチ、カルロス、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-サミール、マンジュキッチ、モドリッチ-FWタディッチ
一方のハイドゥク。一ヶ月前からチームの指揮を取り始めたクレシッチ監督は未だベストメンバー、ベストなシステムを模索している状態です。DFジヴコヴィッチは骨折のため年内は絶望。DFトゥドールは未だ復帰せず、また将来を嘱望される二人のMFガブリッチとリュビチッチも怪我。とはいえ、怪我からDFサブリッチとMFダムヤノヴィッチが復帰し、このほどクロアチアA代表に追加召集された19歳のFWカリニッチが警告開けで出場。メンバーは以下のようになりました(4-3-2-1)。
GKバリッチ-(右から)DFペライッチ、ブリャト、サブリッチ、フルゴヴィッチ-MFアンドリッチ、ダムヤノヴィッチ、ルビール-ヴェルパコヴスキス、ツェルナト-FWカリニッチ

Smodric フィジカル的にはウィークデイに試合のないハイドゥクが上回らなければならないはずが、どんなプレーをしたいのかコンセプトが見られないため、チームとして完成度が増しているディナモがゲームをコントロールしていきます。
7分にはモドリッチから左のマンジュキッチに展開。マンジュキッチはペライッチをあっさりかわしてシュート。しかし、ボールは相手DFに当たり、ゴールを決めることはできません。
けれども、その4分後にはディナモに先制点が生まれます。空中のルーズボールを相手選手3人に囲まれたモドリッチ(写真中央)が縦に浮き球でのスルーパス。ボールをもらったタディッチがペナルティエリア左に持ち込むと、中央に飛び込んできたモドリッチに折り返し。モドリッチのシュートはGKバリッチが一度は止めたものの、弾かれたボールを拾ったモドリッチがGKを抜き去ります。カバーに入ったサブリッチがクリアしようとしましたが、クリアボールがモドリッチの足に再び当たってゴールへと入ってしまいました。これでモドリッチはリーグトップとなる今季9ゴール目を決めたことになります。
ハイドゥクも23分、右サイドで囲まれたカリニッチがヒールキックで縦へと突っ込むヴェルパコヴスキスに流し、中央にぽっかり空いたスペースにヴェルパコヴスキスが折り返しますが、正確性に欠け、ボールはゴール前フリーのルビールの脇を流れてしまいます。
Skalinic_235分にはアンドリッチの右FKからファーポストのサブリッチがボレーシュートを放つものの、GKコッホの正面を突き、クリアされてしまいます。
41分には前線へのフィードを、ディナモのペナルティエリアでカリニッチとドゥルピッチが競り合い、カリニッチが倒されたように見えましたが、これはシミュレーションが取られてイエローカードとなります(写真)。
43分にはヴェルパコヴスキスがボレーシュートを試みますが、ボールは力なくGKコッホの正面。ハイドゥクは小さなチャンスをゴールに結びつける地力はなく、前半終わって1-0でディナモがリードします。

後半50分、ディナモはミキッチの右クロスに中央のモドリッチがヘディングシュート。コースは良かったものの、GKバリッチが指先で止めると、こぼれた球に最も近かったタディッチが押し込めずにチャンスを逃します。
Smandzkic_2 その2分後にもミキッチの右クロスにファーポストのマンジュキッチがヘディングで戻し、ゴールががら空きのところをモドリッチが単に押し込むだけでしたが、このシュートには失敗してしまいます。
ディナモは100%決めねばならないチャンスを二度に渡って潰したわけですが、一方のハイドゥクも流れを引き戻すことはできません。60分にはトルツィダから恒例の発炎筒が次々と投げ込まれ、煙が充満する中で、右CKをきっかけにアンドリッチがミドルシュートを放つものの、これはゴール前のカルロスがクリア。跳ね返りをカリニッチまで繋ぎ、最後は反転してシュートしますが、ボールは左ポストを叩いてしまいます。
66分にはヴェルパコヴスキスに代えてFWルカビナを投入したとはいえ、先ほどのチャンスを逃したツケは71分に来ます。センターライン手前からモドリッチが大きく前へと蹴り込むと、ボールを追いかけるマンジュキッチに対してフルゴヴィッチが競り合うことなく、またGKバリッチもペナルティエリア外に飛び出してしまい、ゴールががら空き状態に。バリッチと競り勝ったマンジュキッチがヘディングでシュートを流し込み、ディナモはリードを2-0と広げます(右上の写真)。
ハイドゥクが意地を見せたのは78分、中央でボールを持ったツェルナトがディナモの守備ブロックを越える縦パスをオフサイドラインから抜け出したカリニッチに通すと、カリニッチは最初のタッチでGKコッホをかわし、ツータッチ目で押し込んで点差を縮めます。
Sderbi_2しかし、その後はディフェンスを固めたディナモに対して、ハイドゥクはチャンスを作ることができず、試合は2-1のままディナモが勝利。勝点差も14にまで広がりました。
膝の調子が思わしくないとはいえ、またしてマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたモドリッチは
「僕たちの方が良いチームであることをもう一度証明できた。後半最初の二度のチャンスを活かせたら、試合を完全に決めることはできたのだけどね。スプリトでこれほど簡単に試合に勝てたことは今までになかったと僕は認識しているよ。」
とコメントしています。

2位リエカは3位ザダールとホームのカントリーダ・スタディオンで対戦しています。
リエカは17分、ブーレの右クロスにFWシュコーロがヘディングシュート。GKスバシッチが一度は防ぎますが、跳ね返りを再びシュコーロが押し込んで先制に成功します。
43分には左SBのパミッチがゴール正面25mの位置から芸術的なボレーシュートを決めて、リードを2-0と広げます。
後半はザダールが主導権を握り、次々と決定的なチャンスを作りますが、GKジリッチが近距離のシュートを全てセーブし、リエカが2-0で勝利。ディナモとの勝点は7ですが、2位のポジションをキープしています。

全試合の結果はこちら。

Zagreb - Osijek 0:2
0:1 45' Smoje
0:2 55' Niksic

Medimurje - Sibenik 2:2
1:0 18' Piskor
1:1 29' Roglic
2:1 43' Piskor
2:2 90' Lapic

Varteks Varazdin - Inter Zapresic 1:2
0:1 14' Biskup
1:1 17' Mumlek
1:2 25' Sivonjic

Rijeka - Zadar 2:0
1:0 17' Skoro
2:043' Pamic

Slaven Belupo - Cibalia Vinkovci 2:2
1:0 8' Juric
2:0 36' Poljak (PK)
2:1 71' Keric
2:2 87' Dodik

Hajduk Split - Dinamo Zagreb 1:2
0:1 11' Modric
0:2 71' Mandzukic
1:2 79' Kalinic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点30)、2位…リエカ(23)、3位…ザダール(20)、4位…スラヴェン・ベルーポ(17)、5位…オシエク(17)、6位…ハイドゥク・スプリト(16)、7位…チバリア・ヴィンコヴチ(15)、8位…シベニク(15)、9位…インテル・ザプレシッチ(13)、10位…ザグレブ(11)、11位…メヂムリエ(5)、12位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(3)

【得点】
9ゴール…モドリッチ(ディナモ)
7ゴール…ヂャロヴィッチ(リエカ)、ロヴレク(ザグレブ)、マンジュキッチ(ディナモ)、カリニッチ(ハイドゥク)
6ゴール…シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、テルケシュ(ザダール)、ジュパン(ザダール)
5ゴール…ゼッツ(シベニク)、ヴィタイッチ(シベニク)、バラバン(ディナモ)、ニクシッチ(オシエク)、シュコーロ(リエカ)

【アシスト】
5アシスト…モドリッチ(ディナモ)
4アシスト…ジュパン(ザダール)、ムムレク(ヴァルテクス)、シャルビーニ(リエカ)、ヴルチーナ(スラヴェン)、クーケッツ(インテル)、ツェルナト(ハイドゥク)

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2007年10月 5日 (金)

ディナモ、アヤックス相手に歴史的勝利!/UEFAカップ一回戦

10月4日、UEFAカップ一回戦第二戦「アヤックス・アムステルダムvs.ディナモ・ザグレブ」が、アヤックスの本拠地アムステルダム・アレーナで行われました。
ホームでの初戦をDF陣のミスで0-1と落としたディナモはあっさりとこのまま敗退と思いきや、アウェーにおいてアヤックスを打ち破り、3年ぶりにUEFAカップのリーグ戦へ駒を進めました。

初戦は累積警告で欠場したマンジュキッチがセカンドトップで先発。バラバンがリエカ戦で怪我をしたため、ワントップにはタディッチが入りました。ディナモの布陣(4-2-3-1)は以下のよう。
GKコッホ-(右から)DFエトー、ドゥルピッチ、シルデンフェルド、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-サミール、マンジュキッチ、モドリッチ-FWタディッチ

一方のアヤックスは主力を次々と放出したことにより、チャンピオンズリーグ予備戦敗退など憂き目を見ましたが、エールディビジでは現在首位。前節のVVVフェンロ戦では6-1で勝利するなど調子が上がってきています。この日はトップ下にフローニンゲンから750万ユーロで獲得したウルグアイ代表FWのスアレスを起用してきました(4-4-1-1)。
GKステケレンブルフ-DFハイティンハ、ファン・デル・ウィール、スタム、コリン-MFロンメダール、マドゥロ、ガブリ、エマヌエルソン-スアレス-FWフンテラール

タディッチとマンジュキッチがスピードに難のあるアヤックスのDF陣に惜しみないプレスをかけ、またディナモの最終ラインもリスクを承知で高く上げることで、国内リーグでは見られないほどのコンパクトなサッカーを追求します。とりわけ前半でディナモが見せたサッカーは、アヤックスを凌駕する欧州水準のものでありました。
Smodric 開始1分にはスタムからボールを奪ったマンジュキッチがトラバースパス。中央のモドリッチ(写真)がワントラップから放ったボレーシュートはクロスバーを越えていきます。
しかし、アヤックスも序盤に落ち着きが見られないディナモ守備陣のミスを突き、6分、GKステケレンブルフが蹴ったゴールキックにディナモの誰もが処理できず、ペナルティエリアに走り込んだスアレスに。スアレスが苦しい体勢からシュートを放ちますが、ボールは左ポストを逸れていきました。
この致命的なミスからのピンチを逃れたあとはディナモの守備も安定。ディナモが足元でボールを繋ぎながら、ゲームを掌握していきます。前半の最大のチャンスは13分、フリースローのボールをもらったマンジュキッチがマーカーを振り切って右クロス。ニアポストでスタムをマーカーを外したタディッチがヘディングシュートを放ちますが、ボールは右ポストに叩かれてしまいます。こぼれ球をモドリッチがシュートを狙ったものの、このボールは左ポストを逸れていきます。
30分にはポクリヴァチュが左足からグラウンダーのミドルシュート。これにはGKステケレンブルフが右へと反応良く飛びつき、コーナーへと逃れました。
試合が動いたのは32分。アヤックスの中盤の選手が誤ってヘディングで自陣内へとボールを追いやると、マンジュキッチがそれをかっさらいペナルティエリアに。背後からファン・デル・ウィールが倒してしまい、クラッテンバーグ主審はPKの判定。キャプテンのモドリッチがきっちりと右上隅にPKを決め、ディナモが先制。二試合を通して振り出しに戻ります。
とはいえアヤックスも43分、マドゥロの縦パスをもらったスアレスがバイタルエリアでコースを見つけてシュートを放ちましたが、これにはGKコッホが素晴らしい反応でセーブ。ディナモは前半を1-0で折り返すことに成功します。

このラウンドでの敗退が許されないアヤックスも後半は次第に前掛かりになってきます。しかし、モドリッチのようにボールを前へ運べる選手がいないのが仇となりました。ディナモは相手のパスミスをカットしてはパスを繋ぎ、攻撃を仕掛けていきますが、アヤックスも身体を張ったディフェンスで追加点を封じます。
Skoch アヤックスは62分にDFファン・デル・ウィールを変え、ルーマニア代表の右MFオガラルを投入。攻撃リズムを更に上げ、一方のディナモは国内リーグとは違うリズムに体力は消耗し、次第にアヤックスが主導権を取り戻していきます。
65分、ゴール前のパス交換からスアレスが左サイドからシュートを放つものの、これはGKコッホ(写真)がキャッチ。68分のエマヌエルソンのミドルシュートはクロスバーを越えていきます。74分にはスアレスの強烈なミドルシュートを再びコッホがキャッチ。76分にはロンメダールの右からの折り返しにフンテラールがスルーし、最後はスアレスが合わせますが、これまたコッホがパンチングでゴールを守りきります。コッホの神がかりなセーブに加え、今季は何度も凡ミスを繰り返したディフェンス陣もこの試合では集中が切れません。
ディナモはサミールに代えてグエラ(69分)、タディッチに代えてミキッチ(78分)を入れ、彼らのスピードを生かして打開策を図ります。87分にはマンジュキッチから右サイドでボールを貰ったモドリッチがドリブルで二人をかわし、右からシュートを放ちますが、GKステケレンブルフがセーブ。試合は延長戦へと突入しました。

後半のプレッシャーを耐えたディナモは延長戦に入ると息を吹き返します。91分、右からのモドリッチのCKにドゥルピッチが頭一つ越えてヘディングシュート。タイミングはドンピシャでしたが、ボールは左ポストを外れていきます。
Smandzkic しかしながら94分、ミキッチからの右クロスにファーポストへと回り込んだマンジュキッチ(写真)がフリーでヘディングシュートを叩き込み、勝ち越しに成功。貴重なアウェーゴールとなります。
更にその2分後、右サイドのグエラが折り返したところを中央のミキッチがスルーし、左サイドのマンジュキッチがペナルティエリア内でボールを貰うと、マーカーとの間合いを見て右足を振り抜きます。GKステケレンブルフは一歩も動けず、シュートはネットの右下隅に突き刺さり、リードを更に広げます。
3点を取り返さないと勝ち進めない状況下のアヤックスは、スタムを前線に上げるスクランブル体制に。101分にスタムがポストとなって右サイドのオガラルへとボールを流し、彼からの折り返しにフンテラールが決めて1-3。また延長後半のロスタイム、エマヌエルソンの縦へのロングパスがフンテラールに届き、これを決められて2-3となりますが、ディナモはリードを守りきり、トータルスコア3-3、アウェーゴール2倍ルールの適用により、過去4度欧州王者になったアヤックス相手に歴史的な勝利を収めました。

試合後、ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は
「これは私のキャリアにとって最も大きな、そして最も甘い勝利だよ!
アムステルダム・アレーナで実現した勝利を可能にしてくれた選手たち、スタッフ、フロントにおめでとうと言いたい。私たちは驚くべき試合をやり遂げた。勝利への貪欲さと共に、見たこともないほどの闘争心を持ってして素晴らしい戦いをやった。スペクタクルなプレーがスペクタクルな結果をもたらしたのだよ!」
と、普段は淡々と語る彼が声を震わせながらコメントしました。
一方、チェルシー監督就任の噂もあるテン・カテ監督は
「このようになってしまって残念だ。私のチームがこんな悪いプレーをするとは予想もしてなかった。初戦では良い結果だけに、とりわけ攻撃面でもっと良いプレーすると思っていた。選手たちにはとても失望している。彼らとどうやっていけばいいか私は分からない。」
と語っています。
PKに繋がるファウルを貰い、決勝点を含む2得点を決めたマンジュキッチは
「僕たちが偉大なチームであることを示したよ。アムステルダムで3得点を決めて、アヤックスを倒したのだからね。これは僕のキャリアで最大の試合だ。違うなんて口にしたら、それは嘘となるだろう。この試合のために僕たちは生きてきたんだ。」
と喜びを持って語っています。

ディナモ一向のチャーター機は夜2時半にザグレブに到着。選手たちを1200人のサポーターが迎えました。最近はジャーナリストへの侮辱で訴えられ、新スポーツ法に反する移籍のやり取りから検察に目をつけられているディナモの副会長ズドラヴコ・マミッチも、喜びからハメを外しまくり。ザグレブ空港でのパーティでは泥酔して服を脱ぎだす始末。サポーターから野次られて激怒し、一触即発状態となり、特別警官隊が介入するまでになりました。
(空港での写真はこちら/試合の動画はこちら)

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2007年10月 3日 (水)

ヨシップ・クジェ、ルワンダ代表監督に

元ガンバ大阪監督で、2005/06シーズンにディナモを優勝に導いたヨシップ・クジェ(写真)が、ルワンダ代表監督に就任することになりました。
Kuze 「私にとってはルワンダの代表監督になることが新たな監督キャリアの挑戦となる。日本のクラブから具体的なオファーが届いていたが、結局はアフリカを選んだよ。2010年の南アフリカW杯の予選でルワンダを率いるが、アフリカ選手権も彼らにとっては重要な大会だ。日本に再び行くことができたのにもかかわらず、なぜ私がルワンダを選んだかと君たちが問い質したいのは分かっているさ。私は新たな経験を望んだからだよ。労働条件も金銭条件も素晴らしかったしね。」
とコメントを残しています。ツチ族とフチ族による内戦も落ち着いたルワンダは、以前にセルビア人のラトミール・ドィコヴィッチ(ドイツW杯のガーナ代表監督)が監督を務めた経験から旧ユーゴの監督を探しており、クジェに白羽の矢が立ったそうです。またルワンダのU-19代表監督には、ディナモでもクジェのアシスタントを勤めたトミスラフ・オブラドヴィッチが務めることになっています。

クロアチア代表DFのダリオ・シミッチ(32・写真)が再び、ACミランの退団を希望しております。
Ssimic 今季は体調も万全であるのにも関わらず、アンチェロッティ監督に一試合も起用されないのに業を煮やしたシミッチは怒りを感じいます。
「率直に言って何が起こっているのか分からない。非常に不愉快だよ。アンチェロッティ監督との関係は驚きでもある。私にとって競争は激しいことは分かっているが、去年の方がもっと厳しい状況だった。とはいえ、去年は厳しい競争だったとはいえ、2試合に1試合は出場していたのだよ。現時点、私は侮辱されているようなものだ。出場時間を1分も得てないのが事実だし、監督は私に対して口を開くこともしない。」
と語るシミッチはこの冬での移籍を希望。昨年にも起用面の不満から移籍を希望し、マルセイユ、エバートン、ラツィオ、フィオレンティーナ、スパルタク・モクスワからオファーがあったものの、ガリアーニ副会長が契約延長と年俸アップで説得していました。

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クロアチア・リーグ第10節/ディナモ、2位リエカに1点差の勝利

遅れましたが、9月29日に行われたクロアチア・リーグ第10節に関するレポートを。

Smodric_i_sharbini今節の注目のカードは首位ディナモ・ザグレブと2位リエカの直接対決。前節、最下位ヴァルテクスに敗れてリーグ連勝記録が28でストップしたディナモに対し、リエカはハイドゥク・スプリトに4-0と快勝。現在の勝点差は「4」。調子が対象的な両 チームとあって、シーズン前半の行く末を決める試合であります。スタジアムはディナモの本拠地、マクシミール・スタディオン。観客数は思ったほど伸びず、7000人ほどに留まりました。
ディナモはベストメンバーを組んだのに対し、リエカは中盤のリーダーであるイヴァノフが累積警告で欠場。また右MFのブーレもウイルス性の病気で欠場しました。とはいえ、両チームの若きキャプテン、ディナモのモドリッチ(22歳・写真左)とシャルビーニ(20歳・写真右)のファンタジスタ対決が見所です。
お互いが削りあう激しい試合となりましたが、地力で上回り、ホームの利があるディナモが優勢に試合を進めていきます。とはいえ、リエカは中盤を支配されることなく、最終ラインもなかなか突破させません。
Smadzkic ディナモのチャンスは21分、マンジュキッチ(写真)が右サイドでDFブディチンからボールを奪うとエリア内に侵入。GKジリッチの手の届かないところにシュートを狙いますが、ボールはクロスバーを叩きます。
38分にはモドリッチがバラバンに繋ぐものも、バラバンのシュートは右ポストを逸れてしまいます。43分にも同じくバラバンがシュートを放ちましたが、GKジリッチがキャッチ。プレーの激しさを示す数字として、前半だけで実に32ものファウルを数えました。
後半に入ってもディナモの優勢は続きます。52分、マンジュキッチの右クロスにサミールがヘディングシュート。これに対してもGKジリッチが好反応でコーナーに逃れます。続くコーナーキックではドゥルピッチがヘディングシュートをしますが、ボールはクロスバーを越えていきました。
ディナモはバラバンが太股を痛めて負傷退場してしまい、このセットプレーの直後にタディッチがピッチに送られます。66分のマンジュキッチのシュートはGKジリッチに止められ、71分にはタディッチがワンタッチでマーカーをかわし、縦に抜けてシュートを試みますが、ボールはサイドネットの外側に留まります。
Snakon_gola なかなか均衡が破れない試合でしたが、76分、モドリッチの左CKにニアのシルデンフェルドがヘディングでボールの方向を変え、中央からヴコイェヴィッチが頭から飛び込んでのヘディングシュート。ボールはネットに突き刺さり、ディナモが決勝点を決めます。ヴコイェヴィッチはイヴァンコヴィッチ監督の方へと走り出し、批判の矢面に立ちつつあった監督としっかりと抱き合ったのが、印象的なシーンでありました(写真はガッツポーズするヴコイェヴィッチ)。
リエカもシャルビーニをはじめシュートを放ちましたが、枠を捕らえきれないが、GKコッホがセーブ。試合はそのまま1-0でディナモが勝利。選手たちに自信を取り戻す貴重な一戦となりました。
試合後、ゴールを決めたヴコイェヴィッチは
「この勝利は偉大な監督であり、同様に偉大な人物であることを示したイヴァンコヴィッチ監督に贈るものだ。僕たちにとっては辛い一週間だった。しかし、リエカ戦では僕たちが大きな家族であることを示したんだ。」
とコメントをしています。

怪我人も続出し、5位と不調に甘んじるハイドゥク・スプリトは、8位シベニクとアウェーで対戦。スプリトと同じダルマチア地方にあるシベニクとの一戦は「ダルマチア・ダービー」(Dalmatinski derbi)と呼ばれ、リエカとの「アドリア海ダービー」と共にライバル意識のある戦いであります。シベニクは昨季から13人の選手(うち9人がレギュラー)がチームを離れたため、シーズン当初はパッとしなかったものの、カリニッチ新監督のもとでチームが再構築。アウェーでは1分4敗と弱いですが、ホームでは第8節にリエカに今季初の土をつける勝利を収めております。
試合はシベニクのペースで進みます。10分にガブリエルのシュートがGKバリッチに弾かれ、ガラ空きになったゴールをゼッツがシュートを押し込もうとするものの失敗。ハイドゥクは24分にツェルナトがドリブルで次々とDFをかわし、シュートするもののGKルニェに防がれます。
後半はシベニクがチャンスを何度も作るものの決定機を失敗し続ける中、76分、クルシッチの右からのパスを受けたヴィタイッチが、一人選手をかわしてバイタルエリアから左下隅へと狙い済ましたシュートを決めて1-0とリードします。リエカを沈めるゴールも決めたMFヴィタイッチはハイドゥク・ユースで育ちながら、お払い箱になった選手でありました。
連敗が許されないハイドゥクは猛攻撃を仕掛け、80分、アンドリッチの直接FKはGKルニェがキャッチしながらもボールはゴールラインを割ったように見えましたが、線審はノーゴールの判定。ロスタイムにはコーナーキックから前線へと上がったGKバリッチが一つ頭越えてヘディングシュートを試みますが、ボールはクロスバーを越えてしまい、1-0でシベニクが勝利。ハイドゥクはリエカ戦に続いて敗れてしまいました。
Kresic この試合から二日後、ハイドゥクの監督セルゲイ・クレシッチ(写真・sport-netより)が辞表を提出。しかし、スプリト市長やスプリト・ダルマチア県知事までもが加わっての説得会議が行われ、クレシッチの留任が決定しました。その条件として現場にマイナス的な介入をするとされたスポーツ・ディレクターのイヴィツァ・シュリャクの辞任をクレシッチが要求したと言われています。辞表を提出したことに関してクレシッチ監督は
「辞表を提出した一つの理由としては、クラブにポジティブな効果を呼びたかったことがある。ところが、幹部が辞任では問題は解決しないと考えている。」
とコメントを残しています。
次節、いよいよハイドゥク・スプリトとディナモ・ザグレブが対決する「クロアチア・ダービー」(Hrvatski derbi)がハイドゥクのホーム、ポリュウド・スタディオンで行われます。両チームの勝点差は11まで開いていますが、今季初の対決だけに私もスプリトまで取材に行く予定です。

全試合の結果はこちら。

Sibenik - Hajduk Split 1:0
1:0 - Vitaic

Zadar - Varteks Varazdin 2:0
1:0  3' Zupan
2:0 58' Elez

Cibalia Vinkovci - Zagreb 3:1
1:0  5' Malcic
1:1 18' Lovrek
2:1 40' Malcic
3:1 52' Maroslavac

Inter Zapresic - Slaven Belupo 1:0
1:0 48' Starcevic

Osijek - Medimurje 4:0
1:0 19' Niksic
2:0 42' Pavlicic
3:0 76' Niksic
4:0 90' Niksic

Dinamo Zagreb -Rijeka 1:0
1:0 76' Vukojevic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点27)、2位…リエカ(20)、3位…ザダール(20)、4位…スラヴェン・ベルーポ(16)、5位…ハイドゥク・スプリト(16)、6位…チバリア・ヴィンコヴチ(14)、7位…オシエク(14)、8位…シベニク(14)、9位…ザグレブ(11)、10位…インテル・ザプレシッチ(10)、11位…メヂムリエ(4)、12位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(3)

【得点】
8ゴール…モドリッチ(ディナモ)
7ゴール…ヂャロヴィッチ(リエカ)、ロヴレク(ザグレブ)
6ゴール…シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、マンジュキッチ(ディナモ)、カリニッチ(ハイドゥク)、テルケシュ(ザダール)、ジュパン(ザダール)
5ゴール…ゼッツ(シベニク)、ヴィタイッチ(シベニク)、バラバン(ディナモ)

【アシスト】
4アシスト…ジュパン(ザダール)、ムムレク(ヴァルテクス)、モドリッチ(ディナモ)、シャルビーニ(リエカ)
3アシスト…マンジュキッチ(ディナモ)、バラバン(ディナモ)、ブーレ(リエカ)、ヂャロヴィッチ(リエカ)、ツェルナト(ハイドゥク)、ポリャーク(スラヴェン)、ヴルチーナ(スラヴェン)、テルケシュ(ザダール)

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2007年9月27日 (木)

クロアチア・カップ/続くディナモの不振

25日と26日、クロアチア・カップが行われ、ベスト16を掛けての戦いが行われました。この試合からクロアチア一部リーグのクラブが加わるわけですが、基本はアウェーでの一発勝負となります。

ヴァルテクスに敗れてリーグ連勝記録がストップした失意のディナモ・ザグレブは、三部リーグのヴィロヴィティツァと対戦。ヴィロヴィティツァはかつて「ムラドスト127」という名前で一部リーグにも参戦していたのですが(三浦和良のディナモ・デビュー戦の相手)、チームは破産に追い込まれ、現在は地元の名前を取ってNKヴィロヴィティツァと呼ばれています。
何人かの主力選手は外れたとはいえ、名が知れた選手ばかりが出場したディナモですが、ショックを引きずったのがありありで、三部相手でもピリッとしません。
前半にGKロンチャリッチが相手選手と交錯し、膝を負傷して退場。その後は第3GKのケラヴァがゴールを守ります。後半48分、ブリャトのCKからバラバンのヘディングシュートでようやくディナモが先制しますが、55分にヴァツラヴェクがミドルシュートを決めて同点に追いつかれます。
Sivankovic 埒が開かないディナモは、63分に休ませるはずのモドリッチを投入。チャンスを作り出すものの、75分にチャレがシュートをポストに当て、終了間際にはチャゴがミドルシュートを同じくポストに当てます。
とうとう後半に突入しましたが、96分に右CKからバラバンが、107分にはマンジュキッチがボレーシュートを決めて3-1と突き放し、危うく勝利を収めました。
この試合の会見後、イヴァンコヴィッチ監督(写真)は
「監督の中には、解雇されてしまった人物と、解雇されてしまう人物という二種が存在するが、私に関していえば解雇されることは間違いなくない。もし私が問題というならば、自分から話し合って去るつもりだ。」
と語りました。これから9日間でリエカ戦、アヤックス戦、ハイドゥク戦と厳しい戦いが続くだけに、イヴァンコヴィッチ監督にはイバラの道が待ち構えています。

グルギッチ会長辞任でチームが揺れているハイドゥク・スプリトは4部のムラドスト・モルヴェとアウェーで対戦。
走らない司令塔として批判を浴びているルーマニア人MFツェルナトをベンチに置き、20歳のFWマカリンを左アウトサイド、ラトビア代表FWヴェルパコヴスキスを右アウトサイドのMFに置いた4-4-2システムを採用。
前半でカリニッチがハットトリックを達成し、マカリンは前半と後半それぞれ2ゴールを決める活躍で9-0にて圧勝しています。

全試合の結果はこちら。順調に一部リーグのクラブが勝ち進む中、二部セゲスタに敗れたザダールと一部対決となったメヂムリエが敗退しています。

Virovitica - Dinamo Zagreb 1:3
Mladost Molve - Hajduk Split 1:9
Slavonac - Slaven Belupo 0:1
Dakovo - Kamen Ingrad 2:1
Medimurje - Sibenik 2:2 (PK 4:5)
Zelina - Rijeka 0:4
Trogir - Varteks 1:2
Ogulin - Osijek 2:3
Oriolik - Cibalia Vinkovci 1:4
Granicar - Zagreb 1:3
Slavonija - Pomorac 1:4
Croatia Sesvete - HASK 2:0
Segesta - Zadar 1:0
(太文字が勝ち抜け)

27日、クロアチア代表監督のスラヴェン・ビリッチは、欧州選手権予選のイスラエル戦(10月13日・ザグレブ)と親善試合のスロバキア戦(10月17日・リエカ)に出場するクロアチア代表メンバー23名を発表しました。
パルマ所属のFWイゴール・ブダンが怪我が完治せずに外れた以外は前回と同じメンバー。ただ、ディナモのMFオグニェン・ヴコイェヴィッチが今回は追加召集ではなく、最初から選ばれております。ただし、FWムラデン・ペトリッチ、MFニコ・コヴァチは所属クラブでそれぞれ怪我しており、メンバーから外れる可能性も出ております。全メンバーは以下の通りです。

GK:
スティペ・プレティコサ (スパルタク・モスクワ)
ヴェドラン・ルニェ    (ランス)
マリオ・ガリノヴィッチ  (パナシナイコス)
DF:
ダリオ・シミッチ      (ACミラン)
ロベルト・コヴァチ    (ボルシア・ドルトムント)
ヨシップ・シムニッチ   (ヘルタ・ベルリン)
ヴェドラン・チョルルカ  (マンチェスター・シティ)
ダリオ・クネジェヴィッチ (リボルノ)
ディノ・ドゥルピッチ      (ディナモ・ザグレブ)
MF:
ニコ・コヴァチ          (レッドブル・ザルツブルク)
ダリヨ・スルナ        (シャフタール・ドネツク)
マルコ・バビッチ      (レアル・ベティス)
イェルコ・レコ           (ASモナコ)
ニコ・クラニチャール   (ポーツマス)
ユーリツァ・ヴラニェシュ (ヴェルダー・ブレーメン)
ルカ・モドリッチ        (ディナモ・ザグレブ)
ダニエル・プラニッチ   (ヘーレンフェーン)
イヴァン・ラキティッチ    (シャルケ04)
オグニェン・ヴコイェヴィッチ (ディナモ・ザグレブ)
FW:
ボシュコ・バラバン     (ディナモ・ザグレブ)
ムラデン・ペトリッチ    (ボルシア・ドルトムント)
イヴィツァ・オリッチ      (ハンブルガーSV)
エドゥアルド・ダ・シルヴァ (アーセナル)

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2007年9月26日 (水)

クロアチア・リーグ第8節/ディナモ連勝ストップ、ハイドゥク会長辞任

9月22日・23日にクロアチア・リーグ第9節が行われました。
ディナモとハイドゥクにとっては厳しい節目となる大荒れの週末となりました。

Sarmada 4位ハイドゥク・スプリトは2位リエカと対戦。試合はリエカのホーム、カントリーダ・スタディオン。ユーゴ時代を通して101回目となる「アドリア海ダービー」(Jadanski derbi)は、試合前からリエカが優勢とされていましたが、実力差がはっきりと出た内容かつ結果となりました。
昨季は不振を極めたリエカですが、今季はヴァルテクスから引き抜いたダリッチ新監督のもと超攻撃的なチームへと変身(システムは4-1-3-2)。メンバーも勝利を重ねる度に固定化されてきました。
ツートップには新加入のヂャロヴィッチ(モンテネグロ人、元セルビア・モンテネグロ代表)とシュコーロ(元ボスニア代表)。中盤の二列目には3人を並べ、右サイドに元ガンバのブーレ(元クロアチア代表)、トップ下には本来センターフォワードのイヴァノフ(元ブルガリア代表)、左サイドは20歳でキャプテンマークをつけるシャルビーニ(クロアチアU-21代表)。そしてワンボランチにはダリッチを慕ってヴァルテクスからやってきたシャファリッチ。最終ラインは元ハイドゥクの長身センターバックコンビ、ヴチュコとブドゥチン。左SBは俊足のパミッチ(クロアチアU-21代表)、右SBはボランチからコンバートされた元ハイドゥクのマルチッチ、そしてGKはジリッチ(セルビア人、元セルビア・モンテネグロ代表)です。
一方のハイドゥクのクレシッチ監督は、ルカビナとカリニッチのツートップ体制を諦め、カリニッチをトップに置き、両サイドに俊足のヴェルパコヴスキスとバルトロヴィッチを置く4-5-1。ただ奇策として、本来センターバックのパンジャをボランチに置きました。
リエカの積極的な攻撃を前にハイドゥクは次第に押されていく展開に。先制点は24分、ヂャロヴィッチが3人のマーカーに囲まれながら、ヒールキックで左サイドを上がるパミッチにパスを通すと、そのまま速いクロス。中央でノーマークのシュコーロがヘディングで合わせます。
ハイドゥクも反撃として28分、カリニッチがGKジリッチと一対一になりますが、これはジリッチが好タイミングで相手へと飛び込み、ピンチを逃れました。
Ssharbini 後半に入ると、更にリエカの厚みのある攻撃にハイドゥクは防戦一方になっていきます。51分、ヂャロヴィッチがポストになってシャルビーニ(写真)がバイタルエリアでボールをもらうと右足を一閃。ボールはGKトミッチの腕を弾き、そのままゴール左上隅に突き刺さり、2点目を奪います。シャルビーニはドリブルやパスで危険な形を常時作り出し、新たなファンタジスタとして今季はクローズアップされている選手です。
3点目は73分、ヂャロヴィッチがペナルティエリアでDFブリャトに倒されてPK。ヂャロヴィッチは自ら蹴ることを懇願するものの、チーム内の取り決め通りにイヴァノフが担当し、きちっと右下隅にシュートを蹴り込んで3-0とします。
ガッツ溢れるプレーからモンテネグロ人とはいえサポーターから愛される存在のヂャロヴィッチが報われたのはロスタイム。シャルビーニがイヴァノフとのワンツーで左サイドを抜け、最後もワンタッチでアウトサイドキックからセンタリング。それをヂャロヴィッチがヘディングで叩き込み、4-0。
完膚なきまでライバルのハイドゥクを叩きのめしたリエカの選手たち、そしてダリッチ監督は、ゴール裏のサポーター「アルマダ」と勝利を祝福しました。私もリエカまで赴き試合を観戦しましたが、熱狂的なサポーターと魅力あるサッカーが結びついた至福を堪能してきました。試合後にアルマダが集うスタジアム近くのバーで、年配のアルマダに「日本だろうが、中国だろうが、うちらにとっては敵ではない」と言われたのには苦笑いしましたが。
(2枚目の写真はSport-netより)

Grgic その翌日、ハイドゥク・スプリトのブランコ・グルギッチ会長(写真はSport-netより)が辞任を表明しました。かつてよりサポーターのトルツィダはグルギッチが去ることを願望し、試合の度に「Uprava odlazi!」(フロント、出て行け!)のコールを繰り返し、スプリトの街中にも同様のフレーズの落書きが目立つほど。7年間の任期のうち3度のリーグ優勝、1度のカップ戦優勝を果たしているものの、15度に渡って監督を更迭し、チャンピオンズリーグ予備戦ではシェルブーン(アイルランド)、デブレチェン(ハンガリー)という格下に敗北を喫するなど、サポーターの信用を勝ち取ることができなかった人物でありました。
「リエカとのハイドゥクの恥ずべき試合のあと、モラル的な理由で辞任を提出した。サポーターからの圧力で辞任を出したのではない。彼らの要求に屈したように誰かが思うことは、私自身としても望むべく形ではない。」
とグルギッチ会長はコメント。副会長のボクシッチ以下、経営委員会の全員が退陣することになっています。

国内リーグでは連勝記録を28まで伸ばし、安泰かと思われたディナモ・ザグレブも厳しい事情に立たされています。
木曜日にアヤックス戦をディフェンス陣の凡ミスで敗れたディナモは23日、8戦全敗のヴァルテクス・ヴァラジディンとアウェーで対戦しました。チーム全体の士気が失墜してしまったディナモは、モチベーション高いヴァルテクスのイレブンにあっさりと攻略されます。
開始5分、バライッチの左からのミドルシュートをGKコッホがパンチング。右にこぼれたボールをパパが押し込むものの、これまたGKコッホが足を使ってクリア。しかし、ルーズボールをパパがヘディングで中央に折り返すと、ブラジル人FWファビオが右下隅にシュートを叩き込み、ヴァルテクスが先制します。
ヴァルテクスのアグレッシブぶりに成す術のないディナモは、立て続けにシュートを浴びせられますが、GKコッホの好セーブによって新たな失点を許しません。ディナモは23分、バラバンが左サイドから正確なFKをゴール右上に突き刺し、同点に追いつきます。
しかし、その2分後、ムヤノヴィッチの右クロスをニアポストで合わせられないようディナモSBのエトーが飛び込むものの、誤ってオウンゴールを生み出してしまい、ヴァルテクスが再びリードをします。この日はアヤックス戦でパスミスをしたセンターバックのシルデンフェルドが外され、ヴルドリャクが起用されたものの、コンビを組むドゥルピッチともどもミスを繰り返し、左SBのチャレは32分に交替させられる始末でした。
後半は渇を入れられたディナモが滑り出し良く、バラバンのお膳立てからポクリヴァチュが中央から同点シュートを決めます(51分)。しかし61分、ムムレクの右からのクロスがペナルティエリアで全くノーマークのプラヒッチに通り、これをきっちり右上に決めてヴァルテクスがみたびリード。
とはいえ、ディナモは89分、カルロスの横パスをバラバンがスルーし、それまでピッチで目立たなかったモドリッチがミドルシュートを右下隅に決めて同点。
Ssokota ドラマティックな展開はロスタイムまで続きます。ムムレクが右サイドからの直接FKをコッホの読みとは全く逆のサイドに蹴り込んで4-3。これでヴァルテクスは今季初勝利どころか初勝点。ディナモはベンフィカが持つ国内リーグ29連勝まであと勝利一つとしながら、まさかの敗北を喫してしまいました。
この試合を前後して、先発起用されないことに不満を持つ元クロアチア代表FWトミスラフ・ショコタ(写真)がマスコミを通してイヴァンコヴィッチ監督を批判。ここ2試合は痛い敗北を喫したとはいえ、イヴァンコヴィッチ監督を全面支持するフロントは、ショコタを出場停止処分にすることに決めました。ショコタは契約を破棄し、退団することが濃厚とされています。

次の第10節は首位ディナモと2位リエカが直接対決。勝点差はまだ4あるとはいえ、今季の行方を占う対決となりそうです。

全試合の結果はこちら。

Zagreb - Inter Zapresic 3:0
1:0 19' Brkljaca
2:0 50' Lovrek
3:0 52' Mujdza

Medimurje - Cibalia Vinkovci 0:1
0:1 11' Keric

Slaven Belupo - Zadar 4:2
0:1  7' Zupan
1:1 15' Radeljic
2:1 22' Poljak (PK)
3:1 30' Poldrugac
4:1 32' Caval
4:2 75' Terkes (PK)

Osijek - Sibenik 1:1
1:0 32' Niksic
1:1 37' Lopes (OG)

Rijeka - Hajduk Split 4:0
1:0 24' Skoro
2:0 51' Sharbini
3:0 74' Ivanov (PK)
4:0 90' Dalovic

Varteks Varazdin - Dinamo Zagreb 4:3
1:0  5' Fabio
1:1 23' Balaban
2:1 27' Etto (OG)
2:2 52' Pokrivac
3:2 61' Prahic
3:3 89' Modric
4:3 90' Mumlek

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点24)、2位…リエカ(20)、3位…ザダール(17)、4位…スラヴェン・ベルーポ(16)、5位…ハイドゥク・スプリト(16)、6位…ザグレブ(11)、7位…チバリア・ヴィンコヴチ(11)、8位…シベニク(11)、9位…オシエク(11)、10位…インテル・ザプレシッチ(7)、11位…メヂムリエ(4)、12位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(3)

【得点】
8ゴール…モドリッチ(ディナモ)
7ゴール…ヂャロヴィッチ(リエカ)
6ゴール…シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、マンジュキッチ(ディナモ)、カリニッチ(ハイドゥク)、テルケシュ(ザダール)、ロヴレク(ザグレブ)
5ゴール…ゼッツ(シベニク)、ヴィタイッチ(シベニク)、ジュパン(ザダール)、バラバン(ディナモ)

【アシスト】
4アシスト…ジュパン(ザダール)ムムレク(ヴァルテクス)、モドリッチ(ディナモ)、シャルビーニ(リエカ)
3アシスト…マンジュキッチ(ディナモ)、バラバン(ディナモ)、ブーレ(リエカ)、ヂャロヴィッチ(リエカ)、ツェルナト(ハイドゥク)、ポリャーク(スラヴェン)、ヴルチーナ(スラヴェン)

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2007年9月21日 (金)

UEFAカップ一回戦/ディナモ、アヤックスに惨敗

9月20日、UEFAカップ一回戦第一戦「ディナモ・ザグレブvs.アヤックス・アムステルダム」が、ディナモの本拠地マクシミール・スタディオンで行われました。チャンピオンズリーグ予備戦のヴェルダー・ブレーメン戦には及ばないとはいえ、27,000人のサポーターがスタジアムに駆けつけました。

Huntelaar ディナモとアヤックスが欧州の舞台で戦うのは初めてではなく、1998/99シーズンのチャンピオンズ・リーグのグループリーグで対戦しています。ホーム(1998年9月16日)では、クラニチャール監督率いるディナモが主導権を握るものの、プロシネツキのミドルシュートがGKファン・デル・サールに止められ、またヴィドカが決定機を外してスコアレスドロー。3節が終わってクラニチャール監督が解任され、ヴラジミール・ザイエッツが監督に就任。
アウェーのアヤックス・アリーナの試合(11月25日)ではスタメンにフォワードを置かない守備的な布陣で挑み、68分、ビシュチャンのドリブル突破でファン・デル・サールが飛び出したところ、途中交替のヨシップ・シミッチが68分にループシュートを決めて1-0の大金星を挙げたという歴史があります。
またアヤックスのテン・カテ監督は、MTKブダペストを率いていた時代にディナモとチャンピオンズ・リーグ予備戦で戦ったことがあり、昨季36ゴールのエースストライカー、フンテラール(写真)はヘーレンフェーン在籍時代にUEFAカップ、同様に主将のスタムもミラン在籍時にチャンピオンズ・リーグ予備戦でディナモと対戦しております。

今季は欧州を視野に入れながら、ヴェルダーに引き続いて強豪を引いてしまったディナモ。国内リーグでは無敵とはいえ、それが仇となって欧州にも通じる競争力と経験を詰めないのが問題です。昨季はこのラウンドで勝算が十分にあると見ていたオーゼールに敗退しています。
この試合ではマンジュキッチが累積警告で欠場。代わってトップ下には怪我から復帰したヴグリネツを起用しました。また拳の手術をしたばかりの右SBエトーが間に合い、以下の布陣となりました。
GKコッホ-(右から)DFエトー、ドゥルピッチ、シルデンフェルド、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-サミール、ヴグリネツ、モドリッチ-FWバラバン

アヤックスはこの夏、MFスナイデルやFWバッベルなど主力を次々と売却。チャンピオンズリーグ予備戦三回戦では、圧倒的にチャンスを演出しながらもスラヴィア・プラハ相手にまさかの敗退。今季のエールディビジでも不安定な戦いを続けています。テン・カテ監督もクビが掛かっているだけに、選択した布陣は超守備的(4-4-1-1)なものでありました。普段はサイドバックのエマヌエルソンとオガラルをMFのポジションに上げ、ストッパーには19歳のファン・デル・ヴィールを抜擢。ウルグアイ代表MFスアレスや今季加入のルケとウルサイスはベンチスタートとなりました。
GKステケレンブルフ-DFハイティンハ、ファン・デル・ウィール、スタム、フェルメーレン-MFオガラル、マドゥロ、ガブリ、エマヌエルソン-ロンメダール-FWフンテラール

Smodric アヤックスは厳しいマークでゲームメイカーのモドリッチ(写真)をチームメイトから寸断しようと図ります(アヤックスは以前にモドリッチ獲得を考えたものの、高すぎて断念した経緯あり)。
モドリッチ同様に個人技に優れたサミールがフリーとなり、彼やエトーが突破する場面も出てきますが、クロスやラストパスはスタムを中心とするアヤックスの壁に跳ね返されます。
最初のディナモのチャンスは5分、モドリッチの左CKにシルデンフェルドがニアでヘディングシュート。GKステケレンブルフが止めてこぼれたボールにヴコイェヴィッチが飛び込むも、シュートは枠を捕らえ切れません。
アヤックスは組織的な守備はしっかりしているものの、攻撃に転じるとボールを運べる選手はエマヌエルソンぐらいで、後はロングパスをフンテラールに当てる程度。15分にそのフンテラールが25mのロングシュートを試みますが、これはGKコッホがセーブします。
16分にはヴグリネツがペナルティエリア中央外からグラウンダーのシュートを狙いますが、ボールはGKステケレンブルフの正面に留まります。
Sstam 32分、ディナモはセットプレーのクリアボールをポクリヴァチュがミドルシュート。ボールはゴール前のヴコイェヴィッチに届き、右下隅を狙って近距離のシュートを放ちますが、GKステケレンブルフの好反応で先制点を奪えずに終わります。
38分にはモドリッチが左サイドからミドルシュートを狙うものの、これもGKの正面。前半は常に攻撃しながらも、牙城を崩せずに終わってしまいました。
(写真はスタムにしっかり捕まれるバラバン)

Ssammir 後半、ディナモはヴグリネツを代えてFWショコタを投入し、バラバンをセカンドトップへと移します。最初のチャンスは49分、バラバンの左クロスにショコタが落とし、サミールがミドルシュートを狙いますが、惜しくもボールはポスト脇を逸れていきます(写真)。
前線のターゲットとしてショコタを入れた交替劇は、攻撃そのもののテンポが低下させた挙句、コンビネーションによる攻撃も簡単に封じられ、次第にパスミスが目立つようになったディナモはアヤックスのカウンター攻撃にさらされていきます。
Sdf そのツケは61分に訪れます。最終ラインでボールをキープしたドゥルビッチ(写真左)が、無意味に左のシルデンフェルド(写真右)に横パス。混乱したシルデンフェルドは前方にパスを出すも、あっさりロンメダールがカット。フンテラールに預けてDFの背後に抜けようとするロンメダールを左SBのチャレ(写真中央)がつくべきなのに、パスを貰い返したロンメダールの突破をあっさりと許してしまい、最後はGKコッホも抜かれてシュートを決められてしまいます。ディフェンス陣の凡ミスで失点してしまう癖は国内リーグで幾度も見られているのですが、このような大事な場面でもポカを犯してしまいました。
戦闘意欲をも失ったディナモは、これ以上チャンスを作ることはなく、主審の判定にもカリカリしながら時間が過ぎ、0-1で敗北してしまいました。リードは最小で、まだリーグ戦到達への希望があるとはいえ、このような惨めな試合を見せられた以上、ディナモの欧州挑戦は今季もこのラウンドで終えることになりそうです。

ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は試合後の記者会見にて
「残念ながら、また敗北を経験してしまった。このようなハードで先が読めない試合を予想していたし、アヤックスのクオリティも分かっていた。前半は全ての面でゲームをコントロールし、多くのシュートを放ち、チャンスもつ食っていった。しかし、一つの初心者的な愚かなミスがアヤックスにアドバンテージを与えてしまった。アヤックスは経験あるチームだから、試合の最後までそのラッキーなアドバンテージを守ることに成功したのだ。
選手交替でリズムを変え、更にアグレッシブ面を強化しようとしたものの、残念ながら失敗に終わり、試合に敗れてしまった。とはいえ、まだ第二戦まで14日あるので、相手の力に関係なく、サプライズを起こす権利は私たちにもあると考えている。」
とコメント。一方、アヤックスのテン・カテ監督は
「ディナモは強いチームだと考えているので、この試合では戦術面が上手くいったと言うことだけができよう。力強いディフェンスが私たちのベースとなっており、これが安定したプレーと試合のコントロールを可能にしたのだ。まだ終わったとは決して思っていない。ヴェルダー・ホームのディナモの映像を見たが、ファンタスティックな戦いをしていた。もちろん、この試合の結果によって優位は私たちの方にあり、通過のチャンスは私たちの方がより大きい。しかし、二試合行われるので、まだ何も解決していないのは間違いない。」
と語っています。

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2007年9月19日 (水)

クロアチア・リーグ第8節

報告が遅れましたが、15・16日とクロアチア・リーグ第8節が行われました。

開幕から7連勝、昨季を含めたらリーグ27連勝と記録を更新中のディナモ・ザグレブは、4位スラヴェン・ベルーポをホームに迎えました。
今月、アドリア海のコルナーティ諸島で発生した山火事で多くの消防士が殉職したのですが、消防士たちの残された家族を経済的に助けるため、ディナモは入場料を無料にして募金箱を設置。15000人の観客の多くが普段のチケットの価格以上のお金を募金しました。また他のスタジアムにおいても収益を寄付。またハイドゥクも火曜日にかつての有名選手や芸能人などを集めたチャリティマッチを主催し、30000人の観客が集まり、収益を家族に寄付しました。
Sbalaban 話を試合レビューに戻しましょう。ユルチェヴィッチに率いられたスラヴェン・ベルーポは安定したチーム経営から次第に強豪の一角へと入りつつあり、ガラタサライに敗れたとはいえ、今季はUEFAカップを戦ったチーム。2分には右から流れてきたボールをシクリッチがミドルシュートを放ち、弾道はしっかりと枠に行っていましたが、ディナモのGKコッホが好反応で逃れます。
スラヴェンはディナモに抵抗できる数少ないチームと思われましたが、9分、中央のサミールから左サイドを抜けるモドリッチにパスが通ると、モドリッチは相手GKとDFの間に針を通すかのようなクロスボールを送ります。ボールは飛び込んだバラバン(写真)にピタリと合い、バラバンは滑り込みながらシュートを決めて先制に成功。ディナモはチバリア戦を除けば、今季全てのリーグ戦で15分以内に先制点を決めています。26分にはバラバンが25mの位置から直接FKを左に叩き込んでこの試合2得点目。リードを2-0と広げます。
スラヴェンは28分、元ディナモのユリッチが右サイドを突破し、ペナルティ中央へ折り返し。エースアタッカーのヴルチーナはマーカーを引き付けてから反転してのシュートを試みますが、またしてGKコッホの好反応でゴールが決められません。
続く36分、ディナモのセットプレーのシーンにおいて、ペナルティエリアでDFポルドゥルガチュがバラバンを押してしまってPKの判定。これをモドリッチが右に叩き込み、更にリードを広げます。
後半に入ると、ディナモは木曜日にUEFAカップ・対アヤックス戦が控えていることもあり、無駄に体力を消耗しない戦いに転じます。
一方のスラヴェンは66分、ポリャークの近距離のシュートを放つものの、またしてGKコッホの好反応で止められてしまいます。ディナモは怪我で離脱していたFWショコタを試すなど、余裕のある戦いを見せ、88分にはバラバンが胸トラップで落としたボールをショコタが左に展開。フリーで飛び込んだポクリヴァチュがシュートを決めて4-0と快勝しました。これでリーグ連勝記録を28と伸ばし、ベンフィカが37年前に作った欧州記録29にあと一つと近づいています。

5位に留まるハイドゥク・スプリトは、7戦全敗で最下位に甘んじるヴァルテクス・ヴァラジディンとホームで対戦しました。
ハイドゥクは4分、FWカリニッチの右からのシュートをGKマヂャリッチが一度は防ぐものの、空中に浮いたボールを再びカリニッチがゴールを背にしながら器用に流し込み、開始早々に先制します。
27分にはルカビナのラストパスにカリニッチが飛び込み、GKマヂャリッチが足でカリニッチを引っ掛けてしまってPK。これをカリニッチ本人が決めて2-0とします。
とはいえ、ヴァルテクスも後半開始早々、新外国人のブラジル人ファビオが右サイドをドリブルで突破すると、ディフェンスラインからオーバーラップしたツォニャールが左下隅にシュートを決めて、点差を縮めます。
「優れた選手はいるが、彼らはやれる力を出さないし、期待されている力も出さない」と試合後にクレシッチ監督が嘆いたように、後半もヴァルテクス相手に良い形が作れないハイドゥクでしたが、88分にようやくツェルナトがゲームを決める直接FKを叩き込み、3-1で勝利。4位へと浮上しています。

2位リエカはアウェーでシベニクと対戦。これまで負けなしで勝点を伸ばしてきたリエカでしたが、この試合は終始シベニクに押される展開になります。
Svitajic 12分にログリッチのラストパスから、MFヴィタイッチ(写真)がペナルティエリア手前かシュートを叩き込むと、30分にはFWゼッツのシュートが弾かれたところをヴィタイッチが押し込み、2-0とシベニクがリードを広げます。
リエカは52分、シュコーロのヒールパスからヂャロヴィッチがシュートを決めますが、69分、ペナルティエリアでリエカGKジリッチがゼッツを倒してPK。これをヴィタイッチが決め、ハットトリックを達成します。
リエカは73分、MFシャファリッチのFKを弾いたところをヂャロヴィッチが押し込みますが、それ以上は差が縮められず、シベニクが3-2で勝利しています。

また今季から二部に昇格したザダールがザグレブでホームに1-0で勝利。5連勝で2位へと浮上しました。ザダールのスタジアムは普通よりも極端に幅が狭く、ジュパンという優れたキッカーがいることからセットプレーに強いのが特徴です。

全試合の結果はこちらです。

Inter Zapresic - Medimurje 3:0
1:0  7' Gulic (PK)
2:0 27' Sivonjic
3:0 77' Sivonjic

Zadar - Zagreb 1:0
1:0 73' Surac

Cibalia Vinkovci - Osijek 2:0
1:0 73' Dodik
2:0 90' Dodik

Hajduk Zagreb - Varteks Varazdin 3:1
1:0  4' Kalinic
2:0 27' Kalinic (PK)
2:1 48' Conjar
3:1 89' Cernat

Sibenik - Rijeka 3:2
1:0 14' Vitaic
2:0 30' Vitaic
2:1 52' Dalovic
3:1 69' Vitaic (PK)
3:2 75' Dalovic

Dinamo Zagreb - Slaven Belupo 4:0
1:0  9' Balaban
2:0 26' Balaban
3:0 36' Modric (PK)
4:0 88' Pokrivac

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点24)、2位…ザダール(17)、3位…リエカ(17)、4位…ハイドゥク・スプリト(16)、5位…スラヴェン・ベルーポ(13)、6位…シベニク(10)、7位…オシエク(10)、8位…ザグレブ(8)、9位…チバリア・ヴィンコヴチ(8)、10位…インテル・ザプレシッチ(7)、11位…メヂムリエ(4)、12位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(0)

【得点】
7ゴール…モドリッチ(ディナモ)
6ゴール…シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、マンジュキッチ(ディナモ)、カリニッチ(ハイドゥク)、ヂャロヴィッチ(リエカ)
5ゴール…テルケズ(ザダール)、ロヴレク(ザグレブ)、ゼッツ(シベニク)、ヴィタイッチ(シベニク)
4ゴール…ルカビナ(ハイドゥク)、ジュパン(ザダール)、バラバン(ディナモ)

【アシスト】
4アシスト…モドリッチ(ディナモ)、ジュパン(ザダール)
3アシスト…シャルビーニ(リエカ)、マンジュキッチ(ディナモ)、ムムレク(ヴァルテクス)、ブーレ(リエカ)、ツェルナト(ハイドゥク)

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2007年9月13日 (木)

クロアチア、アンドラに6-0で大勝

9月12日、アンドラの首都アンドラ・ラ・ベリャのコムナーレ・スタジアムで、欧州選手権予選「アンドラvs.クロアチア」が行われました。
グループリーグで8戦全敗、草刈場のアンドラとはいえ、イングランドもアウェーで60分近く先制点が奪えなかった侮れない相手であります。クロアチアとは昨年10月に戦っており、その時はペトリッチの4得点を含む7-0で大勝しています。

クロアチアはMFコヴァチ兄が背中の痛み、GKプレティコサが首の痛みを抱えていることから外され、代わりにMFレコとGKルニェが起用。またDFラインにはバビッチとクネジェヴィッチが新たに起用されました。
GKルニェ-(右から)DFチョルルカ、クネジェヴィッチ、コヴァチ弟、バビッチ-MFスルナ、レコ、モドリッチ、クラニチャール-FWエドゥアルド、ペトリッチ

一方のアンドラは6人の主力が怪我や累積警告で欠場。その中にはスペイン二部のペリ・エイードでプレーするFWベルナウス、アンドラ代表で最も得点を決めているセリエBのテリエスティーナ所属イルデフォンス・.リマも含まれています。スタメン(4-2-3-1)は以下のようです。
GKアルバレス-DFアヤラ、ソネイェー、リマ、ティマ-MFヴィエイラ、ルイス-ガルシア、ヒメネス、シヴェラ-FWシルバ

Skranjcar_3 いつものように自陣内を固め、ボールホルダーに対しては荒いチェックをしてくるアンドラ。標高900mの山岳地帯に位置するアンドラ・ラ・ベリャは風が強く、サイドチェンジやロングパスで打開しようにも正確性に欠けます。
最初のチャンスは10分、エドゥアルドが左サイドを突破し、中央へ折り返すものの、ペトリッチのボレーシュートはクロスバーを越えてしまいます。
22分にはクラニチャール(写真)のミドルシュートが右ポストを逸れ、24分にはバビッチの左からのクロスボールにエドゥアルドがヘディングシュートを試みますが、これまた枠を外します。
前回のW杯予選の対マルタ戦(1-1)のように、弱小国相手だとついつい気が抜ける「ユーゴ・シンドローム」をコーチ陣が口酸っぱく注意したこともあり、辛抱強く攻め続けたクロアチアはラッキーな先制点を奪います。
Spetric_2 34分、クラニチャールが倒され、正面25mの位置で直接FKを得たクロアチア。スルナが蹴ったボールはアンドラの人壁に当たり、そのままコースが変わってゴール右上に吸い込まれます。
38分、同じくクラニチャールが倒され、先ほどと同じ位置からの直接FKを今度はペトリッチ(写真)がGKの手が届かないゴール左に叩き込み、リードを2-0と広げます。
更に44分、左サイドのクラニチャールがワンタッチでペナルティエリアに飛び込むペトリッチに縦パスを通し、ペトリッチは利き足の左足で正確なシュートを決め、前半を3-0で折り返します。

Spranjic 後半頭からFWペトリッチを下げてバラバンを、モドリッチを下げて左MFにプラニッチを起用し、クラニチャールが左MFから中央へとシフトします。プラニッチ(写真)は先のエストニア戦ではベンチにも入れなかったわけですが、へーレンフェーンでの活躍ぶりを証明するようにタッチ&ゴーやドリブル突破で左サイドを切り裂きます(冬にはフェイエノールトに移籍とも)。
48分、スルナの右FKからバビッチがファーで折り返し、フリーのクネジェヴィッチが近距離でヘディングシュートを試みましたが、ボールはクロスバーに。
しかし、その直後、プラニッチが左サイドを突破し、中央のクラニチャールへ。クラニチャールは右足のトラップでマーカーをかわし、左足でゴール左にシュートを叩き込みます。ポーツマスではレギュラーに手が届く状況でありながら、足の怪我で開幕を出遅れた彼ですが、課題であったウエイトも落とし、この日は随分と軽い動きでプレーをこなしたことで、クロアチアの各メディアではマン・オブ・ザ・マッチに選ばれています。
Srakitic クロアチアのゴールラッシュは続き、56分、レコが右サイドから突破し、折り返しのパスからバラバンが放ったシュートはDFアヤラに当たるものの、エドゥアルドが反応良く左足を振り抜き、5-0とリードを広げます。
62分にはエドゥアルドに代えて、19歳のMFラキティッチ(写真)が交替出場。デビュー戦となるエストニア戦では左MFと右MFのポジションを試されたのですが、今回はセカンドトップで適正を試されます。わずか1分後、バラバンの直接FKがGKによって左に弾かれたところをプラニッチが中央へ折り返し、ゴール前のラキティッチが冷静に流し込んで6-0。2試合目にして早速、代表初ゴールを決めました。
ラキティッチはクラニチャールとの縦の連携も良く、77分にはラキティッチを背後から倒したガルシアが一発退場。怪我人や無駄なカードを出さず、かつテストを重ねながら、昨年のホームの試合同様にアンドラに大勝しています。

試合後、ビリッチ監督は
「エストニアとアンドラは実力の尺度を図る相手ではないとはいえ、リラックスするな、単純な戦いではないぞ、というコーチ陣の注意を選手たちが常に心得ていたことがとても重要だった。ボールが常に相手陣内にあることは分かっていたし、90分全てを予定通りに戦えた。もちろん、全員が神経質になっていたよ。最初のゴールが生まれるまで、なんて時間が早く進むのだと私は脅えながら、ついつい5度に渡って電光掲示板を目にやってしまったよ。
段々と試合数も減ってきたが、私たちには十分にガソリンがある。本物のタイヤもある。オーストリアとスイスへの道は開かれており、私たちが立ち止まることはないと確信している。対戦相手は強豪かつ困難であるとはいえね。」
とポジティブなコメントを残しています。

クロアチアが属するグループリーグEでは、イングランドがホームでロシアを3-0と完勝。これでイングランドが勝点20で2位に浮上してきましたが、クロアチアは勝点23で首位をキープ。残る3試合で勝点4を稼げば、2位以上が確実となりグループリーグを突破します。来月のロシアとイングランドの直接対決の結果次第では更にノルマは低くなる上、クロアチアはイスラエル(ホーム)、マケドニア(アウェー)と楽なカードであるため、最終戦のイングランド(アウェー)を待たずして決まりそうです。

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2007年9月12日 (水)

モラルの低下に苦しむU-21代表

A代表の欧州選手権予選と並行して、U-21代表の欧州選手権予選(本大会は2009年スウェーデン開催)が行われています。
クロアチアはイタリア、ギリシャ、アルバニア、アゼルバイジャン、フェロー諸島が同居するグループ1に所属。10のグループに分かれており、1位10ヶ国と2位で上位成績4ヶ国の計14ヶ国がプレーオフに進出、勝利した7ヶ国+開催国スウェーデンが本大会で戦います。
Ladic クロアチア代表の守護神として活躍したドラジェン・ラディッチ監督(写真)が率いるU-21クロアチア代表は、これまでフェロー諸島に2-0(ホーム)、ギリシャに3-2(ホーム)と勝利してグループリーグ首位。とはいえ、親善試合では首脳陣を満足させる戦いはできず、その上に選手たちのモラルが低く、ラディッチ監督を悩ませています。
リエカでキャプテンとして活躍するMFアナス・シャルビーニは、前回の合宿で控え選手という待遇に不満を持ち、荷物をまとめて合宿地を脱走。またハイドゥクのツートップ、ルカビナとカリニッチは共に怪我。カリニッチは4度に渡って怪我を理由に召集を断り、ルカビナは今回怪我のためにスプリトに帰されると直ぐにハイドゥクの通常練習に参加したことから、ラディッチ監督がその態度に不満を口にしております。

9月8日、そのクロアチアU-21代表がアルバニアのエルバサンにて、アルバニアU-21代表と戦いました。クロアチアのスタメン(4-2-3-1)は
GKロンチャリッチ-DFグラヴィナ、イプシャ、ロヴレン、パミッチ-MFプラヒッチ、ディニャール-マンジュキッチ、イリチェヴィッチ、クーケッツ-FWブシッチ
前半のクロアチアは格下相手にほとんどチャンスを作ることができず、後半もパスミスが目立ちます。ボランチのプラヒッチとディニャールは攻撃参加することなく、ドリブル突破に優れたイリチェヴィッチ(ボーフム所属)が孤軍奮闘するのみ。
アルバニアもこれといったチャンスがなかったわけですが、75分にロングボールを放り込むと、クロアチアのセンターバック、ロヴレンが目測を誤り、ボールは背後に入り込んだFWカニへ。そのままカニはドリブルを仕掛け、GKロンチャリッチをかわしてシュートを決めます。
クロアチアもイリチェヴィッチ、タディッチ、グラヴィナがシュートを放ちますが、GKコリキがセーブ。結局、クロアチアは0-1の敗北を喫してしまいました。

試合後の記者会見でラディッチ監督は
「私は大変失望している。負けたという事実以上に、その負け方や選手たちの振舞い方、プレーに対する取り組みに失望しているのだよ。この敗北は恥だ。我々は真剣な代表チームではなかった。」
とおかんむり。しかし、更にラディッチ監督を失望させることが翌日に起こります。

Sroncaric 試合を終え、チーム一行はザグレブ近郊の合宿地トゥヘリュに戻ってきたのですが、マンジュキッチ(写真右)とロンチャリッチ(写真左)がホテルの部屋で3時まで酒盛りをした上、そのまま友人の車で外出。ザグレブのクラブで一杯やって車でホテルに戻る際、スピード違反と無灯火で警察に捕まり、スキャンダルが明らかになりました。もちろん、ラディッチ監督は直ぐに二人を代表チームから追放しました。
マンジュキッチはドイツに住む姉が子供を出産したという知らせを聞き、そのお祝いで酒を飲んだと言い訳をし、ロンチャリッチはディナモのチームメイトということで酒に付き合ったとのこと。この二人は以前より問題児扱いされており、過去にロンチャリッチは前回のU-21代表合宿でカッとなってテレビを壊した前科がある上、ディナモでは遅刻の常習犯。ディナモの夏のキャンプでは練習をサボったために、合宿地から追放されました。マンジュキッチも直ぐにカッとなる性格で、欧州カップ戦では無駄にイエローカードを貰うことから罰金を科されています(5試合で4枚のイエロー)。

二人のハメを外した行動に怒り心頭のラディッチ監督は
「彼らの振舞いに対して、もう寛容になることはできない。余りにもやりすぎだ。心外だよ。あのような子供にとって良いことではない。アルバニア戦の前に彼らをチームから追放すべきだった。追放する際、彼らにはこう言った。
"私はお前たちに決して顔を向けることはしない。お前たちは私に対して好きなようにすればいい。"
もし代表でプレーすることが名誉ではなく、代表のプレーを望まないのならば、チームにとって必要ではないのだ。代表に召集されることを誇りにし、クロアチアのユニフォームを喜んで背負う若者たちがいるというのに…。
私の印象だが、クロアチア・サッカー界は試合への取組み方や仕事に対する考え方に問題を抱えている。私の選手たちは自分を高く買いかぶりすぎているのだ。」
と批判。また翌日にサッカー協会会長ヴラトコ・マルコヴィッチ氏が選手たちの前に現れ、
「カリスマ的なクロアチアのユニフォームを背負う準備のできてないものは、直ぐにでも去ってもいいぞ! (代表メンバーであることが)辛かったり、望まないのならば、お前たちは自由だ。扉はいつも開いている。クロアチア・サッカー協会がザグレブまでのタクシー代を払ってやる。」
と絞り上げました。サッカー協会も二人には罰金などの制裁を加える予定であります。

11日、クロアチアU-21代表は、ザグレブ郊外のザプレシッチでアゼルバイジャンU-21代表と対戦しました。スタメン(4-1-3-2)は以下のよう。
GKヴァルギッチ-DFバコヴィッチ、イプシャ、ロヴレン、パミッチ-MFディニャール-イリチェヴィッチ、ボシュニャク、クーケッツ-FWタディッチ、ブシッチ
一連の騒ぎで刺激を受けたのか、膿が十分に出されたのか、クロアチア・イレブンは前半から積極的なプレーをします。
13分、クーケッツからの縦パスを受けたタディッチ(ディナモ所属)が、チャンピオンズ・リーグでも対戦したGKアグハイェフ(ハザール所属)の股下を通すシュートを決め、先制に成功します。
更に21分、パミッチのミドルシュートがDFの足に当たって中に浮いたボールを、ペナルティエリア右にいたイリチェヴィッチがドライブをかけたボレーシュート。逆サイドのネットに突き刺さるビューティフル・ゴールで2-0とリードを広げます。
しかし、クロアチアの最終ラインは不安定で、次第にスピードあるアゼルバイジャンの攻撃に苦しみ始め、34分に左サイドから上げられたところをファーサイドのママドフがフリーでネットに押し込み、点差を縮めます。
とはいえ、前半ロスタイム、クーケッツの左クロスにブシッチがヘディングで合わせ、3-1と更にリードを広げました。
後半はペースが落ち、63分に1点目同様に左サイドを崩されて、中央への折り返しにママドフが決めて再び1点差。けれども、70分にユシフォフが二枚目のイエローで退場となって数的優位となり、終了間際にママドフの1対1のシュートをGKヴァルギッチがセーブして、3-2で何とか勝利を収めました。

試合後、ラディッチ監督は
「アルバニア戦の負けた後は困難な状況にあったが、勝点3を得ることに成功した上に自信を培うこともできた。もちろん、彼らは若い選手たちだし、彼らからルーティン的にプレーすることを期待することはできない。だから、問題が浮き彫りになったのだ。
アゼルバイジャンのようなチームを相手に、あのような2ゴールを奪われてはいけない。ヤル気と闘争心には拍手を送るが、まだ3人・4人はそれすら見せていなかった。次の試合では選手の変更があることだろう。」
とコメント。選手変更に関しては、謝罪を済ませたシャルビーニを復帰させることを明言してます。
これで3勝1敗のクロアチアは、3戦3勝のイタリアと勝点で並んでおり、10月12日にはアウェーでの直接対決を控えているとはいえ、モラルが低下した若い世代に対するラディッチの葛藤はまだまだ続くかもしれません。

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2007年9月10日 (月)

エドゥアルドの2ゴールでエストニアを一蹴/EURO2008予選

9月8日、欧州選手権予選「クロアチアvs.エストニア」戦が、ザグレブのマクシミール・スタディオンで行われました。9月に入って急に冷え込んでいたザグレブですが、この日は天候に恵まれ、20000人ほどの観客を集めました。

Simgp58938月のボスニアとの親善試合ではスタメン起用でアピールしたFWイゴール・ブダンが怪我のために外れたとはいえ、ブダン以外は代表のいつものメンバーがずらりと揃い、またFIFAから代表変更の許可が正式に下りた19歳のMFイヴァン・ラキティッチがベンチ入りスタートしました。またこの夏にアーセナルに移籍したエドゥアルド・ダ・シルヴァ、マンチェスター・シティに移籍したヴェドラン・チョルルカにとっては、ディナモを離れて初めてのマクシミール帰還となります。マイナス要素は二人のセンターバック、シミッチとコヴァチ弟がACミラン、ボルシア・ドルトムントで出場機会に恵まれいないことですが、それでも現時点のベストメンバー(4-4-2)で挑みました。
GKプレティコサ-(右から)DFチョルルカ、シミッチ、コヴァチ弟、シムニッチ-MFスルナ、コヴァチ兄、モドリッチ、クラニチャール-FWペトリッチ、エドゥアルド

一方のエストニアは、この夏にオランダ人監督のイエーレ・フース監督が解任。新たにデンマーク人のヴィグ・イェンセン監督が就任しました。ユーロ予選では6月のホームのクロアチア戦敗北(0-1)を含めて8連敗。8月にアンドラに2-1で勝利し、ようやく勝点3を得ました。しかしながら、その試合でMFクラヴァンとFWゼリンスキでレッドカードをもらって、この試合は欠場。更に今季にアーセナルからワトフォードに移籍したGKプーム、トップ下のMFヴァシリェフ、FWのヴォスコボイニコフが怪我のため欠場。数少ない国外選手のベテランFWオペル(ローダ所属)も怪我上がりという状態です。スタメン(4-3-1-2)は以下になります。
GKロンダク-DFアラス、ステパノフ、ピーロヤ、ローバ-MFドミトリイェフ、ラーン、クルグロフ-リンドペレ-FWキンク、オペル

6月のタリンでの試合では、サイド攻撃を封じた上に、中盤でも枚数をかけたエストニアの守備ブロックに苦戦を強いられましたが、この試合では開始早々からアグレッシブに攻撃を仕掛けるクロアチアが圧倒します。
Spk 5分、エドゥアルドが左からヘディングで折り返そうとした際、DFアラスがハンドを犯し、クロアチアがPKを得ます。キッカーはスルナでしたが、左ポストにぶち当ててしまい、ワールドカップの日本戦同様に先制チャンスを台無しにしてしまいます(写真)。
10分にはコヴァチ兄がロングシュート、14分にはペトリッチがFKを試みますが、共にクロスバーを越えていきました。
24分、右サイドでエドゥアルドがヒールパスでスルナに繋ぎ、そこから鋭いクロス。ファーのペトリッチが合わせたヘディングシュートに対してはDFピーロヤがゴールラインでクリア。その跳ね返りにクラニチャールがオーバーヘッドシュートを試みますが、これもクロスバーを越えてしまいます。
Seduardo_2_236分にはクラニチャールからボールをもらったモドリッチが対角線にシュートを放つものの、ボールは左ポスト脇を通過。支配しながらも時間だけが刻々と過ぎる中、貴重な先制弾を決めたのは6月のタリンでの試合と同じくエドゥアルド(写真)でありました。
39分、スルナの左FKからペナルティエリアにボールが放り込まれ、競り合いからボールを拾ったコヴァチ兄が再び中央へクロス。まずはペトリッチが競り合い、続いてシムニッチがゴール前のエドゥアルドにボールを繋ぐと、そのままオーバーヘッドキックでシュート。彼ならではの嗅覚と決定力で、クロアチアに先制点をもたらします。
エストニア相手ならば安全圏ともいえる2点目を決めたのもエドゥアルドでした。45分、スルナからのロングパスを受けたモドリッチが左からペナルティエリアに近づき、最後にはバイタルエリアに走り込んだエドゥアルドへラストパス。そのままゴール左上隅に正確なミドルシュートを叩き込みました。

水曜日にクロアチアはアウェーのアンドラ戦を控えていることもあり、後半は無理にエネルギーを浪費することなく試合を流していきます。
Srakitic そして62分、クラニチャールに代わってラキティッチ(写真)が登場。19歳6ヶ月はクロアチア代表の公式戦において最年少デビューとなります。シャルケで背番号10をつける新星ラキティッチに対してスタンドの観客の期待は大きく、彼がボールタッチする度に歓声が上がりますが、「ロケット」のニックネームに似つかわしい爆発力は鳴りをひそめ、若干は遠慮していた感がありました。それでも73分、ボールは左ポストを逸れていったとはいえ、押さえの利いたミドルシュートを放ちます。
エストニアも幾度かカウンターでクロアチア守備陣を脅かしますが、最終ラインに残るシミッチとコヴァチ弟がケア。2-0でクロアチアは手堅い勝利を収め、グループリーグ首位を堅持しました。

Sbilic試合後、ビリッチ監督は
「然るべき形でゲームの入ったことに満足している。またチーム全体の戦術の遂行ぶりにも満足しているよ。途中交替の選手たちもレベルを維持してくれたからね。相手にはチャンスになりそうな機会すら許さなかった。1対1の状況に持ち込んだ時の正確性にも満足はしているが、ある場面ではもう少し良くやれただろう。とはいえ、我々には縦への攻撃に力をみせた。ディフェンス面も素晴らしく機能していたというのが私の印象だ。」
と語り、エドゥアルドに関しては
「私とアリョーシャ(アシスタントのアサノヴィッチ)は3年前のユース代表の最初のトレーニングから、彼は世界のトップクラスのフォワードの一人になるだろうと言っていた。現在の彼はそのようになったと本当に思っているよ。人々は彼がゴールゲッターであると言うけど、彼においては全てのボールタッチが特別なものだ。彼は脅威だよ。」
と絶賛しました。
凱旋と2ゴールでザグレブのサポーターを喜ばせたエドゥアルドは
Sslavlja_prvog_gola 「僕にとっては再びマクシミールに来られたことが嬉しいね。ここは自分の家のように感じている。まるで僕がここから決して去っていないかのようにね。(マクシミールで行われる)イスラエル戦でここに戻ってくることを今から待っているよ。2ゴール目はアシストしてくれたモドリッチに感謝している。ディナモで一緒だった日々と同じようにピッチで僕たちは理解し合えるんだ。」
とコメント。ゴールの後、ディナモ・サポーターのBBB(バッド・ブルー・ボーイズ)が多く構える北スタンドから「マミッチのホモ野郎!」と、エドゥアルドを売却したディナモ副会長に対する抗議のコールが起きたのが印象的でした。

ライバルであるロシアがマケドニアに、イングランドがイスラエルにそれぞれ3-0で勝利しているとはいえ、直接対決が2試合残る両国よりもクロアチアは一つ頭が出ている状態です。その2試合の結果に影響されることなく、あと勝点7を取れば予選を突破。続くアンドラ戦(アウェー)、イスラエル戦(ホーム)で2連勝し、残るマケドニア戦(アウェー)、イングランド戦(アウェー)のどちらかでドローに持ち込めば本大会に出場できます。

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2007年9月 4日 (火)

クロアチア・リーグ第7節

9月1日・2日にクロアチア・リーグ第7節が行われました。

Ssmodric_i_bbb 首位ディナモ・ザグレブはアウェーでNKザグレブと対戦。
ブラジェヴィッチvs.イヴァンコヴィッチの師弟対決、ブラジェヴィッチvs.マミッチ副会長の恨み合い、FWマンジュキッチにとっては初めて古巣と対戦など、様々な因縁がある「ザグレブ・ダービー」でありますが、ディナモがヴェルダー戦で疲れが顕著とはいえ、両者の実力差が現れた試合でした。とりわけ、ザグレブはエースのFWロヴレクが出場停止の上、ラブドヴィッチ(出場停止)とイヴァンコヴィッチ(怪我)の二人のDFも欠場。本来は攻撃的MFのイブリチッチをDFとして起用するという厳しい台所事情をあらわにしました。
試合開始がゲームを支配するディナモは、14分にグエラとのワンツーで抜けたモドリッチが完璧な右クロスを上げ、それにマンジュキッチ(写真左)がヘディングで合わせて先制に成功します。
Ssprvi_gol_mandzkica その1分後にはオーバーラップしてボールをもらったポクリヴァチュがミドルシュート。GKストイキッチは左手で止めたものの、ボールを右手で掻いてしまい、そのままネットにボールが吸い込まれてオウンゴール。スコアが2-0と広がります。
この2点で気が抜けたディナモに対し、ザグレブが襲い掛かります。19分、GKロンチャリッチがシュートを弾いたところをブルクリャチャが押し込みますが、オフサイドの判定。25分にもロンチャリッチがファンブルしたところをグルギッチが押し込もうとしますが、今度はクロスバーに嫌われます。
ディナモは43分、モドリッチが左足からのピンポイントでペナルティエリアに侵入するロングパスをマンジュキッチに通すと、マンジュキッチは右足で対角線にシュートを決めて更にリードを広げます。
とはいえ、ザグレブも前半終了間際にムイジャの左クロスにファーポストのライトマンが合わせて3-1とします。
後半頭から疲れのみえるモドリッチに代えてヴグリネツを入れますが、ディナモはそれによってテンポを失います。ザグレブは60分にグルギッチ、ディナモは61分にバラバンがシュートチャンスを迎えますが、それぞれのGKが好反応をみせてゴールにならず。試合はそのまま3-1で終了。ディナモは開幕7連勝を果たしています。

2位リエカは最下位のヴァルテクス・ヴァラジディンとアウェーで対戦。
Ssjertec ここ数年はユース選手を次々と育てることで、ディナモとハイドゥクに次ぐ三番手グループに位置していたヴァルテクスですが、今季は開幕スタートに失敗。クジェ監督は早々と去り、新たにベセク監督を迎えたものの、未だに一勝どころか全試合に負けております。昨季までヴァルテクスを指揮していたダリッチ、ヴァルテクスの主将だったMFシャファリッチ、またヴァルテクス・ユース育ちでこのほどディナモからレンタルされたMFイェルテツ(写真)が、古巣を相手にして初めて指揮・出場しました。
36分、本来のモビリティを発揮したイェルテツが右サイドのブーレへと繋ぐと、ブーレはきっちりゴール正面へ走り込んだシュコーロに繋ぎ、ヘディングシュートでリエカが先制します。
57分にはイェルテツのクロスにブーレがヘディングシュートを決めて2-0。ヴァルテクスは終了間際にブレゾヴェッツのミドルシュートを1点返したものの、7連敗が決定。リエカは5勝2分の勝点17で、独走態勢のディナモを追っています。

日曜日には1試合だけ、UEFAカップ予備戦二回戦を共に敗れたスラヴェン・ベルーポとハイドゥク・スプリトが対戦しました。3日前にアウェーで試合をこなした両チームは肉体的・精神的な疲労が顕著で、TV放映されたとはいえ、好カードの割には見るべきもが少ない試合でありました。
Sskristic 先制したのはアウェーのハイドゥク。5分にツェルナトがヘディングで前方に何でもないボールを押し込んだところ、クリアすべきDFクリスティッチがバランスを崩し、ボールはルカビナにかっさられ、そのままゴール左上にシュートを決められます。
しかし、その3分後、名誉挽回とすべく、クリスティッチがショートコーナーからのヴルチーナのクロスに上手く足を合わせ、スラヴェンが同点に追いつきます。
更に40分、ヴルチーナが左25mの位置から低い弾道の直接FKを蹴り込み、ボールは誰にも触れることなく、ネット右隅へと突き刺さり、スラヴェンが逆転に成功します。
後半もお互いがチャンスを作れないお粗末な試合展開だったわけですが、76分、2分前に交替でピッチに送られ、これがプロデビュー戦となるハイドゥクのMFオレムシュ(18)が、相手のボールに詰めてインターセプトすると、最後はルカビナからアシストを受けて角度のないところから同点シュートを決めます。試合は2-2のドロー。お互い勝点13に留まり、昇格組のザダールに追い抜かれ、スラヴェンとハイドゥクはそれぞれ4位・5位に甘んじています。

全試合の結果はこちら。

Cibalia Vinkovci - Sibenik 3:3
1:0  5' Keric
1:1  9' Zec
1:2 27' Zec
2:2 37' Husic
3:2 75' Medvid
3:3 79' Vitaic

Medimurje - Zadar 2:4
0:1  8' Tomasov
0:2 11' Zupan
1:2 15' Milardovic
1:3 44' Surac
2:3 75' Saranovic
2:4 89' Stefancic

Zagreb - Dinamo Zagreb 1:3
0:1 14' Mandzukic
0:2 15' Stojkic (OG)
0:3 43' Mandzukic
1:3 45' Lajtman

Osijek - Inter Zapresic 1:0
1:0 89' Starcevic (OG)

Varteks Varazdin - Rijeka 1:2
0:1 37' Skoro
0:2 57' Bule
1:2 89' Brezovec

Slaven Belupo - Hajduk Split 2:2
0:1  5' Rukavina
1:1  8' Kristic
2:1 40' Vrucina
2:2 78' Oremus

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点21)、2位…リエカ(17)、3位…ザダール(14)、4位…スラヴェン・ベルーポ(13)、5位…ハイドゥク・スプリト(13)、6位…オシエク(10)、7位…ザグレブ(8)、8位…シベニク(7)、9位…チバリア・ヴィンコヴチ(5)、10位…メヂムリエ(4)、11位…インテル・ザプレシッチ(4)、12位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(0)

【得点】
6ゴール…モドリッチ(ディナモ)、シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、マンジュキッチ(ディナモ)
5ゴール…テルケズ(ザダール)、ロヴレク(ザグレブ)、ゼッツ(シベニク)
4ゴール…ルカビナ(ハイドゥク)、カリニッチ(ハイドゥク)、ヂャロヴィッチ(リエカ)、ジュパン(ザダール)

【アシスト】
4アシスト…ジュパン(ザダール)
3アシスト…シャルビーニ(リエカ)、マンジュキッチ(ディナモ)、ムムレク(ヴァルテクス)、モドリッチ(ディナモ)、ブーレ(リエカ)、ツェルナト(ハイドゥク)

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2007年9月 2日 (日)

UEFAカップ予備戦、クロアチアの二クラブが敗退

30日、ハイドゥク・スプリトはUEFAカップ予備戦二回戦で、イタリアのサンプドリアとジェノバのルイジ・フェラリス・スタジアムで対戦しました。初戦のホームでは優勢に進めながらも、カンパニャーロのゴールで0-1と敗れたハイドゥク。プダール監督更迭後に新監督に指名されたセルゲイ・クレシッチにとっては最初の指揮となります。

クレシッチはスペインで長らく指揮してきただけに、新たに4-2-3-1システムを採用しました。GKにはこの夏にメヂムリエから獲得したトミッチを新たに起用しています。
GKトミッチ-DFペライッチ、ブリャト、ジヴコヴィッチ、フルゴヴィッチ-MFリニッチ、ダムヤノヴィッチ-ルビール、チェルナト、バルトロヴィッチ-FWカリニッチ
一方のサンプドリアは以下の布陣(3-5-2)です。
GKミランテ-DFカンパニャーロ、サーラ、ルッキーニ-MFマッジョ、ヴォルピ、パロンボ、サンマルコ、ピエーリ-FWベッルッチ、モンテーラ

ハイドゥクは中盤を厚くしながら、左のバルトロヴィッチ(写真)、右のルビールを活かしたサイド攻撃で活路を見出したのに対し、サンプドリアはハイドゥクのミスをつけ込んでの反撃を狙います。
Samp ハイドゥクは3分、12分とカリニッチがシュートを狙うものの正確性に欠け、16分にリニッチのミドルシュート、25分にはチェルナトのCKからペライッチがヘディングシュートを狙いましたが、共に枠をわずかに逸れてしまいます。
サンプドリアも29分、カウンターからモンテーラがGKと一対一になりますが、シュートを打ち切れず。
34分、モンテーラの近距離のシュートをGKトミッチがセーブ。弾かれたボールをマッジョが持ったところにリュビチッチが不用意に倒してしまい、PKの判定。これをモンテーラにきちっと決められて、サンプドリアに先制されていまいます。
後半頭からハイドゥクはバルトロヴィッチに代え、ラトビア代表のヴェルパコヴスキスを投入するものの状況を好転させることはできず、67分、チェルナトがCKからカーブをかけて直接狙ったものの、GKミランテが好クリア。
その2分後、ジヴコヴィッチがペナルティエリアでボールのコントロールをミスし、モンテーラに奪われてシュートされますが、運良くボールはGK正面。
74分、ハイドゥクはCKからヴェルパヴスキスが近距離からシュートを放ったものの、これはゴールラインに立っていたヴォルピにクリアされてしまいます。
とはいえ、ハイドゥクは83分、フルゴヴィッチが右サイドから左足でグラウンダーの強いFKを蹴りこみ、これがネット左下隅に吸い込まれてゴール。1-1と同点に追いつきます。
ハイドゥクはあと1点奪えばアウェーゴール2倍ルールで突破が可能だったのですが、サンプドリアは相手にスペースを作らないようにカテナチオをかけ、1点のリードを守りきったまま試合は終了。ハイドゥクの敗退が決定しています。

もう一つクロアチアから予備予選を戦うチーム、スラヴェン・ベルーポはガラタサライとアウェーで対戦。トルコは元々熱狂的なサポーターとして知られていますが、ガラタサライは開幕以来、国内リーグでは無観客試合の制裁を受けているため、制裁とは無関係のこの試合ではアリミリイェン・スタジアムが満員に埋まりました。
ホームの初戦では1-2で敗れたスラヴェンですが、この試合では怪我人と疲労のため主力の半分が欠場。ガラタサライは巧みなパスワークでフィニッシュへと簡単に繋いでいきます。
Sukur 試合が動いたのは9分、ハサン・サスからのパスを受けたカランのシュートはポストを叩かれるものの、こぼれ球を拾ったリンコルンが再びカランへと繋いでシュート。ガラタサライが先制点を奪います。
しかし36分、クレシンゲルのロングボールが俊足のシェーヒッチに繋がり、ペナルティエリアに侵入したところをGKオルカンが倒してPK。これをポリャクが左上に決めて同点に追いつきます。
ただ、ガラタサライはその1分後、カランからの縦パスを貰ったエースのハカン・シュクル(写真左)が、DFラデリッチ(写真右)を背にしながら反転してのシュート。ボールはゴール左下隅に突き刺さり、逆転に成功します。
試合はそのまま1-2で終了。トータルスコア2-4で、同じく敗退が決まっています。
(写真は共にSport-netより)

チャンピオンズリーグ予備戦三回戦でヴェルダー・ブレーメンに屈したディナモ・ザグレブは、UEFAカップ一回戦でオランダの古豪アヤックスと対戦することが決まりました。
Ajaxamsterdam くじ運の悪さにディナモのイヴァンコヴィッチ監督は
「最も最悪な選択だ。(ブラックバーン、パレルモ、ブラガ、レンヌ、アヤックスという可能性ある5つの相手のうち)アヤックスは一番逃れたかった。世界で最も成功したクラブのうちの一つであるし、4度の欧州王者、2度の世界王者になっている。最も難しい相手を得てしまったよ。またマクシミールでスペクタルが見られることには喜んでいるけどね。」
とコメントしています。
ちなみにディナモとアヤックスは1998年にチャンピオンズリーグで対戦。ホームで0-0、アウェーで1-0(ヨシップ・シミッチのゴール)で勝利しています。また、アヤックスの現監督テン・カーテはMTKブダペストを指揮していた1999年、ディナモとチャンピオンズ・リーグ予備戦三回戦を戦い、ディナモに敗れたこともあり、歴史を紐解けばマイナスばかりでもないデータが残っております。

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クロアチア代表メンバー発表

8月30日、スラヴェン・ビリッチ監督は、欧州選手権予選の対エストニア戦(9月8日・ザグレブ)と対アンドラ戦(9月12日・アンドラ・ラ・ベリャ)における代表メンバー23名を発表しました。

先のボスニア・ヘルツェゴビナとの親善試合に初召集されながら、FIFAが代表変更の申請手続きに遅れたために見送りになったMFイヴァン・ラキティッチも、ようやく許可が下りました。
またボスニア戦では怪我で離脱したMFニコ・クラニチャールとMFイェルコ・レコが復帰。その一方で、DFフルヴォイエ・ヴェイッチが怪我のためリストから漏れ、代表発表後にFWイゴール・ブダンも怪我のため欠場することが決まっています。

スラヴェン・ビリッチ監督も
「これからの二試合は楽観的に迎えることになる。机上においては私たちが勝利の大本命であり、誰もが勝点6を期待している。もちろん、私たちも二連勝を期待しているが、最大限に力をまとめてその結果へと到達するつもりだ。」
とコメントしております。

とりあえずブダンも含めた23名のメンバーこちら。

GK:
スティペ・プレティコサ (スパルタク・モスクワ)
ヴェドラン・ルニェ   (ランス)
マリオ・ガリノヴィッチ (パナシナイコス)
DF:
ダリオ・シミッチ     (ACミラン)
ロベルト・コヴァチ    (ボルシア・ドルトムント)
ヨシップ・シムニッチ   (ヘルタ・ベルリン)
ヴェドラン・チョルルカ  (マンチェスター・シティ)
ダリオ・クネジェヴィッチ (リボルノ)
ディノ・ドゥルピッチ  (ディナモ・ザグレブ)
MF:
ニコ・コヴァチ         (レッドブル・ザルツブルク)
ダリヨ・スルナ       (シャフタール・ドネツク)
マルコ・バビッチ      (レアル・ベティス)
イェルコ・レコ         (ASモナコ)
ニコ・クラニチャール   (ポーツマス)
ユーリツァ・ヴラニェシュ (ヴェルダー・ブレーメン)
ルカ・モドリッチ     (ディナモ・ザグレブ)
ダニエル・プラニッチ   (ヘーレンフェーン)
イヴァン・ラキティッチ  (シャルケ04)
FW:
ボシュコ・バラバン     (ディナモ・ザグレブ)
ムラデン・ペトリッチ    (ボルシア・ドルトムント)
イヴィツァ・オリッチ    (ハンブルガーSV)
エドゥアルド・ダ・シルヴァ (アーセナル)
イゴール・ブダン      (パルマ)

補欠:
GK オグニェン・ヴコイェヴィッチ (ディナモ・ザグレブ)

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2007年8月31日 (金)

ディナモ、またしてチャンピオンズリーグ予備戦で敗退

29日、チャンピオンズリーグ予備戦三回戦「ディナモ・ザグレブvs.ヴェルダー・ブレーメン」の第2戦が、35000人の超満員で膨れ上がるマクシミール・スタディオンで行われました。

Ssimgp5266初戦では前半の幾度にも渡るチャンスを活かせず、1-2で敗れたディナモ。とはいえ、状況は10年前の予備戦三回戦、ニューキャッスル・ユナイテッド戦と同じで、この時は延長までもつれ込む好試合を演じました(私が初めてクロアチアで観た試合でもあります)。2000/2001シーズン以来、チャンピオンズ・リーグ本戦とは縁がないだけに、アップセットに賭ける思いは大きいものであります。イヴァンコヴィッチ監督は、バラバンとマンジュキッチを縦に並べた布陣(4-2-3-1)を敷きました。
GKコッホ-(右から)DFエトー、ドゥルピッチ、シルデンフェルト、カルロス-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-サミール、マンジュキッチ、モドリッチ-FWバラバン

ヴェルダーは先のニュルンベルク戦にようやく勝利したものの、フリングス、フリッツ、ウォメ、ボロウスキら怪我人は回復せず、更にカルロス・アルベルトが離脱。シャーフ監督は、MFヴラニェシュとFWアルメイダを新たに先発起用し、以下の布陣(4-3-1-2)で挑みました。
GKヴィーゼ-DFパサネン、メルテザッカー、ナウド、シュルツ-MFヴラニェシュ、バウマン、イェンセン-ディエゴ-FWサノゴ、アルメイダ

Ssimgp5344 勝ち抜けるためには「1-0」で充分なディナモ。ゲームをコントロールすべきはずが、ヴェルダーのプレッシングに苦しみ、パスミスが続出。第一戦と打って変わって動きが鋭いディエゴ(写真中央)を中心に、2~3本のパスで一気に攻め込まれます。それに加えて、ハウゲ主審(写真左)をはじめとするフィンランド審判陣の不可解なジャッジに、選手たちが神経質になってしまいました。
もっとも酷かったのは12分、ディエゴが右FKでペナルティエリアへとクロスを入れた際、落下地点とは離れたところでアルメイダが交錯して倒れたのですが、ハウゲ主審はPKをヴェルダーに進呈。試合後にヴェルダー関係者も口を紡ぐほどの誤審であり、観ている誰もが一瞬何が起こったのかが理解できないほどのレベルのジャッジでありました。キッカーのディエゴは左下隅に蹴り込んで、ヴェルダーが先制。ディナモのゲームプランは狂ってしまいます。20分にはディナモが右CKを得たのですが、落下地点のマンジュキッチがディエゴに引きずり倒されたのにもかかわらず、こちらにはPKのジャッジがなかったため、スタンドは更に怒りが充満してしまいました。
しかし、その直後、カルロスの左クロスをバウマンがクリアし損ねると、ペナルティエリア手前のヴコイェヴィッチが転がってきたボールを振り抜き、ボールはネット右隅に吸い込まれ、ディナモが同点に追いつきます。
息を吹き返したディナモは、28分、モドリッチの右FKからファーポストのバラバンがヘディングシュート。しかし、GKヴィーゼが好反応をみせ、追加点を奪うことができません。33分には、早いリスタートからペナルティエリアに走り込むバラバンへボールが渡り、滑り込みながらシュートをするものの、ボールは枠の右上隅に弾かれてしまいました。
Ssprekrsaj_nad_balabanom_za_penar_d 勢いと共に前係りになってきたディナモに対し、ヴェルダーは38分、クロスをカットしたメルテザッカーから前線に残るディエゴへロングパス。3対3によるカウンターの形を形成し、ディエゴはシルデンフェルドのタックルをかわすと左のアルメイダへ。アルメイダのシュートはGKコッホが弾いたものの、こぼれ球が右のサノゴに渡ってしまい、あっさりと決められて、2-1とリードを広げられてしまいました。
とはいえ、ディナモは41分、サミールの縦パスにバラバンがペナルティエリアに突っ込んだところをシュルツが倒し、多少はダイブ気味だったとはいえ、PKの判定(写真)。キッカーのモドリッチは左にきちっと決めて、再び同点に追いつきます。

Ssimgp5484  ディナモが勝ち抜くためにはあと2点必要。しかしながら、後半になるとパタッとリズムが落ちてしまいます。ヴェルダーのシャーフ監督は"土曜のブンデスの試合のために、余りに力を無駄にしないよう"(ヴラニェシュ談)、選手に指示することで守備に徹底します。中央から攻め込もうにも今日のモドリッチは幾らか精細に欠け、また両サイドから崩そうにもメルテザッカーとナウドの197cmCBコンビによる壁に弾かれてしまいます。ヴグリネツ、ミキッチ、グエラを次々に投入しても効果はなし。
膠着した状態に陥った70分、左サイドからディエゴが突破を図ったところを、エトーが接触。ディエゴも綺麗に倒れて、みたびPKの判定。ディエゴは右上にシュートを叩き込み、3-2と再び勝ち越します。
望みを絶たれたディナモは90分、バラバンのスルーパスに縦へと抜けたグエラが決定機を迎えたものの、シュートはポスト左に逸れてしまい、そのまま敗北。トータルスコア3-5で敗退が決定し、今年もチャンピオンズ・リーグ本戦出場はお預けとなってしまいました。

試合後、イヴァンコヴィッチ監督は
Schaaf 「残念ながら我々は成功しなかったよ。ヴェルダーには経験とクオリティがあるにもかかわらず、我々の方が勝利に近かった。客観的に見ても、90分間は我々が支配し、ゲームのリズムを作り、そしてプレッシャーを相手に掛けようと試みた。リスクを背負ったわけだが、ヴェルダーのようなチームに対しては危険に陥る可能性があることも知っていた。(2失点目のような)3対3の形でゴールを奪われることが起きないように、リスクをコントロールすべきだったのだが……。」
とコメント。一方、シャーフ監督(写真)は
「チームとして我々は優れていると考えている。強い相手に対してしっかりとプレーすることができた。ディエゴが全ての危険なアクションに絡んだことは賞賛に値する。
(最初のPKのファウルは)私の場所からは見えなかった。審判のジャッジに関していえば、ヴェルダーもあらゆることを経験している。それもサッカーだ。」
と語っています。

Ssdiego_i_modric ディナモのキャプテン、モドリッチ(写真右)は
「僕たちは持っているもの全てを出したと思う。しかし、残念ながら夢を実現させることは成功しなかった。最初のPKが僕たちをくじかせたが、ファウルがあったどうかは分からない。とはいえ、ヴァルダーは勝ち抜けに値したと思うし、僕たちはブレーメンでの初戦でチャンスを台無しにしてしまった。」
また、この日のMOMのディエゴ(写真左)は
「ディナモは良いチームであるが、今は審判のジャッジについてやたらと言及していると耳にしている。ジャッジについて触れることよりも、僕たちが優れたプレーしたから勝ち抜けたのだと強調をしたいよ。モドリッチはとても良い選手だが、ディエゴかモドリッチのどっちが優れているか、なんとインテリジェンスに欠けた話を持ち出した彼の監督に問題がある。ディナモの監督は相手に対してリスペクトを示さなかった。余りにもそのテーマを話しすぎたのは明らかだ。」
と、試合前に自分に批判を浴びせたイヴァンコヴィッチをやり返しています。

ディナモはUEFAカップ一回戦へと回り、そこを乗り越えてのリーグ戦で欧州路線の活路を見出すことになります。

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2007年8月28日 (火)

クロアチア・リーグ第6節

24・25日にクロアチア・リーグ第6節が行われました。

首位ディナモは、ホームにムヂムリエを迎えてました。この試合は入場無料となったことから、マクシミール・スタディオンは1万8000人の観客が集まりました。
司令塔のモドリッチは怪我明けということで無理をさせずにベンチスタート。またバラバンは先のオシエク戦の終了間際にレッドカードを貰ったことで欠場。タディッチをワントップにして、セカンドトップにマンジュキッチ、両サイドの攻撃的MFにグエラとサミールといった攻撃陣を配置しました。
Ssmandzkic この試合でキレていたのはマンジュキッチ(写真・中央)。14分にサミールが左クロスを上げると、エリア中央でチャレがヘディングで右に流し、最後はマンジュキッチがトラップ後にシュートを叩き込んで、先制に成功します。
31分には、オフサイドトラップをかいくぐったマンジュキッチにタディッチから縦パスが通り、最後は中央へと走り込んだポクリヴァチュへとボールを流します。ポクリヴァチュは滑り込みながら、シュートを決めて2-0とリードを広げます。
最近は安易にゴールを奪われがちなディナモDFですが、55分、エリオマールの左からのロングクロスに誰もケアすることなく、シャラノヴィッチがヘディングシュートを決め、メヂムリエも1点取り返しました。
その後は怪我から復帰したヴグリネツを含めての総攻撃を見せるものの、シュートはメヂムリエのGKチョンカシュにことごとく弾かれ、84分、ミキッチの右サイド突破の折り返しにヴコイェヴィッチがシュートを右隅に決めて、ようやく安全圏に。3-1でディナモが勝利。開幕6連勝を果たしています。

4位ハイドゥク・スプリトはホーム、ポリュウド・スタディオンでNKザグレブを迎えました。
前節のメヂムリエ戦のちプダール監督が解任。クレシッチが新監督に就任したものの、この試合はアシスタントコーチのチュトゥクが指揮を取りました。
Ssbartolovic この試合のハイドゥクは、カリニッチ、バルトゥロヴィッチ、ルカビナによる3トップ。先制は14分、ツェルナトからボールをもらったバルトゥロヴィッチ(写真)が、20mのグラウンダーによるミドルシュートをゴール左下に決めます。
ザグレブも19分、イブリッチがミドルシュートを放つものの、これはゴールポストに嫌われます。
追加点は27分、アンドリッチからボールがルカビナに渡り、ルカビナはペナルティエリアで3人に囲まれるものの、最後はボールがカリニッチに。カリニッチが叩き込んで、ハイドゥクが2-0とリードを広げます。
しかし後半直ぐ、ザグレブもパルロヴが右サイドをすり抜け、エリア内でフリーのロヴレクに。ロヴレクのシュートは、DFブリャトの足に当たって方向が変わってゴールに吸い込まれ、2-1と点差を縮めます。
その後はハイドゥクが圧倒するものの、次々とチャンスをフイにしてしまい、その一方でザグレブも終了間際にムイジャのミドルシュートをGKバリッチがファンブル。こぼれ球を左から突っ込んだシュチッチがシュートするものの、ボールは左ポストに叩かれ、2-1のままハイドゥクが勝利しました。

今節でテレビ中継されたのは、3位リエカと2位スラヴェン・ベルーポの対決。それぞれ、ダリッチとユルチェヴィッチという若くて野心あふれる監督が率いており、ガチンコでぶつかる面白い試合となりました。
Ssdalic ダリッチ監督(写真)はヂャロヴィッチ、シュコーロ、ブーレ、イヴァノフの4人のFWを前線に菱形に配置し、シャルビーニとシャファリッチでゲームメイクさせながら、左サイドから俊足のSBパミッチを何度も突破させるという超攻撃的布陣で挑みます。
先制は7分、ブーレの右クロスにゴール前のヂャロヴィッチがボレーシュートを地面に叩き付け、ボールはワンバウンドしてゴールに吸い込まれ、リエカが先制に成功します。
試合序盤は押されまくりだったスラヴェンも次第に立て直すものの、ヴルチーナ、シェーヒッチの俊足ツートップが封じられ、二列目からヤヤロやソピッチがゴールを伺うものの得点に結びつきません。
リエカもなかなか攻めきれず、1点のリードを保ったまま勝利。2位へと順位を上げています。

全試合の結果はこちら。

Dinamo Zagreb - Medimurje 3:1
1:0 14' Mandzukic
2:0 31' Pokrivac
2:1 55' Saranovic
3:1 84' Vukojevic

Zadar - Osijek 5:1
1:0 21' Tomasov
2:0 26' Puljic
3:0 45' Parmakovic
4:0 54' Parmakovic
5:0 77' Zupan
5:1 88' Jukic

Sibenik - Varteks Varazdin 4:3
1:0  5' Zec
1:1  8' Vitaic (OG)
2:1 31' Vitaic
2:2 43' Prahic
3:2 72' Gabriel
4:2 84' Jambrusic
4:3 90' Novinic

Inter Zapresic - Cibalia Vinkovci 1:0
1:0 Saric (90.)

Hajduk Spllit - Zagreb 2:1
1:0 14' Bartolovic
2:0 27' Kalinic
2:1 47' Lovrek

Rijeka - Slaven Berupo 1:0
1: 7' Dalovic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点18)、2位…リエカ(14)、3位…スラヴェン・ベルーポ(12)、4位…ハイドゥク・スプリト(12)、5位…ザダール(11)、6位…ザグレブ(8)、7位…オシエク(7)、8位…シベニク(6)、9位…メヂムリエ(4)、10位…チバリア・ヴィンコヴチ(4)、11位…インテル・ザプレシッチ(4)、12位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(0)

【得点】
6ゴール…モドリッチ(ディナモ)
5ゴール…テルケズ(ザダール)、ロヴレク(ザグレブ)、シャラノヴィッチ(メヂムリエ)
4ゴール…マンジュキッチ(ディナモ)、カリニッチ(ハイドゥク)、ヂャロヴィッチ(リエカ)

【アシスト】
4アシスト…ジュパン(ザダール)
3アシスト…シャルビーニ(リエカ)、マンジュキッチ(ディナモ)、ムムレク(ヴァルテクス)

ハイドゥク・スプリトのFWアンテ・ルカビナ(21)に対し、ブンデスリーガのアイントラフト・フランクフルトが移籍金400万ユーロ、次の移籍における50%の移籍金配分という正式オファーをハイドゥクが受けました。一部報道でハイドゥクがルカビナ売却の姿勢と報じられたため、26日、定例記者会見の最中にサポーターグループ「トルツィダ」の6人が威嚇を含めた抗議行動を行い、会見が中止されるという騒ぎが起きています。

ちょっと古い情報になりますが、ディナモ・ザグレブのMFアンテ・トミッチ(24)が、ギリシャ一部のクサンシに今季末までのレンタルで移籍しております。クサンシには元チームメイトのGKイヴァン・トゥリーナが移籍しており、イヴァンコヴィッチ監督はトミッチをベンチで腐らすよりも、プレー機会を与え、大きくなってディナモに戻って欲しいと考えているそうです。

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2007年8月24日 (金)

クロアチア・リーグ第5節/ハイドゥク、プダール監督を解任

すっかり遅れてしまいましたが、17~19日に行われたクロアチア・リーグ第5節のレポートを。

首位ディナモ・ザグレブはアウェーで6位のオシエクと対戦。対抗心の強いサポーターを含め、毎回グラツキ・ヴルト・スタディオンで熱い戦いとなるこのカードには12000人の観客が集まりました。
Ssbalaban オシエクはディナモ相手にひるむことなく攻撃を仕掛けていきますが、試合が動いたのは14分、ここ最近はボランチとして覚醒の感があるポクリヴァチュからのロングパスがペナルティエリア手前のバラバンに通ると、左のマンジュキッチにボールを預け、素早くDFの裏へ。ワンツーでボールを貰ったバラバンはあっさりとゴールを決め、ディナモが先制しま(写真、Sport-netより)。
とはいえ、36分、ドゥルビッチの中途半端なバックパスにシルデンフェルドが対応に遅れ、背後からユキッチがボールをかっさらって同点弾を決められます。先のヴェルダー・ブレーメン戦と同様のミスであり、今季のディナモ守備陣の精細の無さが顕著に見られるシーンでありました。
しかしながら、その3分後、バラバンがペナルティエリアでヴィシェヴィッチに倒されてPKを得ると、モドリッチが左下隅に決めて、再び2-1とリードに成功します。
後半も同様のテンポで試合が進みますが、ディナモとオシエクそれぞれがチャンスを逃す中、86分にモドリッチが正面20mの位置からゴール左上に直接FKを決めて3-1。モドリッチは5節を終えて6ゴールと、ミッドフィルダーながら得点王に立っています。ディナモは開幕5連勝を決め、単独首位を走っております。

ハイドゥク・スプリトはアウェーでメヂムリエと対戦。
試合開始1分にチャリシュチャクの左クロスをファーポストに突っ込んだシャラノヴィッチが押し込んで、ホームのメヂムリエが先制に成功します。
UEFAカップのサンプドリア戦の疲れも手伝って、その後もメヂムリエがゲームを支配。ハイドゥクは防戦一方になります。
Sspudar しかしながら、84分にメヂムリエのGKバシッチがペナルティエリアを飛び出してルカビナを倒したことで一発退場。ロスタイムに入り、ペナルティエリア中央でボールを受けたルビールが同点シュートを決めて、ハイドゥクは辛うじて同点に追いついています。
この試合後、ハイドゥクのイヴァン・プダール監督(写真)の解任論がうずめき、22日に解任が決定。新監督にセルゲイ・クレシッチ(50)が就任することが決まりました。スプリト生まれのクレシッチは1986年に8ヶ月間ハイドゥクの監督を務めたのちスペインに渡り、ブルゴス(1987/89)、マルベーリャ(1989/1993)、ベティス(1993/94)、メリダ(1994/97)、ヴァリャドリッド(1997/99,2004/05)、ラスパルマス(1999/2001)、マジョルカ(2001/02,2004/05)、レクレティーヴォ・フエルヴァ(2002/2004)、ムルシア(2006)といったスペインのクラブで指揮を取っていました。

ユルチッチ監督率いる2位スラヴェン・ベルーポは、クジェ監督更迭後にドラジェン・ベセクが新監督となったヴァルテクス・ヴァラジディンと対戦。UEFAカップのガラタサライ戦の鬱憤を晴らすかのように、6ゴールを叩き込んで快勝しております。

Ssskoro また師弟対決となった、ブラジェヴィッチ監督率いるNKザグレブとダリッチ監督率いるリエカとの好カードは、元ボスニア代表のアレン・シュコーロ(写真)のゴールで二度に渡ってリエカがリードしたにもかかわらず、クロスボールからのロヴレク、パルロブのヘディングシュートでザグレブがドローに持ち込んでいます。

全試合の結果はこちら。

Inter Zapresic - Sibenik 2:2
1:0 29' Saric
2:0 59' Saric
2:1 70' Batur
2:2 81' Batur

Zagreb - Rijeka 2:2
0:1 47' Skoro
1:1 51' Lovrek
1:2 67' Skoro
2:2 85' Parlov

Cibalia Vinkovci - Zadar 0:2
0:1 21' Terkes
0:2 31' Zupan (PK)

Medimurje - Hajduk Split 1:1
1:0  1' Saranovic
1:1 90' Rubil

Slaven Belupo - Varteks Varazdin 6:0
1:0 14' Kristic
2:0 17' Poljak
3:0 32' Posavec
4:0 40' Sopic
5:0 47' Posavec (PK)
6:0 74' Vrucina

Osijek - Dinamo Zagreb 1:3
0:1 14' Balaban
1:1 36' Jukic
1:2 39' Modric (PK)
1:3 86' Modric

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点15)、2位…スラヴェン・ベルーポ(12)、3位…リエカ(11)、4位…ハイドゥク・スプリト(9)、5位…ザグレブ(8)、6位…ザダール(8)、7位…オシエク(7)、8位…メヂムリエ(4)、9位…チバリア・ヴィンコヴチ(4)、10位…シベニク(3)、11位…インテル・ザプレシッチ(1)、12位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(0)

【得点】
6ゴール…モドリッチ(ディナモ)
5ゴール…テルケズ(ザダール)
4ゴール…ロヴレク(ザグレブ)、シャラノヴィッチ(メヂムリエ)
3ゴール…マンジュキッチ(ディナモ)、ルカビナ(ハイドゥク)、カリニッチ(ハイドゥク)、バビッチ(オシエク)、シャルビーニ(リエカ)、ヂャロヴィッチ(リエカ)

【アシスト】
3アシスト…シャルビーニ(リエカ)
2アシスト…サミール(ディナモ)、パブリチッチ(オシエク)、シュトロク(リエカ)、チェリシュチャク(メヂムリエ)

昨季の不調を挽回するかのように、3位という好位置につけているリエカは新たに二人の中盤の選手を獲得。まずはディナモからMFダリオ・イェルテツ(22)を一年間のレンタルで獲得。イェルテツはヴァルテクス在籍時にダリッチ監督の信用を得ており、才能は高く認められながら出場機会に恵まれなかったディナモ時代の停滞を取り戻すチャンスといえます。
また、NKザグレブやCSKAソフィアで活躍した元ボスニア代表MFセルゲイ・ヤキロヴィッチ(29)も獲得。192cmという長身でありながら、エレガントなプレーが得意な選手であり、リエカの選手層は更に厚くなりました。

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クロアチア、ボスニアとのゴールラッシュの末に勝利

8月22日、サラエボのコシェボ・スタジディオン(正式名称アシーム・フェルハトヴィッチ・スタディオン)で、親善試合「ボスニア・ヘルツェゴビナvs.クロアチア」が行われました。
ユーゴ崩壊後、両国が対戦するのは4度目。ボスニア・ヘルツェゴビナ(以降ボスニア)で試合が行われるのは初めてであります。

クロアチア代表はクラニチャール、レコ、モドリッチと中盤の選手が相次いで怪我で離脱し、初召集のMFラキティッチまでもFIFAから代表変更の許可通達が届かず出場が見送り。GKのプレティコサも怪我で欠場。よってペトリッチとエドゥアルドを引き気味にし、中央にブダンを初スタメンで組ませた3トップを形成、ボランチにはヴラニェシュが起用されました。
GKルニェ-(右から)DFチョルルカ、シミッチ、コヴァチ弟、シムニッチ-MFスルナ、ヴラニェシュ、コヴァチ兄-FWエドゥアルド、ブダン、ペトリッチ

一方、ボスニア代表は情勢が落ち着くと共に国際的にも結果を残し始め、短期間ながらセレッソ大阪を指導したフアド・ムズロヴィッチ監督が率いるチームはユーロ予選でノルウェー、トルコを撃破。まだ本大会出場に望みを繋いでおり、FIFAランクも27位まで上げております。
また現代表にはクロアチア・リーグでプレーする選手が6人おり(フルゴヴィッチ、ダムヤノヴィッチ、ナダレヴィッチ、イブリチッチ、バルトロヴィッチ、ラデリッチ)、この試合には特別なモチベーションを持って挑んでおります。スタメン(4-4-1-1)は以下のよう。
GKグーショ-DFベルベロヴィッチ、ラデリッチ、バイッチ、フルゴヴィッチ-MFラヒミッチ、チュストゥヴィッチ、ダムヤノヴィッチ、ゼーバ-ミシモヴィッチ-FWムスリモヴィッチ

クロアチア代表がタレント面で上回るとはいえ、旧ユーゴ・サッカーの系譜を引き継ぐボスニア代表も個々の選手がテクニックとフィジカルを併せ持っています。ボスニア代表にクロアチア人が何人もいる一方で、クロアチア代表にもボスニア生まれや両親の出身がボスニアという選手がいることから、親善試合には似つかない高いモチベーションを持っての試合となりました。お互いアグレッシブな守備によるファウルの多い試合となりましたが、同時にゴールも多い試合となりました。
17分、ミシモヴィッチからの縦パスからチュストヴィッチが抜け出し、ペナルティエリア手前でシミッチに倒されたものの、ファウルの判定はなし。その1分後、左コーナー付近でブダンがキープしたのち、左サイドで引いていたペトリッチへパスを送ると、ペナルティエリア中央へアーリークロス。エドゥアルドがピタリでヘディングで合わせて、クロアチアが先制に成功します。
Sssrna 追加点は35分。左サイドから再びペトリッチが相手守備の手薄な右サイドにロングクロスを通すと、スルナ(写真)はトラップでボールを中央へと叩いてフルゴヴィッチをかわし、アウトサイドでシュートを流し込んで、2-0とリードを広げます。
しかし、ボスニアも負けじと40分、ムスリモヴィッチがバイタルエリアで3人に囲まれながらも右足を振り抜くと、ボールはゴール左上に吸い込まれて1点差に縮めます。
その1分後、エドゥアルドのパスから左スペースを突いたペトリッチがGKと一対一になりますが、シュートは決められず。前半は2-1で、クロアチア・リードで折り返します。

ハーフタイムにボスニアはMFイブリッチッチ、DFナダレヴィッチのNKザグレブ所属の2人を含めた3人を交替。クロアチアは前半と同じスタメンのまま、後半を迎えました。
48分、スルナの右CKからファーポストでフリーのエドゥアルドがヘディングシュートを試みますが、ボールはクロスバーを大きく越えていきます。
56分には予想された通り、荒れ始めたクロアチア・サポーター(約1000人)と警察隊が衝突。試合が2分間中断します。ちなみに試合前にはサラエボ旧市街で両国のサポーターが喧嘩となり、10人以上が怪我をしております。
話を試合に戻しましょう。お互いの攻防がピッチで続く中、共にディフェンスで脆さをみせ始め、70分、ミシモヴィッチの左からの何でもないFKをクロアチアの守備陣誰一人がクリアできず、ファーサイドに一人立っていたムスリモヴィッチが押し込んで同点に追いつかれます。
しかし、その2分後、スルナの正面右のFKをコヴァチ兄がヘディングシュートを合わせ、再び1点差にリードを広げます。
更に2分後の74分、ブダンが左サイドからクロスを上げ、エリア内の逆サイドにいたスルナがワントラップののち、ボールを空中に上げてマーカーを外し、左足でボレーシュートを決めて4-2とします。
とはいえ、ボスニアもその3分後、最終ラインからのロングパスにコヴァチ弟がヘディングを空振り。彼の頭上を越えたボールを、ムスリモヴィッチ(アタランタ所属)が走りこんで押し込み、ハットトリックを達成。
大荒れとなった試合は更に動き、81分、コヴァチ兄が25mの位置からミドルシュートを放つと、回転の少ないボールはゴール右上に吸い込まれました。このまま試合は終わり、5-3でクロアチアが勝利しています。

試合後、クロアチアのビリッチ監督は
「あっさりと3ゴールを奪われることは決して許されることではない。私たちのプレーの土台はディフェンスなのだから。最初の2ゴールは守ることができないものだと甘んじたとしても、3ゴール目は許してはならないものだ。小学5年生のようなゴールの奪われ方だよ。起きてはならないものだし、寛容的にもなれないものだ。」
と厳しい意見を残しています。
一方、ボスニアのムズロヴィッチ監督は
「クロアチアはヨーロッパでも最高の代表チームの一つだと我々は知っていた。彼らのサッカーは人々を熱狂させるサッカーだ。残念ながら、我々は多くのミスを犯してしまった。選手たちには決められた課題をもっとこなせるものと期待していたが、クロアチアは我々にとっては強すぎる相手であることを繰り返して言わねばならない」
とコメントしています。

また同日にU-21代表の親善試合「ボスニア・ヘルツェゴビナvs.クロアチア」もボスニアのクレシェヴォで行われ、A代表同様にゴールラッシュとなりました。
2分にアディロヴィッチのゴールで先制されるものの、14分にDFのミスを突いてマンジュキッチが、24分にはグラヴィナのアシストからブシッチがゴールを決めて逆転に成功。しかし、40分にあっさりとディフェンスが崩され、イェリッチに同点に追いつかれます。
後半はまたして早々と、シュトリリッチのゴールでボスニアに突き放されましたが、79分にボシュニャクのクロスにDFロヴレンがヘディングシュートで追いつき、3-3のドローで終わっています。

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2007年8月17日 (金)

欧州カップ、クロアチアのクラブはいずれも1点差負け

15日、チャンピオンズリーグ予備戦三回戦「ヴェルダー・ブレーメンvs.ディナモ・ザグレブ」の第1戦が、ブレーメンの本拠地ヴェッサー・スタディオンで行われました。

Svukojevic_i_diego 昨年はこのラウンドで強豪アーセナルに1-6で屈したディナモですが、次も強敵ヴェルダーとはいえ、悲願のチャンピオンズ・リーグ出場への意気込みは高く、イヴァンコヴィッチ監督はディフェンシブな布陣ではなく、いつもの攻撃的布陣を敷きました。現在、ブンデス最高のMFと謳われるブラジル代表ディエゴ(写真右)のマンマークにはヴコイェヴィッチ(写真左)を付けます。スタメン(4-2-3-1)はこちらです。
GKコッホ-(右から)DFエトー、ドゥルピッチ、シルデンフェルト、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、ポクリヴァチュ-サミール、バラバン、モドリッチ-FWショコタ

一方のヴェルダーは怪我人が続出。フリングス、ウォメ、ボロウスキ、新加入のトシッチ、腎臓移植後のリハビリ中のクラスニッチも含めれば8人が離脱中であります。ドイツ・カップ一回戦、ブンデス・リーガ一節でも満足な戦いができなかったトーマス・シャーフ監督は、以下の布陣(4-4-2)で挑みました。
GKヴィーゼ-DFパサネン、メルテザッカー、ナウド、シュルツ-MFバウマン-カルロス・アウベルト、アンドレアセン-ディエゴ-FWシンドラー、サノゴ

最初はお互いが探りあう状況が続きますが、アウェーでも互角に戦える手応えを感じたディナモの選手たちは、相手に臆することなく果敢に攻めていきます。
Smodric 25分、ショコタが右サイドにてヘディングでボールを落とすと、そこにモドリッチ(写真)が突っ込んでのミドルシュート。ボールはゴール左下を襲いましたが、GKヴィーゼが好反応で逃れます。
ヴェルダーも30分、パサネンの右クロスに相手ディフェンダーに挟まれたサノゴがヘディングで叩きつけたものの、今度はGKコッホが好セーブ。
前半の終盤に入ると完全にディナモのペース。とりわけ左のモドリッチ、右のサミールが次々と守備陣をかわして攻撃を演出します。
34分、モドリッチからのスルーパスがバラバンに渡り、DFをかわしてのシュートを試みるも失敗。その1分後には、モドリッチが自らインターセプトしてドリブルで疾走。最後は左足でミドルシュートを放ったものの、利き足でなかった分、力が足らずにGKにキャッチされます。
40分、シルデンフェルドから崩れたDFラインの裏をとったバラバンへスルーパス。しかし、またしてバラバンはGKとの1対1を決められず、シュートは左へ。3分後にもサミールが演出したチャンスを、またしてバラバンがGKとの1対1を決められません。
次々とチャンスを台無しにしてきたバラバンですが、名誉回復したのは前半終了間際。ショコタの怪我によって途中交替で入ったマンジュキッチが右サイドを突破すると、バラバンはマーカーを惑わす動きをしてから、マンジュキッチからのアシストを相手ゴール左に流し込み、ディナモが先制に成功します。

後半頭からシャーフ監督が動き、FWウーゴ・アルメイダとMFイェンセンを投入します。この采配がズバリと当たると共に、いきなりディナモは経験不足を露呈しています。
Shugo 46分、右サイドでマンジュキッチの不用意なバックパスをサノゴに奪われ、ボールは更にウーゴ・アルメイダへ渡って、GKコッホとの1対1に。シュートはコッホが一度は止めたものの、弾いたボールをシルデンフェルドが綺麗にクリアすることなく、再びウーゴ・アルメイダに奪われて無人のゴールにシュートを決められます(写真)。
とはいえ、ディナモもショックから立ち直り、この後もお互いがチャンスを作る戦いに。55分にはモドリッチが右クロスからハーフボレーを放つものの、またしてGKヴィーゼが好セーブ。その直後にはモドリッチとのパス交換でチャレが左サイドを突破し、バラバンとマンジュキッチが詰めていたものの、チャレは意味なくシュートを試みてチャンスを台無しにしてしまいます。61分にはサミールが自ら持ち込んでミドルシュート。これもGKヴィーゼに防がれます。
ヴェルダーも64分、ウーゴ・アルメイダがロングシュートを放つもGKコッホがセーブ。続いて、バウマンが近距離からシュートをしますが、枠を捉えきれません。
試合が終わりに近づくとともに、国内リーグとは違う早いテンポで戦ってきたディナモの選手たちに疲れが見えてきます。
73分、イェンセンのミドルシュートはGKコッホが止めたものの、85分に再びイェンセンが放った強烈なミドルシュートがネット右上に突き刺さり、ヴェルダーが逆転に成功。
88分にはナウドが高さを活かしてのヘディングシュートを放ち、これはGKコッホがセーブ、こぼれ球はシルデンフェルドがクリア。
ディナモはロスタイム、マンジュキッチがクロスからタイミング良くヘディングシュートするも、ボールは枠を捉えられず。試合は1-2で終了、イヴァンコヴィッチが監督に就任して以来、35試合目にして初の敗北となりました。

試合後、記者会見にてイヴァンコヴィッチ監督は
「素晴らしい戦いぶりに自分の選手たちを褒めてやりたい。異なる環境ならば1-2という敗北にも満足するだろうが、今回はまったくもって満足していない。なぜなら、強豪相手に勝利するチャンスがあったからだ。
後半始まりにショッキングなゴールを食らったが、再び自分たちを取り戻すことに成功し、幾つかのチャンスを作った。しかし最後には敗北をもたらすゴールを食らってしまった。
希望と楽観主義をもたらす権利は私たちにもある。満員のマクシミールで大きな成功を成し遂げることを願っている。」
とコメント。一方のシャーフ監督は
「ザグレブでは多くが要求される試合となるだろう。しかし、私たちにアドバンテージがある。大きくはないが、意味があるアドバンテージだ。」
と語っています。
第2戦は8月29日、ディナモの本拠地マクシミール・スタディオン。今のようなヴェルダーの調子ならば29日のマクシミール決戦で十分に勝機があるかもしれません。

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16日、ハイドゥク・スプリトはUEFAカップ予備戦二回戦で、イタリアのサンプドリアと対戦しました。国内でも注目度を集めただけにチケットはソールドアウト。ポリュウド・スタディオンは35000人の観客で膨れ上がりました。

ハイドゥクはFWヴェルパコヴスキスが怪我で欠場。スタメン(4-3-1-2)は以下のようになりました。
GKバリッチ-DFブリャト、ジヴコヴィッチ、サブリッチ、フルゴヴィッチ-MFルビール、ダムヤノヴィッチ、アンドリッチ-チェルナト-FWルカビナ、カリニッチ
一方、昨季のコパ・イタリアの優勝チーム、サンプドリアはモンテッラをベンチに置いての以下のスタメン(3-4-1-2)です。
GKカステッラッツィ-DFルッキーニ、サーラ、アッカルディ-MFゼノーニ、ピエーリ、ヴォルピ、サンマルコ-ベッルッチ、デルヴェッキオ-FWカラッチョロ

最初のチャンスは8分、ルビールが一人で右サイドから崩しに掛かり、放ったシュートは左ポストを逸れていきます。
Scernat ハイドゥクにとっての最大のチャンス10分。GKカステラッツィがバックパスの罰則を取られて、わずかゴールから数メートルの位置での間接FKを得ます。しかし、チェルナト(写真)の上に角度をつけたシュートはクロスバーを叩き、跳ね返りをアンドリッチがミドルシュートを放つものの、これもクロスバーを叩いてしまいます。14分にもチェルナトのミドルシュートが右ポストを叩き、ことごとく枠に泣かされます。
サンプドリアはセットプレーから好機を見出し、それが実ったのは44分、ヴォルピのFKを途中交替のカンパニャーロがヒールで流して先制点を奪います。
ハイドゥクのプダール監督は後半からFWバルトロヴィッチをルビールに代え、3トップの攻撃体勢を取ります。しかし66分、アンドリッチが右サイドからの好クロスを上げたのですが、中央のバルトロヴィッチのシュートはクロスバーを遥かに越えてしまいしまた。
その後もハイドゥクは規律だったサンプドリア守備陣を打ち破れないまま、ホームで0-1の痛い敗北を喫しました。

UEFAカップに挑んでいるクロアチアのもう一つのチーム、スラヴェン・ベルーポはトルコの強豪ガラタサライとホームで対決。
先制をしたのはベルーポ。15分、MFソピッチが右サイドでインターセプトをし、そのままドリブル。ペナルティエリアでセルヴェト・ツェティンに倒されてPKを得ます。これをポサヴェツが決めて1-0とします。
しかしながら42分、ハカン・シュクルのヘディングシュートを一度はGKイヴェシャがセーブするものの、こぼれ球をアクマン・アイハンにボレーシュートを叩きこまれ、同点に追いつかれます。
更に72分、ヴォルカン・ヤマンのグラウンダーのFKをGKイヴェシャがキャッチし損ね、ボールはネットに吸い込まれ、逆転されてしまいます。スコアはそのまま1-2で終了。二回戦突破の可能性は望み薄となっています。

(写真は全てSport-netより)

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2007年8月15日 (水)

クロアチア・リーグ第4節

8月10日・11日にクロアチア・リーグ第4節が行われました。

開幕3連勝で首位に立つディナモ・ザグレブは、7位チバリア・ヴィコヴチとホームのマクシミール・スタディオンで対戦しました。
Strojica_za_slobodan_udarac クラブ・ブルージュから帰還したFWボシュコ・バラバン(写真右)が先発出場。FWショコタ(写真左)と7年ぶりのコンビを組みます。イヴァンコヴィッチ監督は二枚のFWを横ではなく、縦に並べることから、ショコタがワントップとなり、バラバンがトップ下の位置へと入ります。またNKザグレブから獲得したヴルドリャクがボランチとして初出場しました。
90分間、激しい雨が降る悪天候の中、両チームは闘争心をむき出しに戦いますが、ボールが常に止まり、また滑りやすいピッチでは、まともにサッカーができない状態となります。
11分、モドリッチ(写真中央)は鋭い切り返しでマーカーを外し、そのままペナルティエリアに入ってシュートを放ちますが、これはGKブルツサがセーブ。更にモドリッチは29分、41分とシュートを放ちますが、GKに防がれてしまいます。
後半頭から右サイドバックに俊足のミキッチを入れることで活気を取り戻したディナモは、54分、サミールからの縦パスがショコタに通り、左のスペースに抜けてきたモドリッチにアシスト。今回はモドリッチが丁寧にシュートを決めて先制に成功します。
更に68分、モドリッチのシュートの跳ね返りを、バラバンがゴール左隅に決め、2-0とリードを広げます。
しかしながら、76分にチバリアもアンドリッチの左CKからファーポストのストゥデノヴィッチがヘディングで決め、点差を縮めます。88分にはケーリッチが左サイドを突破、エリア内に侵入してシュートを放ちますが、同点シュートとはならず、ボールはポストをわずかに逸れていきました。
厳しい条件下で苦しい戦いを強いられたディナモでしたが、開幕4連勝で首位に立ち続けております。

一方、開幕ダッシュに失敗したハイドゥク・スプリトは、ホームのポリュウド・スタディオンに3位オシエクを迎えての対決。ディナモ・キエフからレンタル移籍したDFサブリッチが初起用。またヴェルパコヴスキス、カリニッチ、ルカビナによる3トップが初めて先発で形成されました。
また、試合の2時間前に両親と兄弟が交通事故にあったことを知らされたハイドゥクのプダール監督にとっては、気が落ち着かないままチームを指揮することになりました。
9分、アンドリッチとフルゴヴィッチのコンビネーションで突破したのち、最後はカリニッチがシュートを決めてハイドゥクが先制に成功。13分にはCKから再びカリニッチがヘディングでオシエク・ゴールを襲いますが、これはGKスケンデルがセーブします。
しかし、その後はオシエクが幾度となくチャンスを作ります。18分にはショリッチのボレーシュートがわずかに枠を逸れ、29分のプリモラッツのシュートはGKバリッチが好反応で逃れます。
ハイドゥクは後半から、19歳のリュビチッチを外してダムヤノヴィッチをボランチに投入するとディフェンスが落ち着くことに。しかし、効果的な追加点は奪えることはなく、53分のカリニッチのシュートはGKスケンデルがセーブし、85分に数的優位の形からルカビナがチャンスを迎えるものの決められずに終わりました。試合はそのまま1-0で終了。ハイドゥクは4位に浮上しています。

その他の試合では、リエカが20歳の新キャプテン、アナス・シャルビーニの2ゴールで、メヂムリエ相手に3-1で勝利し、勝点10で2位をキープ。
またヴァルテクス・ヴァラジディンはホームでザグレブに0-1で敗北して4連敗。ヨシップ・クジェ監督は辞表を提出し、監督の辞任・解雇のもともと多いクロアチア・リーグでは今季最初の犠牲となっています。

全試合の結果はこちら。

Dinamo Zagreb - Cibalia Vinkovci 2:1
1:0 54' Modric
2:0 69' Balaban
2:1 75' Studenovic

Varteks Varazdin - Zagreb 0:1
0:1 34' Lovrek

Zadar - Inter Zapresic 3:0
1:0  8' Zupan
2:0 78' Terkes
3:0 82' Terkes

Sibenik - Slaven Belupo 0:2
0:1 47' Sopic
0:2 70' Sehic

Rijeka - Medimurje 3:1
0:1 32' Stefulj
1:1 75' Sharbini
2:1 89' Sharbini
3:1 90' Dalovic

Hajduk Split - Osijek 1:0
1:0  9' Kalinic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点12)、2位…リエカ(10)、3位…スラヴェン・ベルーポ(9)、4位…ハイドゥク・スプリト(8)、5位…ザグレブ(7)、6位…オシエク(7)、7位…ザダール(5)、8位…チバリア・ヴィンコヴチ(4)、9位…メヂムリエ(3)、10位…シベニク(2)、11位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(0)、12位…インテル・ザプレシッチ(0)

【得点】
4ゴール…マンジュキッチ(ディナモ)、モドリッチ(ディナモ)、テルケズ(ザダール)
3ゴール…ルカビナ(ハイドゥク)、カリニッチ(ハイドゥク)、シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、バビッチ(オシエク)、ロヴレク(ザグレブ)、シャルビーニ(リエカ)、ヂャロヴィッチ(リエカ)

【アシスト】
2アシスト…サミール(ディナモ)、パブリチッチ(オシエク)、シャルビーニ(リエカ)、シュトロク(リエカ)

クロアチア元代表DFスティエパン・トマス(31)が、ガラタサライからロシア一部のルビン・カザンに移籍することになりました。ルビンはモスクワから一時間のところにあるカザンという町に本拠地を置くチームで、契約期間は2年半です。トマスは
「全てにおいて非常に早く合意をした。ロシアからのオファーは拒否するのが罪であるほどのものだったよ。ガラタサライとは契約破棄しなければならかったとはいえ、この移籍には誰もが非常に満足している。早ければ、友人であるスティペ・プレティコサのいるスパルタク・モスクワ戦でデビューすることだろう」
とコメントしています。ちなみにガラタサライは木曜日にスラヴェン・ベルーポとUEFAカップで対戦。ベルーポを率いるユルチッチ監督とトマスも親友関係であったわけですが、その対戦は実現しないままロシアへ渡ることになります。

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2007年8月10日 (金)

クロアチア代表メンバー発表/ディナモはCL予備戦三回戦へ

8日、スラヴェン・ビリッチ監督(写真)は、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表との親善試合(8月22日・サラエボ)におけるクロアチア代表メンバー22名を発表しました。
Sbilic 注目となるのは初召集の19歳イヴァン・ラキティッチ。出身国のスイスと両親の祖国クロアチアの間における争奪戦の末にクロアチアを選択。これまでスイス・ユース代表のユニフォームを着ていた彼は、初めてクロアチア代表のユニフォームを着てのプレーとなります。
ニコ・クラニチャールは足首を捻って靭帯を損傷しまい(全治3週間)、今回の召集は見送り。ポーツマスではフレンドリーマッチで中心選手になっていただけに、ビリッチ監督も
「残念だ。ニコがサラエボに来ないのは非常にアンラッキーだ。最近、ハリー・レドナップ監督(ポーツマス)と話し合ったが、彼はニコをとても良いと語っていた。」
とコメントしています。
またミラン・ラパイッチはまだ所属クラブが決まっていないための見送りですが、彼についてもビリッチ監督は
「先日、彼とも話し合ったけが、幾つか興味深いオファーがあると言っていた。今はそのオファーを選んでいるところだ。間もなくラパイッチも所属クラブを見つけるだろうから、代表に戻ってくる。ミキの早い帰還を期待している」と
とコメントしています。
中盤の二人がいないことで、ラキティッチの先発起用の可能性については
「かなりある。二人の選手の予想してなかった不幸が、ラキティッチにとっては完全なチャンスとなった。しかし、まだ彼がサラエボでプレーできるかどうかは分からない」
とのこと。というのは、クロアチア・サッカー協会がFIFAに代表変更の書類を送っているものの、未だにFIFAからの手続き完了の連絡がないためであり、もしや間に合わない可能性もあるようです。

22名のメンバーこちら。

GK:
スティペ・プレティコサ (スパルタク・モスクワ)
ヴェドラン・ルニェ   (ランス)
DF:
ダリオ・シミッチ     (ACミラン)
ロベルト・コヴァチ    (ボルシア・ドルトムント)
ヨシップ・シムニッチ   (ヘルタ・ベルリン)
フルヴォイエ・ヴェイッチ (トムスク)
ヴェドラン・チョルルカ  (マンチェスター・シティ)
ダリオ・クネジェヴィッチ (リボルノ)
ディノ・ドゥルピッチ  (ディナモ・ザグレブ)
MF:
ニコ・コヴァチ         (レッドブル・ザルツブルク)
ダリヨ・スルナ       (シャフタール・ドネツク)
マルコ・バビッチ      (レアル・ベティス)
イェルコ・レコ         (ASモナコ)
ユーリツァ・ヴラニェシュ (ヴェルダー・ブレーメン)
ルカ・モドリッチ     (ディナモ・ザグレブ)
ダニエル・プラニッチ   (ヘーレンフェーン)
イヴァン・ラキティッチ  (シャルケ04)
FW:
ボシュコ・バラバン     (ディナモ・ザグレブ)
ムラデン・ペトリッチ    (ボルシア・ドルトムント)
イヴィツァ・オリッチ    (ハンブルガーSV)
エドゥアルド・ダ・シルヴァ (アーセナル)
イゴール・ブダン      (パルマ)

補欠:
GK マリオ・ガリノヴィッチ (パナシナイコス)

すっかり報告が遅れましたが、7日のチャンピオンズ・リーグ予備戦二回戦第2戦「ディナモ・ザグレブvs.ドムジャレ」戦のレポートを。
ディナモは初戦のアウェーマッチを2-1と勝利。通過の確率は高いとはいえ、ヨーロッパ挑戦は関心事であることから、ホームのマクシミール・スタディオンは25000人もの観客が集まりました。
ディナモのスタメン(4-2-3-1)は以下のよう。
GKコッホ-(右から)DFエトー、シルデンフェルド、カルロス、チャレ-MFヴコイェヴィッチ、モドリッチ-サミール、マンジュキッチ、グエラ-FWショコタ
一方のドムジャレのスタメン(4-4-2)は、
GKネメツ-DFアパティッチ、エルスネール、ヴァルガ、アリャンチッチ-MFヤンコヴィッチ、キルム、ブレジッチ、ジンコ-FWリュビヤンキッチ、ザホラ

初戦のドムジャレは3トップ気味だったのですが、今回は完全に2トップにして中盤からアグレッシブにボールを奪いに来ます。アドバンテージのあるディナモとはいえ、初戦よりもSsammir 動きのいいドムジャレにてこずりました。
11分、ブレジッチが左から放った鋭いシュートをGKコッホが素早く反応してスーパーセーブ。これを決められていたら、試合の行方は分かりませんでした。
ディナモは18分、エトーが左サイドを突破し、マイナスに折り返したところをヴコイェヴィッチが強烈なミドルシュート。ボールはクロスバーを叩き、地面に跳ね返ってからゴール枠を出ましたが、ボールはゴールラインを超えたことでゴールが認められます。
22分にはエトーの右からのロングクロスに、ペナルティエリア内のショコタがゴール左隅にヘディングシュートを決めて、リードを2-0と広げます。
しかし、ドムジャレも27分に左サイドを崩すと、ディナモからレンタル中のFWザホラがGKの手が届かない右側にシュートを決めて点差を縮めます。
後半から危ういプレーの多いグエラを外してボランチにチャゴを入れ、モドリッチを攻撃的MFに戻しました。クロアチア代表ではボランチを務めるモドリッチですが、この試合後、彼はディナモにいる間はボランチでプレーしたくないと発言しています。
試合を完全に決めたのは60分、中央でボールを受けたサミール(写真)が、絶妙のスピードアップを絡めたドリブルでDFラインを突破。そのままGKとの一対一を決めて、試合は3-1となります。
その後はドムジャレが優勢に試合を進めるも、差を縮めることはなく、トータルスコア5-2でディナモが三回戦のヴェルダー・ブレーメン戦へとコマを進めました。
第1戦は8月15日にブレーメン、第2戦は8月29日にザグレブで行われます。
(写真はSport-netより)

ハイドゥク・スプリトのMFイゴール・ムサ(34)が、キプロスのAELリマソールに移籍。2年契約を結ぶことになりました。昨季は7アシスト、7ゴールとハイドゥクの中盤では最も活躍した選手だったのにもかかわらず、プダール監督がスタメンから外したために退団を希望しておりました。
またハイドゥクからは昨季のレギュラーだったDFイゴール・ガル(24)も、トルコのリゼシュポールに移籍。移籍金は30万ドルとされ、2年契約(+1年オプション)を結びました。

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オシムのロングインタビュー(その2)

8月7日付のSportske Novosti紙に掲載された、イヴィツァ・オシム日本代表監督のロングインタビューの第2弾を紹介します(写真)。アジアカップの内容が中心で、カタール戦後の真相にも触れた興味深い内容になっています。

Sosim -アジアカップで貴方は決勝トーナメントに進んだが、三連覇に到ることは成功しなかった。日本人は不満を抱いているのか?
「期待が満たされなかった場合、それがどんな期待なのか、現実的な期待か非現実的な期待かどうかには関わらず、誰もが不満を抱くものだ。イラクと同様、私たちは6試合を戦った。しかし、イラクは優勝し、私の日本は4位だ。もちろん、批判を耳にするが、それは承知している。舞い上がった埃が少し落ち着くのを待っている。それから協会の人たちと話し合うつもりだ。」

-何について話すつもりなのか?
「日本は決してブラジルのようにプレーすることはないし、ドイツのようにプレーすることはない。日本はヨーロッパ化することもできなければ、南米化することもできないのだ。日本は何年間もそれを試してきたとはいえね。日本は自分の起源へと帰らなければならないのだよ。
日本人は特別なサッカー的価値を持っているのだ。持久力があり、アグレッシブさがあり、機敏さがあり、規律を持ち、平均以上の個人技を持っている。日本は日本のサッカーをプレーしなければならないし、私はそれを強調していくつもりだ。」

-イラクがアジア王者になったことに、どれだけ驚いているか?
「イラクはサプライズではない。イラクはクオリティを持っており、アジアでは誰が相手であっても勝つことができる。イラクの選手たちは強靭だし、サッカーを知っている。しっかりと自覚を持ち、自信に満ち溢れている。彼らはアジアカップの準備期間を多く持っていたし、他のチームにない何かも持っていた。イラク国内における困難な状況が、彼らにとっては更に上をゆくモチベーションとなったのだよ。」

-現在のアジア・サッカーはどんなものか?
「ほんの7~8年前のアジアカップは、ようやく8~12ヶ国を集められるほどの大会だった。その頃は、どの国が決勝に勝ち進むかをとても簡単に予想できた。まるで、ワールドカップでどの国が予選を突破するかが分かっているかのようにね。実力差は大きかったのだよ。
しかし、非常に短い時代で、東方(アジア)の国々のサッカーはラディカルに変化した。今日のアジアでは、非常に優秀な代表チームが20ヶ国はないとしても16ヶ国はいる。ソ連の時にはまったくサッカーとの関連性に触れることはなかったにもかかわらず、現在では非常に優れた代表チームを持つウズベキスタンのような国が現れているのだ。」

-アジアカップでは再び、貴方のユーモアあるコメントに日本人が笑うことになった。日本の最後の試合(韓国戦)のあと、全てのメディアが貴方の最後のコメントを報道していた。
「ああ、日本がアジアカップで4位になったことを表現した際の、"私たちはお尻をさらけ出したままになった"というフレーズを誰もが気に入っているようだ。
残念ながら、私たちは誤った試合で負けてしまった。サウジアラビアとの準決勝だ。もし私たちが初戦で負けていたならば、全てがまったく異なり、あの試合には勝っていたかもしれない。初戦については、誰もが一言も触れることはしないだろうから。」

-準々決勝のオーストラリア戦でも、3位決定戦の韓国戦でも貴方はPK戦を見なかったことが注目されたが。
「1990年のワールドカップ準々決勝、ユーゴスラビアvs.アルゼンチン戦の時から私はPK戦を見ていない。既に"決して私はPK戦を見ることはしない"と自分に言い聞かせるほどのショックを当時に経験していたのだよ。だから私は見ないのだ。PKは明らかなギャンブル。心臓に悪いし、私は日本のベンチで死にたくはない。」

-カタール戦での1-1のあと、選手たちに"お前たちは普通のアマチュア選手の集団だ"と貴方が言ったというのは本当か?
「それはメディアが(勝手に)書いたことだ。報道されてはいない異なることを私は言った。
私のチームはカタール戦で非常に良いプレーをし、1-0でリードし、数多くのチャンスを作っていた。しかし、最後に意味のないゴールを食らってしまった。試合後、私たちはドレッシングルームへと入り、どのように選手たちがプレーしていたかを彼らに比喩で表現したかったのだよ。それを翻訳するように日本人通訳に頼んだあと、私はクロアチア語でこう言った。
"お前たちは100リットルのミルクを出す雌牛のようにプレーした。しかし、蹴られてしまって、全てのミルクをこぼしてしまった。"
通訳は考え込み、無言になってしまった。私は彼に尋ねた。
"お前はそれを訳せるのか?"
彼はそれで泣いてしまった。私が何を言ったか考えると、パッと(状況を)理解した。"お前たちは雌牛だ"と私が選手たちに言いたかったと、通訳は思っていたのだとね。彼はそれを翻訳したくなかった。なぜなら、選手を侮辱したくなかったからだ。
私もそれ(侮辱すること)は望んでいなかった。なぜなら、選手たちを侮辱する監督はいかなる監督でもないからだ。後になって、私が何を言いたかったのかを通訳に細かく説明した。彼は笑顔になったよ。とはいえ、理解したところでそれを訳してくれたかは疑わしいけどね。」

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インタビュー記事にはもう一つ、オシムがジェリェズニチャールを指揮していた時のFWニコラ・ニキッチ(現ボスニア・ヘルツェゴビナU-21代表監督)のエピソードも掲載されていました。他でも紹介される有名な話だけに翻訳してみました。

オシムはある試合で私をベンチに置いた。サポーターは試合が始まると直ぐにコールを始めたよ。
"俺たちゃニコラを望んでいる!"
オシムは私にウォーミングアップするよう指示した。私は70分も(ウォーミングアップで)走り続け、沸騰したような状態だった。サポーターは叫んだ。
"ニコラ! ニコラ!"
オシムは終了5分前に私をベンチに呼び寄せ、私もトレーニングウェアを脱ぎ始めた。しかし、彼はこう言う。
"脱がなくていい。お前がピッチに行くことはない"
私は言った。
"監督、ならば私は何を?"
"お前は上(スタンド)に行け"
"上(スタンド)で私が何を?"
そう尋ねると、オシムはこう言ったのだよ。
"ほら、(サポーターが)お前を求めているのを、お前も知っているだろう"
私はトレーニングウェアを着て、サポーターの間に向かった。汚い言葉を吐きながらね……。

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2007年8月 8日 (水)

オシムのロングインタビュー(その1)

8月7日付のSportske Novosti紙に、イヴィツァ・オシム日本代表監督のロングインタビューが掲載されました。
インタビュアーはオシムとの親しい関係にあるアントゥン・サモヴォイスカ氏。ちなみに私が翻訳を担当したオシム手記「日本人よ!」制作の際に、私がサモヴォイスカ氏と知り合いであることをオシムに伝えたら、「彼に手土産を持っていってくれ」と彼に気を使っていました(私が手土産のアイデアを出し、その運び役になったわけですが...)。メディア批判をしばしばする彼とはいえ、本物のジャーナリストとは友人関係になるのがオシムです。
サモヴォイスカ氏から聞いた話ですが、ユーゴ代表の対キプロス戦でオシム采配を記事で批判した翌日、オシムがサモヴォイスカ氏に近づいて記事の内容を褒めてくれ、それ以降は友人として付き合いがあるとのことです。
長いインタビュー記事でありますので、二度に分けて掲載します。

イヴィツァ・オシムはザグレブからの電話に喜んでくれた。
「日本は最高だ。しかし、"故郷は故郷"だよ。」-"ドバル・ダン"(こんにちは)の挨拶を聞いたあと、日本の監督はそう語った。
日本がアジアカップ3連覇に成功しなかったのを聞くことだけに、私たちが連絡をしたのではないと、オシムはもちろんのこと知っていた。メニューの中には違うテーマが少しあることを知っていたのだ。

-イヴィツァ、世界の果てにおいても、引き続きヨーロッパ・サッカーとの身近なコンタクトに成功しているのか?
「もちろん、成功しているよ。」

-ディナモの動向は追っている?
「なぜ、私が追わないというのだね。見られるものは全て見ているよ。」

-今季のディナモのチームを気に入ってるか?
「ドムジャレの試合におけるディナモを見た。イヴァンコヴィッチ監督のチームにスピードのある選手がいること、ディナモのプレースピードの速さを私は気に入っているよ。ディナモはチャンピオンズ・リーグ予備戦三回戦に勝ち進むことを確信している。
けれども、注意する必要はある。不運は決して眠らないものだからだ。もし、偶然にも不運が眠っているとしても、いかなるケースにおいて道の下に不運が存在する。注意が決して事足りるものでないのがサッカーだ。」

-ディナモはチャンピオンズ・リーグ本戦まで進めるか?
「もしドムジャレを倒したら、私はそうなると信じているが、次はディナモの前にヴェルダー・ブレーメンが現れる。ディナモにチャンスがないわけではない。対決においては全てが起こりえるものだよ。
しかし、比較した際のプレーの価値だけが私を苦しめることは決してない。サッカーのプレーは"11対11"であり、誰にとっても競技するスペースは同じ大きさである。とはいえ、サッカーの"ピッチ"(立場)は誰にとっても同じではないのだ。強者と弱者の関係がいつも私を苦しめる。そこにおいては、公平さというものがとりわけないのだ。西欧は明らかな商業主義を持っており、それは豊かな人たちの基準によって作られたものだ。貧しい者が豊かな人たちの度量に到ることはできない。
ほら、ウクライナのシャフタール(・ドネツク)が数シーズン前に素晴らしいメンツを揃え、本物の監督も購入した。シャフタールは全てを手にし、良いプレーをする。シャフタールはチャンピオンズ・リーグ本戦まで到達するが、グループリーグを勝ち抜けることは非常に困難であり続けるだろう。
ヨーロッパにおいては投資した分が返ってくる。物事を決める最初のものがお金だ。しかし、時には偶然が決めることがある。もしくは運だ。けれども、人々の多くにおいて、運とラッキーな偶然がどれだけあるというのだね? 少し、ほんの少しだ。だから、大きなサッカーの大会の終盤において驚きが起こるのが稀なのは、何ら変わったことではないのだよ。」

-もしエドゥアルドとチョルルカを売却しなければ、ディナモはヴェルダーに対してもっとチャンスはあったのだろうか?
「その質問に答えるのは難しい。答えはこうだ。
"もしかしたらda(イエス)、しかし、もしかしたらne(ノー)でもある。"
間違いないのは、エドゥアルドとチョルルカの売却はディナモにとって素晴らしい仕事であったことだけだ。エドゥアルドとチョルルカに対してとても少ない投資をしたのにもかかわらず、ディナモは彼らを2500万ユーロで売却した。それは莫大なお金だ。もしエドゥアルドとチョルルカの売却でそれだけお金を得たならば、ディナモはルカ・モドリッチの売却で2000万ユーロ以上のお金を間違いなく得ることだろう。
もちろん、売却は常に困難を伴う。あのような選手を売却した時、同じ価値のある選手を購入することは不可能だからだ。同じ額を出したとしてもね。マミッチがあれだけのお金をどうするのかは私は知らない。けれども、2500万ユーロあれば多くのことを始めることができる。」

-8月22日にサラエボで行われるボスニア・ヘルツェゴビナvs.クロアチア戦には訪れるのか?
「生でその試合を見たいものだけど、同時期に日本はカメルーンと対戦する。とはいえ、テレビで試合を見ようと思う。私がヨーロッパに来るのは9月5日、来年の欧州選手権の会場となるクラーゲンフルトのスタジアムの柿落としとして、日本がオーストリアと対戦するためだ。
クロアチアvs.ボスニア・ヘルツェゴビナ戦について? 興味深い試合となるだろう。クロアチアは非常に興味深いチームを持っている。強くない国内リーグにおいても代表チームが形成できることを示したことは素晴らしいね。しかし、クロアチア・リーグは他のリーグにはない恩恵がある。それは、選手を生み出す時間というものだ。
クロアチアは欧州選手権の予選で素晴らしい位置にいる。これからの終盤においては、気の持ち方、試合の入り方、ルーティンぶりだけが課題だ。ビリッチのチームはしっかりと若返りを図っているとはいえ、その全てを持っている。大きな大会の終盤まで勝ち進むためには、それは大きな事柄なのだよ。」

続きはアジアカップに関する話題です。

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2007年8月 7日 (火)

モドリッチ、バイエルンへ?/クロアチア・リーグ第3節

まずは移籍のニュースから。

ディナモ・ザグレブとバイエルン・ミュンヘンの両チームの間で、クロアチア代表MFルカ・モドリッチ(21)の移籍に合意したと一部のメディアが報じています。移籍金はクロアチア過去最高の3000万ユーロ、ディナモの欧州カップ敗退が決まったのちに移籍するとされています。
モドリッチの獲得に関しては、アーセナルとバイエルンの競争と以前より報じられていたのですが、ディナモのマミッチ副会長が最低ラインとしていた2500万ユーロを500万ユーロ超えたバイエルンが口説き落としたことになります。ただ、このニュースの裏は取れていないため、信憑性にはまだ欠けるようです。

6日、クロアチア代表FWボシュコ・バラバン(28)が、ディナモ・ザグレブと3年契約を結びました。背番号は9番。イヴァンコヴィッチ監督はリエカを指揮していた11年前、バラバンをユースからトップチームに引き上げたという縁があります。
記者会見でバラバンは
「ディナモの加入が3度目ということで嬉しいよ。過去の2度を越える成功を願っている。再びマクシミールにやってきたことで心地良い気分だね。かつてここにいた時と比べると、ディナモは異なる次元にいる。素晴らしいプレーをしているし、結果やチームの雰囲気も素晴らしいよ。」
とコメントしています。
記者会見にて、スポーツディレクターのゾラン・マミッチはMF/DFイゴール・ビシュチャンを口説き落とそうとしたものの、上手くいかなったことを明らかにしています。ビシュチャンは今年夏にパナシナイコスとの契約が切れ、現役生活には未練がないと報じられていました。このまま引退する可能性が十分に出ています。

続いて8月4日と5日に行われたクロアチア・リーグ第3節の結果を。

開幕二連勝のディナモ・ザグレブは、開幕二連敗のインテル・ザプレシッチとアウェーにて対戦しました。
疲れのあるショコタではなく、ワントップにはタディッチを起用。トップ下に先のドムジャレ戦では累積警告のため出場できなかったマンジュキッチを置きます。
7分、インテルの右SBクェディの足元にあるボールをディナモの左SBチャレがチェックし、ボールは中央のMFグエラへ。グエラはヒールキックで相手ゴールにより近いマンジュキッチに流すと、彼はGKヴラニッチの頭上を打ち破るシュートを決めて、ディナモが先制に成功します。
20分にはディナモがカウンターを仕掛け、左サイドをタディッチがドリブルでボールを運び、最後は中央へ飛び込んできたモドリッチに。モドリッチはトラップすることなく、正確にゴール右にシュートを決めて、早くも2-0とリードを広げます。膝が本調子ではないモドリッチは、大事を取って30分にはベンチに下がります。
前半ロスタイムにはモドリッチに代わって入ったイェルテツが、グエラのシュートがGKに弾かれたボールを拾い、GKを左にかわしてシュートを決めて3-0。実力差は明らかで、試合が決まってしまいました。
後半は随分と緩い試合内容となり、66分、マンジュキッチがタディッチのワンツーから左サイドを突破。放ったシュートは枠を外していたものの、インテルのDFスクリッチの足に当たって方向が変わってゴールに吸い込まれて4-0(記録上はマンジュキッチのゴール)。マンジュキッチにとっては3試合で4ゴール目となり、現在単独で得点王になっています。
エドゥアルドがいなくなったとはいえ、ディナモは3試合で14得点(1失点)とリーグでは別次元の強さを誇っています。

その一方で、ライバルのハイドゥク・スプリトはリーグで煮え切らない戦いをしております。
チバリア・ヴィンコヴチとのアウェー戦では、ラトビア代表FWヴェルパコヴスキスが初出場で初スタメン。バルトロヴィッチ、ルカビナと共に3トップを形成しました。
両チームともチャンスを作るものの、それを逃す展開が続きます。39分、ヴェルパコヴスキスがペナルティエリアに侵入したところをDFストゥデノヴィッチに思い切り倒されたものの、ベベク主審はPKの笛を吹かず。またチバリアも前半、GKが弾いたボールを新加入のFWドディクがシュートを決めたものの、オフサイドの判定で取り消されてしまいます。
後半もお互いが攻めたところでも、チャンスを潰していきました。55分にルカビナがお膳立てした5mの近距離シュートをハイドゥクMFリュビチッチが外すと、62分にはバガリッチの左クロスからチバリアFWヴカが3mの近距離シュートを外します。
ハイドゥクは65分、バルトロヴィッチに代えFWカリニッチを投入したものの流れは変わらず。逆にチバリアは80分、FWバラバンが得点を決めたものの、ベベク主審はシュートの前のバラバンへのファウルを優先してしまい、得点を取り消されることに。チバリアが勝ってもおかしく試合でしたが、ハイドゥクはスコアレスドローで終えております。

全試合の結果はこちら。

Zadar - Sibenik 2:2
0:1 50' Batkoski (OG)
0:2 70' Zec
1:2 81' Terkes
2:2 90' Terkes

Medimurje - Varteks Varazdin 4:1
1:0 41' Saranovic
1:1 48' Semler
2:1 49' Piskor
3:1 75' Saranovic
4:1 87' Saranovic

Osijek - Rijeka 2:2
0:1 19' Dalovic
0:2 54' Budicin
1:2 78' Jukic
2:2 88' Babic

Inter Zapresic - Dinamo Zagreb 0:4
0:1  7' Mandzukic
0:2 20' Modric
0:3 45' Jertec
0:4 66' Mandzkic

Cibalia Vinkovci - Hajduk 0:0

Zagreb - Slaven Belupo 0:2
0:1 38' Jajalo
0:2 71' Sehic

【順位】
1位…ディナモ・ザグレブ(勝点9)、2位…リエカ(7)、3位…オシエク(7)、4位…スラヴェン・ベルーポ(6)、5位…ハイドゥク・スプリト(5)、6位…ザグレブ(4)、7位…チバリア・ヴィンコヴチ(4)、8位…メヂムリエ(3)、9位…ザダール(2)、10位…シベニク(2)、11位…ヴァルテクス・ヴァラジディン(0)、12位…インテル・ザプレシッチ(0)

【得点】
4ゴール…マンジュキッチ(ディナモ)
3ゴール…ルカビナ(ハイドゥク)、シャラノヴィッチ(メヂムリエ)、バビッチ(オシエク)、モドリッチ(ディナモ)

【アシスト】
2アシスト…サミール(ディナモ)、パブリチッチ(オシエク)、シャルビーニ(リエカ)

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2007年8月 3日 (金)

ディナモはヴェルダー・ブレーメン、ハイドゥクはサンプドリアと対戦

8月3日、ニヨンにてUEFAチャンピオンズ・リーグ予備戦三回戦と、UEFAカップ予備戦二回戦の抽選会が行われました。
チャンピオンズ・リーグに参戦中のディナモ・ザグレブはヴェルダー・ブレーメン(ドイツ)と、UEFAカップに参戦中のハイドゥク・スプリトはサンプドリア(イタリア)、スラヴェン・ベルーポはガラタサライ(トルコ)と、いずれも難しい相手を引いてしまいました。

Berder ディナモのイヴァンコヴィッチ監督は定例記者会見でヴェルダーについて聞かれたものの、
「抽選については何も話すつもりはない。なぜなら、ヴェルダーについて考えるようになれるのは、まずドムジャレ戦を乗り越えてからだからだ。貴方たち誰もがヴェルダーがどんなチームか知っている。バイエルンと共にこの20年間、ブンデスリーガで最高のチームだ。ヨーロッパでも素晴らしい結果を残しているし、どんなコメントも今は余計なだけだ。
抽選にどんな願望を持っていたか、って? 私の唯一の願望はドムジャレを倒すことだ。ドムジャレを倒さない限り、ヴェルダーについては何も話さない。」
と、控えめに語っています。
ヴェルダーには二人のクロアチア人がいますが、MFユーリツァ・ヴラニェシュは
「ディナモと対戦するものとほぼ確信していたし、それには喜んでいる。祖国でプレーするのは常に特別な気分だからね。ディナモ、そしてどの選手についてもよく知っている。強いチームだけど、恐れる必要はない。2年前に戦ったバーゼルの方が難しい相手だったと思う。代表では一緒にプレーしている相手の10番、ルカ・モドリッチをマークしなければならない。ディナモはエドゥアルドとチョルルカを売却した後だけに、彼はチームにおいてとりわけ最高の選手だ。
とコメント。またリハビリ中で出場は難しいとはいえ、FWイヴァン・クラスニッチは
「この試合には喜んで出場をしたいものだよ。ディナモはクロアチアにおいて絶対的に最高のチームである。チームには何人かの最高クラスの選手がある。例えばモドリッチは、我々の代表でもゲームメーカーだ。GKのゲオルグ・コッホもそのクラスに入るだろう。」
とコメントしています。
初戦は8月14日or15日にブレーメン、第2戦は8月28日or29日にザグレブで行われます。

Sanp メンツの中でも一、二を争う難敵を引いてしまったハイドゥクでありますが、プダール監督は
「最高だね。アトラクティブな対戦相手を私たちは引いた。観客にとってサンプドリアは本物の"餌"となるだろう。間違いなくチケットは完売する。サポーターたちも本当のサッカーのスペクタルを見る機会になるはずだ。
恐れることは何もない。サンプドリアは難しい相手であるのは間違いないが、次のラウンドに進めるために全力を尽くす立場に私たちはある。もし私たちの方にアドバンテージを探そうならば、サンプドリアはまだ本調子にないことだ。まだ準備を始めたばかりだろうしね。」
とコメントしています。
初戦は8月16日にスプリトにて、第2戦は8月30日にジェノアで行われます。

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UEFAカップ予備戦一回戦/ハイドゥク、ベルーポ共に通過

2日、UEFAカップ予備戦一回戦の第2戦が行われました。

初戦はアウェーで「1-1」というまずまずの結果で終えたハイドゥク・スプリトは、ホームにブドゥチノスト(モンテネグロ)を迎えての第2戦。両国が90年代に戦争した関係であることと、先のリーグ戦の対インテル・ザプレシッチで7ゴールを決めて快勝しただけに、この試合における注目度は格段に高く、ポリュウド・スタディオンは3万人の観客で満員となりました。

第1戦では選手登録から漏れていたMFガブリッチが出場していたことから、最悪は「0-3で負け」というペナルティを食らう可能性がありますが(ひとまずは罰金で済む模様)、8月7日のUEFAの最終判断待ちとはいえ、この試合ではガブリッチは起用できず。ハイドゥクの布陣は先のインテル戦と同じです(4-3-1-2)。
GKバリッチ-(右から)DFペライッチ、パンジャ、ジヴコヴィッチ、フルゴヴィッチ-MFアンドリッチ、ダムヤノヴィッチ、ルビール-チェルナト-FWカリニッチ、ルカビナ
一方のブドゥチノストは、ワントップだけが替わった以下の布陣でした(4-2-3-1)。
GKヴヤディノヴィッチ-DFラキッチ、ヴクチェヴィッチ、ペリシッチ、ヴコヴィッチ-MFライチェヴィッチ、ヴラホヴィッチ-ヂュリシッチ、ムゴシャ、デリッチ-FWミリッチ

Scernat 試合はトルツィダ(ハイドゥク・サポーター)の後押しを受けて、ハイドゥクが押し込みます。ただし、ブドゥチノストがゴール前を固めたことで、俊足のカリニッチやルカビナが活きるようなスペースがなく、足元にパスを繋ぐだけでシュートチャンスがなかなか生まれません。トルツィダもお約束通り、発炎筒をピッチへと投げ込み、試合がしばし中断となります。
25分、空中のボールに競り勝ったカリニッチがペナルティエリア手前からシュートを放ちますが、GKの正面。また31分にはチェルナト(写真)から左のルカビナへボールが渡り、ルカビナがエリア内でドリブルでDF陣を引きつけてからチェルナトへ。しかし、チェルナトのシュートの弾道はGKの頭上だったため、パンチングで逃れられます。
34分、エリア手前でチェルナトが直接FKを放ち、ボールは一度は壁に弾かれるものの、再びチェルナトがシュート。ボールはネットをゆらしますが、線審にオフサイドを取られてしまいます。

Sdamjanovic けれども後半開始48分、左のショートコーナーからチェルナトがファーサイドにクロスを放り込むと、ボール目掛けて突進したダムヤノヴィッチ(写真)がヘディングで叩き込み、ハイドゥクが先制に成功します。ボスニア代表MFであるダムヤノヴィッチは、ドイツで行われた夏のキャンプでビザがおりずに入国できず、まったくキャンプに参加できなかったのですが、大事な試合で起用されて貴重なゴールを挙げました。
トータルスコアでも優位に立ったハイドゥクは54分にはカリニッチ、62分にはルカビナのシュートを弾いたところをカリニッチが決められず。
ブドゥチノストも68分、ペナルティエリアでのこぼれ球をシュチェパノヴィッチがほぼフリーでシュートを放つものの、ボールはポストの左を逸れていきます。
その後はハイドゥクがチャンスを潰すシーンのオンパレード。72分にはカリニッチとルビール、75分にはルカビナ、83分にはバルトロヴィッチ、87分にはアンドリッチ、90分にはルカビナが決められるシュートを決められずに終わります。21本のシュート(枠内11本)を放ちながら1点しか取れないハイドゥクでありましたが、それでも一回戦通過をしっかりと決めております。
(写真はSport-netより)

クロアチアからはもう一チーム、スラヴェン・ベルーポがUEFAカップに参加。初戦のホームでは相手選手の早い退場もあって「6-2」でテウタ(アルバニア)を一蹴。とはいえ、ユルチッチ監督は第2戦のアウェーでも、怪我人を除けばベストメンバーで挑みました。
ベルーポが主導権を握ったとはいえ、前半のロスタイムにヴィラのアシストを受けたクリが決めてテウタが先制に成功します。ベルーポは65分、途中交替で入った19歳のMFヤヤロを基点に、ボールはFWヴルチナからFWクレシンゲルへ。そのクレシンゲルが同点ゴールを決めます。
更にその5分後、DFクリスティッチのロングボールを受けたヴルチナがドリブルからそのまま決めて逆転に成功。
しかし、テウタも75分、オフサイドポジションながら再びクリがゴールを決めて2-2に。トータルスコア8-4で、ベルーポが予備戦二回戦へと駒を進めています。

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チョルルカ、マンチェスター・シティに正式移籍

クロアチア代表DFヴェドラン・チョルルカ(21)が、ディナモ・ザグレブからマンチェスター・シティの移籍手続きが完了。現地にて入団発表が行われました。背番号は24。移籍金はマミッチ・ディナモ副会長の証言によると1300万ユーロ、年俸300万ユーロの5年契約になります。
Scorluka ディナモとの契約更新を拒否し、移籍を希望していたチョルルカ(写真)は
「とても満足している。これ以上に落ち着くことはありえないよ。クラブを訪れ、スタジアムを訪れたけど、全く僕にとっては新しいものだ。上手く適応できるものと確信しているよ。
エリクソンのような監督が僕をチームに欲してくれたことに満足している。チームは優秀な選手がたくさんいるし、更に補強もすることだろう。今季のマンチェスター・シティは大きな結果を残そうとしてるし、そのチームの一員になれることをうれしく思う。
移籍に関しては、全てがあっという間に行われた。ほとんど一晩のうちに、僕が拒否できないほどのチャンスが巡ってきた。そしてイングランドへと渡ったのさ。これは全ての選手とっての夢であるし、今、僕にもその夢が実現したんだ。
8年間過ごしてきたディナモを去ることは間違いなく単純ではなかったけど、違う場所でも試す時がやってきた。ディナモは僕に多くのものを与えてくれただけに感謝している。しかし、これはプロフェッショナリズムだ。新たな目標を定めなくてはならない。ディナモは選手を売らないという主義を通してきたけど、僕が受けたこのオファーとチャンスはその主義すらを通せないものだったわけさ。」
とコメントしています。
またゴラン・エリクソン監督は
「ヴェドランは若い上に、センターバックと右サイドバックという幾つものポジションでプレーできるのが長所だ。上背もあるし、肝も座っている。21歳にして国際経験も豊富にあることも、私たちにとってはプラスだ。トップチームにおける選手が更に一人加わった。彼が大きな成功を収めることを願っているよ。」
と語っています。

クロアチア代表FWボシュコ・バラバン(28・写真)が、クラブ・ブルージュからディナモ・ザグレブの移籍に大筋で合意しました。移籍金は150万ユーロ、年俸は40万ユーロの3年契約と言われており、40万ユーロとはいえ、ディナモにとっては一番の高給取りとなります。ブルージュでの身辺整理をしたのちザグレブへと戻り、それから契約にサインする運びです。
Sbalaban クラブ・ブルージュは来年夏にバラバンとの契約が切れ、レッドスター・ベオグラードからFWドゥシャン・ヂョキッチを獲得(移籍金150万ユーロ)したことから、この時期がバラバン売却のタイミングと考えたようです。
バラバンは2000年にリエカからディナモに移籍。ショコタとのコンビで27試合14得点の活躍を見せたのち、2001年にアストン・ヴィラに移籍したものの失敗。2002年にレンタルでディナモに戻り、そこではオリッチとのコンビで24試合15得点を決め、2003年からクラブ・ブルージュに移籍しました。クラブ・ブルージュでは116試合58得点を決めており、エドゥアルドに代わるゴールゲッターとしてディナモ幹部は期待を寄せています。

イングランドの労働ビザがなかなか認可されなかったアーセナル所属のクロアチア代表FWエドゥアルド・ダ・シルヴァですが、移籍してからちょうど一ヶ月たった8月2日、ようやく労働ビザが認可されました。
先のエミレーツ・カップでは労働ビザのために出場できなかったエドゥアルドですが、2日、ラツィオとの試合にフル出場。26分、CKからのヘディングシュートはクロスバーを越えたものの、55分、今度はCKからヘディングシュートを決めて、アーセナルのユニフォームを着ての最初のゴールを記録しております。
アーセン・ヴェンゲル監督も
「エドゥアルドは良いプレーをしたし、ゴールを決めたことで自ら労働ビザの認可を素晴らしい形で祝ったよ。チームプレーにおける彼の吸収ぶりは非常にいいね。」